神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】   作:兵太郎

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祝日投稿!


第72話ーーーよかった

「じゃんけん……ポン!」

「……あ、やった、勝ったし!」

俺達内側の足場に閉じ込められた(俺は自分から飛び込んだんだけど)は、再び5人で『バイバイ7th』作戦を反復する。プレートを見つけたらじゃんけんではなく、見つける前にじゃんけんしてゴールする人を決める所は元の作戦とは異なるけど、それと人数以外に特に違いはない。

さっきじゃんけんに勝ったのは千夏ちゃんだ。千夏ちゃんは残り4人から離れ、ゴールプレートが出現する方に進んで行く。その後、明石が見つけて出現させた『6』のゴールに、千夏ちゃんは他のゴールのスペルを探している神の子に先んじて、楽々ゴールした。

あと俺達がゴールできるのは、『8』・『9』、そして過ぎてしまった『3』・『4』・『5』の6つ。その間にも2人ほど落下していって、内側にいる人数は残り10人になった。

次にじゃんけんで勝ったのは天馬ちゃん。俺達は『8』の綴りを探して歩き回る。そこで、明石の声が聞こえてきた。

 

「涙ちゃんや天馬ちゃん、イッセー達を助けるんだ!

協力しなきゃ、この『TWELVE』も消す!」

どうやら明石は離れたフィールドの端にあるという『ELEVEN』のスペルを消して、残った『TWELVE』を交渉材料に東浜を協力させようとしているみたいだ!

「は?どういう神経してんだお前?俺は1度お前を裏切ってんだぞ!?今さら協力なんて……」

「佑……お前は俺達を試してる……今度は俺達がお前を試す番だ。

お前は確かにスゲェよ。頭も身体も顔も全部、俺に無いものいっぱい持ってる。でもまだ俺は認めてねぇ!お前が信じるに足る人間なら、この状況をくぐり抜けられるハズだ」

そこで明石はビシッと東浜を指差して、言う。

 

 

 

『お前を信じてよかった』って、俺に言わせてみろ」

 

そう言われた東浜は動揺した様に数秒固まるが、すぐに後ろを向いて明石から離れていく!

「どこ行くんだよ!?作戦は「あるかそんなもん!!」」

東浜が声を荒げる。初めて俺はそんな感情を表した東浜を見た気がした。

「あ、『E・I・G・H・T』、少々『T』が離れてますけど、ありましたわ!」

朱乃さんの言葉に、ハッと我に帰る。ちょっと離れてるなら、飛んで踏めばいい。俺はじゃんけんで勝っていた天馬ちゃんをゴール付近に行かせ、ドラゴンの翼を展開させて『E・I・G・H・T』のスペルを踏んだ。『8』のゴールプレートが出現した瞬間に、天馬ちゃんはそこに飛び乗る!

「ありがとうございます……!!ありがとうございまぁす!!」

そう言って天馬ちゃんは消えていった。

今の『8』のゴールプレートに気が逸れたのか、更に3人ほど落ちていき、残りの人数は外の2人を合わせて8人!最初は100人くらいいたのにこんなに減ったのか……と今更思う。

「さ、次のじゃんけんしよう!今度は私が勝つよ!」

涙ちゃんの一言で、俺達は3回目のじゃんけんに移行する。

「じゃんけん……ポン!」

涙ちゃんはパー、朱乃さんも同じ様に手を開いている。それに対し俺は……チョキを出していた。

「お……俺!やった、勝った!」

俺はじゃんけんに勝った事に喜ぶ。

 

「……おめでとうございます、イッセー君」

朱乃さんは静かな声で、そう告げた。俺はそれに「ありがとう、朱乃さん!」と返す。

その後彼女は更に一言付け足したみたいだったけど、それは声が小さすぎて、俺には聞き取る事ができなかった。

 

「……よかった」

 




東浜 佑は、柄にもなく焦っていた。
(現状『TWELVE』しか残っていない……俺は『ELEVEN』を見つけ出して……2人分のゴール……100%助かる道をもう1度復活させる……!!)
「明石ぃ!見つかりそうかぁ!?」
「今俺と佑で探してるから、すぐ見つかるよ!」

(こんな時にそんな都合よく見つかるかよ……!!『夢見るバカ』が!そんな奇跡みたいな事、あるわけーー)
「あ……」
そんな佑の目の前に、ある物が見えた。
『N・I・N・E』と並んでいるプレート。東浜以外の全員が探しているプレートが、皮肉にも東浜の前に現れていた。
(え……?あった……?このタイミングで……!?あいつらの探してるから『NINE』!? は? マジかよ!?こんなの絶対……っ


潰すっしょ!!?)
皮肉にも、東浜の前に現れた『NINE』のスペルは、東浜の足により潰された。

(見ろ明石……!!お前が信じた奇跡は今……俺が踏み潰した!!!

残念でしたぁ!!!!)
「フフッ、ハハハ」とつい笑みがこぼれる。東浜はその笑みを隠そうともせず、ただ明石達を見つめた。
「やべぇ、もうすぐ……あと1分くらいで9時が終わる!明石、『NINE』は!?」
「見当たらない!でもきっと大丈夫!佑が見つけてくれる!」
(詰んでんだよバーカ!詰み詰み!お前らの希望は、今消えた!ゲームオーバ……う……お!?えぇ……!?)
東浜は明石から目を離し、そして進む先にあるある物を見て動揺する。東浜の前に現れたのは……先ほどとは別の『NINE』のスペルだったーー
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