神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】 作:兵太郎
……いくら深呼吸して見直しても、やっぱりキング3人のうち1人は、俺の知っている男だった。
明石が敵……これまで味方としてずっと共に戦ってきた明石が、よりによって敵のボスに……
『この3人のうち、1人が捕まって処刑された時点でゲーム終了♪ちなみに、自分のIDカードをもう1度タッチすると、それぞれの
その声で我に帰る。明石が敵、という事は今は忘れておいて、俺はIDをタッチしてみる。
……
…………何も起こらん!
「うわ、鍵が出てきた!」「俺は銃だぜ!アルフ、お前は?」「……何も起こらん!」
3人組の方を振り向く。すると、3人組の1人、アルフの背中に、1つの相違点を発見した。
「アルフ、お前の背中の手のマークに、3のマークが付いてるぜ?」
言われてアルフは背中を見ようとする……が見えない。他の2人に見てもらって、確認していた。
「3のマーク?つまり3回までタッチされても大丈夫って事じゃね?」「良いなぁそれ。命のストックが増えるって事じゃん!」「お前のスナイパーライフルの方がカッコいーじゃんかよ!!」「……俺のカギは?」「「戸締りはしっかりとな」」
「ガッデム!!」
なるほど……多分俺の背中にも3のマークが付いてるんだろうな。ラッキーだと思っておこう。
『それでは最後に、それぞれの国のキングからチームへの、
はりきってどーぞ♡』
そう言うと、モニターの映像が1度暗転し、1人の男が現れる。
『リリィ』と言う名前らしい俺達のキングは、低くしかし通る声で、2言だけ口にした。
『この本拠地の端、体育館に集まれ。そこで改めてスピーチを行う』
それだけ言うとモニターの中の映像は砂嵐状態になり、そのままモニター自体が消えてしまった。
「行くか」「OK」
アルフ達は席を立ち、体育館に向かおうとする。俺も誘ってくれたが、ちょっとやる事がある、と言って俺は彼らを先に行かせた。
俺は男子トイレと女子トイレの間にある、障害者用の広い部屋のトイレに駆け込むと、左手に『
1つは、取り込んでいるおかげで没収されずに済んだカミーズフォン。もう1つは、大切なオカ研メンバーの写真。これで俺は『戯』を使う!
「ポチッと以下略!」
とりあえず全員(男も含める)のおっぱいを押してみる。すると、嬌声と共に何人もの女の子が出現する……皆試練が始まる前の綺麗な姿だった。何人かの穴空き死体を見たり、目の前で何人かの身体が爆散するのを見ている俺は、試練が始まる前と変わらない姿の彼女らを確認して、安堵と歓喜の念が込み上げてくるのを感じた。
「……あれ?『
「……イッセー様?なぜここに?ここは1年のきょ……きゃあ!なぜ裸に!」
「……ここは?私は確か……カミさんに」「……あれ、イッセー君?何でここに?」
「あらあら?お空の真ん中にいたはずでしたのに……」
「……??イッセー先輩……??イッセー先輩!!」
目の前に立っている6人の女の子達との再会への感動と歓喜の心を抑えると、俺は1つだけ彼女達に声をかける。
「皆、俺の力になってくれ」
その言葉に、ある子は頷きながら、ある子は微笑みながら言った。
『喜んで』
女の子達はそう言うと、リアスの時と同じ様に光の粒になっていく。俺が口を大きく開けると、光の粉は口の中に入り、スッと消えていった。
「……よし、行こう」
全身から溢れるパワーをトイレの壁にぶつけると、俺は体育館へと走った--
--体育館。俺が入っていくとまだ周りはざわざわと騒がしいままだった。遅れていない事に安心していると、体育館のステージの上にいる6人の男女に目が行った。
中央にいるのは、俺達のキング、リリィ。ガチムチの絶対皇帝、の名に恥じない様な立派な筋肉を、惜しげも無く晒している。ステージの中央で箱に座っている彼の周りには、5人の男女が立っている。
まん丸のデカい目に鋭い歯を見せている金髪の男。
糸目に短髪で、厚底ブーツの様な靴を履いた、くすんだ赤髪の男。
目の下にクマの様な感じで赤い化粧を施している、長身で脚が長い、スラッとした体型にアンバランスな巨乳を携えた、ミニスカートの藍色髪の女の子!!
……と、ここまでは外国に行けば見つけられそうな感じだが、あとの2人が異質だった。
まず1人。長身……2mは優に超えてそうな水色髪の男。そいつの顔には、右目の周りに♂、左目の周りに♀のマークが塗られていた……いやちょっとそれはおかしい!
おかしい……けど、それでもまぁマシな方で、もう1人の男子はもっとおかしかった。
低い身長に坊主頭に太眉にクリンとした大きな目、これだけならまだ普通なんだけど……そいつの胴体、左腕、そして右足。
それらは、機械でできていた。
『ゴホン!あー、うん』
その機械の身体と腕と脚を持った坊主頭は、左腕にある数珠を上に掲げながら、右手にマイクを持ち、喋り始めた。
『集まってくれてありがとう。俺達5人は、キング・リリィに指名された、精鋭メンバーだ。キングと合わせたこの6名が、今からこの、太陽の国を支配する。
「
そう言うと坊主は数珠を前に突き出すと、高らかに宣言した。
『生きたい奴はついてこい』
その声に、周りの皆からはどよめきが漏れる。一癖二癖ありそうな幹部メンバー……サノヴァ・シックスの様子に、不安の声が漏れてるみたいだ。
しかし、坊主は気にせずに、淡々と言葉を紡いでいく。
『俺達の目標は、月・星の連中の皆殺しにある。敵は見つけ次第殺せ』
その言葉に、場は一気に大騒ぎになる!そりゃそうだ!人殺しなんて違法で非道徳的な事、ただの高校生だった奴らにやろうと思ってできるわけがない!!
『文句がある奴は前に出ろ』
坊主はそれだけ告げると、マイクを左手に持ち、そのまま粉砕した。それを見てほとんどの連中が黙る……が、10人ほどの屈強な男達が前に出た!……俺も彼等の横に並ぶ。あいつらの雰囲気はヤバそうだけど、さすがに人殺ししろっていう命令には従えない!!
「13人か……思ったより少ないな。リリィ、どうする?俺1人でやるか?」
坊主がそういうと、リリィは少し上を向いた後、簡潔に答えた。
「プゥ。お前も行け」「りょーかい」
プゥと呼ばれたサノヴァ・シックス唯一の女の子が、リリィの横から前へと出てきて、
「お前ら、公開処刑だ!外に出な!見せしめにしてやるよ!!」
中指を立てながら、そう告げた!
次回、VS幹部!
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!