神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】   作:兵太郎

125 / 171
第15話--ー逆襲

『うおおおお!!』

外での大勢の雄叫びを聞き、真田ユキオは眼を覚ます。腹に喰らった斧は思ったより浅かったようだ。運良く生きている事に少々安心しながら、ユキオは外、戦況を見る。

 

「ここを守りきれば勝てるんだ!信じて戦え星の国(スターズ)!!」「ユキオさんの言葉を信じろぉ!!」

 

真田ユキオの言葉に感化された星の国の者達は、太陽の国の攻撃から持ち堪えるどころか、むしろ優勢にまで戦況を押し返していた。

中でも目を見張るのが、校舎の近く、ユキオの真下辺りにいる1組の男女。坊主頭の恐らく日本人の男は、背後にいる巨大な老婆を自分の手足のように操り、太陽の国の兵士達をなぎ倒していた。女の方は、近づいてくる敵を持っている剣で切り裂いていく。2人に敵が近づいていくと、その数秒後にはそれらは空に浮くか、地を這いずっていた。

それらを見て、むしろ攻めてきた太陽の国の兵士達が逆に逃げていく。

 

「退けぇ!このままじゃこっちが全滅だ……!星の国の奴ら、死ぬ気で守ってやがる……一旦逃げて立て直チネ!!

 

星の国の校舎の正門まで逃げて行った太陽の国の兵士達、その先頭にいる男の首が一瞬で血に変わった。やったのは、太陽の国の幹部、C(カスタム)B(ボーイ)。その目は蔑んだように、逃走者達を見ていた。

「誰が退去と言った、愚か者。愚者愚者(グシャグシャ)にしてやろうか?」

首をなくした仲間を見て、悲鳴をあげつつも反論する下っ端達だったが、オスメスが倒れている者の首を握り潰しながら冷静に、冷酷に言う。

「逃走は『死』と考えなさい」

その言葉に兵士達はガクガクと震えながらも、星の国に向かって再び攻め行く。その顔には先程奇襲を仕掛けた時の余裕はなく、ただ恐怖だけがこびりついていた。

 

「くそっ!木っ端どもが!何回吹っ飛ばされれば飽きやがる!」

言いながら福満重里は頭で『バッチャジャラ』の動きをイメージする。超巨大なバッチャジャラが福満の頭の中の動きに合わせて、地面に巨大な拳を叩きつける!殴られた地面はコンクリートが粉砕され、周囲100m程がグラグラと揺れた。

太陽の国の兵士達はその揺れを感じ、倒れまいと踏ん張ろうとする。しかし、彼らが力を入れる事は無かった。

一瞬で、彼らの横を青髪の兵士が通り過ぎる。彼女が周囲を1周して元の場所に戻ると、彼らの首が胴体と切り離され、そして消滅した。

「やはり物足りないな。やはり人間、と言う種族は弱いんだろうな。いや……しかし、英雄派とかいうのはかなり強かった気が……」

首を捻り自問するのは、星の国の兵士、ゼノヴィア。

 

ゼノヴィアと福満、彼ら2人の反撃は星の国の兵士に希望を与えた。太陽の国の兵士達の再攻撃に怯んでいた気持ちを落ち着かされて、反撃への後押しをしていたのだった。

「太陽の国なんて、星月(スタルナ)同盟の前では雑魚同然だ!押さえつけてやれ!!」

勢いを増していく星の国。更に駄目押しをするかの様に、

『よく戦った星の国(スターズ)!!勝負はここからだ!!』

太陽の国の幹部達のいる門とは逆の門から、大量の乗用車が入ってくる。

中でも1番目立つのは中央の車、その上にに乗っているのは、星の国の幹部4。そして、キング・明石靖人の右腕ともいうべき月の国の『防衛大臣』、紫村影丸。

彼は息を大きく吸い込むと、

 

『全軍!!突撃!!』

 

その1言で、援軍達が動く!彼らは逃げ腰の太陽の国の兵士達に向かって突撃し、殴り飛ばしたり蹴り飛ばしたり、あるいは背中をタッチして転送させ、太陽の国の者達を次々と戦闘不能に陥れた。

 

それを見て、太陽の国の紅鎧の兵士、兵藤一誠は歯ぎしりする。味方が転送されていく様を見て、剣を持つ手が震えるのがわかる。

「やはり、戦闘経験の無い兵士達に攻めさせるのは失敗でしたかね?まぁ、少々予定外の事があったのも事実ですが」

「イッセー、本部に連絡を。こちらも援軍を呼ぶ」

『だけどこの流れだったら、援軍が来る前にあいつらが全滅しちまうぞ。下手したら俺達まで……』

「……アレをやりましょう。C・B」「あれしかないかぁ」

 

そういうと、小柄なC・Bはオスメスの肩に飛び乗る。すると、彼の機械の腕と脚が変形し、オスメスの左腕に絡みつく。数秒で、オスメスの左腕は鋭い爪付きの巨大なロボットアームに変更されていた!

『え、何それかっこいい!』

ロボットアニメも好きだったイッセーが少し興奮するが、オスメス達にしてはそんな事知ったことでは無い。彼らは周りを囲み出した星と月の兵士達の波の一部を爪でなぎ払った。鮮血と肉体が飛ぶ。そのなぎ払った所にできた空間を、イッセーが進む!その視線の先にあるのは……幹部4や紫村が乗っている乗用車。その中には、星の国の王、ファトマ・カルカヴァンが眠っていた!

 

彼はアスカロンを全力でその車に叩きつけようとし、

 

 

ガキィン!と、金属と金属がぶつかり合い振動する音が辺りに響く。火花は一瞬出ては、眩く数秒点灯して地面に落ち行く。

アスカロンとつばぜり合うのは、同じく物語に存在する高位の聖剣、デュランダル。

「何をやってる?イッセー。君らしく無いじゃないか」

悪魔と悪魔、同じ主に仕える者達の戦い、第2ラウンドの火蓋が、切って落とされる--




次回、イッセーVSゼノヴィア!
そして、紫村達+福満VSオスメス&C・B!

今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。