神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】   作:兵太郎

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「……始まったと思ったら1発目から……よっぽど運の悪い奴がいたものだねぇ」

「残りは13人……なぁ。まだ、動かないか?」

「まぁ待ちたまえ。生を受けた者達の生き様、死に様を邪魔する事は出来ないし、そんな無粋な事は私はしない。

最後まで、見届ける。これで全てが決まるのだから、最後の最後まで流れのままにしておくのが、生者への……そして死者への礼儀ってやつさ」




第32話---神罰

「うっ……!?」「な、なぜ!?」

1ターン目、いきなりの死に動揺するメンバーと、動揺しない数名。明石は、テーブルに落ちたアルフ・Eの引いたカードを見る。

そのカードはダイヤの7。そして中央に、ある言葉が書かれてあった。

 

『引いたら死』

 

「なるほど、『引いたら死』。やっぱ、普通のババ抜きってわけじゃねぇのな……」

静まる一同。明石は犠牲になってルールを教えてくれたアルフ・Eに合掌する。

『この席の奴は死んじまっただぁ』

!?明石は、急に喋ったアルフの席の地蔵に驚く。

『手札を再配分するぞぉい』

地蔵は目の前にカードを浮かせ、皆に公開する。

 

アルフが持っていたのは、ハートの10、ダイヤのA、ダイヤのJ、スペードの5、そして……『引いたら死』のダイヤの7。

それらが1枚ずつ、アルフの次に引く順番のメンバーに送られる。

リリィ、天谷、木場、秋元、高畑に1枚ずつ送られるカード。

 

「あーなるほど。揃ったカードを捨てられるのは……『引いた時』と、『配られた時』だったよな?それって今♪」

天谷がJのカードを2枚捨てる。

「俺も揃ったぜ」

リリィが口でカードを持って、そのうち2枚を左手で抜き取って捨てる。リリィは、先ほど剣から引き抜いた時に右手を半分ほど持っていかれているのだ。

リリィが捨てたのは、7……つまり、引いたら死。それも2枚!

「……死のカードは何枚あるんでしょう?……もしかしたら、『引いたら』以外の条件もある、とか!?」

「わ、私無理です、無理ですよぅ!!」

紫村と天馬が騒ぐ。それを止めたのは、同じチームの兵士にして騎士、木場祐斗。

「落ち着いて、天馬しゃん、紫村君。

今……わかってるこしょをしぇいりしよう」

「あ、お、おう」

一瞬、木場に押される明石。ツッコミたい事はあるが、とりあえず木場の話を聞く事にした。

「このゲームは基本的にはババ抜きと同じぃルール……しょして、このしぇき順通りにとぉけい周りに引いていく。ただし、カードの中には特べちゅなばちゅを持ったキャードがある。今わかってるにょは『引いたら死』のカードだけだけど、他にも混じゃってると考えるのが普通だ。で、カードの効果で死んだ時、その人の手持ちのカードはみんなに公開しゃれた後、その人のしぇきから順番に、1枚ずつランダムで再分配しゃれる……こんなきゃんじかな?」

「……ちょっと良いか、木場?」

明石が手を挙げて、木場の方を向く。

「にゃにかな?」

「なんでお前、しゃくれてるんだ?」

木場は一瞬ピクリと肩を震わせたが、すぐ笑みを作った。ただし、その顔は未だしゃくれたままだ。

「……ノーコメントだ」

その言葉に、明石は(あれも何かの罰カードか?)と察する。

 

「罰カードは、他にも存在するみたいだな」「見えてきたぞ。このゲームの全容(ルール)……簡単に言えば。

 

『罰』×『ババ抜き』」

「カードに書かれた罰を掻い潜って戦わなきゃいけない……死と駆け引きの頭脳戦。これが『神罰(ジャッジメント)ババ抜き』か……」

 

会話がひと段落ついたところで、地蔵が再び喋り出す。次は、天谷がリリィから引く。リリィが引くターンは、アルフ・Eが死んだため跳ばされるようだ。

 

「やっとさっきの続きができるな♪あんたを殺すのは、俺だぜリリィ。

ど・れ・に・し・よ・う・か・な!!」

 

天谷は力強く、リリィの手札から1枚のカードを奪い取る。

「ハズレー。残念」

チッと舌打ちする天谷だが、その顔は笑っている。まだまだこの戦いを続けられる、と思っているのかもしれない。

そして天谷から木場が引くターン。木場はスッ、と1枚を取るが、特に何も起こらない。

そして次、木場から秋元のターン。

「秋元しゃん……それはダメだ……」「!……じゃあこっちは?」「うん、大丈夫」

このやり取りに、皆がハッと気づく。

今のようなやり取りなら危険なカードを引かせずに済むし、『自分の手札を話す』ことにならない。

「秋元、これは?」「それはダメ!」「じゃあ……こっちは?」「うん……大丈夫」

 

ただ、と明石は思う。

(これは信頼できる者同士だからできる事……もし相手がそうじゃなかったら……仲間同士なら助け合う事ができるけど……相手が敵なら……)

 

「う〜〜〜〜〜たまらんなぁ〜〜〜。

 

いつ死ぬかわからんこの緊張感!身悶え〜。」

高畑の隣で、かみまろがプルプルバタバタと震える。それを睨みつけて、高畑は冷たい声で問う。

「かみまろ……お前、もしかして知ってんのか?この選別(ゲーム)のルールとか……他にどんなカードがあるのか、とか?」

 

その言葉にかみまろは動きを止める。その顔は、何を今更言ってるんだ?と言外に伝えている。

「え?当たり前じゃん。俺とマナちゃんで考えた選別(ゲーム)なんだから。元は俺の同人誌だし。

 

 

でも心配すんなよ、高畑瞬。ズルとかはしてない、公平さぁ。俺はただ、お前らと最後に遊びたいだけさぁ。

うまくいけば、今いる俺以外の全員が生き残るかもしれないし、皆死んじゃう可能性もある。そのぐらいフェアに戦うつもりよ」

 

「……なるほどな、じゃあ引けよ。かみまろ……」

高畑瞬がかみまろと向き合い、4枚の手札を向ける。

 

 

「お前の番だぜ」「おー怖」

 

 

(敵同士なら、殺し合いになる!!

 

これが、神罰(ジャッジメント)ババ抜き!!!)

 




前回、引き方を間違えていたので並びごと修正。その結果、アルフがいの一番で死ぬ事に……

最後の試練、神罰ババ抜きはまだまだ続く!

今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからも、よろしくお願いします!
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