神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】   作:兵太郎

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第35話ーーー夢

「無敵?良いじゃん良いじゃん♪無敵なんて言われて余裕面かましてるやつをぶっ飛ばす時ほど、楽しいもんはねぇし!」

勢いよくリリィのカードを抜き取る天谷。しかし、何も起こらず。

「ちぇっ、何もねぇか……ほらよ」

天谷は、木場にカードを提示する。どのカードを強調したり、逆に下げたりする事もない。

「……どりぇを引けば?」

木場の疑問に、天谷は嗤う。

「おいおい、これはトランプだぜ?『どれを引いたら揃います』とか、『どれを引いてください』とか、そんなの面白くねぇじゃん!

俺は楽しみてぇんだよ!この試練を!!神になる前、人間としての最後の遊びをさ!!」

ハハハと高笑いする天谷。木場は彼の説得を諦めると、前に出された3枚のカードから、1枚を取る。

 

特に何も起きない。セーフだ。

「ま、俺も他のやつに即死カードを意図的に取らせる、なんて事はしねーけど」

天谷は口角を上げる。それを横目で見ながら、木場は秋元と向かい合う。

「秋元しゃん、この2枚は駄目ぢゃから、こっちきゃら取るんだ」

秋元は頷き、出された2枚のうちから1枚を取り……

 

 

「!」

しゃくれた。

 

「ごめん、秋元さん。でも、これが安全なのは確かなんだ」

木場は秋元に謝罪する。その顎はしゃくれておらず、イケメンフェイスに戻っている。

「今秋元さんが取ったのは、『持ってる間しゃくれてないと死』。あれがあったから、僕はしゃくれてたんだ」

皆に説明する木場を秋元は軽く睨むと、彼に背中を向け、高畑の方を見た。

「ちゅぎ……行くよ、瞬……!?」

秋元は高畑の顔を見て驚く。

「瞬……にゃんでアンタまでしゃくれてんのよ!?」

高畑瞬、彼も秋元のようにしゃくれていた!

「気にしゅるな……ちゅぢゅけよう……」

高畑瞬の手札にあるのは、ハートのJの神罰カード。その中身は、『前の席の人と神罰シンクロ』。つまり、秋元がしゃくれを持っている限り、高畑もしゃくれているままでないといけないのだ。

 

しかし、高畑はそのカードについて何も言うことができない。自分のカードの内容を言ったら、死、だからだ。そんな高畑に、秋元も察する。

「何かのばちゅなのね……わかったわ。じゃあ……きょのカード以外なら、どれを引いても大丈夫よ」

1枚を避けて提示された秋元のカードの中から、1枚取る高畑。彼が引いたのは、スペードのA。

「……!?何だこれ!?」

 

高畑瞬が引いたカードは神罰カード。そこにに書かれているのは、『夢を語る』。高畑は数秒黙った後、神小路(かみのこうじ)かみまろを睨みながら、腹の底から絞り出したような低く重い声で告げる!

 

「俺の夢……しょんなの決まってる……

 

 

 

『お前を殺(しゅ)事』だよ、かみまろ!!!」

 

「そんなのハッタリだろ?」

対してかみまろは、冷淡に言う。

「どうせ俺を殺せるカードなんか持ってないくせ……にぃ!

 

 

……およ?」

 

かみまろが引いたカードは神罰(ジャッジメント)カードの1つ。スペードのAが印刷されたそのカードを見て、かみまろはへらっと嗤う。

「俺もか!しゃあねぇな、こういう青春っぽいの嫌いだけど、いくべ!

 

夢……夢……まずは……そうだなぁ……

 

 

 

 

神小路かみまろが、どうやって誕生したか語ろうじゃないか」

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