神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】 作:兵太郎
「さて、これで全選別は終わりだよ!ここから先はルールは存在しない!
神の力を得たこの5人で、力を合わせて地球を守るも良し!殺し合って1人の神を決めるも良し!
新しい世界を創る時が来たんだよ♪」
マナは笑いながら言う。言いながら、木場の身体に神の力を押し付け、取り込ませた。
「……なぁ、アシッド・マナ。さすがにここまで来たら教えてくれよ」
「ん?」
明石が座席から立ち上がり、マナをまっすぐ見ながら言う。
「さっきの教室にあった地球が、今まで俺達が暮らしてた地球で、かみまろもあの地球にいた元人間なんだろ?」
マナは対して頷く。それを確認して一呼吸置き、明石はゆっくりと告げる。
「ーーじゃあ、お前は何だ?神小路かみまろに力を与え、世界を破滅に導いたお前やカミは、一体何者だ?本当の意味の『神さま』なのか?」
「人間だよ?」
マナは即答する。それには明石も驚いた。
「お前も、あの教室にあった地球の元人間……とか?」
「うーんとね、
その言葉に5人は首を傾げる。それを見て少し笑い、マナは言う。
「マナはね。
この世界そのものを創った存在で、この世界の外から来たんだよ♪」
「この世界そのものを創った……!?」
木場祐斗はそれを聞き絶句する。世界を創ると言うことは、その世界の中で生きている者……天使や悪魔等の勢力の元をも創った存在……いや、もっと考えればオーフィスやグレートレッドすらその手で創った存在である、と言っているようなものだ。世界を創ると言うのはそう言う事だろう。
(つまり、アシッド・マナは……ルシファー様やミカエル様……いや、もっと上、オーディン様なんかよりも強いのか!?)
そう考える木場を見て、マナは思い出したかのように声をあげた。
「あ、そうそう木場祐斗。アンタだけは例外だよ♪
アンタは……いや、アンタとその仲間達は、マナの創った地球とは別の世界に生きてきたの」
「!?」
別世界……アシッド・マナはいとも容易くそう言ったが、異次元や別世界がある、と言うのが証明されてしまったことは、木場にとっては『マナが地球を創ったこと』とは別種の、大きな驚きだった。過去に兵藤一誠は異世界からの神にアプローチをかけられたことがあると言っていたが、これはそのレベルではない。
別世界の神がここに、目の前にいる。その事実は木場の足を震えさせるには十分だった。
「ま、こっちの世界の神とかいっぱいいすぎて弱っちいのばっかだったし、ほとんど消しちゃったから、こっちの世界もこれからはマナが使っちゃうけどね。だから今度からは、マナを神と讃えるんだよ?」
そう言ってにっこりと笑うマナ。その表情を見て、木場はさらに震える。震えながらも、空中から剣を取り出す。
(誰かが止めないといけない、それはわかってた。じゃあこの中で誰がマナを止める?
戦い慣れした僕しかいないだろう!!)
『誰がお前なんか讃えるかアホ』
不意に、どこかから声が響いた。マナの目が細くなる。
木場祐斗はその声を聞き、ある者の姿を思い浮かべていた。木場は構えを解き、教室内でマナからできる限り離れる。
「あー、確かにアンタは死んで無かったよね。マナもメンドくさいから探さなかったけど、今出てくんの、アンタ?」
「いやぁ、こっちとしても教え子の1人が無事に人間も悪魔も卒業して神になったって言うから、挨拶しておかねぇとなと思ってよ」
木場とマナの間にある空気が歪む。その中から掌が1つ見える。木場は、その手が義手である事を知っていた。
「よう、待たせたな木場。あー、あと、他の世界の生き残りども」
空間の歪みの中から出てきたのは、黒髪で前だけ金髪にした頭、アゴヒゲの生えたダンディフェイス、意外とガタイの良い身体、そして……その背中から生える、烏の様に漆黒の5対の翼。
「俺が来たからには安心しろ……と言っても、俺1人じゃどうしようもねぇけどな」
言葉の割に余裕そうな笑みを浮かべたその顔に、木場祐斗は告げる。
「アザゼル先生!!」
アザゼル、と呼ばれた男は右手を前にかざす。そこから光の矢が出現した。
「アシッド・マナ。聖書にも載ってる堕天使である俺様が、お前と直々に戦ってやる。こっちの世界の力、その身に思い知らせてやるよ」
その言葉を聞いて、アシッド・マナはニヤリと笑った。
グレートレッドとオーフィスというのは、この世界で圧倒的な強さを誇る存在です。
竜の中の竜と無限の龍、どちらもチート級な力の持ち主ですが、オーフィスの方は少し弱体化してます(それでも圧倒的な強さ)
この2人なら、マナと渡り合えると考えています。あるいは、この2人と同程度の実力なら?