神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】 作:兵太郎
次のレース。選ばれた6人の1人、天谷さんが私達には到底できない事を平然とやってのけました。
隣のレーンの選手をゴールに投げとばし、正解かどうかを確かめるという荒技。私達悪魔でもなかなかできない人間1人を片手で掴んで投げ飛ばす所業は、あのかみまろも面白そうに拍手していました。結局、投げられた人は間違ったゴールのテープと衝突し、死亡。それを天谷さんは何ともなしに眺めながら、悠々ともう一つの正解のゴールテープを潜ったのでした。
その後、ぽっちゃりの大熊くんが他学年の策略が巡る中で何とかゴールして、今の所私達1年生は影裏君以外に被害はない状態です。
と、ここで私達は、作戦会議に移行します。
「この『どきょうそう』のルール……まず、走者は進行役のくじ引きで決められる。1レース毎に6人ずつ、各学年から1人ずつ選ばれている様だ」
クリア者の方を眺めながら、1年生の1人、高畑さんが告げます。
「ゲーム内容は単純な『○×』競争。生き残る条件は3つだ。1つは正解のゴールを選ぶ事、1つは最下位にならない事、そしてもう1つは、後ろから迫る実行委員会に捕まらない事……これを踏まえて作戦を考えよう……思いつきでも何でもいい、何かアイディアがあれば言ってくれ」
シンとする1年チーム。冠城さんが途中で案を出していましたが、『2・3番手の位置についておく』という割と当たり前な事で、クリスさんに文句を言われ、言い争いに。
ただその後、平野君がフォローという形で状況を詳しくまとめてくれたので、揉め事には至りませんでした。
『冠城の言った案は最低限にリスクを抑えた策ではあるが必勝法ではない……だがそれが最善策なのかもしれない……なぜなら時速約16㎞で走ってくる実行委員会に捕まらない様に約70m先のゴールに辿り着くには、与えられた時間はせいぜい15〜16秒…10数秒で導き出すには不確定要素が多すぎる…よって、解なし!
この種目は個々で最善を尽くすしかないんだ……』
結局良い案は出ずに話し合いは終了。そしてその後、私達の前提を覆す事が起こります。
『1レーン……1の箱、秋元いちか
2レーン……1の箱、高畑 瞬
3レーン……』
まさかの、同チームの参加。
『ウソだろ……?何で!?同じ学年からは出ないハズじゃ……』『もしかすると、本当にくじ引きなのかもしれない……今まで3レースがたまたま6学年に分かれていたからてっきりそうかと思っていたけど、普通にランダムなくじ引きかも……ランダムな……』
確かに人数差がある以上、全試合に1〜6年生が1人ずつ出ることはできませんが、その分何か補填があるのかと思っていました。まさか完全にランダムとは、と私達は戦略をさらに練り直すことになりました。
結果、秋元さんと高畑君は無事ゴールし、生き残りました。そして、その後何レースかして……
『1レーン……34の箱、塔城小猫』
私の番になりました。
『2レーン……13の箱、平野道生
……
5レーン……13の箱、冠城敬宏
6レーン……81の箱、照喜名 中』
何と私のレースには、同じ1年生のチームが更に2人も。これは逆にチャンスじゃないかと思い、私達は3人で話し合いました。
「平野君……足が悪いって本当ですか?」
私の問いに、平野君は小さく頷きます。
「ああ、私は生まれつき左足が悪いんだ……普通に走ってもまず最下位でしょう……でも、生き残るのは最低でも下から2番目……そうだ!良い事を考えました!」
平野君の策は、1、平野君が豊富な知識量を使って問題の解答を導き出す。2、私と冠城さんが他の走者を転倒させたりして最下位に落とす。という、シンプルな作戦です。ただ、他の走者を転倒させたりして最下位にする、というのは言うなれば他の人を殺す、という事。私はそれに少々抵抗感を覚え、それ以外の方法で平野君を助けられないか、と考えました。
そして、その解がたった今、見つかりました。
『位置について、問題です♡
いちごは野菜である--「○」か「×」か?』
「いちご……バラ科の多年草……いちご……おわぁ!?」
「気にしないで、そのまま正解を考えてください」
平野君をお姫様抱っこして、共にゴールまで連れて行く。私の『
「……いちご……イチゴ……キシリトール……!
答えは『○』です!!」「了解です!」
こうして、私、平野君、冠城さんは、3人揃って生き残る事が出来ました。
1年生はあと7人、全員生き残ってください!
原作主人公達のレースは回想で済ませる、良いんでしょうか?
本来は冠城が道生を裏切って道生が喰われたりとか色々あったんですが…道生生存。果たして生かした意味はあるのか?
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!