神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】 作:兵太郎
「なるほど、私達が鬼役となり、金太郎と戦う、という試練だったのか。なら、私のした事はあながち間違いだったとも言えないかな?」
ゼノヴィアが1人頷いている。
2時間が経過して俺達がクラスハウスに帰ってくると、金太郎チームの皆も無事に戻ってきていた。俺は明石達に今日起こった事を話す。
「紫村が石になった?何それ?」「恐怖で幻覚でも見てたんちゃうん?」
金太郎チームは信じない。そりゃそうだよなぁ、俺も信じられないもんな。
「いやでも本当に石になったんだよ。なぁ、紫村!」
「そ、そうだよ。僕……石になったんだ……」
「10分で元に戻っちゃったけどね……」
金太郎チームはやはり信じられないようだ。俺は、もう1人の不思議体験者にも話を振る。
「丑三、お前も何か起きて、1人で犬を倒したんだろ?」
「お前はどうやったんだ?」
丑三は身体に包帯を巻きながら言う。
「俺は奴に殺されたと思った瞬間、星になる夢を見た。その空間の中で俺は奴をブチ殺した。目が覚めるとそれは現実で……犬は死んでいた。
唯一確かなのは……その時、俺の心が『愛』に包まれていたコト」
うん、訳わからん。
「紫村、もう1度やってみてよ。本当に起こるか確かめたいんだ」という明石の言葉により、紫村はもう1度石になる事になった。
紫村は力強く言う。
「石になれ!!」
……
……
しかし なにも おこらなかった!!
「……石になってねーぞ」
「うん……何でだろ……?あの時は必死だったからかな……?こうやって手を広げて、『いしー』って叫んだんだ!!そしたらなってたんだけどな……石に……」
「!!?なってる…!!」
ボンッ、と言う音とともに煙が上がる。煙が晴れると紫村が石になっている!?
「石化する『
丑三が名前を付ける。割とそのまんまなのね。
「もしかしたら、何かそれぞれに発動条件みたいなのがあるのかもしれないな」
「例えば芽衣だったら、絵に描いた物が出てくるとか……!!?」
!?
芽衣ちゃんのスケッチブックが膨らみ、何かの形を取って出てきた!あれは……明石!?
「出……出た……!!」
芽衣ちゃん自身も驚いてる。そりゃそうだ!
「す……すご!!」「マジで明石だ……!!」「
興奮する女子2人と男1人。
「うわぁ……何か嫌だ……キモチわる……!!」
明石には不評の様だ。そら自分が出てきたら嫌だよね。
「なーる。模写したものを実体化する『
そのまんまだな、また。
「描いたものが何でも出せんのかよ……!?じゃあさ!!小籠包食べたい小籠包!!」
「OK、ちょい待ち……ハイ、できた!!」
今度は美味しそうな小籠包をスケッチブックに描く芽衣ちゃん。
「出てこい小籠包!!」
……
…………
しかし なにも おこらなかった!!
「出ないじゃん、小籠包……」「何でだろ……?」
「何かそれぞれに
なぁ、丑三!お前はどんな時に発動した?」
丑三は数秒考え、言う。
「……そーだな。俺の場合は……
「お……おう、そっか……」
空気が凍る感じ……
「え?ボッキって何?」
芽衣ちゃん!?それ以上この話を広げるんじゃありません!
芽衣ちゃんはナツメグに対処してもらった。芽衣ちゃんは話を聞くと女の子らしい悲鳴を上げて、家の端っこに座り込んだ。
「……とにかく、それぞれの大切なものを使った超能力。それが『
「ああ!敵を倒すにはそれを習得するしかねぇぞ」
「明日またゲートが開くまでまだ時間はある。それまでに皆、自分の『戯』がどんなものかを探すべきね」
ということで、各々部屋に戻って自分の『戯』探しをする事になった。
「……とは言ってもなぁ……」
俺が持ってきた大切なもの、それは……写真。スケッチブックみたいにわかりやすい発動条件ではないだろう。
うーむ。写真を凝視しても何も起きな……うおっ!?
『ドドドドっ!!』『ダダダっ!!』っと、近くの部屋から何かの大きな音が2回聞こえた。音の大きさの違いからして、それぞれ別の部屋だな。誰かが何かヒントを見つけたのか?
ええっと、気をとりな……とりあえず裏とかも見てみ『きゃあぁああ……!!!』!?
芽衣ちゃんの悲鳴!?俺は慌てて廊下に出る。そこにいたのは……
「あわわ、お、オバケ……」
尻もちついて震えている芽衣ちゃんと、
「……ばっちゃん?ばっちゃん!」
祖母の位牌を持った福満。そして……その背後に浮かぶ老婆の幽霊だった。
『戯』発動!今回発動できたのは芽衣ちゃんと紫村(と丑三)。福満にも発動した様です。残りの人も早く追いつかないと!
果たしてイッセー君の『戯』はどうなるのでしょう?
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!