神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】 作:兵太郎
「おボボボボボバァ!」
影に呑まれて5秒くらいで俺は外の世界に出ることができた。俺はスタッと華麗に着地してみせる。さて、俺のペアは……
「ブハァ!……ぐっ!!」
俺のペア……明石も少し遅れて出てきた。明石は、捨ててあったゴミ袋の上に落ちる。埃とゴミが舞う。
「おお、明石……だい「あ……の……」!」
!?見られた!?もしかして、まずいか!?
俺は慌てて後ろを振り向く。そこにいたのは、1人の少年。
「大丈夫……ですか?」
「あ……ああ、ありがと、大丈夫大丈夫!ちょっとフラついて転んだだけだから……」
寝転んでいた明石はシュバッ、と起き上がり、彼に返事を返す。するとその男子も安心したのか、「そう……じゃあ……」と言いながら立ち去ろうとする。その少年に俺は話しかける。
「あ!待って!キミ……名前は……?」
すると少年は立ち止まり、こちらを向いて言う。
「瞬…… 高畑 瞬」
〜〜〜〜〜
ナツメグは影から落ちる。出た先は駅のホーム。
(これは……皆バラバラに飛ばされたの……!?)
考えたその直後に、ナツメグの隣にもう1人女の子が落ちてくる。
「あいた!お尻打っちゃった……」
涙ちゃんが今回のナツメグの相方のようだった。
「……あ、そうだ、カミーズフォン」
カミーズフォンの電源を入れると、画面には『KAMINOKO RADAR』なるものが表示されていた。ナツメグの現在地の近くで1つの点が光っている。
ナツメグは慌てて左右を見、涙ちゃんが落ちてきた方と反対側でターゲットを見つけた。
「……涙たん、あの人の裏に回ってくれない?」
「え?あの人って……!了解!」
察しのいい涙ちゃんは駅のホームの階段を下り、ターゲットの裏に回りに行った。ここで挟んでおけば、片方に気をそらせているうちにもう片方が影を踏める、という作戦だ。
(ターゲットはあの子……画像より髪、短くなってるけど……)
今、ナツメグの目の前にいるのはピンク髮の少女、秋元いちか。そのピンク髮はポニーテールからショートカットに変わっている。
(あの子で間違いない…「……何ですか?」
彼女は横目でこっちを向く。ナツメグが自分を見ている、ということに気づいたようだ。だんだんと視線が鋭くなる。
「私に何か用でも…」
その時、駅のホームに列車が到着し、
その風で、ナツメグのスカートが捲れあがった。
〜〜〜〜〜
「……ん?何だここは?」
ゼノヴィアは着地すると辺りを見回す。周りは暗い。ただ、一方向にだけ光が見える。そちらからは賑やかな音も聞こえる。
「あいたっ!もう、何やねん!」
着地に失敗したのか小さな声で自分に文句を言うやえを落ち着かせ、2人は光の方を目指す。
「……うお、眩し!」
突き当たりに出て右、そこの部屋はスポットライトで照らされ、目が慣れるのに少し時間がかかった。
「ここは……TV局?」
どうやらここはTVのスタジオらしい。悪魔になってから見たTV番組の中でこんな風だと紹介していた。スポットライトとカメラが向けられた先には、4人の黒服グラサンが立っていた。
いや……よく見たらその明かりの中央にもう1人、真っ白な服を着た、くすんだ金髪の男がいる。
『NO NO
NO NO
歌を歌っているということは歌手だろうか?などとゼノヴィアは想像する。その時、やえが呟いた。
「あれが……ウチらのターゲット?画像と全然、違うんですけど!?」
〜〜〜〜〜
(……緊張する……でも、僕はやるぞ……やってやる……!!)
紫村は、茂みの裏から1人の男を見ていた。落ちたところは動物園。相方らしき人はどこにも見当たらない。でも、ターゲットはすぐに見つけることができた。彼は檻の前で、中にいるライオンを眺めている。
ガタイの良い、背の高い身体。坊主からかなり伸びた髮は後ろに結んでいる、太眉に目の大きい、神の子。
真田 ユキオ。
(覚悟しろ、神の子め!!
……あの人に、勝てるかなぁ……)
〜〜〜〜〜
そして、最後の2人は。
「……?どこだ、ここ?
「ようやく見つけた『
ていうか、こんな所に神の子がいるのかよ?」
丑三の後に出てきたのは光圀。今回のペアが明石じゃないことに少しがっかりしながら、丑三は疑問に思っていたことを問う。
「光圀……お前って
その時、丑三の後ろから錆びた金属を動かしたような音が聞こえる。丑三と光圀が慌ててそちらを向くと、そこにあったのは横に倒れたヘリコプター。
そして、その中から出てきた、半裸の筋肉質な少年だった。
さあ、影踏みスタート!そして、第壱部の主要キャラ達がやっと登場!
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!