wake up knights   作:すーぱーおもちらんど

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第二十二話になります。

内容的にはそれほど進んでおりません。

誤字脱字が多いですし、今回は少し違った書き方をしているので違和感を感じさせてしまったら申し訳ないです。

少しでも楽しく読んでいただけたらと思います。


22

 いつか姉ちゃんが言ってたっけ。

 

 『好きになることは簡単だけど、好かれることは難しい』って。

 

 ボクはアスナが大好き。姉ちゃんや、みんな(スリーピング・ナイツ)のことも。

 

 もちろん刀霞のことも大好きだけど、刀霞だけは、なんだかちょっと違う気がする。

 

 でも、そのちょっとがわからない。

 

……ボクにとって、刀霞ってどういう存在なんだろう。

 

 知り合い? 友達? 親友? それとも……相棒?

 

……ううん、どれも違う。

 

 どの言葉もしっくりこない、どの言葉にも当てはまらないような人の傍に、なんでボクは居たいって思ってしまうのだろう。

 

 どうして、こんなにも刀霞のことばっかり考えてしまうのだろう。

 

 アスナに相談しても、結局ハッキリとした答えは見つからなかった。だけど日が経てば経つほど、あの人と一緒にいたいって気持ちが増してくる。

 

 そんなボクの気持ちをかき乱してくるような人が、ボクの前で泣いた。

 

 無理に笑顔を作りながら、心の中で苦しそうに泣いていたあの時、ボクは見ているだけで何もできなかった。

 

 

――……助けたい。

 

 

 そうだ、ボクは刀霞を助けたい。

 

 だって、どんな意味であれ、ボクは刀霞が大好きなんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 刀霞を助けるといっても、何から始めればいいかわからなかったボクは、まずは信頼できる仲間に相談してみようと考えた。

 姉ちゃんによく教えられたのは『困ったことがあったらすぐ相談』という言葉。

 ボクは戦闘だけで他は何もできない。今まで姉ちゃんとスリーピング・ナイツのみんなにずっと頼ってきた。

 だけど、それは悪いことじゃない。ボクも、みんなも。お互いに必要としてくれているからこのギルドは成り立っているんだもの。

 

 けれど、よくよく考えてみればプライベートな事を相談するのは、これが始めてかもしれない。

 

 

――……なんて言えばいいんだろ……

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーそれでは! みんなの明るい未来を祝してー!」

 

「「「かんぱーい!!」」」

 

 

 

 今日は、いつもの反省会とはちょっと違う。本来であれば屈強なボスを倒したり、レアアイテムを求めて冒険をした後、そのネタを肴にみんなで打ち上げ兼、反省会をするのが日課になっていたのだけれど、今回の反省会に関しては、反省会というよりも、お祝いパーティという形でノリの音頭のもと、改めて乾杯をすることになった。

 

 ボクたちの病状が急変してから、みんなの予定が中々合わなくて、こうして全員が揃ったのは二週間振りでもある。

 

 アスナから、みんなの病気が急に回復していることを知らされた時、最初は嘘なんじゃないかと思ってた。

 ある程度落ち着いてからALOにログインしてみると、みんながボクを待ってくれていた。ノリとシウネーがボクに抱きつき、ジュンやテッチ、タルケンが『おかえり』って言ってくれた。

 

 あの時はみんなで手を取り合いながら大泣きしたっけ。こうやってみんなと楽しく話せる時間が生まれたのも、みんなの強い気持ちと絆があるからこそ、なんだと思う。

 

――なのに……

 

「それでさ、あたしとタルがスイッチした瞬間さ……ふふっ……タルが足滑らせてずっこけちゃってさ! もーほんとおかしくって!」

「そ、そんなに笑わなくても……」

「あはは……」

 

 ノリが楽しい話をしているのに、ボクは相槌をうつように愛想笑いをするだけで頭の中は刀霞のことばっかり考えていた。

 どうやって会話を切り出せばいいのかわからず、食欲も大して湧かず、飲み物をちびちび飲むだけで時間ばかりが過ぎていく。

 

「ユウキ……? 大丈夫……?」

「へ……?」

 

 シウネーがそんなボクをみかねて、ボクの膝にそっと手を添えながら気遣う言葉をかけてくれると、その言葉で全員が気づいたのか、五人の視線がボクの方へ集まった。

 

「ちょっと……どうしたの……?」

「お前がそんな顔するなんて珍しいな」

「何かあれば相談にのりますよ……?」

「話せば楽になるかもしれないぞ」

 

 ノリが、ジュンが、タルケンが、テッチが。ボクの様子を気遣いながら温かい言葉を投げかけたくれた。

 何を悩むことがあるんだろう。わざわざ話題を切り出さなくても、向こうから手を差し伸べてくれる。

 そうだよ、この人たちはいつだってボクの味方でいてくれたじゃないか。思ったことを思ったまま話せば良かったんだ。

 

 

――……ありがと……みんな。

 

 

「あの、あのさ。実は、みんなに相談したいことがあって……」

「へぇー、ユウキが相談なんて珍しいね……ま、とりあえずノリねーさんに言ってごらん?」

 

 ノリは少々あっけに取られながらも、飲み物を片手にボクの隣へ席を移動してくれた。なんだかんだって言っても、ノリはいつも凄くボクを気遣ってくれる優しい人。そんな人が親身になって力になってくれることに改めて嬉しさを感じ、「えへへ、ありがと」と小さいお礼を述べつつ、ボクは少しだけ笑みを溢した。

 

「んとね……友達が凄く辛い思いをしてるみたいなんだ……どうにか助けてあげたいんだけど、どうすればいいのかわからなくて……」

「友達……?」

 

 ジュンが腕を組み、視線を斜めに上に向けながらややしかめっ面気味で考え込んでいる。アスナのことであれば、わざわざ『友達』という回りくどい言い方などしないと考えている様子で、やがて何を思ったのか、指をパチンと鳴らし――

 

「あぁ、キリトさんのこと?」

「き、キリト……? な、なんで?」

「いやさ、結構前に決闘でキリトさんに勝ったろ?それで落ち込んでるんじゃないかって思ってさ」

「あはは、違うってば。キリトはそんな人じゃないよ」

 

――ほんとにもう、何言ってんだか……

 

 ジュンは勢いが良く、士気も上げてくれる頼もしい人だけれど、どうも的外れなことが多い。それでも真剣になって相談に乗ってくれているだけに、少々呆れた気持ちを表に出さないよう、ボクは丁重に否定した。

 

――とにかく変な誤解をされないように、大事な所だけでも話しておいたほうがいいかな……?

 

「あのさ、ボクがインプ領で悪い人にからまれちゃった件って覚えてる?」

「も、もちろんです!忘れるもんですか!!」

 

 ガタンッ!とシウネーが椅子から勢いよく立ち上がり、店内だということも忘れてしまったかのように声を荒げた。

 あの普段お淑やかなシウネーが、眉間にシワを寄せ、怒りを顕にする姿を見るのはこれが始めてかもしれない。どうしよう、姉ちゃんよりも怖いかも。

 

 ボクを含む全員がシウネーの豹変振りに戸惑っていたけど、憤りに震えていた肩を「まぁまぁ、落ち着きなさいって」とノリが摩りながら宥めてくれたおかげでその場はなんとか落ち着いた。

 

「ご、ごめんなさい……私、なんにもできなくて……ユウキが大変な目にあっていたのに……」

「あれは誰も悪くないよ。悪いのはアイツらで、寧ろボクが油断していた方にも責任はあったからさ。だから謝らないで、シウネー」

 

 これ以上話すと本筋から反れてしまうと思ったボクは、付け足すように続けて声を発した。

 

「それでね、その時ボクを助けてくれた人が、ボクと友達になってくれたんだ」

「な、なるほど。つまりその人が、何かしらの理由で落ち込んでいるけど、どう接していけばいいのかわからない、と」

「うん……」

 

 タルケンが察したように、ボクの言いたいことを代弁してくれた。女性に対してはいつもおどおどしている彼だけど、冷静に分析し、対応してくれる性格には何度も助けられている。ちょっとだけ頼りないけどね。

 

「ふむ……事情はわかった。だが、接し方を誤れば余計なお節介にもなりかねない、か……うーむ……」

 

 黙々と聞いていたテッチが、腕を組みながら椅子の背もたれに体を預け、気難しい顔をしながら仰け反るように天井を仰いだ。テッチは体格と性格がよく似ていて、いつもどっしりとした考えをもっている。いつもボクやジュンの勢いに任せた考えにストッパーをかけてくれるような人。だけど、いつも慎重に考えすぎちゃうんだよね。

 

「それってさ――」

 

 ゴクンと喉を鳴らすように飲み物を一口飲み、袖で口を拭うとノリは続けて言った。

 

「今すぐ何とかしなきゃいけないの?」

「え……?」

「よく考えてごらんなさいよ。落ち込んでいる時、変に気遣われたり心配されたりするとさ、余計落ち込むもんよ?」

「だ……だけど……ボクほっとけないよ……苦しんでるのに見ているだけだなんて……」

 

 屋上で見せたあの刀霞の顔を思い浮かぶだけで顔が俯いてしまう。何もできない自分に無力さを感じ、つい拳に力が入る。

すると、ボクの右肩に赤子の肌に触れるように優しく手を添え、シウネーは言った。

 

「わかりますよ、その気持ち……」

「シウネー……」

「ユウキが、孤島で息を引き取りかけた時、私は見ていることだけしかできませんでした……何かしたくてもできない辛さ、それは私も……いえ、私たちも嫌というほど理解しているつもりです」

 

 みんなが首を揃えて頷くと同時に、雰囲気が暗くて重たいものに変わってしまった。自責という名の重圧がみんなの背中にのしかかるように、表情が自然と下がり、全員が視線を伏せていた。

 

 だけどそれは、大きく違っていることだった。少なくともボクにとっては。

 

「そ、そんなことない! ボク、あの時みんなには最後の見送りはしないでって言ったけど……本当は凄く嬉しかった……みんなが傍にいてくれただけで、安心できた……だから、何もできなかったなんで言わないで!」

「ユウキ……」

 

 お別れ会をしたあの日、見送りをしないでほしいとお願いしたのはボクだった。それは、元々スリーピング・ナイツが結成した当時、見送るか否かは当人が決めるというルールだったから。

 クロービスやメリダの時は見送りをしたのだけれど、その時はみんなで大泣きして、いつまでもお別れすることができなかったから大変だった。

 ボクの場合、最後くらいはちゃんと楽しい思い出を残したまま、笑顔で送ってほしかったからそうお願いしたのだけれど、心のどこかでは来て欲しいって思ってた。

 

 そして、本当に来てくれた。

 

 来てくれた時は、夢かと思うぐらい嬉しかった。

 

 だってみんなわかってたような顔してたんだもの。ボクがそう思ってるって。

 

「ん! なら答えはもうでてるじゃん!」

 

 パチンッと両手を叩いた音にみんなが反応する。ノリが暗い雰囲気をかき消すように声を上げ、胸を張るように意気揚々と語った。

 

「つまり傍にいるだけでいいってことよね! ユウキも私たちも、それだけで十分力をもらってんだからさ! きっとその友達も例外じゃない! だから今は焦らずゆっくり見守ってあげなさいな!」

「そーそー。まぁそんな慌てなくても、いつでも俺たちが相談に乗るからさ!」

「そうですね、以前とは違って、時間はたっぷりありますからね」

「みんな……」

 

 先ほどとは違い、お互いの信頼と絆を強く認め合うようにみんなが頷いてくれた。

 

 思い返してみると、確かにボクたちは残り少ない命に怯えながら、ここ(ALO)に生きた証を残すため頑張ってきた。

 将来や未来も望めず、明日が急に来なくなってしまうかもしれないボクたちにとって、思い立ったらすぐ行動が当たり前になってきたけど、今はそうじゃない。

 

 そうだ、時間はたっぷりあるんだ。

 

 刀霞にも毎日会えるんだし、今ボクができることをすればいいんだよね。

 

 本当に相談してよかった。やる気も方向性も定まってきたボクは、湧き上がる強い気持ちに身を任せるように椅子から勢いよく立ち上がり、自身へ気合を込めつつ改めてお礼を口にした。

 

「みんなありがと! ボク、頑張ってみるよ!!」

「そーれよりもさぁユウキぃー?」

 

 しかし、そんな感謝の言葉を他所に、ノリが急にボクの肩に手を回しながら粘りっけのあるような言動でその友達についての質問を、まるで尋問するかのように尋ねてきた。

 

「その友達ってさぁ、どんな人なわけぇー?」

「どんな人……って……別に普通の人だけど……?」

「ふーん……」

 

 ノリはジロジロとボクの様子を伺うように確認した後、ボクの耳元で囁きかけた。

 

「……実は彼氏とか?」

「ちっ……違うよぉッ!」

 

 そう言いながらも、その意地悪な質問に、ボクは一瞬想像してしまった。病院の向い側にある、いつしか刀霞と散歩したあの公園で、二人で手を繋ぎながら歩く姿を。

 

――なななっ……何考えてんのさボクは!!

 

 できるかぎり悟られないよう、全力で顔を横に振りながらも、「ただの友達だってば!」と返すことで精一杯だった。ノリのニヤケながら聞くその態度にちょっとだけイラッとしたケド。

 だけど、ノリの態度とは打って変わって、シウネーは至って真剣な表情で、それも懇願に近い口調で改めてお願いをされてしまった。

 

「もし宜しければ、その人のことを今度紹介していただけませんか……? できればユウキを助けていただいたお礼も言いたいですし……」

「そ、そうだね。 まったくの無関係ってことはないと思う」

「え、えぇ……? うぅーん……」

 

 シウネーとタルが言うことにも確かに一理ある。けれど、元々刀霞は少し人見知りな所もあるし、今の刀霞を勝手に引っ張りまわして紹介するのは、彼の気分を余計に害してしまうのではと思った。

 

「わかった、とりあえず聞いてみるよ」

 

――本人に聞いて、大丈夫そうなら、いい……かな?

 

 なんにしても、とにかく一度会って話がしたかったボクは、メニュー画面を開いて刀霞宛にメールを送った。話がしたいこと、スリーピング・ナイツを紹介したいこと。

 

大まかな内容を書き終え、メールの送信ボタンを押したボクは今後の目標を定めつつ、自分に強く言い聞かせた。

 

 

 よし、まずはこれが第一歩だぞ、頑張れボク!

 

 

 慌てず落ち着いて、今のボクができることを一つずつ試せばいいんだ。

 

 

 ……大丈夫……きっと、伝わるよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その翌日、ボクは待ち合わせした場所に、トウカよりも先に到着していた。いつもならある程度の時間や日程を決めるのに相談し合うのが当たり前なのだけれど、やっぱりいつものトウカとは違ってて、どことなく淡白な感じ。

 特に希望の時間や日程もなく、ボクが一方的に決めた日を提案すると、たった一言の返事。

 

 

『わかった』

 

 

 たったこれだけ。

 

 それに、文面も随分と単調だった。いつもならメールのやりとりの中でも冗談まじりでボクをからかってくるはずなのに、昨日のメールからはそんな素振りさえない。

 待ち合わせ時間にしたって、トウカが遅刻なんて珍しい。ボクの方が先に着いたことは何度かあったけど、それも待ち合わせ時間よりも早く着いた時だけだった。

 今日に至っては待ち合わせの時間からもう二十分も過ぎている。

 

 遅れる連絡すら一切ない。

 

――なにあったのかな……

 

 そう口走ってしまいそうになった瞬間、後方から「おまたせ」という言葉がボクの耳に入ってきた。

 

 聞き間違えるはずのない、あの声。

 

 なんだか久しぶりに聞くような気がしたその声に、ボクはつい嬉しくなった。

 今日はトウカを怒ったり、この前みたいに殴ったりするのは控えようと決めていたのだけれど、彼の声が聞けただけで落ち込んでいることをすっかり忘れてしまい、振り向きざまに初っ端から遅刻した件を愚痴ってしまった。

 

 

「もぅ! 遅いよトウカ……って……えぇぇぇ!?」

 

 

でも、それさえも忘れてしまうような、より衝撃的な光景がそこにはあった。

 

「な、なんだよ」

「と……とうか…… どうしちゃったの……それ……」

 

 一瞬見間違えてしまったかと思った。

 

 髪色に似た藍色の長いローブ包まれ、背中には木製の長い杖が。そして指輪、ネックレス、果てにはイヤリングまで。

 

 それは見た目だけでハッキリとわかった。後方支援を主体とした装備、そしてそれぞれの装備には各種魔法耐性が施され、明らかに以前のプレイスタイルとは異なった風貌だった。

 自分の着たいものを着るスタイルではなく、対人や攻略を目的とした至って真面目な装備の数々。

 

 他人から見たらどこもおかしいとは思わないだろう。

 

 でもボクは違和感しか感じない。

 

「どうしたって、転職しただけだが。何かおかしいか?」

「だ、だって……前の……前の着流しは……?」

「さすがにアレじゃでまともに戦えないだろ。それに――」

 

 そこまで言うと、トウカは口を紡いだ。何が言いたいのか、何が言いたかったのかはわからないけど、その時のトウカはどこか悲しげな表情をしていた。そんな表情を見せられたら、ボクはそれ以上追求することはできなかった。

 

「いや、なんでもない。それよりも遅れてすまん」

「う……ううん……」

「それで、話しがしたいって言ってたけど、どうした?」

「あ、うん……一緒に来てほしい場所があって、そこで話したいんだ」

「そうか、なら案内頼む」

「あの……あのさ……」

「ん?」

 

 どうしてボクに何も相談してくれないの?

 

 どうしてもっとボクを頼ってくれないの?

 

 どうしてさっきからボクの顔を見て話してくれないの……?

 

「……ううん……なんでもない……いこっか!」

 

 

 いっそのこと、ここで全部吐き出してしまいたい。

 

 言いたいことを我慢するだなんて、いつものボクだったら絶対できないことだった。

 

 でも、今回は違う。トウカにだってきっと理由はある。だから、まずはちゃんと聞かなきゃいけないと思うと、何とか我慢できた。

 

 

 ボクは羽を広げて飛び立つと、後ろからトウカがついてくるように羽を羽ばたかせた。

 いつもなら、目的地までお互いに足並みを揃えて楽しくお話したり、競争したりするのだけれど、トウカはボクの横で飛ぶことはなかった。

 尻目でちゃんとついてきているのかは確認するけど、いつもと違う雰囲気に負けてしまい、どうしても後ろを振り向くことができない。

 

 トウカは今、ボクの後ろでどんな顔をしているんだろう。

 

 そう思うと胸が苦しくなって仕方がなかった。

 

 

――……また一緒にクレープ食べに行こうね。今度はボクがご馳走するからさ……

 

 

 隣にはいないけど、ボクは心の中でトウカに話しかけた。

 

『あぁ、楽しみにしてる』

 

 ちょっと意地悪そうな顔をしつつも、微笑んで返してくれるトウカの姿が、ほんの少しだけ見えたような気がした。

 




今回も閲覧していただき、ありがとうございます。

今回はユウキの一人称視点で書いてみました。

丁寧な言葉遣いにすべきなのか、性格をそのまま反映させるか凄く悩んでしまった末、えらく中途半端な書き方なってしまった気がします。

比喩表現と行動描写がもっともっと上手くなりたいです。引き続き頑張ります。

次回はオリジナルの方を少し進めたいと思います。
なので少し投稿が遅れるかもしれません。ご了承下さい。

次回も宜しくお願い致します。


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