まだ、僕の青春ラブコメが終わらない。   作:慧語学専攻

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テスト終わったあとの解放感といったらもう。

はい、八話目です。どぞ。


しかし、彼はまだ本気を出さない。

「なんだこれ・・・・・」

 

ユニフォームに着替えて、由比ヶ浜さんと一緒にテニスコートまで戻ると、物凄い人だかりが出来ていた。比率としては若干女子の方が多いみたいだ。コールまでしている輩もいて、物凄い熱気が伝わってくる。

 

「HA・YA・TO!!フゥ!!HA・YA・TO!!フゥ!!」

 

もう一度言おう、なんだこれ。

 

人混みを掻き分けてなんとかコートの中に入る。由比ヶ浜さんは自力でこの障壁を突破していた。うおう、女子強い。

 

「待たせて悪いね。それじゃ、やろうか。」

 

葉山くんが頷いて向こうのコートに入り、三浦さんもそれに続く形でコートに入る。サーブはあちらからだ。三浦さんはボールを地面でバウンドさせながら、僕の前でラケットを構えている由比ヶ浜さんに話しかける。

 

「ねぇユイー、ホントにあーしとやるつもり?それってつまりそういう事なんだけど、それでいいわけ?」

 

つまりどういう事なんだろう・・・・・いや、言わんとしていることはだいたいわかるけどね?

 

そんな三浦さんの脅迫じみた問いかけに、由比ヶ浜さんは俯き加減に答える。

 

「そういうわけって・・・ことでもないけど・・・でも・・・」

 

そこで言葉を切り、由比ヶ浜さんは顔を上げて三浦さんをしっかりと見つめながら口を開く。

 

「でも、私、部活も大事だから!だから負けないよ、優美子!」

 

そんな由比ヶ浜さんのぶつかってくるような姿勢に気圧されたのか、三浦さんは一瞬たじろぐ。だがすぐに復活し、「へぇ・・・・」ってな感じで笑みを浮かべている。怖いです。

 

「おいおい・・・あそこだけ何漫画だよ・・・」

 

「おおおおおおおっ!!創作意欲がッ!沸いてくるううううううううううううう!!」

 

「うっせえぞ材木座!」

 

比企谷君と材木座君が何事か騒いでいた。仲いいなー、あの二人。

 

「それじゃいくよっ!」

 

三浦さんは叫びながら強烈なサーブを的確に打ち込んでくる。そんなサーブをテニスなんてろくにやったことも無いであろう由比ヶ浜さんが返せるはずもなく。

 

「うわぁっ!」

 

見事なフルスイング(空振り)を見せてくれる。しかしーーーーーーー

 

「ほっ!」

 

難なく僕が返す。ループの性質(7話参照)を利用して鍛え上げた身体能力を舐めないでもらいたい。

 

「ふっ!」

 

それを葉山くんが返し、由比ヶ浜さんをスルーしつつのラリーが暫く続いてから、三浦さんが仕掛けてきた。

 

「せいッ!!」

 

今まで以上に強烈な勢いで打ち込まれたボールは、易々と由比ヶ浜さんの側を通過し、僕の何も持っていない手を目掛けて飛んでくる。流石テニス経験者、返し辛いコースに打ってくる!だが甘い!

 

「おりゃッ!」

 

ジャンプしながら空中でターンし、リターンエースを決める。何周目だったか、このイベントで雪ノ下さんが決めたこれがカッコよすぎて、必死で練習したのさ!見たかこのスタイリッシュな返し!僕の株が上がること間違いなし!なんかこの辺ラップっぽいし!

 

だが回りの反応は薄かった。何故だ・・・僕ってイケメンなはずなのに、昔からあんまり目立たないんだよなぁ・・・ハッ!まさか僕は自分のことイケメンだと勘違いしてる痛い奴だったとか!?うわああああああああああああ。

 

今度は葉山くんが正確かつそれなりに速いサーブを打ち、また由比ヶ浜さんをスルーしつつのラリーが始まった。

 

「うう・・・久留米先輩・・・あたしいります・・・?」

 

「何ッ、言ってるんだッ!いるに、決まってるじゃないかッ!」

 

「でも・・・・全然ボール返せてないし・・・」

 

「そんなことないッ!君がボールを返せていなくても、見えないところで君は役に立っているッ!」

 

「ほ、ホントですか!?た、例えばどんな役に・・・?」

 

「このッ、試合はダブルスだッ!君がッ、居ないとッ、参加資格がないッ!」

 

「それあたしじゃなくてもいいんじゃ!?」

 

由比ヶ浜さんはガーンって感じで肩を落とす。おーい、試合中ですよー。ていうか、ボール返しながら喋ってたせいで、会話文だけ見ると滅茶苦茶熱い奴になってるな、僕。それかジョ○ョ?

 

それにしても、埒があかないな・・・三浦さんに習って、ちょっと仕掛けてみるか。

 

「よッ!!」

 

回転を加えたボールを相手コートに打ち込む。狙い通り、地面に突き刺さったボールはあらぬ方向へバウンドする。

 

「くっ・・・・!」

 

反応が遅れた三浦さんのフォローに回った葉山君が手を伸ばすも、惜しくもラケットは届かず。

 

「フィフティーン・ラブ!!」

 

「ハッハァ!」

 

おっといけない。うっかりワイルドな一面が出ちゃったよ。今の僕は「ザ・紳士」なキャラで通してるってのに・・・・

 

「おい、優美子。」

 

「オッケー!」

 

葉山君がアイコンタクトを送ると、三浦さんはニヤリと笑って頷く。そしてラリーが始まり、打ち返している僕はあまりにもボールが返ってくるのが速いことに気が付いた。

 

見れば、先程は二人ともネットの近くに立っていたのが、今は三浦さんがネット手前コート左側、葉山君がネットから離れコート右側に立っていた。

 

これはーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「くっ、あいつら2対1であることを利用してきやがった・・・久留米先輩の体力を削りにいくつもりか!」

 

「おのれ、汚いにも程があるぞリア充共め!よりにもよって2対1という久留米氏にとって不利な状況に漬け込むとは・・・!!」

 

「貴方達、由比ヶ浜さんを忘れているわよ・・・」

 

成る程、そういう作戦か・・・・・まだまだ青いな。

 

まだ若い後輩共に生徒会副会長の力を見せてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ、なんか僕のキャラブレてない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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