魔法科高校の劣等生 転生チートの念能力者 【休載中】   作:黒皇

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追憶編は4話以内を目標に頑張ります。



第2話 沖縄初日

家族全員で司波家との沖縄旅行に行く予定だったが、急な仕事が入ってしまい父さんだけ行けなくなり、俺と母さんの2人で行くことになった。母さんのガーディアンである桜野蛍さんは掃除や買い物を済ませるため、先に行っている。蛍さんは調整体魔法師の「桜」シリーズの第一世代だ。

 

 

司波家と一緒の飛行機なのだが、俺は乗って早々に寝てしまった。カプセルシートは思ったよりも寝心地がよく、シートベルト着用のアナウンスが流れるまで寝ていた。エグゼクティブクラスには俺と母さん、深雪、深夜さんが乗っていて、達也だけがノーマルクラスだった。達也だけノーマルクラスなのは防犯上のためらしいのだが、それは建前で「自分の身分をわきまえなさい」って言われてるように感じる。

 

飛行機から降り、到着ロビーの会員制ティーラウンジから出ると預かり手荷物を取りに行っていた達也がいた。当たり前のようにカートに荷物を載せそのまま行こうとするが、さすがに心苦しいので自分の分だけは持つことにした。

 

「載せていても構わないぞ」

「いいよ。自分で持つ」

「そうか」

 

俺は自分のカバンを持ち上げた。4次元マンション(ハイドアンドシーク)を使えば、いつでもどこからでも必要なものを取りに行けるので中身はほとんど入っていない。

 

別荘に着くと、先に来ていた桜井穂波さんが麦茶を冷やしていたのでそれをもらい、荷物の整理のために俺が泊まる部屋へと向かった。ハイドアンドシークを使い、物専用の部屋から前日に準備した着替えなどを取り出し、それをクローゼットに入れる。ものの数分で荷物の整理が終わってしまった。達也と深雪が散歩に行ってしまい、話す相手もいないので俺も散歩することにした。

 

散歩途中では達也と深雪を見かけなかったが、代わりに軍服を着た男が3人ほどいた。そのうちの1人は仲間の肩を借り、胸を押さえながら歩いていた。おそらく胸が痛いのだろう。その男たち以外は特に変わったこともなく、面白い発見もなかったので別荘に帰った。

 

 

 

時間は間もなく午後6時。もうすぐパーティーに行くのでその準備を終えたところだ。主催者は黒羽(くろば)(みつぐ)さんといって、四葉家の分家の一つである黒羽家の現当主であり、母さんの従弟だ。パーティー自体は転生前はあまり行ったことはなかったが、転生後は父さんが大企業の社長ということもあり年に数回は行っている。そのため、礼儀作法などは完璧に覚えているので特に問題もない。

 

 

「貢さん、本日はお招き、ありがとうございます」

 

パーティー会場に着き、招待者である黒羽貢さんに挨拶をする。

 

「よく来てくれたね龍斗君。元気にしたかい?」

「はい。おかげさまで特に大きい病気にかかることもなく、今春中学生になりました」

「それは良かった。おっと、こんなところで立ち話もなんだな。ささ、奥へどうぞ。亜夜子も文弥も、龍斗君に会うのを楽しみにしていたんだよ」

 

奥のテーブルに案内される。

 

「亜夜子、文弥、元気にしてたかい?」

 

奥で待ち構えていた2人に声をかけると、嬉しそうに笑顔で迎えてくれた。

 

「龍斗兄さま! お久しぶりです」

「お兄さま、お変わりないようで」

 

亜夜子と文弥は双子で、学年は俺の一つ下。パーティーは何回もやっているはずなのに文弥の方は気合が入り過ぎで暑そうだし、亜夜子のほうは夏のリゾートには不似合いなので笑いをこらえるのに大変だ。

少しすると深雪がやってきた。深雪も笑いそうになるのをこらえているのだが、2人は気づいていないようだ。

 

貢さんが亜夜子と文弥の自慢話をし始め、それを聞いていると、やはり文弥がソワソワし始めた。

 

「ところで深雪姉さま……達也兄さまはどちらに?」

「あそこに控えさせているわ」

 

文弥に質問されたので深雪は壁際を指さしながら答えた。

 

「……えっと、どちらでしょうか?」

 

今度は亜夜子が無関心を装いながら質問してきたが、分かりやすいその視線はチラチラと壁際に目を遣っている。今度は分かりやすいように達也の立っている場所を深雪が指し示した。

 

「達也兄さま!」

 

文弥は輝いた顔をして達也の方へと駆け出して行った。

 

「もう、仕方ないわね」

 

亜夜子は文句を言いながらも嬉しそうな足取りで文弥を追いかけて行った。2人とも達也のことを尊敬しているので仕方のないことだが、それを見る貢さんの顔は不満げだ。貢さんはゆっくりとした足取りで達也のもとへと向かい、少し会話した後に達也は会場の外に出て行った。

 

その後のパーティーは特に変わったこともなく、中学生ということもあり、早めに別荘へと帰った。

 

 

 

 

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