魔法科高校の劣等生 転生チートの念能力者 【休載中】   作:黒皇

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予定通り、午前中に投稿できました。




第4話 組手~達也編~

先に組手をするのは達也だ。相手は20代後半から30代前半と思わしき軍曹で、そこそこやりそうだ。

 

「司波君、遠慮は要らないぞ。渡久地(とぐち)軍曹は学生時代、ボクシングで国体に出た実力者だ」

 

組手は一瞬で終わった。開始直後に達也が相手の懐に飛び込み、右手を鳩尾に突き刺した。渡久地軍曹は両膝をつき、倒れないように堪えている。慌てて見物していた軍人が脂汗を流している渡久地軍曹に駆け寄り、応急処置を始めた。一方達也は開始位置まで下がって一礼をした。

 

南風原(なえばる)伍長!」

 

風間大尉が達也の次の相手に選んだのは20代半ばで、腕は渡久地軍曹よりも上と思われる人だ。

今度の組手は達也が実戦を想定した間合いの取り方をし、相手の攻撃を余裕で躱す。隙をついて達也が攻撃を繰り出したがさばかれ、カウンターを食らいそうになる。しかし、達也は右手の突きをするりと躱し、右肘をガードのあいている脇腹へと突き刺した。呻き声を上げてよろめく南風原伍長。

大尉から「そこまで!」と終了の合図が掛かった。

 

このままでは面目が立たないため、大尉がもう一試合提案をし、達也がそれを受け入れた。

 

「自分にやらせてください!」

 

達也の次の相手に志願したのは一昨日仲間の肩を借り、胸を押さえながら道を歩いていた軍人だ。

 

桧垣(ひがき)上等兵――報復のつもりなら、認めることはできないぞ」

「報復ではありません、雪辱であります!」

 

仕返しではなく、名誉挽回をしたいということか。達也も了承をし、組手をすることとなった。

相手は腰を落とし両手を前に掲げて相対する。達也は一定の距離を保ち、右に左に弧を描きながら隙を窺う。相手はCADのスイッチを入れる動作を上手く偽装し、一回り体が膨らんだと思ったら、達也目掛けて突進をした。達也は跳び退りって躱すが体勢が崩れ、相手が間髪入れずに襲い掛かる。達也は床を転がって躱し、距離を取った。

 

「魔法を使うなんて、卑怯じゃないんですか!?」

 

深雪が風間大尉に食って掛かるが、魔法師部隊の組手なのだ。魔法が使われるのは当然である。俺が実戦経験を積むために参加している四葉家の戦闘訓練でも当たり前のように使用しているので驚きもしない。

 

「止せ、深雪(・・)!組手に魔法を使わないという取り決めは、最初から存在しない」

 

達也も四葉の戦闘訓練を受けているので気づいていたようだ。さらに、組手の最中であるのにもかかわらず、来る前に注意されていた通りに、意図して深雪と呼び捨て、敬語を使わなかったのだから余裕そうだ。

だが、相手が魔法を使ったことから、達也はギアを上げ、まとう空気が変わった。右手の掌を相手に向け、真っ直ぐに右腕を伸ばし、左手を右肘の内側に添える。魔法を使うようだ。

再度、相手の体が一回り膨らみ、達也の足目掛けて突進をしようとしたが、達也の右手からサイオンの波動が放たれ、相手の体を通り抜けると、突進がガクッと減速した。無系統魔法の超高等対抗魔法である術式解体(グラム・デモリッション)を使ったようだ。

相手は無防備な状態で突っ込み、達也が軽く上から叩くと、クルッと一回転して、吹き飛んだ。達也は大の字で倒れている桧垣上等兵のもとへ歩み寄り、右手を差し出す。ニヤリと笑ってその手を借りて立ち上がり、改めて自己紹介をした。桧垣ジョセフ上等兵、ジョーと呼ばれているこの人は達也のことを認めたようだ。

 

「無理を言って申し訳ない。お蔭で部下のわだかまりも取れたようだ。次は柴崎君の相手だが……渡嘉敷(とかしき)兵長!」

 

俺の相手は20代半ばの人で、腕はまあまあといったところか。さて、どう戦おうか。

 

 





次話はオリジナル展開の予定です。
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