オラリオに半人半霊がいるのは間違っているだろうか?   作:シフシフ

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37話「なのでそのケーキは・・・・・・・・・いら・・・・・・いらな・・・・・・くっ・・・・・・いりません!!!」

地下深く、太陽の光など一筋すら届かぬそこで、戦闘の激音が響いていた。

 

「うぉおおおおおお!」

 

地面が爆ぜ、モンスターが粉砕される。舞う、銀の軌跡。それは剣の光であり、また、銀狼の残光であった。

 

「ギュイ!」「ブウォ!」

 

速く疾く、時間すら置いていくのではと思う程に夙く。苛烈に過激に激情に任せ、しかし技を失わず冷静でいる。

 

「何をやっとるか、アイツらは・・・どうしてこうなっておる?」

 

ガレスがフィンの元にやって来て開幕そういった。フィンは肩を竦め疲れた笑みを零す。

 

「ダンジョンで彼らをああいうふうにさせるだけの人物に出会ったのさ。」

 

フィンの言葉にガレスは目を見開く。それも嬉しそうに。

 

「おほ〜、惜しいことをしたのぉ、そんなに生きの良い者が中層に居たか・・・」

 

髭を撫でながら大きな武器をドスンと地面につける。フィンは苦笑いしながら首を振る。

 

「いや、上層さ。」

「なんと!」

 

上層の冒険者が?と続けるガレスにフィンは頷いた。

 

「しかも、その後地上に出れば妖夢君の戦争遊戯だ・・・・・・わかるだろう?」

 

ガレスがそれを聞いて大きく頷いた。

 

「うむ!たしかにのぅ。あれは滾った!」

 

そして「がっハッハッハ」と大きく口を開いてわらう。すると後ろから足音がし、リヴェリアが現れた。

 

「自分が冒険者(・・・)だと思い知らされた。・・・か?」

「うん、そうだね。僕らは保身に長けすぎた。」

 

そう言ってモンスターを粉砕するベート達の方を見やる。

 

「ガッハッハッハ!やはり若者はこうでなくては行かん!縛られ動けなくなる前に動いておくのが一番じゃな!」

「ふっ、あぁそうだな」

「んー、ベートは縛られそうにないけどね」

「そうか?ワシはあの娘の尻に敷かれると思うんじゃが・・・」

「「ないな(ないね)」」

「そうかのぉ」

 

 

 

 

 

 

 

 

うっす!俺っす!妖夢っす!現在一番大きな剣の館にやって来ているぜ!なぜなら・・・・・・・・・模擬戦だ!

 

 

え?早い?まだ心の準備ができてない?しらん、斬るぞ。

 

と言うのは冗談だ。今は剣の館に全団員が集合している。その数なんと138人!応募してくれた人は三百人ほど居たらしい。「あの人達のところならなってもいいかな」と一般人の人も来てくれたらしい。全員を受け入れることは出来なかったけど、それは仕方ない。

 

んで、この人を三つの館に振り分けなきゃいけないわけだ。だからこの人達の中から才能がある人、元から強い人を厳選するために模擬戦、というわけだね。

 

勿論戦いたくないって人達もいる、それは薬師志望だったり、アイテムの作成がしたい人達だな。そういう人達は既に横手に並んで見学だ。

 

実力がわかってるダリルは見学だ、凄い悔しそうにしてたけど。

 

 

 

 

 

 

風が吹き抜ける。雨が最近降っていないため、風に攫われ砂埃が舞う。そんな中庭の中央に人の壁に囲まれる者がいた。魂魄妖夢、このファミリアを率いる幹部の1人にして最強戦力。

 

「さぁ、どうぞ武器を持ってください。」

 

何も無いはずの虚空。そこから剣の切っ先が現れ、カチカチと音を鳴らし揺れたあと、そのまま落下し地面に突き刺さる。それが何度も続き、少し経った頃には地面には剣や槍、短剣や斧などの武器の数々が。

 

ゴクリ、と誰もが唾を飲む。目の前の小さな少女が無双の働きで戦争遊戯を勝利に導いたのだ。緊張しないわけがない。張り詰めた空気、それを切り裂くかのような鋭い目線。

 

―――武器を取れば斬られる。

 

そう予感させた。誰も動けない、鋭い視線だけが注がれている。殺気を放っている訳では無い、剣のようなその目だけで、この場の冒険者見習い達をせき止める。

 

「・・・・・・来ないのですか?」

 

その一言ですべてを悟る。あぁ、これは試されているのだ、と。厳しい審査を乗り越え合格かと思いきや、再びの篩。ここで動けなければきっと落とされてしまう、ならば前に進むしかない、死地へと進んで剣の柄を握り込むのだ。

 

ザッ。

 

一人の足が前に出た。誰もがその人物に注目する。特にこれと言った特徴もない青年だが、彼には有るのだろう、『冒険者の資格』が。無謀に挑み未知と戦う挑戦者の魂が。

 

妖夢が口元を歪める。少しだけ嬉しそうに笑ったのだ。

 

やはり。これは試練なのだ。前に進むものがいて喜んでいるに違いない。青年に続き1人、また1人と歩き出した。

 

柄を握り込む。これを抜けばきっと自分を出迎えるのは模擬刀の一閃。

しかし、だとしても青年は躊躇わない。彼は憧れたのだ、魂魄妖夢のその姿に。家族1人を助けるために数百人に挑むその胆力に。

 

ならば、立ち止まる訳にはいかない。壮絶な覚悟を決め、抜き放ち一閃が来る前に走り出す。

 

「うぉおおおお!」

 

咆哮を上げ斬り掛かる。何の技術もない力任せの一撃。難なく往なされ足をかけられ転ばされる。

 

「お見事。その挑む気持ちを忘れてはいけませんよ。」

 

そう言って青年から視線を外し、再び集団に向き直る。が、青年は諦めてはいなかった。今度は後ろから、と、飛びかかろうとした瞬間一閃、何が起きたのかもわからずに意識を吹き飛ばされる。

全員が後ずさる。なぜなら首を打ったその一撃が視認できなかったからだ。勝てるわけが無いと、決めつけ場を放り出そうとする。

 

「自身よりも強者が現れた場合、逃げるのが最も生存率が高いです。」

 

唐突にそう言ったあとカエルのように伸びている青年を指さす。

 

「無謀と勇気は別物です。彼は勇気を振り絞ったのかも知れませんが、死にに行くことを冒険とは言いませんよ。なので、まずは生き残るための戦いを知りましょう。」

 

そう言って刀を構えた。誰かが「えっ?」と疑問の声をその口からこぼした。

 

「来ないなら私から行くまで・・・・・・行きますよ?武器を取らねば防ぐ事も出来ないと思いますが」

 

その後の出来事はただひたすらに蹂躙されるだけだったので割愛しよう。

 

 

 

模擬戦が終了し、誰もが痛む体に悲鳴を上げながら中庭に居た。するとどうだろうか、妖夢、命、千草、純鈴の四人がいくつかの薬品を手に現れた。

 

「ごめんなさい、少し強くやりすぎました・・・。はい、腕上げてくださいね、あっ、お腹を出してください」

 

先程と打って変わって優しげな美少女となった妖夢に団員達は目を白黒させる。どっちが本当の妖夢なのかわからなくなってしまった。入念に痛めつけたかと思えば、甲斐甲斐しく治療をする。まさに飴とムチという物なのだろうか。正確には模擬刀と薬だが。

 

男女の区別なく、分け隔てなく接する妖夢達に、早くも団員達は様々な感情を抱く。恋慕、尊敬、感謝、憧れ。ついていけば強くなれるという確信。

 

それぞれが胸に思いを秘め、それをやる気に変えて奮起しようと心に誓う。

 

ー―少しでも、彼らの役に立てるように全力で頑張るんだ。

 

それが彼らの共通意識であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴェルフに再び呼び出された俺とベル君はギルドでヴェルフの到着を待っていた。どうしてって?だってヴェルフの家知らないし。工房の場所もわからん。でも多分武器を作ってくれるんだと思うからデッドリーホーネットの毒針を持ってきた。パイル、って言われるくらい太くて長い。しかも毒が凄いんだ。『上級殺し』と言われるくらいには強い。

 

そんな毒針を持って、正確には半霊に入れて待っているとヴェルフが来た。

 

「よぉ!みょんきちにベル!待たせちまったか?」

 

笑顔で片手を上げて挨拶をするヴェルフに俺も挨拶を返す。すこしたわいのない話をした後ヴェルフの工房に向けて歩き出す。北東のメインストリートを進んで行くとそこはあちらこちらから鉄を打つ音が聞こえる。

 

「こっちだ!行くぞ!」

 

鉄を打つ音で声が届きにくいからか大声で会話する。ヴェルフについていくと、1軒の小屋が。煙突や、その頑丈そうな作りから鍛冶場である事がわかる。

 

「ここですか・・・?」

 

ベルが物珍しそうな眼差して小屋を見つめる。

 

「おう、ヘファイストス様のご好意で全員が鍛冶場を持てる。それで腕を磨けって事だな」

 

男らしく笑い、「入れよ」とドアを開けて中に誘導される。中は本当に鍛冶場です、って感じがする狭いスペースに武器や素材が沢山ある。

 

「おお!」とベルが興奮しながらあたりを見渡す。俺もこういった所に入るのは初めてなので失礼にならない程度にあたりを見渡した。

 

「悪いな汚くて、少し我慢してくれ」

「いえ、大丈夫です。」「はっはい!」

 

ヴェルフがカチャカチャと色んな道具を準備する。汚い、と言われてもピンと来ないな、寧ろ工房なのに綺麗すぎたら本当に仕事してるのかよ?ってなると思うんだ。それに鍛冶場は汚れてる方が味が出てカッコイイと思うんだよ。

 

「どんな物が欲しいんだ?ベルには装靴を作ろうと思ってるんだが、何かこだわりがあるなら言ってくれ。」

「ん、んーと・・・」

 

ヴェルフに言われてベルがそこら辺に座りながら考え込む。ふむ、俺も考えるとするか。こだわり・・・・・・胴体は守らない、とかか?でもこだわりと言うか胴を守ると動きにくいだけ何だけど。

 

「私は戦闘スタイルの関係で胴体に鎧をつけません。動きにくくなるのは死活問題ですから。あとは・・・・・・少しでも壊れにくい刀が欲しいですね」

 

と言うか早くヴェルフのレベルを上げて、『鍛冶』スキルをとってもらって速攻でランク上げて『不壊属性』を武器に付与できるようにしてもらって俺の武器を作ってもらわなくちゃ・・・!

 

ヴェルフが何故か意外そうな顔をしている、まぁそりゃそうか。大事な臓器が沢山詰まっている胴体を守らないとか普通なら有り得ないもんな。

 

「あの、この大剣使っちゃダメですか・・・?」

 

ベルが壁にかけてあった大剣を指さす。ふむ、確かに強そうだけど・・・俺的にはベル君はナイフとかの方が素早さを活かせていいと思うんだけどね。

 

「それか・・・?別に構わないけど、売れ残りだぜ?」

「でも僕、これ使ってみたいです」

 

ベル君が大剣を手に取りワクワクした顔で素振りを一度する。チラッとヴェルフを見ると動きが止まっていた。2度目の素振りを終えた後にベルも気がついたらしい。

 

「・・・・・・?どうかしましたか?」

 

ベルを見つめていたヴェルフがベルの声かけに口端を緩める。その後俺を見る。俺は首を傾げるしかない、だって笑われるようなことして無いし。

 

「お前達は魔剣を欲しがらないんだな」

 

にっと笑うヴェルフ。きっとこっちが素の笑い方なんだと思う。「えっ?」と困惑するベルにヴェルフは更に笑を濃くして続けた。

 

「いや、魔剣じゃなくて売れ残りの武器を欲しがるなんて思って無くてな。それにみょんきちは頑丈な刀が欲しいって言ってきた。」

 

うん、壊れないのが欲しい。(切実)

 

「で、なんて聞いたんだ?ヘスティア様から俺の事」

「え・・・!すっすみません!神様は多分僕のことを心配して、それで」

「いや、良いんだ、寧ろいい神様じゃないか。悪かったな・・・試すような真似をして。」

「え?」

 

ヴェルフが意地悪な笑を浮かべてベルに問い詰める。ベルは兎のようになっている・・・元からか。てか試すって?・・・・・・・・・あっ、これあのイベントですか。いや〜武器にしか頭が行ってなかったな。

 

「ベルが俺の、クロッゾの事を知って態度を変えるか・・・少し気になった。謝る。」

 

申し訳なさそうに頭を下げる。・・・あれ?俺は?

 

「私には何も聞かないんですか?」

「ん?・・・てか、みょんきち、お前実際魔剣要らないだろ?」

「それはそうですが・・・」

 

俺の問にヴェルフはニヤニヤと笑ながら鎚で自分の肩を叩く。つまりあれか、俺はそもそも警戒されてなかった・・・?いやでもさっきは「お前達は魔剣欲しがらないんだな」って言ってたよな?あるぇ?まぁいいか。要らないのは事実だし、欲しいとしたら千草に渡したい。あっ、そういう意味か?

 

「悪い、話がそれたな。んで、さっきから気になってたんだが・・・ベル、それってドロップアイテムか?」

「へ?」

 

ヴェルフがベルの腰に着いた変色したミノタウロスの角を目ざとく見つけた、流石職人、素材には敏感か?

 

「なんならそれを使おう。ミノタウロスの素材は何でも武具に使えるからな」

「お、お願いします!」

 

ベルがミノタウロスの角を渡す。むむ、抜け駆けは許さん。ミノタウロスの角を受け取ったヴェルフの横にデッドリーホーネットの毒針がズドン、と突き刺さる。ヴェルフが青ざめた、ベルも青ざめた。・・・すまん、そう言えばヴェルフ達が掠ったら毒でサヨナラだわ。次からは気をつけよう。

 

「こ、これは・・・デッドリーホーネットのパイルか?」

「はい。これで大刀作りましょう!大刀!」

「おっ、おう・・・わかった!任せとけ!」

 

 

それからはいろんな話をした。初代クロッゾは精霊の血を身に受け、その後の家系は精霊の血を引いた事。魔剣が打てるようになって王国の貴族になったこと。そのおかけで戦争では負けを知らなかったこと。そしてそれが驕りに変わった事。

 

「・・・・・・『クロッゾ』は思い上がったんだ、魔剣は自分達の力だと錯覚してな。―――だから呪われた。」

 

暴れ回った王国は、森を焼き、エルフの里を焼いた。

 

しかし、それが大きな間違えだったのだ。

 

「精霊は自然豊かな場所に住む。魔剣で山は抉れ、湖は干からび無くなり、森は焼き払われた。・・・エルフ同様、精霊も居場所を奪われた。」

 

エルフは、精霊は怒り狂った。

 

「エルフの矛先は王国へ、精霊達の怒りは『クロッゾ』に向けられた。そしてある日、戦争中に魔剣がすべて途端に壊れたんだ。そして戦争に負けた。」

「それが・・・精霊の呪いですか・・・?」

「きっとな。それと同時に『クロッゾ』は魔剣を作れなくなった。」

 

クロッゾの没落の理由。それは魔剣を打てなくなったから。魔剣に頼りきっていた王国が戦争で勝てなくなった時、クロッゾは捨てられた。

 

ふむ、でもヴェルフだけは打てる、と。何でだろうか・・・?

 

「嫌いじゃなかったんだ、煤まみれになって爺の助手まがいのことをやるのはさ。」

 

ヴェルフは片手のハンマーを弄びつつ続ける。

 

「けど・・・、俺に魔剣が打てるとわかると魔剣を作ることを強要された。栄華を取り戻すためにってな」

 

一呼吸おいて、ハンマーを確りと握り込む。職人の顔になった。

 

想いを叩きつけるように、鍛練を開始した。凄まじい金属音、狭いから音が反響して耳が痛くなる。

 

「違うんだよ、武器ってのは政治の道具じゃない、成り上がる手段じゃない!武器は、使い手の半身だ・・・!」

 

小さく振り下ろしてるのに衝撃音は甲高く大きい。思わず耳を塞ぎかけた俺は悪くないはず。

 

「使い手が、たったひとりで窮地に立たされていたとしても。武器だけは裏切っちゃいけない。柄をつかまれた時から、そいつと武器は一心同体なんだ」

 

加熱されて赤くなった角が見る見るうちに形を変えていく。

 

「鍛治師はそんな作品を作り出さなきゃいけない。俺は魔剣が嫌いだ。大っ嫌いだ。あの力は人を腐らせる。そして使い手を残して必ず砕けていく」

 

ヴェルフの告白は俺も共感出来ることが多くあった、武器っていうのはやっぱり命を預ける物だ。武器が無くても戦えるとは言え、武器が無くなれば結局は戦闘能力が落ちる。相手は人じゃなくてモンスターだ、腕でガードなんて出来る時は限られる。

 

「俺は魔剣は打たない。打ってもそれは売らねぇ!」

 

俺は、ちゃんと使い手になれているだろうか。どんな武器も壊してしまう俺は。

 

いや、なって見せよう。武器を壊さない、半身を壊さない剣士に。技量を磨き、力を付け、経験を積む。今はそれしか出来ないけど、それをやっていけばきっと壊さないようになる。技を磨くんだ、オリジナルに届く様に。抜かせるように。

 

 

 

 

 

 

その後は少し話しをして、受け取る日にちを確認したあと、俺は先に帰ることにした。ファミリアでやる事はまだ沢山あるからだ。

 

「ありがとうございますヴェルフ!今度取りに来ますね!」

「おう!みょんきちもまたな!」

「はーい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という訳で武錬の城に帰って来た俺は、早速タケの所に向かう。玄関で靴を脱いで揃え、護身用の短刀を腰から外し廊下を進む。

 

襖を開けてタケの部屋に入る。

 

「タケ、ただ今もど・・・・・・・・・」

 

俺は絶句した。もう心理描写になるくらいには絶句した。

 

なぜ。

 

なぜみんなでケーキを食べているのか。俺は小一時間問いただしたい。

 

「まて!泣くな妖夢!そんな泣きそうな顔をするんじゃない!」

 

誰が泣いているもんか、タケがなんと言おうと俺は泣いていない。泣きそうなだけだ。なぜ俺が除け者にされたかを考えなくては・・・・・・やはり1人だけ内政に余り関わっていなかったからだろうか・・・。でも、俺が口出しするよりもタケ達に任せた方がよほど・・・あぁそうか、人手が足りないんだから2人分の働きができる俺が必要だった可能性が高いな、うぅ、今回は俺のせいみたいだ。

 

「ごめんなさいタケ、私だけ好きな事をしていました。これからは私も幹部であると言う自覚を持って確りと取り組みます!。」

 

そうだ、タケ達が疲れ果てるほど仕事してるのに俺だけぶらぶら街歩いたりヴェルフの所で武器を見ている場合じゃなかった!

 

「なのでそのケーキは・・・・・・・・・いら・・・・・・いらな・・・・・・くっ・・・・・・いりません!!!」

 

くそう!いらないから!全然欲しくないから!だったら?武器振ってた方が楽しいし?強くなれるし?ケーキなんか食っても強くなれないからね、欲しくなんか無いから、そもそも?俺の魂は男ですから、甘いものなんて食べるわけないじゃないですかやだーー。

 

見くびってもらっては困るな、俺は剣士、団子よりも戦いが好きなのだ。ケーキなんかより力の付きそうなお肉の方が断然好きだから、全く欲しくなんか無いんだから!!!

 

「妖夢ちゃんあ〜〜〜」

「ん!!」

 

美味い!口の中でクリームとスポンジが蕩け、中にある果物の酸味がそれを引き立てている・・・・・・!あぁ・・・・・・幸せ・・・・・・っておいぃぃいいいいい!?おのれ孔明(千草)謀ったな!?美味しいなんて絶対に言わんからな!

 

「美味しい?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぅん」

 

クソがァ!体は正直ですねっ!我慢したけど出来ませんでしたァ!なんだよ、知らねぇよこんなケーキ。少なくともオラリオに売ってるケーキじゃないな・・・?

 

「これは何処のケーキなんです?」

「あぁそれは」

「命ちゃん!!」

「ぁ・・・す、すみません千草殿」

 

なん・・・・・・だと・・・?千草が大声を出した・・・?やばいぞこれは、たかがケーキで内部抗争か・・・?不味い・・・ケーキは美味しかったけどこれは不味いぞ。

 

「それは千草の手作りなんだ」

 

おおおっとタケミカヅチ選手爆弾を投下だああ!千草がタケミカヅチ選手を睨みつけているぅ!

 

「お、おい千草どうしたんだ・・・?」

 

更に千草がタケミカヅチ選手の胸ぐらを掴みかかるぅ!どうしたと言うんだ千草選手キャラがぶれているぞ!

 

「秘密って言ったのに・・・言いましたよねタケミカヅチ様」

 

おーーっとまさかのタケミカヅチ選手は秘密をばらしてしまったらしいぞーー!?

 

「お、おう・・・妖夢の誕生日が近いから練習「ふんっ!」クワラバッ!」

 

決まったーーーーー!千草選手の腹パンだーーーー!これには思わずタケミカヅチ選手もノックダウンだーー!物理的な破壊力と、外見的なギャップ、そして愛する子供からの手痛い攻撃という一撃に三つのダメージを重ねた強力な一撃が刺さったーー!

 

「済まない・・・・・・すまない・・・・・・ガクッ」

 

謙虚に逝ったぁぁぁあああ!タケェエエエエエ死ぬなぁあ!生き返ってくれぇええ!

 

「がふっ、やめ、妖夢、振り回す、な、ちょ、ちょま」

 

さて、チーンとなってるタケは置いておいて、ふむ、もうすぐ誕生日だったか・・・。まぁ、誕生日って行っても正確な日にちはわからないからタケたちど出会ったその日を誕生日って事にしてるんだけどね。にしても・・・

 

「千草ありがとうございます!私嬉しいです!」

 

千草たんマジ天使、略してTMT。爆発物に少し似てるが大丈夫、リア充じゃないから爆発しない。

 

「そ、そんなに抱きつかないでよ妖夢ちゃん」

 

ふふふ〜そんなに顔を赤くしちゃってさ〜、これは久しぶりに皆で一緒の布団で寝るか!うん!そうしよう!

 

「今日は3人で一緒に寝ましょう!どうです?久しぶりに!」

「私は構いません!」

「わ・・・私も!」

 

 

 

 

 

 

「きょ・・・今日も・・・・・・平和・・・です」チーン

「大丈夫ですかタケミカヅチ様・・・」

「桜花・・・・・・女の子って・・・・・・わからないな・・・」

「いや、流石に今回のはタケミカヅチ様が悪いと思いますよ俺」

「は、はは・・・・・・四面楚歌・・・か・・・」ガクッ

 




募集しているキャラクターは次の話から出てくる予定です。6月10日まで募集してるのでご協力ください。

活動報告にて募集しているのはリーダーの募集と、通常の団員の募集です。

性格やスキルは既にこちらで考えてあるので、外見、性別などを皆さんが考えて下されば嬉しいです。

もし性格やスキルを考えてくれた中にシフシフが「これいいなぁ」と思ったものがあればそれらも組み込む予定です。

ファミリアを賑やかにしたいのでよろしくお願いします。

誤字脱字報告お願いします。

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