オラリオに半人半霊がいるのは間違っているだろうか?   作:シフシフ

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遅れてすみせん!
でも、書き溜めていたので次の話は既に出来ております。

今回はややシリアス。
次回はギャグ。


86話「おんぶ!おんぶですよ!」

 

 

戦争遊戯はヘスティア・ファミリアの勝利で終了した。

ヘスティアがアポロンに原作通りの要件を言い渡し、アポロンはオラリオを追わる運びとなる。

 

それから1日経って、ベル達はオラリオに帰ってきた。

 

 

 

 

僕らの目の前で門が開かれる。

馬車に乗せらた僕ら。行きと違って豪華な馬車で、天井も壁もない。皆から見えるようになっているらしい。

妖夢さん達もこの馬車に乗ったのかな。

 

「キャー!」「うぉー!」「いいぞリトルルーキー!!」

 

馬車が進めば一気に歓声で溢れかえる。恥ずかしさと嬉しさで手を振り返せば黄色い声が大きくなった。

少し、いや、かなり・・・・・・にやけちゃうな。

 

「うぅ、リリは何もしてないので場違い感が・・・・・・」

「おうリリ助、奇遇だな俺もだ」

「そんなことないよ。リリは僕にあの城塞の正確な地図を渡してくれたし、ヴェルフは魔剣を作ってくれた。それがなかったら負けてたよ」

 

ニヤケ顔で締まらないけど、僕は2人にそう言った。これは偽らざる本心だ。2人が居なければきっと、負けている。だから笑ってほしいし胸を張ってほしい。

 

「ほら、皆に手を振ろうよ!二人共!」

「・・・・・・はぁ、わかりました!こうなったらヤケですよ!」

「あー、なんだ。魔剣の宣伝みたいになっちまうな・・・・・・まっ、仲間にしか作らねえからなぁ!!」

 

二人も手を振る。集まった観衆の中に見覚えのある人たちを見つけた。皆僕らに手を振っている。

あ、アイズさんだ・・・・・・!手を小さく振ってる!か、可愛い・・・・・・!痛っ、リリ蹴らないで!

 

「皆様〜!ベル様のお帰りですよ〜!」

 

凄い笑顔で僕の足を蹴ってる!!

 

あ、タケミカヅチ様達だ。桜花さんも居る。・・・・・・あれ、妖夢さんたちは・・・・・・来てくれてないのかな?

 

「みょーん!見えません!!皆さん背が高すぎます!タケっおんぶ!おんぶですよ!」

「肩車の方が良いんじゃないか?」

「じゃあそれでお願いします!」

「人が沢山いらっしゃいますね。これ程の活気とは思いませんでした」

 

あ、なんか一瞬聴こえた・・・・・・。そうか、背が足りない、うっ!?悪寒が!?

 

『──────』

 

は、ハルプさん!?半霊状態で僕の頭で何を!?

 

「あ、ハルプ様!ベル様の頭の上で何をされているので?」

「頭を冷やせって事じゃないか?」

「あぁ、なるほど。確かにベル様はあのような無茶をしないようこれからは気を付けないと行けませんね」

「ゴ、ゴメンナサイ・・・・・・」

 

うぅ、確かに。冷たい・・・・・・。

 

そんなこんなで僕らのパレードも終わり、神様と会って新しいホームの前までやって来た。

 

「見てくれよベル君!ここが僕らの新しいホームさ!」

「おお!」

 

凄い大きい!あの教会の比じゃない!二人も驚いている。

 

「な、なぁおい!鍛冶場とかあるのか!?」

「だ、ダメですよヴェルフ様!お金の管理はリリがします。もう少し落ち着いて」

「いいじゃないかリリ君!パーっとやろうパーっと!」

「もうヘスティア様まで・・・・・・!」

「あはは・・・・・・」

 

僕らが今後についてホームの前で語り合っていると、複数の足音が聞こえてきた。神様を除いたみんなが振り向くとそこにはタケミカヅチ・ファミリアの皆さんが。

 

「ベル・クラネルさん!戦争遊戯での勝利、お見事でした!」

「ベル殿、此度の戦。正しく獅子奮迅の働き、見ていて胸が高鳴りました!」

「す、凄かったよ。1人で倒すなんて」

「おう、こんなにでかいホームなんて凄いじゃないかベル!」

「私からも賛辞を贈らせて下さいませ!」

「うむ、ヘスティアも漸く報われたな?」

 

皆さん口々に僕らを褒めてくれた。一つ一つにお礼を返して、ハルプさんがいない事に気がついた。いつの間にか頭の上からも居なくなっていたし。

 

「あの、妖夢さん。ハルプさんはどこへ?」

「ハルプならゼノスの皆さんへ戦争遊戯の結末を話に行きましたよ。あと、リ・ヴィラでパーティーしようぜ!との事でした」

「ん?ぜのす?何のことだい?」

「「「「「「「「あ」」」」」」」」

 

そ、そう言えば神様に言ってなかった・・・・・・!

 

「あぁえっと、その・・・・・・!」

 

僕はしきりに妖夢さん達の方を見て確認する。すると、こくりと頷いてくれた。

 

「じ、じつは・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達はヘスティア達の新たなホームにやって来て、んでもって、連絡ミスを発見したわけだ。ヘスティアに伝えてなかったのかぁ。

 

「言葉を話すモンスター・・・異端児、か。話してくれてありがとうベル君。それに皆も。ボクを少なくとも信用してくれた訳だろう?」

『俺はバッチシ信用してたぜ?ヘスティアは余程の事が無い限りは味方になってくれるしな』

 

その確率なんと96%!ちなみにベルは99%だ。何だかんだ言って味方になってくれるのだ。

ヘスティアは両腕を組んでアレを揺らしながら少し不満そうだった。

 

「ごめんなさい神様!伝えるのすっかり忘れてて・・・・・・」

「まぁ戦争遊戯の事もあったんだ。ヘスティアを守るために必死で忘れてしまったって所だろう。そう怒らないでやったらどうだ?」

「そうだね。でも、ボクに内緒で危険なことに手は出さないでおくれよ?今回の事だって表に出たら不味いものだ」

 

うんうん、確かに。みんな怪物愛好家って言われちゃうしな!

それは困る。でもレイとかラー二ェとか可愛いし、分からなくもないんだよなぁ。ほら、日本人って雑食ですし?

え、何です妖夢さん。お化けと結婚なんてあるんですか!ですか、うーん、ありそうだけど、あったかなぁ?そこまでは記憶に無いな。能力使えば調べられるぜ?あ、そこまではしなくていいのねわかった。

 

『あーでもあれだ。ヘスティア達に強力してもらいたいのはゼノスの皆と仲良くなる事だけなんだ。だからまぁそこまで危険じゃないと思うぞ』

 

それも少ない時間だ。

 

『ま、ここで話すのもなんだ!ダンジョン行こうぜ!あと試したい事あるからみんな来てー!』

 

え?と皆が言いつつ、こっちに寄ってくる。あ、そう言えば猿師居ないなぁ、最近ずっと工房に閉じこもってるし仕方ないか。

ん!?猿師からプレゼント貰ってない!?(忍者らしくポケットにこっそり入れてもらったが、名前とか無かったので猿師だとは思っていない)くっ、出番が減って腹を立てたかっ!

 

『あー、えっとね、この間色々あって十八階層からオラリオまでワープしたんだけどさ』

「「「「えぇ?!」」」」

 

いやまぁあそこらへん迄しか記憶無いんだけどね?でも出来たしみんな連れてこーという訳です。

 

『いちいち歩くの面倒いしワープしようぜ!』

「えぇ、危なくないですか?」

「そ、そうです。危険な行為は避けて順当に一階層から下った方が・・・・・・」

 

うん、まぁ断るよね!じゃ、発動しマース。

俺達がリ・ヴィラにいる可能性を利用するのです。パーセントは〜、92・・・・・・お?

 

「ぉ?」

『はっはーん、なるほど』

 

桜花の目ん玉、ほかの俺に貰ったらしい目が光る。すると、99か。うん、随分と上がるなぁ。補助してくれるのかありがとう桜花!・・・・・・あ、本人の意思で動く訳じゃないのね。

んじゃ、とうちゃーく!

 

「「「「「はぁ!?」」」」」

 

さて着きましたリ・ヴィラ!見よこの堅牢なる砦を!!

 

「え、え!?ええぇ!?」「な、なにがどうなってんだぁ!?」「は、はわわ?!」「コン!コン!?」「な、なんと!」「おいおい、俺達神まで平然と連れてくなよ」

『ベルうるさい』

「僕だけ!?」

 

あいあいー、各々リアクションしてる間に俺はグロス達に話つけてこよー。

え?何どす妖夢。説明はよ?ハハハ!

うん、入ってきていいよー。あ、グロスみっけた。

 

『よっ、グロス!』

「!?」

『あはは!人間様の団体ご招待って奴です!まぁ、前回から2人増えただけだけどな!あ、3人だった』

 

桜花忘れてた。話をすんなり信じてくれたから何かもう一緒に行ったのかと思っちゃったよね。

 

「ハァ、ダカラト言ッテモウ少シ大人シク登場出来無イノカ」

『無理だな!驚かせるの楽しいし。で、準備は出来てるか?』

「ウム」

『良かった。ありがとう皆』

「礼ニハ及バン」

 

広場の方ではフォーが大きなテーブルを運んでいるな。あぁ、三人増えたって言ったから追加したのか。早い。

お?知らないゼノスも増えてきてるのか。ひぇっ!?す、スケルトンいるじゃん!か、か、カッコイイよね。うん!妖夢のせいで怖いけど!

 

『し、知らない奴も増えてるんだな!』

「ム、怖イカ?」

『怖くないやい!かっ、カッコイイし!』

「呼ブカ?」

ぁ、後で良いです・・・・・・

「ハハハ」

 

ぐぬぬ、グロスめぇ笑いやがってぇ。仕方ないだろ!怖いんだから!全部妖夢のせいだからな!俺じゃないからな!

はぁ、もういいしー、みんな呼んでくるもんね。

 

 

『おーい、準備出来たってさー!』

「「はーい」」

「な、なぁハルプ!本当にモンスターが話すんだよな?なんかイザ出会うとなると少し緊張が・・・・・・」

『桜花・・・・・・お見合いじゃないんだからさ』

「ボクもその気持ちわかるぜ!桜花君!」

『ヘスティア・・・・・・ベルという者がありながらお見合い気分とは・・・・・・』

「そっち!?」

 

始めてくる人達は皆ソワソワしている。タケはそこまでソワソワしてないようだ。

軽く2人をからかって緊張を解してやって、門を開ける。

 

「これは・・・・・・凄いな」

「うわぁ」

 

門の先はズラリと左右に並んだゼノス達が作り出す花道。・・・・・・もしこれがモンスターだったら処刑場だけどネ!

更に、その直線状の建物・・・・・・最初に作ったあの場所の上でハーピィやセイレーン達が歌を歌う。美しい音色に背を押され、ふらつく用に入ってくる。

 

『此処は人の心を持つ者が集う土地、蔑まれた我らが作り出した未来永劫の共存の街。ようこそ、リ・ヴィラへ』

 

誕生日の日に着ていたタキシードに早着替えして、深々と礼をする。俺の後ろでゼノスの皆も礼をしたようだ。ザッという音がした。

 

『まっ、気楽に行こうぜ?何せお祝いだからな!』

 

ニンマリ笑って雰囲気をリセットする。つか、最近パーテーばかりでせうな。ま、楽しいから俺は全然構わないぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなでワイワイ盛り上がっていると、この階層に新たなる人が侵入したことを俺は感じ取った。この気配はべートだ。うん、どうやら上手くいったらしいぜ?

 

『んーじゃちょいとー、そうだなぁ用を足してくるぜ!』

「いや、ハルっち出ないだろ」

『再現は出来るぞ。ほら』ジャバー

「しなくていいわ!!」

 

ま、霊力だから消えるけどね。

さて、そのまま抜け出した俺は入口でポカンと口を開けて目を擦っているべートを発見。ちなみにべートが此処に来る可能性は弄ったが、どういう理由でここまで来たのかは不明、候補は沢山あるけどね。

 

『いよっす!べートどうしたんだ〜?もしかして俺が恋しくなって迎えに来てくれたりっ!?』

「・・・・・・・・・・・・ハッ!な、何だあれ?!」

『ふっ、無視とは・・・・・・悲しい』

 

べートは俺を無視した。俺は大ダメージを受けた。割と捨て身のセリフだったのに・・・・・・。

 

「おいハルプ、あれか?お前らが調査云々ってのはよ、罰としてリヴィラの再建やるって事だったのか?」

『あー、なるほどぉ、そういう考えもあるのね!』

「おい・・・・・・じゃあ何なんだ」

『アレが友達のハウスね・・・・・・』

 

なんだこいつ、と小さく呟くべート。悲しい。でもそうかーその案いいね。俺達タケミカヅチ・ファミリアはギルドからの罰としてリ・ヴィラの復興を行い、それを成し遂げた。しかし、そこで人と同様の意思を持つ異端児(ゼノス)と出会って保護した。

んで、防衛など彼らの功績は凄まじく云々、人類にとっての云々・・・・・・と重ねてやれば違和感なく操作できそうだ。

 

『べート、ありがとうな。悩んでた事が解消されたぜ!』

「ぁ、あぁ?」

『ほら、お礼にキスしてやる。どこがいい?』

「地面ッ!!!」

『ブフっ!?うぇー、バッチぃ』

 

うんうん流石べートだ。俺が最近やり始めたロリコン検定をあっさりと躱して行きやがるぜ。お陰で俺と妖夢からの好感度はすごい上がっていくのだよ。

妖夢はチョロインだからなぁ。俺?能力封印してからドウゾ。ちなみに俺を封印したら他の俺が来るぜ。無限ループだな!え?一人ください?欲しいのか・・・・・・?

 

「おい、あれ何だよ。早く答えろ」

『ん、あれは・・・・・・俺の()()()()()()の家?かな』

「はぁ?どういう事だよ」

『見ればわかるさ。つか、見てもらわないとべートを呼んだ意味が無いからな』

 

俺がニヤリと笑えばべートは「は?」って顔をしてる。そりゃそうだ、べートからすれば何らかの理由でダンジョンに潜っただけだからな。多分暇だったとかそこら辺だろ。

 

『ほら、手ぇ貸せって!行くぞ!』

「はっ?おい引っ張んな!」

 

いやぁ、手を繋ぐなんて友情ですねぇ!え?妖夢何?カップル?ハハハ、そういうのは男女でやるもんだぜ。ぇ、ハルプは女の子でしょだと?何を言っているんだ君は。俺は両方付いてないぞ!つまり無性!

と言うか状況をよく整理しろ妖夢よ、お化けに手を掴まれて引っ張られてるんだぞ!

 

「ヒィッ!」

「おい今の妖夢の声か?」『だな』

 

今の怖がる要素ありましたか・・・・・・?

まぁんな事たァどうでも良い。扉を開けて広がる景色。唖然とするべート。

 

『ようこそ!化け物の俺を筆頭に作り出した化物の街!みんな俺と同じで人間の感性を持ってるから安心してくれ!』

「─────ッ!」

 

飛び出そうとしたべートより早く俺がそう言うと、べートは急ブレーキを掛けて止まり、振り返る。

 

「お前と、同じ?」

『そうだ』

 

俺の声が真剣味を帯びたのに気が付いたのか、周りで楽しんでいたゼノスやファミリアの皆も振り向いた。

 

 

 

 

 

 

 

ハルプの奴に案内されてリヴィラの扉を開けば、そこは魔物の巣窟だった。だからハルプを守るために動こうとすりゃあハルプに止められちまった。何故かその言葉がやけに気になって足が勝手に止まった。

モンスターが作り出した街?いや、それよりもコイツは自分がモンスターだって言いたいのか?そんなことはねぇ、そう言いたかったがそれより先にハルプは話しを始めた。

 

『俺が死んでいるのは知ってるよな』

「ぁ、ああ。知ってる、だがよ」

『同じだよべート』

 

まるで俺の思考を読んだように、先に回られて潰される。

言い返そうとするが、その表情をみて固まっちまった。なんつう顔してやがんだコイツは・・・・・・。

 

『俺は死者。そして憑依者だ。この世界にとっても、半身たる妖夢にとっても、俺は紛れもない異端者だぜ?本来居ては行けない()()()だ』

 

気楽そうな顔で重い事を言いやがる。さっきまで楽しそうに俺のこと引っ張ってたくせによ。

 

『まぁあれだ。簡単に説明するとさ、ここに居る奴らは異端児(ゼノス)って呼ばれてるんだ。ダンジョンで冒険者に殺されたモンスターや、モンスターに殺された冒険者達の()()()()()()ってやつだ』

「「「「「「「「!」」」」」」」」

 

は、はぁ?なんだそりゃ、意味わからねぇ。ここで死んだ奴はモンスターになるってことか?ふざけんな、何のために戦ってると思ってんだ。

 

『人同然の心を持ち怪物の体を持つ故に異端。人間からもモンスターからも攻撃され、寄る辺は同じ同類のみ。そして、望むものは人間との交流だ』

「・・・・・・!」

 

何を考えてやがるんだハルプは、人間とモンスターが交流?無理だろ。コイツらにどんだけ殺されてると思ってんだ?

 

『べート、お前には異端児と怪物の違いがわからないかもしれないけど、俺には確かにわかる』

 

真剣な目で俺をまっすぐ見つめてくる。どうせ意見は変えねぇだろうが取り敢えず俺の考えを言ってやるか。

 

「違いなんて無ぇ、モンスターはモンスターだ!言葉を話そうと感情を持とうと知った事じゃねぇんだよ、こいつら(モンスター)は今まで何千何万と人間を殺してんだ!」

『魂だ』

「あぁ!?」

『異端児には魂があるんだ。モンスターには無くて、お前達人間にあるもの。その魂が』

 

いや、んなもんわかるかよ!?魂とかお前以外見たことねぇよ!

 

『俺はどうだ、べート?』

 

は?・・・・・・た、魂だな。だから何だって言うんだよ

 

『俺には体がない。血がない。魂だって欠片しか残ってない。俺は数十人を殺したし、沢山の人を傷つけた。ここに居る誰よりも怪物で、ここにいる誰よりも危険な存在だ』

 

いや、だがよ、性格っつーか心があんだろ。それに、あれは仕方ない事だったじゃねぇか、何掘り返してんだよ。

 

『そうだよ、心だよべート』

「っ!テメェ・・・・・・」

 

そんな顔で見んじゃねぇ。糞が・・・・・・誘導しやがって?

 

『お前達には心がある。その心が俺を許したんだろ?アレだけ暴れて迷惑かけた俺を友達だって言ってくれたんだろ?だからさ、頼む!』

 

ハルプが地面にしゃがみ込んで両手を付いた。

・・・・・・おいおい、何だってお前は・・・・・・。

 

『友達になってとは言わないからさ!頼む、殺さないでやってくれ!』

 

・・・・・・俺にだけ言ってどうすんだよ。ギルドとか他の冒険者も・・・・・・って、ギルドがこいつらに頼んだってことはグルか。まぁ、こいつの事だ、何だかんだ後のことも考えてんだろ。俺に伝えたのも多分・・・・・・友達だから教えてあげよう、みたいな感じなんだろうなぁ・・・・・・あー、なんだ、いきなり冷静になったせいで疲れたぞおい。どうしてくれんだよ。

 

『・・・・・・!』

「おい、何時まで土下座してんだ」

『べートがわかったって言うまで!』

 

へぇ。と思わずニヤリと笑っちまった。だがそれも仕方ねぇと思うんだよ、何せこいつはずっとこのままでいるらしいからな?今までの仕返しが出来るってことじゃねえか!

 

「おー?俺が「わかった」って言うまでか、そうかそうか。んーじゃ、疲れたし酒でも飲むかな!おい、そこのモンスター、酒寄越せ」

「は、ハイ」

「うっ、何だこりゃつえーな。飲めねぇ奴の方が多いだろこれ」

「そうデショうか?」

「あ?うるせーな独り言だよ来んじゃねえ」

 

なんだこのセイレーン、来んじゃねぇ。俺はハルプに聞こえるように言ってんだお前じゃねぇ。

なんだ?モンスター共が、いや、異端児だったか?そいつらが顔見合わせて・・・・・・牙を向いた、な。なんだ、キレさせたか?おい待てよ、殺さねぇって約束しちまっ・・・てないな。わかったって言ってねぇからな。

殺したら嫌われるよな?・・・・・・あぁクソが、俺ってこんな奴だったか?女々しいぞおい。

 

「チィ、めんどくせぇなぁ・・・」

「なぁべートさんよ、こっちの酒はどうだ?!」

「んだよリザードマン、殺んのか!」

「やるのはこっちだぜ?」

 

と言って片腕をクイッと酒を飲む風に動かす。こいつら酒飲んでんのかよ!って周りで飲んでたなそういや。ちくしょう周りの警戒怠るとか俺大丈夫かよ・・・・・・

 

『ぁ、ぁれぇ?俺って放置なの?』

「おいテメェ何顔上げてんだ?俺がわかったって言うまで下げてんだろ?!」

『う、うん。うぅ、思ってたのと違うぅ

「まぁまぁ、ンなことより飲めって!んで話し合って飯食ったらいいんだよ!」

『そ、そんなっ!リドっち酷い!』

 

あーぁ、下らねぇー!何でこうなんだよ全くよ。ダチがギルドにひーこら言わされてると思って手助けに来りゃあ、異端児だのなんだのって、疲れるわっ!理解したというよりも流れに身を任せたな俺・・・・・・。信頼って奴なのか、妥協?・・・・・・わかんね。

まぁ目的聞いたら「わかった」って言ってやるか。

 

「おいハルプ、お前、これから何すんだ?」

『んー、革命?』

「はぁ?戦争でも起こす気かよ」

『世界規模での認識改変・・・・・・って感じ?』

「て感じ?じゃねぇ、スケールが違い過ぎて分かんねぇ」

『くっ!わかったって言ってくれるかと思ったのに!』

「言うかよバーカ!」

 

言えなかったじゃねぇかコイツ。なんだよ世界規模の認識改変って、何言ってるかさっぱりだわ。

 

「そりゃ危険なのか?」

『・・・・・・20%の確率で失敗する』

「高ぇな!?しくじるとどうなんだよ」

『何も起きない!(キリッ』

「起きねぇのかよ!?」

 

クソ、リアクション取っちまった。

 

「成功すると?」

『みんなハッピー!!』

「いやわかんねぇよ!?」

 

わかったって言えねぇ!わざとやってんだろハルプ!意地か?意地の張合いなのかァ?

 

『──みんなが異端児を仲間だと認めてくれる世界になるって事さっ!』

「ほー、そうかよ。いいんじゃねぇの?」

『うんうんっ!そうだろ?!なぁなぁなぁわかったよな!(期待する目)』

「言わねぇからな?」

『ズコー!!』

「それ自分で言うんだ!?」

『あっわかったぜ!少し動くなよぉ──みょんみょんみょん・・・・・・!』

「うお!?な、なんだこれっ!?」

 

ご、強引に理解させられた・・・・・・!?初めからやれよ!!絶対楽しんでただろ!!

 

『ねっ!ねっ!?わかっただろ!?』

「わかっ────らねぇ事がまだあるぜ。の、前にだ。おいそこのスケルトン」

「───ん?私か?」

「そうだよ、来い。こいつの弱点とか知らねぇか?」

「なるほど、私のようなオバケが怖いらしい

「マジかよ、どっちかって言うとあいつのがソレだろ」

 

ちっ、まー、なんだ。義理を通してダチに大事なことを伝えてくれるってのは、悪い気はしねぇな。だがそうか・・・・・・オバケか・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「おいハルプ」

『は、はひ!なななな、なんれしょう!べぇとしゃま!』

 

くくく、怖がってやがる!スケルトン系統で囲んでやったらすぐこれか。フェルズとか言うスケルトンに教えて貰ったが、これはいい。仕返しが出来て満足した。

 

「何で俺にこの事を伝えたんだ?伝えなくても変えられたんだろ?」

『ええええっと、そそそそ、それはっ!』

 

ぶっ!が、我慢しろ俺。ハルプの奴っ、涙目で周囲を見回してやがるっ!!ヤベェ面白ぇ。いつもの生意気な態度が嘘みたいだぜ。

 

「きゅー・・・・・・」「妖夢殿!?」「はっ!妖夢ちゃんが倒れた!水!水ぅ!」「「妖夢様!?」」

 

・・・・・・振り向いたら妖夢がぶっ倒れてた。ハルプの目が一瞬怪しく光ったな今。なんかしたろコイツ。

スッ、と俺が右手をあげるとスケルトン共が一歩ハルプに近づく。

 

「で?なんだよ」

『べべ、べートはたた大切にゃお友達でッ!』

 

そういやこいつの涙とかって霊力での再現なんだよな?つまり演技の可能性もあんのか。

つーわけで手を振り下ろすとスケルトンが一気に近づいた。

 

『────────────〜〜〜!!!』

 

ぶっ、ははは!!!声が出てねぇぞハルプおい!

 

『うぅ、もうやだよぉ・・・・・・タケぇ、たしゅけてぇ!』

「ばっ!おまっ!タケミカヅチは反則だr」

「──────────ッ!」

「グホッ!?いつ、の間に・・・・・・」

「認識の合間を縫った。────それだけだ」

「わけわかん・・・・・・ねぇ・・・・・・」ガクッ

 

 

 

 

 

ちなみに、ハルプの奴が姿勢を変えられたのは俺が目覚めてから数分後だ。

シクシク泣きながらも土下座を続けていた(めっちゃ周りから慰められてた)からこれは不味いと思った俺は近づいたんだが

 

「わかったわかった、わかったから泣くなバカ」

 

って言ったらあんにゃろう

 

『うぅ、べートっ!不能になれぇえええええ!』

 

とか、叫びながら、俺の・・・・・・股間を、蹴って、行きやがった・・・・・・!

く、クソが・・・・・・うずくまってるせいでまるで土下座みたいになってるじゃねぇかっ!!

 

「み、てんじゃねぇぞ!」

「アレハ、見テイテ恐ロシイナ」

「大丈夫かよべートさん」

 

優しい目してんじゃねぇ・・・・・・!!ハルプのやろう何時かぶっ殺すっ!!

耐久のステータスがしっかりと股間にも適応されていて助かったと心底思った、この屈辱は絶対に返すっ!!

 

 

 










次話は今日の17時に投稿します。
連続投稿は久しぶりですねー、そして、次回の後半はギャグです。今更ですがキャラ崩壊注意です。



次回!
『さぁ、変えよう。何もかも、俺達の思うがままに』

誤字脱字報告、コメント待ってます!!

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