魔法使いになった猫   作:雪兎 銀杏

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今回は短くてすみません(汗)


4.不思議なこと

 次に、二人は杖を買いに行った。

 そこは、

【オリバンダーの店

 紀元前三八二年創業 高級杖メーカー】

 と書かれれた、見すぼらしい店だった。

 

「いらっしゃいませ」

 柔らかい声がした。

 二人はびっくりして飛び上がった。

 リズなんかは飛び上がった拍子に棚にぶつかってしまった。

 

「間も無くお目にかかれると思っていましたよ、ハリーポッターさん」

 老人はハリーに近づいて、次にリズを見た。

「あなたのお兄さんもお姉さんもここで買っていかれた。お兄さんはカシの木にユニコーンのたてがみ。二十六センチ。軽く決闘にぴったり。お姉さんは杉にユニコーンの毛。三十センチ。曲がりやすく変身術にぴったり」

「……」

 

 老人は、最初ハリーの採寸をはじめた。

 しかし、いろんな杖をとっては、取り上げてしまう。

 何本目かわからなくなる頃、老人は嬉しそうな顔である杖を渡した。

 

「柊に不死鳥の羽、良質でしなやか」

 ハリーが杖を持って、杖を振った瞬間、赤と金色の火花が花火のように流れ出し、光の玉が踊りながら壁に反射した。

 

「素晴らしい!…いやはや…不思議なこともあるものよ…」

「なにが不思議なんですか?」

 リズが尋ねると、オリバンダー老人は、ハリーを見た。

「ポッターさん、わしは自分の売った杖は全て覚えておる。全てじゃ。あなたの杖に入っている不死鳥の羽は、同じ不死鳥が尾羽根をもう1枚だけ提供した。1枚だけじゃ。…30センチもある、イチイの木じゃった。いやはや、兄弟羽が…その杖がその傷をつけたというのに…」

「「「……!」」」

 

 

 

 ハリーのが終わり、次はリズの番になった。

 いろいろな杖を握った。

 そして、10本目の杖。

「りんごの木にグリフォンの尾羽。27センチ。太く折れにくい」

 握った瞬間、ずっしりとした重みとともに、暖かさが手に伝わった。

 杖の先から青々とした草が伸びてきて、ツタの先にぶどうがついていた。

「素晴らしい!」

「わぁお」

 

 杖を買って外に出ると、店の外にブラッドリーが立っていた。

「買うものはもう買ったか?」

「うん」

「そうか。悪いがもう行かなければ。またね、ハリー」

「は、はい。また」

「入学式でね!」

 

 漏れ鍋の外にセリアがいた。

 服は黄色いフワリとしたワンピースに、白いカーディガンを羽織っていた。

 荷物を持つのを手伝ってくれたが、帰りも地下鉄なのはしんどかった。

 途中居眠りしてしまった。

 気がついたらブラッドリーが担いでくれていた。

 

「あのハリーって子、また会えるかな。寮が同じだといいんだけど」

 ブラッドリーの背中で、リズは呟いた。

 

 ***

 

 最初、リズはふくろうは美味しそうだと思っていたが、すぐに可愛いと思うようになった。

 それはふくろうがひどくリズに懐いてくれたからだった。

 忙しそうに館を出入りするブラッドリーやセリアがいなくなった時の話し相手はこの子に決まりだった。

「名前…どうしよう」

 暇な日曜の昼下がり、寝転がりながらリズは考えた。

 外はすっかり薔薇だらけだったが、セリアがさっさと手入れしてしまったせいで、することがないのだ。

「アフリカオオコノハズク…………うーん…amber…エンバァでいいか」

『どういう意味?』

「琥珀って意味。あなたの目、とても綺麗なんだもの」

 尋ねるエンバァに、笑顔で返す。

 最初のころ、エンバァはリズの機嫌取りのために、よくネズミや鳩を取ってきた。

 リズは嬉しすぎて思わずセリアに見せに行ったが、庭に埋めてあげてと優しく言われた。

 

 教科書はあらかた読んでしまった。

 簡単な呪文を杖で試してみたり…。

 やりたいことはもう、すませてしまったのだ。

 仕方なく部屋を出て、下に降りていくと、丁度良さげな本があったのでソファに座って読んだ。

 

「あと7日かぁ…」

 魔法薬の本は読んでいて飽きなかった。

 そのへんはセリアに似たのかもしれない。

「あと七日間はずっと本を読んでいようかな」

 いよいよリズは本の虫になりかけていた。

 

 ……To be contnued

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