平成仮面ライダー達が幻想入り   作:祟りの生者

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今回登場ライダー
仮面ライダーウィザード
仮面ライダー龍騎


3.双龍

「え!?自分は死んだ筈だって!?」

 

はたては目の前に居る青年の言葉に耳を疑った。つい先程、文にこの青年の看病を押し付けられて渋々承諾したがこれは気絶した拍子におかしくなったのでは無いかと感じた。

だとしたらこれはもう自分の手に負えないのでは無いだろうか?

そう思ったのを初めにやっぱり承諾するんじゃ無かったとはたての頭は後悔に埋め尽くされかけていた。

一方で青年は不思議そうに自分の腹部を押さえ、もう片方の手で『カードデッキ』を握りしめていた。

この青年の名前は城戸真司。苦悩の末に『未来』を守り、散った仮面ライダーだ。

ここでも真司は悩んでいた。『自分が何故生きているか?』も悩みの一つだがそれよりも真司は『カードデッキがある』という事を重きに置いていた、『カードデッキ』がある以上、少なくともミラーワールドは存在する。そして、ミラーワールドがあるという事は―。

(だったらやるべき事は一つだ!戦いを止める!!ここが何所でどうしてこうなったかは解らねぇけど…俺は戦いを止めるって決めたんだ!!)

そう考えると居ても立っても居られないなくなり、計画は無いが真司ははたての家を大急ぎで飛び出した。

 

「看病してくれて有難う!いつかお礼はするから!!」

 

「ちょっと!待ちなさいよ!あんたに出て行かれると文が色々五月蝿い……」

 

はたての制止は時すでに遅し。最早、真司は玄関をから姿を消していた。

 

「あぁ…もう!待ちなさいよ!!」

 

動くのはあまり好きじゃ無い彼女だが今回ばかりはそうも言ってられず、真司を追って自らの家から飛び出した。

 

はたての家から数分走り続け、真司は気が付いた。

むしろ数分走って今の今まで気が付かなかった事の方が不思議だが。

「ここ……俺の知ってる場所じゃ無いぞ!?」

辺りには生い茂る木々と透き通った川、人工物なぞ何所にもある気配は無く豊かな自然が広がっていた。

 

「どうなってんだぁ!?」

 

焦った真司は思わず自分の靴紐を踏み、大きく前に転んでしまった。

転んだ先には不運にも川。真司は川へ見事なダイブ……せずに空中で静止していた。

何かに上から引っ張れているの感じた真司は自分を助けてくれた存在を目にしようと上を見た。そこには先程の少女が溜息をつきながら烏の様な翼を生やして羽ばたいていた。

 

「間一髪ってところね…」

 

一旦地上に下ろしてもらった真司ははたてに靴紐を結んでもらっていた。

 

「あんたねぇ…靴紐くらい結んで出なさいよ……はい!これで良し!!」

 

「………」

 

ふと、真司は強烈な既視感に襲われた。

 

(…どこかでこんな風に『女の人』に『靴紐を結んでもらった』事があるような…)

 

「ちょっと!!何ボーっとしてるのよ!!」

 

その声に真司はハッと我に返った。

「あぁ…ゴメン…ってかさっきの羽はなんだよ!まさか君も仮面ライダーなのか?」

 

「かめんらいだあ?何それ?…成程あんた良く見ると外から来た人間ね。良いわここが何所か教えたげる、その変わり私に協力しなさい。」

 

「……?解った協力するよ!だからここが何所か教えてくれ!!」

 

~少女説明中~

 

「理解出来た?」

 

「大方…」

 

真司は少女の説明を聞いて頭を抱えつつ整理した。理解できた事は、

ここが幻想郷という場所だという事

幻想郷では自分の常識は通用しない事

の2つだ。

 

「え~と…つまり君は人間じゃないけどミラーモンスターでもなく。天狗という妖怪って事で良いんだよな?」

 

「その認識で良いわ。じゃあ次は私に協力して頂戴」

 

はたてはペンと紙を取り出し、目を輝かせながら真司に迫った。

 

「外の世界について教えて頂戴。さっきの『かめんらいだあ』とか『みらあもんすたあ』とか色々!!」

 

「良いけど…俺あんまり教えるの得意じゃないぞ?」

 

~龍騎説明中~

 

「これで良いか?」

 

「えぇ…十分よ。とっても!!」

 

はたての書く新聞は特性上ほぼ後出しになってしまうが今つかんだネタはまさしく最先端の物だ。まさか誰も押し付けられた男がネタの源だと思いもしないだろう。まさに棚から牡丹餅、はたては嬉しそうに笑顔で小躍りした、その様子をみて真司も少し笑んだ。

その気の緩みを狙ったのか否か、鏡の怪人は容赦無く牙を剝いた。

先程、真司がダイブしそうになった川から蜘蛛の糸の様な物が出現し、はたてに巻き付いた。真司が耳鳴りの様な音が聞き取ろうが時既に遅し。

 

「何これ…きゃぁ!!」

 

そこからは正に一瞬、はたては鏡の世界に消えた。

真司は瞬時に一切の迷いを頭から無くし、目の前の少女助ける事のみを考えた。

カードデッキを川にかざした瞬間、腰にVバックルが現れた。右手を右下から左上に空を切り、あの言葉を口にする。

 

「変身!!」

 

左手にあるカードデッキをVバックルに装填した瞬間

3つの鏡像が重なり合い、そこには赤く体に白銀の鎧を見に纏った仮面ライダーが立って居た。

城戸真司は苦悩の鏡の戦士『仮面ライダー龍騎』に変身したのだ。

龍騎は大きく深呼吸をして拳を握った。そして、

 

「っしゃあ!!」

 

と一言自分を奮い立たせ鏡の世界に入って行った。

 

数分経った後、その様子を遠くの上空で見ていた文とウィザードは川の上に立っていた。

 

「あやややや……はたてさんが一体どうしたら。」

 

「……こいつを使うか!」

 

『クリアー!!プリーズ!』

 

ウィザードの魔法の力により一時的に鏡と現実を繋ぐ扉が出来た。

 

「さぁ…ショータイムだ!」

 

「ちょ…ちょっと待って下さいよ~」

 

そのまま文とウィザードも鏡の世界に入って行った。

 

龍騎はライドシューターでディメンションホールを駆け抜け、全てが反転している死の世界『ミラーワールド』に到達した。

 

「あの子は…」

 

龍騎は辺りを見回すしてはたてを探した。するとそこにはディスパイダーに喰われまいと必死で踏ん張るはたてが居た。真司はその光景を見て胸をなで下ろし、カードデッキから一枚、カードを引きドラグバイザーにベントインした。

 

『アドベント』

 

「グワァァァァ!!」

 

機械的な男の声が再生され、何所からともなく龍騎の契約モンスターであるドラグレッダーが現れ、ディスパイダーに向かって火球を吐いた。別の事に気が向いていたディスパイダーはその火球に直撃し、それと同時にはたてに巻き付いていた蜘蛛の糸も焼き切れた。

 

「大丈夫だった!?」

 

「何とかね。ていうかここって…」

 

「話を後で!早くここから出無いと!!」

 

龍騎ははたてを横抱きして出口に向かうとする。しかし、騒ぎを聞きつけたのか耳に残る鳴き声と共に大量のシアゴーストが龍騎達を取り囲んだ。

 

「ヤバい感じね…」

 

「大丈夫だ!俺が何とかしてやる!!」

 

龍騎ははたてに一言断ってゆっくりと下ろした後にカードを二枚取り出して連続でベントインする。

 

『ガードベンド』

 

『ソードベント』

 

するとドラグレッダーが空中から二つの装備を落とした。両肩にはドラグシールド、

右手にはドラグセイバーが握られた。

これを境にシアゴーストとの均衡状態が崩れ、一斉にはたてと龍騎に襲い掛かった。

場慣れした立ち回りでシアゴーストを捌く龍騎だったが制限時間は刻一刻と迫ってきている。

 

(まずい…!このままだと…)

 

時間切れは消滅という死を意味する。生身の者がミラーワールドに入る事はそういう事だ。例えそれが妖怪であっても…仮面ライダーではない者にミラーワールドは一切の猶予は与えない。はたての為にこれ以上の時間の消費は出来ない。何とかして活路を開きたいが、大量のシアゴーストはそれを許さない。

しかしそれでも龍騎は諦めない。真司は悩む事はしたが諦める事はしなかった。

立ち止まっても転んでも立ち上がり、最後の最期まで走り切ったのだ。

そして…遂にその諦めの悪さは『希望』を見出した。

 

『サンダー!!プリーズ!』

 

突如現れた落雷は前線のシアゴースト達を一掃した。

 

「おっ!これはタイミングドンピシャって奴か?」

 

「どっちかって言うとギリギリセーフじゃないんですかねぇ…」

 

そこには宙に浮いたウィザードと文の姿。その姿を確認した真司は大きく安堵して再度はたてを横抱きしてウィザードに近づく。

 

「サンキュー!あんたもライダーなのか?」

 

「あぁ俺は仮面ライダーウィザード。自己紹介もここまでしないとその子結構ヤバくなってない?」

 

龍騎ははたてに目をやると体から塵の様なモノが出てきている。消滅が近い合図だ。

これ以上なく焦る真司に水を差す様に文が横から入ってきた。

 

「あらあら~はたてさんったらお姫様抱っこされてどうしたんですか~?」

 

「丁度良かった。文、俺の魔法が聞いてる間にこの子をこの世界から出してくれないか?」

 

「仕方ありませんね~はたてさんの為ならば人肌脱ぎましょう!」

 

文は空からはたての手をとり、横抱き状態から立ち上がらせる。

 

「いけしゃあしゃあと…サッサと出るわよ!!」

 

「あら~?ちょっと名残惜しそうなのは気のせいですかねぇ?」

 

「い・い・か・ら!!とっと出る!」

 

小競り合いを繰り広げながら文とはたてはミラーワールドから脱出した。

 

「これで安心だな。それでどうする?俺達も出るか?」

 

「いや。ミラーモンスターは逃がした獲物を執拗に狙う習性がある。ここで仕留めないとはたてが危ない!」

 

「そうか。じゃぁショータイムと行くか!」

 

「っしゃあ!」

 

『コピー!!プリーズ!』

 

『シュートベント』

 

ウィザードは剣を複製し二刀流に龍騎は右手にドラグクローをはめてフルアーマー状態に、そこからはまさにあっと言う間。二人の龍戦士の猛攻によりシアゴーストは全滅した。残りは弱ったディスパイダーのみである

 

「アイツで、フィナーレだ!」

 

「OK!これで決めるぞ!」

 

『フレイム!ヒー!ヒー!ヒーヒーヒー!! チョーイイネ!キックストライク!!サイコー!!』

 

『ファイナルベント』

 

龍騎は龍を従えつつ独特な構えを、ウィザードは身を翻しながらの助走を、二人は各々の予備動作の後に天高く同時に飛翔し、そして必殺の蹴り『ライダーキック』を見舞う

 

「「ダァァァァァ!」」

 

二つの炎龍を纏った蹴りはディスパイダーを大きく吹っ飛ばし、爆散させた。

 

「はぁ…なんとか生き残れたか…」

 

「ふい~…じゃぁ俺達もそろそろ出るか。」

 

「だな。」

 

二人がミラーワールドから出ようとした瞬間、龍騎がある気配を感じ取り振り返る。

しかし、気配がした場所に誰もおらず龍騎は首を傾げる。

 

「どうした?」

 

「いや…気のせいだと思う…」

 

既視感にも似た気配がした事に懸念し龍騎と何故かその気配を感じ取れなかったウィザードはほんの少し懸念を残しつつミラーワールドを後にする。

 

「………」

 

その姿を見送る気配の正体、赤い眼光を持つ黒い仮面ライダーは何も話さずミラーワールドの中の森へ消えた。

 




真司はTV放送版の真司です。

質問と質問そして出して欲しいサブライダーのリクエストがあったらコメントをなるべく反映させます。
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