リアルでもダメになりたくないなぁ……( ̄▽ ̄;) 【完結済み】 作:先詠む人
感想板でも察してた人は察してましたね。
その予想は多分あってますよ。
それでは、どうぞ・・・。
4月13日
今日は雷たちの入学式だ。どうも雷たちが行く学校は毎年この日に入学式を行うみたいで、俺は運よく大学が全休だったのをいいことに母さんと一緒に保護者として講堂にやって来ていた。
因みに今着てんのは大学の入学式のときに着てたスーツな。本音を言えばジーパン履いていつも学校に行くスタイルで出席したかったんだけど、そしたらメッチャすごい剣幕で母さんに止められた。解せぬ。
それと結局、雷たちの制服は昨日あの◯猫スタイルの妖精さんが大きな箱を持って20人体制で頭上に担いでもってきた。さすがにその光景を見たとき一瞬じょうじじょうじ言う黒くててかてかしたあれを連想してしまった俺は「うわぁ・・・」って言いながら退いてしまったからその光景を見た雷に怒られてしまった。
因みに妖精さんたちは俺が開いたクラックを通って帰って行った。
なんっつーかな・・・・・その妖精さんがクラックに飛び込むという何とも言えない光景を見ていて変な気分になった。
で、だ。妖精さんを鎮守府に返した後、俺はその日のうちに制服を着ている姿を見せてもらった・・・・ていうか、課題をしてたら二人が見せに来たんだが、なぜかは知らないけど第六駆逐艦隊の制服のように真っ白いセーラー服だった。・・・・というかまだセーラー服の制服使ってる学校あったんだな。
な~んて場違いなことを考えてたらレ級に
「あれ~。お兄ちゃん私たちが可愛いから悩殺されちゃった~?」
とからかわれて、それに対して俺は
「悩殺って言うならせめてもうちょい育ってから言え」
って返してやったらむくれて部屋から出て行った。因みにいうと、雷はレ級が悩殺動向言いだしたあたりから部屋を出て行って帰ってこなかった。
レ級がむくれて出て行ったあと、俺が課題をしていると、誰かがこっそり部屋に入ってくる物音がした。
ま、俺はそのことにすぐ気付いたけど、
すると
「ねぇ司令・・・・。」
向こうから声をかけて来た。その声の持ち主は雷だった。
「ん?どした?なんか相談事か?」
俺が雷の方を向いて尋ねようとするとその前に首にしがみつかれた。そして
「司令はどこにもいかないよね?ね?」
雷は何かに必死ですがるかのように、まるですがれなかったら壊れてしまうかのように俺に聞いた。
「(やっぱ、あのことで情緒不安定になってるのかな・・・・。明日だし・・・・。)・・・・・どこにもいかねぇよ。」
「よかった・・・・。聞きたかったのはそれだけ。お風呂に行ってくるわね?」
「よく浸かって体をあっためろよ。最近ちょっと気温低いし。明日入学式なのに風邪ひいてちゃ元も子もないからな?」
「は~い。」 トテトテトテトテ ガラガラ
「行ったか・・・。で、お前も言ってきたらどうだ?レ級。」
「・・・・・あっちゃ~ばれてたか~。お兄ちゃんってホントに人間?」
「れっきとした人間で日本人だよ。ま、とび蹴りで瀕死のヲ級は倒せるみたいだからその辺は普通とは違うのかもしれないけどな。」
「ふ~ん。・・・ねぇ、お兄ちゃん。」
「ん?お前も早く風呂行って来いよ?」
「私を貰ってくれ「却下。」・・・なんで?」
「だって、その貰ってはもうちょっと大きくなるまで大事にしておかなきゃなんないもんだろ。だからここで・・・・一時的なセンチメンタルな感情で散らすな。いいな。」
「・・・・。」
「明日、俺も入学式行くから。だからさ・・・・・今日はいつもみたいにじゃなくて早く寝ろよ。」
「!?」
「俺もある程度はきちんと知ってるんだよ。じゃ、早く風呂入ってこい。俺はまだこの課題しないといけねぇから・・・。」
「・・・・・」 トテトテトテトテトテ ガラガラ「キャ!何すんのレ級!」「私もお風呂に入りに来ただけよ!」 ギャーギャーワーワー!!!
「ま、騒がしいのは元気な証拠だわな。でも、よりによって入学式は明日か・・・・・。」
明日・・・・すなわち4月13日。
雷たちにとっては苦い思い出のある日に違いない。
そんな日に入学式という祝い事を入れるって神様の悪意がこの世にはあるんじゃないかって・・・・・俺はそう感じたが、切り替えて課題を再びやり始めた。
~数十分後~
雷たちが風呂から上がったのを確認した後、課題をちょうどいいところまでやりおわってたので風呂に入った俺はすぐに布団にもぐりこもうと思った・・・・・が。
「やっぱこの日は精神的にきついんか・・・・?」
「!?」「すぅ・・・ウウウウウウウ」
俺の布団の中にはひたすら敷布団に残る俺の匂いを嗅いでいたレ級とそれに抱き着いて寝ながらうなされている雷の姿が布団の下にあった。
「ハァ・・・。レ級、雷を起こしてやってくれ。」
「・・・・・(ペシ!)「いったいわね!・・・・って司令!?」起こしたわ・・・・・。」
雷に驚愕の目で見られる中俺は時計とカレンダーを見た。もう日は超えている。
「4月13日・・・・。大丈夫だ。ここはもう太平洋の海の上じゃない。日本の広島の・・・・お前らが頼ってもいい司令官の家の俺の部屋だ。」
「「・・・・・・」」
「だからさ・・・、もう物言わぬ艦としての記憶に苦しまなくていいんだぜ。辛いことも悲しいことも全部俺に向けて吐き出してもいいんだからさ・・・。それにせっかく人としての命を得たんだ、全力でその生を興じたって誰も文句なんざ言わないよ。」
「「・・・・」」
「だって兄妹なんだからもっと兄ちゃんに頼ってくれよ・・・。じゃないと、俺。お前らにまともな兄貴面して顔合わせれねぇよ・・・・。」
そう言いながら俺の視界はぼやけていた。
俺の中に今めぐっている感情は悲しみでも苦しみでもなくて、ただ、頼ってほしいのに頼ってもらえない。そんな人から見たらしょーもない感情だった。
けど、なんで二人が苦しんでるかはわかっているのにそれから解放することはできない自分自身の力不足が恨めしかった。憎かった。辛かった。
だから、俺はこんな形でしか二人に訴えることができない。
「な?」
多分俺はその時笑っていたと思う。泣きながら無理して笑ってたんだと思う。それでもこの心は伝えたかった。抱え込んでるものを全部共有したいって思いを伝えたかった。
「「う・・・・・う・・・・・・・・・・ワーン!!!!!」」
「よしよし。よしよし・・・・。」
泣きだした二人を近くに引き寄せ、俺はそのまま二人の頭を撫で続けた。何度も、何度も・・・・・・。
そのまま泣き疲れて眠ってしまった二人を俺はいったん部屋でそのまま寝かせて、雷たちの部屋にあるベットの用意をしたあとに二人をそっちに連れて行って布団をかけてそのまま音を立てないよう部屋を出るとそこには見たことない妖精さんたち(多分あの日沈んだ全乗組員だろう)が敬礼して立っていた。
俺はそれに高校時代に防衛大学に入ろうと頑張っていた数少ない友人の一人から教わった敬礼をして返し、その場を後にして自室のベッドに潜り込んだ。
結局、朝。俺は寝る前に建てた予想通り全然起きれず、ここ最近のように雷たちに起こされることになった。
でも、変わったことはあった。俺を起こした後、雷が部屋を出る前に
「・・・・あのね司令。いや、
「んにゃ。妹の心も守れなきゃいい兄貴とは言えないからやって当然のことしただけだ。だから気にせずもっと頼ってこい!」
俺は雷の頭を撫でつつ、笑顔で伝えた。
「うん!」
それに対して雷も笑顔で返してくれた。多分、この様子だともう大丈夫だろう。レ級はどうかわかんないけどあれもきっと大丈夫なはずだ。
俺は雷と手をつないでそのままリビングの方に向かった。
雷が隼人のことを司令呼びからお兄ちゃん呼びに変えました。
これは雷があの日のことを乗り越えた・・・・っていう感じでやった描写だったんですけどわかりづらかったですかね?
史実では雷は4本の魚雷攻撃で乗組員全員とともに船体を二つ折りにして沈んだそうです。それなので前回「痛い」という発言を雷にさせました。書いてて辛かったです。
自分は艦これを知るまではWWⅡに関する船は大和しか知りませんでした。
そんな自分がここまで書くことができました。
これまで読んでくれた人には感謝です。
あ、でもこれが最終回と言うわけではないですよ。
まだ話は続いていきます。今度はGWにまで時間軸が飛ぶ予定です。
ここをターニングポイントとしてこれからもがんばっていく所存です。今後ともこの作品をよろしくお願いします。
先詠む人