リアルでもダメになりたくないなぁ……( ̄▽ ̄;) 【完結済み】   作:先詠む人

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宣言通り隼人が壊れます。
普段おとなしい奴ってキレたらやばい奴が多いですよね。隼人もそれの一人です。
カタカナ表記になっているところは隼人の中での言葉です。完全にブラコン極めた壊れっぷりだと自分でも書き終わってから思いました。

文中に出てくる半額神とか狼と言う単語はベン・トーという作品に出てくる言葉です。
この作品結構個人的には面白いですよ?


第28話 Side-H 「あぁ岡本?あいつは基本いい奴だよ・・・・」

 中1の時にいろいろあって、その結果俺は自分の感情をうまくコントロールしないとやばいってことが分かった。

 

 中1の2学期の終わりごろにはそのせいでナイフ持ったヤンキーとかに絡まれて死に掛けたりしたんだけどまぁそれは別の話。

 

 中2に上がる前に中1の終わりごろにできた友達と遊んだりしてるうちにどうにかこうにか感情のコントロールがうまくなって基本俺が本気でぶちギレることはなくなった。

 

 だけど、中2の夏に一回だけ。本当にたったの一回だけ。あるケンカの最中にぶちギレて理性が完全にトんだことがある。

 

 それ以来、俺は半額弁当を手に入れるために命を賭ける狼としての二つ名と掛け合わされて”修羅の加速者(アクセラレーター)”という恥ずかしいにもほどがある呼ばれ方をヤンキーたちにされることになった。(加速者の方が狼としての二つ名だからそれだけならまだ耐えれたけど合わさると恥ずかしすぎた・・・・・)

 

 あの日以来、俺は一度も理性が完全にトぶほどぶちギレたことはない・・・・・・・。というかそこまでキレたくない。あの血だらけの景色を見るのは一回だけで十分だ。

 

 

 

 

 

「ただいま~!!あれ?雷香まだ帰ってないのね?」

 

 俺がクーラーがよく効いたリビングでこないだ最近家電製品も取り扱い始めた古本屋で大人買いした暗殺◯室を読んでいたら玲奈が一人(・・)で帰ってきた。

 

「お帰り~。そうだけどどうかしたのか?」

 

 俺は即座に反応したんだけど、雷香がまだ帰ってないの?という玲奈の発言に引っかかるものがあった。それにいつも学校のプールから帰るときは二人そろって仲良く帰るのがデフォルトな二人だったからひとりだけでかえってきたというのも引っかかるポイントだった。

 

「あのね。こないだお兄ちゃんが響にチューされたじゃない?」

 

「あぁ。あれはいきなりのことだった・・・・・・。」

 

 脳裏に浮かぶのはあちらに帰る前にいきなり俺の唇をふさいだのち、ロシア語で何か言ってから向こうに帰った響の少し赤く染まった顔だった。

 

「私がね。それをいじり過ぎちゃったのよ。それでケンカしちゃって・・・・・・ね。」

 

「あとで謝っとけよ。で、それが先に帰ってないのとどういう関係が?」

 

「ケンカした後にね、雷香だけさっさと私よりも早くプール出て帰り始めちゃったから私よりも先に帰ってるはずなのよ。」

 

 俺はその言葉を聞いた瞬間、玄関へと駆けだした。

 

 

 

 

 

「ハァ・・・・ハァ・・・・・・。一回学校までの通学路走ってみたけどいない・・・・・。」

 

 数分後、俺は全力疾走で小学校までの通学路を走破していた。

 

「途中にあるコンビニで立ち読みとかしてもなかったし・・・・・あれ?これって・・・・・。」

 

 考え事をしながら家への道を歩いていると、電信柱にこんな張り紙が貼ってあった。

 

 

 

<最近、小学生(特に低学年女子)の誘拐が多発しています。通学時には注意しましょう!!>

 

「・・・・(誘拐・・・小学校低学年・・・・・通学時・・・・・)まさか!!」

 

 ある最悪の可能性を過去の記憶の中から思いついた俺は一旦家に帰ってから一応自衛のためにカブトクナイガンとファイズフォンを持って近所の川岸にある廃工場へ走った。

 

 

 

 

 ~回想~

 

 俺が小学生のころにこんな噂が小学生の間ではやったことがある。

 

 川岸の廃工場には隠し部屋があってそこには電気が通ってるし何もかもやりたいことがやりたいだけできる・・・・って。

 

 それを当時4年生だった俺は友達と一緒に確認しに行ったんだ。

 

 そんで見ちゃったんだよ。

 ・・・・・・・その頃学校から帰る途中で誘拐されて連日ニュースとか速報とかで報道されていた少女がその噂のもととなったであろう隠し部屋で手錠でつながれて監禁されているのを。

 

 慌ててその場からみんなで逃げ出して交番へと走った。

 

 結局、その子は俺たちが警察にその監禁されているという情報を持ち込んだおかげで解放されたが、監禁されている間に何かあったらしくてそのまま病院に入院したということをしばらく経ってから交番勤務の兄ちゃんが教えてくれた・・・・・・。犯人は未だに捕まってないらしい。そしてなぜかそんな事件があったのにその廃工場が解体されることはなかった。

 

 

 

 ~回想終了~

 

 

 だから俺が思った最悪の可能性はあそこの隠し部屋にもしかしたら雷香も含めた誘拐されたっていう子たちがいるんじゃないかってことだ。

 

 走り始めてから数分で廃工場の前についた俺は、きちんと鍵が閉まってない門を潜り抜けてこの廃工場の敷地内に入って行った。

 

 そして小4の時の記憶を頼りに壁をよじ登って屋根の上を駆け抜けたが、あのころよりも体重が増えているにもかかわらず、運悪く屋根が抜け落ちて下に落下・・・・・と言うことはならなかった。

 

 屋根の上を駆け抜け続け、あの日俺たちが隠し部屋に入った外開きの窓の所から隠し部屋の中を覗いてみると・・・・・・

 

 

 

 

 

 ()()()()()。しかも、見知らぬ太ったおっさんに服を脱がされているところだった。

 

「・・・・・・・(ミシッ)」

 

 その光景を見ていて心のどこかから悲鳴のような音がした。

 

 俺はすぐにあの時と同じようにこの目の前にある外開きの窓を開けようとした際にふと気づいた。

 

(この窓、あの時のと違って新しくなってやがる!?)

 

 俺が小4の時に見たこの窓はもうサッシもボロボロでガラスではなくてプラスチック製の何かが入っているものだったからすぐに上に上げて中に入ることができた。だけど今現在俺の目の前にあるこれは重厚な鉄製サッシに透明なガラスが入った()()()()()()だった。

 

 俺はその時知らなかったんだけど、この廃工場。実は誰も知らなかっただけで茂木卓雄名義で買われ、家へと改装されていたらしい。これだけ聞けばただの変人で済むんだけど、この茂木って男が雷香を含めたこの誘拐事件の犯人だった。

 

「何で!?何でこうなってんだよ!!」

 

 窓を開けれずに焦る俺の視界の中ではガラスの向こうで雷香が今度はおっさんに体中をなめまわされているところだった。

 

「クソックソッ!!!・・・・・・クソォーーーーーー!!!!!!!(ガチャガチャ)」

 

 そう叫びながら窓を開けようとするのに必死になっていたからそこから先はもう無意識だった。

 

 勢いよく拳を振り上げてガラスに向けてその()を振り下ろした。

 

 拳を勢いよくガラスに打ち込んだ結果、ガラスに蜘蛛の巣状のヒビが少しだけ入った。

 

 拳じゃあこのガラスを破るよりも先に拳が壊れると無意識のうちに判断した俺は即座に腰にマウントして持ってきていたカブトクナイガンのクナイ部分を抜き出し、そして

 

「ウラァーーーーー!!!!」

 

 思いっきり突き刺した。

 

 すると、ガラスが破れて俺は下に振り下ろしたエネルギーをそのままに下へと破片とともに落下した。

 

 床へと落ちていく1秒間の間に、俺は手を前に突き出して落下エネルギーを床に着いた瞬間前へと回転することで中和させて静かに着地した。少し失敗して左手の腕の腱を痛めたみたいだったが、それの痛みもすぐに消えた。

 

 なぜなら・・・・

 

 おっさんが雷香に馬乗りになって雷香を襲おうとしていたからだった。

 

 それを見た瞬間、俺の理性は一瞬でどっかへとぶっ飛んで修羅と呼ばれることになったあの時と同じ状態になった。

 

「お兄ちゃん助けて!!!!」

 

 ライカノコエガキコエル。オレニタスケヲモトメテイル。オレハダレダ。アノコノオニイチャンダ。

 

「おぅ。すぐに助ける。」

 

 アァ、ライカヲタスケルタメニモアノオッサンハジャマダ。

 

 オレは思いっきりガラスが散乱している床を踏み込み、そして

 

「のけ。」

 

 三段跳びの要領で加速した膝をおっさん(変態)の顔に食らわせた。

 

 ケリトバシテモイイヨネ。コタエハキイテナイ。キクキモナイ。

 

 

「こいつのお兄ちゃんだ。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・覚えとけ。お前は手を出しちゃいけない存在に手を出したってことを。」

 

 ココロノノゾムママニタタカエ。オレハアノコノオニイチャンナノダカラアノコヲナカセルヤツハユルシテハナラナイ。

 

 名乗った瞬間、俺がいる場所から蹴り飛ばしたせいで離れたところにあるおっさんの顔が笑った気がした。その瞬間、後ろから嫌な気配と何かが飛んでくる感じがした。

 

 ナニカウシロカラキテイル。ナラバカソクシテタイオウスルマデ

 

「クロックアップ。」

 

 それはFateで言う魔術回路を起動させるイメージ。俺の場合は魔術回路なんてものが無い代わりに脳のリミッターが外れて、ぶちギレた結果本能で動いているオレはさらに人外じみた存在になる。

 

 後ろからの攻撃を正確に加速した感覚の中で把握し、手に持ったクナイモードのカブトクナイガンで斬り裂いた結果、暴走していた本能が少し落ち着いたのか少しづつ理性が戻ってきた。

 

 ふと、雷香の方を見れば雷香は泣いていた。

 

 

 

 

 雷香が泣くような事態になったのは兄として雷香を守れなかった俺の罪なんだろう・・・・。

 

「・・・・・・・・一つ、雷香の危機に気付くのが遅れた。

 

 二つ、雷香が泣いているのにこんなになるまで気付かなかった。

 

 そして三つ目、(雷香)が泣くような事態になっていたのに気付くのが遅れた時点で俺は兄として失格だ・・・・・・。」

 

 ならば俺は自分の罪を数えよう。そしてあいつの罪を数えさせてここで決める。

 

「さぁ、俺の罪は数えた。だから・・・・・」

 

 ファイズフォンを銃撃できるように上の画面を45度傾けて1・0・3のコードを打ち込む。

 

 PiPi!<Single Mode>

 

「・・・・・・・お前の罪を数えろ。」

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

「……ってあれ?」

 

 返事が無い。大体このセリフを言った後は「こいつ何を言ってるんだ!?」みたいな反応とか、あきれた反応とかが帰ってくるものなんだけど・・・・・・。

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

 おかしい。そう思った俺は壁際でうなだれるような状態になっているおっさんに向けて歩き出した。

 

「うん?」

 

「・・・・・・・・。」

 

 ・・・・・・・・・おっさんは床に下のものまき散らして泡吹いて気絶していた。

 

「・・・・・泡吹いて気絶してやがる。はぁ、気が抜けた。大丈夫か雷香。」

 

 泡を吹いて気絶しているってことはこれ以上ここに居ても仕方がないし、それに今すぐこのことを警察に連絡しないといけない。

 

 そう思いながら雷香の方に近寄って声をかけた。

 

「う・・・ん。でも・・・・・」

 

 そう返事をすると、雷香は気を失った。

 

「雷香!!!」

 

 慌てて駆け寄って俺はまず最初に足を拘束していた布をクナイモードのカブトクナイガンで斬り裂いて足の拘束を外し、そして手錠の鎖を足の拘束と同様に斬り裂いた。

 

 手錠で拘束することで無理な体勢を取らせていたのか、俺が手錠を破壊した途端に雷香はこっちに倒れこんできた。

 

「うわ、べたべたじゃねえか。とにかく服を着せるのがいいのか先に体をきれいにさせるのがいいのかどっちだ!?」

 

 少し迷ったが、俺は結局

 

「そう言えばプールに行ってたってことはタオル持ってきてるはずだよな・・・・よし。」

 

 とりあえず雷香をお姫様抱っこして近くに投げられていた雷香の服と荷物を持ってそのまま移動を開始した。

 

「ここに蛇口があったはず。・・・・あ、あったあった。でもこれまだ水出るのかな?」

 

 雷香をお姫様抱っこしたまま移動した俺は潜入する際に見つけた蛇口の所までたどり着くと、雷香の荷物からタオルを取り出してそれの一部を濡らし、その濡れたタオルで雷香の体を拭いてあげた。

 

 拭き終わった後には、タオルの乾いている部分で水分を拭き取って羽織らせる程度だけど服を着せてあげた。

 

 そんで、そのまままだ気絶している雷香を一旦横に寝かせて俺は警察にこの一連のことを通報した。

 

 

 

 通報してから数分ぐらいして、俺が警察が来るのをまだかまだかと待っていたら雷香がお兄ちゃんお兄ちゃんとつぶやきながら手を伸ばして何かを探すようなしぐさをしているのに気付いた。

 

「俺はここにいるよ・・・・・。」

 

 そう言って俺は雷香をおぶることにした。

 昔小さいころの恭二の世話を任されたときに、こんな感じになったときはおぶってゆさゆさと揺らしてあげるのが効果的だって深雪おばちゃ…ゲフンゲフンお姉さんも言ってたし。

 

 俺が雷香をおぶってゆさゆさと体を揺らしていたらどうやら雷香が起きたらしい。

 

「・・・・・・・ん。うぅん・・・・・。」

 

「ん?お、雷香起きたんか。」

 

 俺は自分が遅くなったせいで雷香が危険な目に遭ったってことに負い目を感じて雷香の方を見れなかった。だけど・・・・・

 

「うん。そう言えば、お兄ちゃん。」

 

 この次に続いた雷香の言葉で俺は

 

「なんだ~。」

 

「・・・・・・・・()()()()()。」

 

 ・・・・・・・救われたんだ。

 

「おぅ。」

 

 今度は真っ赤になった顔を見せたくなくて俺は前を向いたままそう答えた。その時に警察が来るまでここで待っていてくれって通報した際に受け付けてくれた人が言っていたのを思い出した。

 

「あ、警察来るまでここで待ってないといけないらしいんだけど大丈夫か?」

 

 俺がそう言うと、雷香はため息を少しついて

 

「大丈夫。」

 

 そう答えた。

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・この件の後日談・・・・・ていうかこの件のオチ。

 

 雷香との会話から2分後ぐらいにようやく警察官が来た。

 

 とりあえず女性の刑事さんもいたからその人に雷香を預けて俺は男の刑事さんに事情聴取された。

 

 聞かれたことに全部答えた後に俺は不当に人の家の敷地に侵入したってことですごい怒られた。(その時に初めてここの廃工場の敷地が誰かに買われていたことを知った)だけどその後に、その刑事さんは

 

「だが、お前さんが話したことが本当なのだとしたらそれは兄として誇っていいことだぞ。」

 

 って言ってニヤリと笑った。

 

 結局俺の持ち物も調べられたけど、俺以外がカブトクナイガンとかファイズフォンを持ってもそれはおもちゃでしかないからすぐに返してもらえた。

 

 暫くの間警察署で待っていたら母さんと玲奈が二人で俺と雷香を迎えにきた。

 

 4人で母さんの運転する車で家に帰ると、今度は親父が厳しい顔をして待っていて

 

「バカ野郎!!!!!」

 

 そう言っていきなり顔を殴られた。そんでそのまま親父は雷香を抱きしめようとしたが、

 

「お兄ちゃんを殴るお父さんなんてキライ!!!!」

 

 とはっきり拒絶されてショックで灰になっていて、俺はそれを見ながら痛むほほを抑えつつ笑ってしまった。

 

 次の日のニュースで、あの隠し部屋の奥にさらに隠し部屋があって、そこには誘拐された少女たちが監禁されていた上に心身ともにひどく衰弱していたと流されていた。どうも、性的な暴行をされていた可能性があるらしい。

 

「間に合ってよかった・・・・・。」

 

 と、そのニュースを見て俺が無意識にこぼすと

 

「ねぇ。お兄ちゃん?」

 

 とドスが利いた声で玲奈が俺に声をかけて来た。

 

「ん?どうしたんだ玲奈?そんなに怖い顔をして。」

 

 俺が尋ねると、玲奈は

 

「雷香から聞いたんだけどさぁ・・・・・・」

 

「おぅ。」

 

「雷香をおんぶしたって本当なの?」

 

「(え!?そんなことでそこまでドス聞かせるんですか!?)・・・・・本当だけどそれが?」

 

「私にはおんぶしてくれないくせにぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

 そう叫ぶと玲奈は俺めがけて飛びかかってきて・・・・・・ってそのままのコースじゃぁ・・・・・・

 

 ガンッ!!!

 

「カハァッ!」

 

 俺の鳩尾に飛び込んできた玲奈の頭が正確に直撃して俺は意識を失った。

 

 暫くして目が覚めたら、そこにはなぜかつやつやしている玲奈と、背中に般若の面をもした何かを背負って再び修羅と化していた雷香が居た・・・・。

 

 一体全体、俺が気絶している間に何が起きたし・・・・・・・。

 

 まぁ、なんか唇が少し湿ってる感じはするし口の中で変な味もしてるけど・・・・・・・・ってもしかして気絶してる間にキスされた?まさかねぇ・・・・・




と言うわけで、隼人がキレるシチュエーションは自分の家族が傷つけられたらでした。


感想、評価が入ると作者はキラキラになります。

それと今回の3連投は急いでしたのでもしかしたら誤字脱字があるかもしれません。

これからもこの作品をよろしくお願いします。

う………腕が………痛い………
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