リアルでもダメになりたくないなぁ……( ̄▽ ̄;) 【完結済み】 作:先詠む人
前書きのネタが思いつかないのでとりあえず今後も忙しいので更新頻度がおかしくなるということだけ書いておきます。
ではどうぞ!!
「で、お兄ちゃん的にはどっちが好みなの?」
ゴーストが終わって俺が無言でテレビの画面を消し、背伸びをしていたタイミングでのこの言葉である。
「ん………」
俺ははっきりとした答えを出さずに二人の姿を見る。
こっちを腰に手を当て、話の中から飛び出てきたかのようなジト目で未だに見続けているのはとある魔術の禁書目録あるいはとある科学の超電磁砲に出てくる御坂美琴が作中で通っている常盤台中学の冬服に身を包んだ雷香。
そんな雷香とは対照的に俺の方を期待を込めたような目で見てくる背中に手を回した玲奈。
ただし、玲奈の姿は色んな意味で危ない。
その理由は大きく分けたら2つある。一つ目は肌色面積が多すぎることだ。
今玲奈が着ているFate/Apocryphaに初めて出てきた作中ではサーヴァントと呼ばれる幽霊みたいなものの一人であるジャック・ザ・リッパーの格好はほとんど布地という布地がない。具体的に説明するのは難しいから例を挙げるともし愛宕とかがジャック・ザ・リッパーのコスプレをした場合、何も知らない人がそれを見ると痴女認定待ったなしの格好なのである。玲奈ぐらいの年だから下にタイツとか着なくてもぎりぎりセーフ……なのかな??
まぁ、露出レベル的にはぜかましと同様、あるいはそれ以上かもしれない。
というか、根本的な問題でサーヴァントが何かという説明を詳しくしてくれと言われたら一応俺もF/GOで人類最後のマスターとして世界を救うために戦っていたりするから答えることはできるけどここでは一応割愛させてもらう。
提督として深海棲艦と戦うのと人類最後のマスターとして人理を破壊しようとするしょんべん王と戦ったりするのは結構忙しかったりするのである。確率が最近は昔ほどじゃなくなったとはいえ相変わらずおかしいガチャで泣いたりするのもあるから。
そこはとりあえずおいておいて、今着ている玲奈の服装がかなりの再現度のために雪のように白い肌が外にまんべんなくさらされていた上に、恐らくレ級に改造されたときにつけられたのであろう傷が目立ってしまっていた。
特に左のわき腹と背中の脊髄に沿って何かを埋め込まれた上に無理やりそれを引きずり出したような跡が。
そして二つ目の問題はジャックザリッパーの主武器であるぎざぎざのとがったナイフらしき銀色が背中につけているカバーらしきものからわずかに顔をのぞかせていることだ。
日本の法律では刃渡り15cm以上の刀とかそういったものを警察等の許可なく持ち歩くと銃砲刀剣類所持等取締法。所謂銃刀法に引っかかってしまう。
刃がつぶれているのであればぎりぎりセーフなのかなこれも。
「………………」
俺は結局数分ほどの間しっかりと考え、
「雷香の方かな。かわいいとかそういう意味だけじゃなくてお兄ちゃん的にも安心って意味で。」
肌色が少ない方が変質者に襲われる確率も露出が多い服装に比べたら減りそうだしね。
「私の勝ね!!」
「えぇ~お兄ちゃんそれはないよ~。」
その俺の言葉を聞いて雷香はガッツポーズを取りながら全身で喜びを表し、玲奈は肩をがっくりと落として落胆の表情を浮かべていた。
「そんな顔しても…だ。二人とも元々がかわいいんだから心配なんだよ。」
俺は唇を突き出してふてくされているアピールを全力でしている玲奈の頭をなでながらそう言った。
玲奈は俺のその言葉を猫のように目を細めながら聞いている。
…………うん。かわいい。
そんな玲奈の様子を見て雷香も頬を膨らませていたのでこっちに来るように手招きをし、雷香の頭も撫でた。
「ふにゃ~ん」
………猫かよ。
頭をなでると玲奈同様に目を細めながら猫なで声を出した玲奈に対して反射的にそのまま喉をなでると
「ごろにゃ~ん」
なんだろう……もっと気持ちよさそうな気配を醸し出しだした雷香の頭上に本来ないはずのネコミミがフルフル震えている様子と、後ろでしっぽが揺れている様子が見えるんだが………多摩じゃあるまいし。
最終的にその光景を幻と判断した俺は未だに物欲しげに俺の方を見る雷香から手を放した。
「…………で、お兄ちゃん。私たちをたぶらかしたんだから私たちの言うこと一つぐらいは聞いてくれてもいいよね。答えは聞かないよ!!」
「は?」
「さて、私たちからのお願いはこれです。今からお兄ちゃんにはこれを着てもらいたいと思いまーす!!!」
そう言って玲奈がどこかからか取り出したのは
「なにこれ。………軍服か?」
「そうだよぉ~。」
玲奈の手にあったのは真っ白で肩に徽章が数個ついている軍服………ってこれまさか!?
「なぁ、玲奈。」
「なぁに?」
「この服ってまさか俺の提督服だったりしないよな?」
俺が声を震わせながらそう尋ねると
「そうだけど?」
玲奈はさも当然であるかのようにそう返してきた。
「まじかぁ……」
俺がいきなりこちらの世界に来ていたあちらのものに対して呆然しながらそう呟くと
「お兄ちゃんはあの服を着るのが嫌なの?」
と、さっきまで
「あ、そういうわけじゃないんだけどな。」
と、いきなりすぎる雷香の質問に動揺しながら答える。
「なんか実感わかなくって。」
そう答えた理由は半分が本心。残りの半分はいつの間にか測られていた自分の寸法がいつのものなのかという恐怖だった。
俺は受験の頃にあまり動かなかったせいか一気に体重が増えた。
今でこそ適度な運動や雷香たちが来てから始めてみた剣舞で体が引き締まってはいるものの、もし5月とかの時の寸法だとだぶついてしまうのだ。それにこの場では言えないし絶対に二人には言いたくない思いのせいでこの服を着ることにためらいがある。
「俺これ着るの?」
内心どこかにいるであろう神様に祈りながら二人に尋ねる。しかし返ってきたのは
「「うん」」
という俺からしたら無慈悲な、二人からしたら無邪気な言葉だった。
服を手に一度部屋に戻る。
若干ためらいの目で両手に持っている真っ白い軍服を見る。
仮に俺が大戦時をメインとするミリオタだったりすれば喜んでこの服を着ただろう。だけど俺にはそう簡単に喜べない理由があった。
「これを着るってのは要は俺が向こうの世界戦では軍属であるっていう証明にもなるんだよな……。」
そう呟く俺の頭の中に浮かんでくるのは
大戦末期の頃。この広島市はまぁ、当時の大日本帝国において大きな役割を担っている軍事都市ではあったが、あの日に至っていえば特に港の方に軍事物資とか届いていたりした以外は軍のお偉いさんがやってきていたわけでもなく。当時の天皇陛下である昭和天皇様がこの街にやってきていたわけでもなく。むしろアメリカの捕虜になった兵士が護送されていたとかそれぐらいしか軍事関係のものことはなかった。
しかし今から70年前のあの日、1945年8月6日に広島が第1目標であったこととその日偶然晴れていたという二つの要因によってあの爆弾はこの地に落とされた。
…………そして広島に地獄絵図としか言いようがない光景が広がった。
だからこそなのか、俺は軍関係のものとは無意識に距離を置くことが多い。
銃とかはSAOに出てきた奴ぐらいしか知らないし、軍艦も艦これを始めるまでは大和と武蔵、それとあとは何で知っていたのかいまだに自分でも謎だけど響だけだった。
そして今俺の目の前に置かれているこの白い軍服を着るということは俺自身が「私は軍関係者」と名乗ることと同意になることだ。たとえ周囲からそう言ったコスプレをしていると思われたとしても。
なんとなく。本当に何となくだけど自分自身に嫌悪感を感じた。
手を顔に当て、黙りこくって考える。
手で閉ざしたせいで真っ暗になった視界にはこれまでの人生で知ってきた
「………二人ともごめん。」
そう言って俺は服をクローゼットの奥へとしまい込んだ。
そう。俺は結局………その服を着ることができなかったんだ。
感想、評価を楽しみにしています。
それと本文中にはあえて書かなかったサーヴァントについての説明です。
サーヴァントとは聖杯戦争時に召還される特殊な使い魔のことです。
聖杯戦争というのは万能の願望器とか言われる聖杯をかけて魔術師とか言う魔術(魔法にあらず)を使う人たちが殺しあったりとかする戦いの事です。
そしてサーヴァントの戦闘力を作中で出てきた例を使いながら例えると戦闘機並みの機動力と戦車並みの戦闘力を人型にぶち込んだようなもんらしいです。
サーヴァントは
剣を主武器に伝説を作ったセイバー
弓が主武器とか言いながらいまだに弓を主武器とするものが少ないアーチャー
槍を主武器とするランサー
宝具を多く持ちぶっちゃけ色物が多いライダー
魔術を使うキャスター(何故かこのクラスにはロリっ子多いんだよな)
暗殺者が主になるけどどういった基準なのか暗殺者じゃなくてもなってたりするアサシン
召喚時に付与される狂化のせいで下手したら、いや下手しなくてもまともに意思疎通ができないバーサーカー
の7騎が主なものとなります。
まぁ、クラスの数なんてエクストラクラスとか自称とか含めたらさらに増えてしまうんですが………
サーヴァント自体は英霊という枠でとらえることができるので(反英霊とかいますが一応
他にも細かいところを説明しだすときりがないのでここまでとさせていただきます。