ただ、母親が話して聞かせていたり時々偶発的に通信で話しているところに一緒に居たので少しだけ話したことがある、程度にとどめました。
ただメインは後半です。
もう一度言います、メインは後半です。
「ハァッ!!」
「くっ!」
ガッ!ズガッ!ドガッ!
負傷した仮面ライダードライブの変身者、泊進ノ介に代わりクリムの知己の中である龍哉がドライブに変身してロイミュードと戦闘している。
「すげぇ…」
「奴の攻撃パターンを見切り、的確に反撃している…」
「霧子、お前はあれぐらい強いって知ってたのか?」
「いえ…ただ、父親はすごく強い、と雨奈さんが母に自慢していたのは覚えていますが…」
「その血をしっかり継いでるってわけか」
「だと思います」
そのまま戦闘を見守る泊、霧子、チェイス…一方…
「くそ!!なんで攻撃が当たらねぇんだよ!!」
「…そんなもん、お前が俺よりも弱いからに決まっているだろう」
「なんだと!!」
「いや、龍哉、奴の攻撃の鋭さは先程と変わっていない!油断するな!!」
「だってよクリムおじさん、
「何!!」
「アメイジング!!」
「マジか…」
「…あれを、見切れるだと…」
「強いってなんなのか分からなくなりますね」
「俺の攻撃が…お前如きガキに…見切れブヘァ!!」
「ね?」
見切れるはずがない、とロイミュードが言って殴り飛ばそうとした瞬間に龍哉があっさりとカウンターパンチを決める。
「ば、馬鹿な!!」
「それじゃ今度は…こっちから行くぜ!!」
ドゴ!!バキ!!ガガガ!!
龍哉の蹴りや拳を交えた連続攻撃が次々とロイミュードにヒットしていく。
「グッ、ガハァ、グハッ!!」
「いいぞ、龍哉!!」
「オラァッ!!」
龍哉の気合を込めた蹴りが思い切り水月に突き刺さり、たたらを踏んでロイミュードも交代する。
「ぐっ…ばかな…この俺が…こんながきににぃ!!」
「決めるぞ龍哉、フィニッシュだ」
「どうやって?」
「もう一度イグニッションキーを回して、シフトブレスのボタンを押し、車をレバーのように倒すんだ!!」
「こうか!!」
龍哉が言われてた通りに動くとベルトことクリムおじさんが声を上げる。
「ヒッサーツ!!フルゥスロットォル!!フォーミューラー!!」
「はぁぁぁぁぁ」
龍哉が気合を込めて左半身を引き、エネルギーを右足に収束させる。
そして、そのエネルギーがなくなる前にロイミュードに向けて走り出して跳躍し…
「デアァァァァァッ!!!!」
渾身のキック、フォーミュラドロップを繰り出す。
「なっ…はぁぁぁズァ!!」
ロイミュードも負けじとエネルギー弾を放ったため、競り合って膠着状態になる。
「クリムおじさん、このままじゃ!!」
「車をレバーのように倒すんだ!!それで出力が上がる!!」
「分かった!!デェェェェイ!!」
ガシュガシュガシュガシュガシュ
「フォフォフォフォフォーミュラー!!」
龍哉がレバーとなった車をさらに5回倒してエネルギーを増加させ、そのまま上半身を少し捻り蹴りの威力を上昇させ…
「そんな…バカなぁぁぁぁ!!」
龍哉の蹴りがロイミュードをエネルギー弾毎と貫き、コア毎爆散させる。
「…ッ…はぁはぁ」
「ナイスドライブ、龍哉」
コアの破壊が確認できたのでクリムがドライブの変身を解除する。
龍哉も膝に手をついて息を荒げているものの、進ノ介のように体にリコイルがあるようには見えない。
そこに進ノ介達が近づいてきた。
「龍哉君!!」
「大丈夫ですか!?」
「あ、はい…あ、お返しします」
そういうと龍哉はシフトブレスとクリムを外して進ノ介に手渡す。
「あ、ああ…いや、しかしすごかったな~」
「そうだな、お前と違ってすぐにシフトフォーミュラを使いこなしていた」
「…それを言うなよチェイス」
「し、仕方がありませんよ、ほら、あの時は緊急事態でしたし、使う覚悟も…」
「霧子、それ追い打ち」
「あ、えっと、その、そういうつもりでは」
「…あの、これから俺はどうなるんでしょうか?一応警察のものを勝手に使ったようなものですから…」
「ああ、そのことなら心配ないよ、こっちの方でどうにか処理しておくから」
「だが、それよりも気になるのはさっきクリムが言っていたことだ」
「ふむ、それを話すためにも、一度ドライブピットに戻ろう、龍哉、すまないがチェイスと一緒に来てくれないか?」
「分かりました、俺も母さんと霧子さんの関係とか気になりますし」
「こっちだ、付いてこい」
「はい」
そうして龍哉はチェイスと共にドライブピットに向かうことになった。
==========
―――ドライブピット
そこには、戻ってきた進ノ介、霧子に加えてチェイスによって連れてこられた龍哉を含めて特状課の面々がそろっていた。
「進ノ介君、この子は?部外者を入れちゃダメでしょ」
「いや、彼は私が招待したのだ、西城究、彼は私の古い友人だからね」
「いや、古いって……もしかして、こんななりなのに本願寺さんと同い年とかか!?」
「そんなわけないでしょゲンパチ!!彼はまだ15よ!!」
「おや、先程お会いしましたね~」
「あ、先程の…クリムおじさんの知り合いだったんですね」
「「「クリムおじさん!?」」」
「といって血縁はないのだがね、私の友人のお孫さんだよ」
「そういうことか…」
「にしても龍哉君、本当に大きくなったよね~」
「え~と、あなたは」
「沢神りんな、あなたがまだ赤ん坊のころに一度だけあなたのお母さんと会ったことがあってね、その時に」
「そういうことですか」
「クリム、さっさと彼がドライブシステムの装着候補者だったこととかを話して帰してやるべきだ」
「「「「ドライブシステムの装着候補者!?」」」」
「ふむ、チェイスの言う通りだな、あまり長引かせるわけにもいかないが、出会いから話さなければ分からないこともあるから、少々長くなるが問題ないかね?」
「俺は別に問題ないよ……学校サボっちゃってるし」
「学校にはきちんと通うのが学生のルールではないのか?」
「チェイス、そこのとこ論議するとややこしくなるから黙っててくれ」
「む…」
「…では話そうか、龍哉と私の出会いと、龍哉を候補者から外した理由をね」
――以下クリム回想&独白
実は、龍哉とは直接会ったことはないのだが、彼の母親を通じて彼と彼の父親のことはかねてから聞いていた。
彼らの強さは先程龍哉が示した通り折り紙付きだ。
また、龍哉の母親は科学者としてかなり優れていて、特に人の心を模したプログラムの作成に力を入れていた。
だから、私は彼の母親に依頼して開発したプログラムを譲り受け、完成したのがプロトゼロ、チェイスだ。
つまり、ある意味ではチェイスは龍哉の弟ともいえる存在だな。
しかし、私の研究を悪用しようとする存在がいた、それがロイミュードを生み出したのだ。
以後はりんなや本願寺も知っている通り、私はドライブシステムを手を借りて完成させ、それを扱う候補者を選び出した。
そこに、あの悲劇が…そう、ちょうどあのホテルで、進ノ介達が仁良を追い詰めたあそこで、彼の両親の命が奪われたのだ。
彼もしくは彼の父親である覇月土門さんを候補者から外したのは、それが理由なのだ。
1人は、亡くなったから…龍哉は…両親を亡くし、傷心の子供をこれ以上傷つけたくなかったからだ。
――以下クリム回想&独白終
「というわけなのだよ」
「そうだったんですか」
「まさか、あの覇月土門さんの息子さんとはね~」
「あれ?課長は知ってたんですか?」
「まぁ、警察の方でも有名でしたからね~要人警護において、彼の右に出るものはいないといわれたほどです」
「実際、父さんはよく駆り出されてました…そこで時々羽目を外しすぎてかえってきてから母さんに折檻されてましたけど」
「なぜ、それほどまでに強い父親を母親が倒せるのだ?」
「…惚れた弱み、だと思います…しかも家系的にそうかと」
「家系的に?じゃあ」
「お祖父ちゃんもそうだし…多分、俺も」
「どんな人間にも弱点はあるという事か」
「…ちょっと違う気がするけどまぁいいや」
「あれ?そう言えば霧子も知ってるんじゃなかったっけ?」
「あ、はい」
「あ、そういえば」
「霧子ちゃんはどうして知っているの?」
「実は、私の母も科学者で、昔、一度だけ雨奈さんと会った時に会ってるんです、りんなさんと一緒で赤ん坊でしたから覚えてなくても無理はないかと」
「そうだったんですか…いったいどんな研究をされてたんですか?」
「ごめんなさい、母はあまり話してくれなくて」
「いえ、大丈夫です」
「こんなところですかね?」
「そうだな、これ以上はないな」
「俺の方も問題ないです」
「それじゃあ龍哉ちゃん、今回は協力ありがとうございました」
「あ、いえ…俺の方からも、2つ程、いいですか?」
「ええ、どうぞ」
「俺は…多分、関わることはないと思いますけど、でも、何かあって、俺に協力できることでしたら…出来る限り協力します、今回のように」
「いや、それはないよ」
「そうだな、お前たちを守るのが俺たち仮面ライダーの使命だ、だから、安心していろ」
「…そうですよね、分かりました、もう1つは…あの時いたロイミュードです、あいつにはナンバーがありませんでした」
「そういえばそうだった!!」
「龍哉君のことで忘れてましたね」
「忘れないで下さいよ…俺の考えなんですが、恐らくクリムおじさんの技術を盗んだ奴、そいつのところに出資していたところが怪しいです」
「なるほど、出資の見返りとして研究データを持っていき、そのデータを基に作り上げたってことか」
「はい、ですので、何かありましたら」
「大丈夫ですよ、龍哉ちゃん、彼らなら」
「…そうですね、それでは、失礼します」
そう言って龍哉はチェイスに案内されてきた道を通ってドライブピットがある久留間運転免許試験場から自宅への帰路についた。
==========
戻る途中、龍哉はある骨董品屋に立ち寄っていた。
そしてそこで、水晶玉を抱き背に桃色の猫を乗せた金竜のオブジェを見つけたのだ。
それを見た瞬間、龍哉の心の内にはある女の子の姿が浮かび上がった。
そのため、それを入店してじっと見ていたら…
「坊主、ずっとそれを見てるけど、欲しいのかい?」
この店の店主と思わしき少々恰幅のいい初老の男性が話しかけてきた。
「あ、いえ…ただ、これを見ていたら…その…」
「どうしたんだい?」
「その…俺に、何度も希望を与えてくれた人の顔が思い浮かんだんです」
「!!……そうか、そうかぁ…」
龍哉の言葉に、どこか納得したような表情で男性は思案にふけ始める。
龍哉はどうしたものかと男性とオブジェを交互に見やる。
「…坊主、こいつはなぁちょっと特殊な方法で作られたオブジェでな、パッと見はただの置き物なんだが、人によってはその人の【希望】を見せてくれるっていう特殊なやつなんだよ」
「そうなんですか…だから…」
「【希望】が、見えたんだろう」
「はい」
「さすがに、そいつは売れんが、希望を与えてくれた人に、何か、あげたらどうだ?たまには、お前さんが【希望】を渡してもいいだろう」
「…そうですね、ただ、あんまりそういうのしたことなくて…」
「どんな人だ?特徴さえ言ってくれれば合いそうなやつを探してやる」
「あのですね…」
―龍哉説明中
「…そうか、分かった…ちょっと待ってろ」
「あ、はい」
そう言うと男性は店の奥に引っ込み、何かを探し出してくると深青色の箱をもって戻ってきた。
「これは?」
「まぁ見てくれ」
そう言って箱を開けると中には銀色の2つのブレスレットだった。
「ペアブレスレットですか」
「ああ、こいつもさっきのオブジェ同様特殊な方法で生成された金属でできてるんだ」
「どんな効果が?」
「互いがピンチになるとそこについている宝玉が光って教えてくれるんだ」
「へぇ、結構いいですね…あ、ピンチの度合いは?」
「…正確に言や、付けている奴が助けを求めりゃもう片方の方の宝石を光らせて教えてくれるのさ、ついでに、相手の方まで誘導してくれる」
「すっげ…これ、いくらですか?」
龍哉が聞くと値段をを提示する男性、その額は龍哉の手持ちで十分に購入できるものだった。
龍哉は即購入を決め、男性にラッピングをしてもらうとそれを受け取り、嬉しそうな顔をして礼を言って出ていった。
そこに入れ替わりに少々騒がしい男性が戻ってくる。
「あれ?どうしたんですか?何か嬉しそうですけど」
「ああ、あの子が残してくれた【希望】はまだ繋がってるってことがね」
「そうなんですか~…えぇ~~~!!」
「うるさいなぁ、ほら、さっさと片づけてこい」
==========
龍哉は椚が丘市に戻ってきたが一つだけ、とても重要なことを忘れていた。
(しまった…
戻ってきて陽菜乃に連絡しようとしたが、目的を邪魔されないよう
(…しょうがない、他の誰か探して陽菜ちゃんが帰宅しているかどうか確認しつつ、陽菜ちゃん家に行こう)
行き当たりばったり感が半端ないが、それでも龍哉は行く道を決めた…が…
「……どうしてこういうときに限って誰とも会わないんだ…」
どうやらE組の生徒誰にもう事なく陽菜乃の家についてしまったようだ。
(…仕方ない、在宅か確認…あ…)
家にいるか確認しようとしたその時、学校の方から陽菜乃が帰ってくるのが見えた。
龍哉は確認すると陽菜乃のほうに向かって走りだす。
そして、陽菜乃の方も龍哉に気づき、龍哉に向かって走ってくる。
「龍君!!」
「陽菜ちゃん」
陽菜乃は龍哉の前で立ち止まる。
「…ただいま」
「!!…お帰り」
「今朝は、何も言わずに離れちゃって、ごめん」
「…ううん、帰って来てくれるって信じてたから」
「!…ありがとう」
そこで会話が途切れるが、龍哉はどこかそわそわとしている。
それに当然陽菜乃も気が付く。
「龍君?どうしたの?」
「あ…いや…えっと……これ!」
少し勢いが付いていたが陽菜乃にあたることなく、龍哉は先程購入したブレスレットの入った箱を陽菜乃の前に出す。
「これは?」
「えっと…その…ひ、陽菜ちゃん…昨日、いろいろと教えてくれたでしょ…その…両親の気持ちも…陽菜ちゃん自身の気持ちも」
「あ…!!」
龍哉の言った言葉に昨日自分が言った言葉を思い出して顔を真っ赤に染める陽菜乃、もっとも龍哉も思い出しているのか負けず劣らず真っ赤だが。
「伝えてくれて、本気で嬉しかった、その…だから…これと一緒に…俺の気持ちも、陽菜ちゃんへの思いをちゃんと伝えようと思って」
「!!」
「えっと…陽菜ちゃん」
「…はい…」
「俺も…君の事が好きだよ、大好きだ」
「!!…り、龍君…」
「だから…俺と…付き合ってくれないか?」
「………はい!!」
陽菜乃は返事と共に龍哉に抱き着く。
龍哉も抱き着いてきた陽菜乃を優しく抱きしめ返す。
「暖かいな」
「龍君も…」
ひとしきり抱きしめ合ったところで2人は少しだけ空間を作る。
「あ、さっきのブレスレットって?」
「ん、ああ、ペアブレスレットなんだ」
そう言って龍哉は箱を開けて女性用の小さいものを陽菜乃の右腕につける。
「キレイ…」
「そう…喜んでもらえてうれしいよ」
「あ、龍君には私が付けてあげるね」
「あ、ありがとう」
今度は龍哉が陽菜乃に男性用のを同じく右腕につけてもらう。
「龍君に良く似合ってるね」
「ありがとう…陽菜」
「…ふぇ?」
「あ、いや、その…せっかく恋人になったから…えっと…俺だけの特別な呼び方したかったんだ…ダメ…か?」
「だ、ダメじゃないよ!!全然!!むしろすっごく嬉しい!!」
「そ、そうか…よかった」
「…あ、もう時間!!」
「あ…そっか、そういやもう夕方だったね」
「…離れたくないなぁ…」
「俺もだよ」
「…お母さんに頼もうかな?」
「…昨日、俺の家に無理矢理に近い状態で泊めちゃったんだ、今日は…帰ったほうがいい」
「分かってる、分かってるけど…」
「…学校行く前に、ちゃんと迎えに来るよ、それと、帰りも送る、時間の許す限り、一緒に居よう」
「龍君…うん、明日があるって分かってるなら、ちょっとの時間も、耐えれるよ」
「ああ、俺も…それに、体がそばにいないだけだ…俺の心の中には陽菜がいつもいるから」
「それを言うなら私もだよ…龍君、また明日」
「ああ、また明日」
それでようやく2人は離れ、陽菜乃は家に入っていき、龍哉はそれを見届けて自分も帰路についた。
右腕につけられたブレスレットを触り、陽菜乃の事を想って顔にきれいな笑みを浮かべながら…
龍哉「あとがきコーナー・第六回、進行の龍哉だ…今回は特別編だ」
陽菜「ゲストから補佐に昇格しました、倉橋陽菜乃です!!」
龍哉「今回は前話、今話に出てきた俺の両親の仇についてだ」
陽菜「
龍哉「ああ、性格は簡潔に言えば才能ゆえに甘やかされて我儘放題なまま大人になった奴だ」
陽菜「でも、本編では狂っているような感じだったけど」
龍哉「元々我儘放題だったんだ、自分の思い通りにならないことがあったから、ああなったんだろうな」
陽菜「これって誰が悪いのかな」
龍哉「さぁな、ただ、気になるのは父さんへの復讐に俺を選んだ理由だ」
陽菜「どうして?龍君と比較したとかじゃないの?」
龍哉「いや、それはない、父さんはそこのところはきっちりしていたからね」
陽菜「そうなんだ…じゃあどうして?」
龍哉「そこがわからないんだ…だから、俺を狙うために陽菜を狙ってくる可能性もある…もっとも、刑務所にいるから出てくる可能性はないけどね」
陽菜「ピンチになっても大丈夫だよ、このブレスレットがあるから龍君が助けに来てくれるって今まで以上に信じられるようになったから!!」
龍哉「ありがとう、では今回はこの辺で」
龍哉・陽菜「それでは次回もお楽しみに!!」