遅くなりました本当にすいません……。
俺は束さんの移動式ラボの1室で目が覚めた。
「ふわぁぁぁぁ……」
「おはようございますお肉さん」
俺が寝ていた部屋の入口付近にクロエがいた。
「うん、おはよう。だけどもう俺はお肉さんじゃないんですよー」
「正式名称を思い出したのですか?」
「正式名称って……まぁ、束さんが俺の日本にいた頃の俺の個人情報を昨日のうちに調べて寝る前に教えてくれたからね」
あの施設から逃げ出したのは昨日。ボーデヴィッヒ・クロニクル博士も見事に束さんの回し蹴りで死んでた。少し微笑んで見えたのは気のせいだと思う。
「にしても自分の名前は忘れるのに妹の名前は覚えているんですね」
(え?毎日夢の中でイチャイチャウフフな事考えてるから忘れる筈無いじゃん)
「それでは"楓樹さん"起きてください」
「へいへい」
俺はクロエの後を伸びをしながら歩いていた。
「そういやクロエが束さんに頼んでくれたんだってね」
「ラウラはドイツに行きましたし、あのまま楓樹さんがあそこにいたらどんな目にあうか想像しただけでゾッとしましたから」
「だけどさ実質俺達3人が一緒にいた時間って短いよね」
そうだ、結局はあの白い部屋も研究所。実験の時間で入れ違ったり、カプセルの中で寝たままだったりとあの部屋で一緒にいる時間はかなり短かった。特に俺はラウラと会うことが少なかった。ドイツの訓練だとかで。
「そういうのは時間の問題では無いのでは?」
「おー、なんか深い話」
「ふぅーくーん!」
「ゲブッ!」
おい!何処のどいつだ?俺とレスリング始めようとする奴は……まぁ、ですよね束さんですよね。
案の定俺にタックルを決めてきたのは束さんだった。どうやら楓樹と名前が分かったからあだ名は『ふーくん』らしい。最初の文字伸ばすあだ名ばっかだよな。レパートリー無いなこの様子だと。
「ふーくんが言ってた妹と見つけたよ!」
「ヒャッハー!あざース!束さん!」
「フフフ、この天災の束さんに出来ない事は無い!」
実は俺が売られた後、両親は死んだらしい。警察の方では死因は事故死になっているらしい、があれは事故死では無いと俺には分かる。まぁ、それはボチボチ話すとして、燐華は今、孤児施設にいるらしい。
「彼氏いた?」
「いなかったよ」
「ふぅ、良かったぁー」
「にしてもこの……妹ちゃん可愛いね!」
「あんた名前覚えてないな?その様子だと。燐華、白良木 燐華!覚えろよ」
「りーちゃんね!OK覚えた」
「連絡取りたいなぁー」
「はい、パソコン」
「やったー」
てな訳で愛しの燐華にメールを送った。あ?内容が知りたいだ?教えるかボケェ。俺の無事の報告とかくらいだわボケェ。あ、結局教えてんじゃね?これ。
「どうする?」
「どうするとは?」
「その妹に会いに行くの?」
「メールが、『ピロン♪』返ってきたえーと、『お兄ちゃんなの!?今何処いるの?あのクソ野郎がお兄ちゃんを売ったって事は知ってるから早く会いに来て!今はあのクソ野郎共はいないから一緒に2人で暮らせるよ?こんな施設なんて出ちゃえばいいから。そんな事よりお腹空いてない?空いてるよね?このメアドから逆探知すればいいのかな?これお兄ちゃんのメアド?違うよね?誰?HOUKIってメアドに使ってるけど誰かの名前?何で私の名前じゃ無いのかな?どうして?大丈夫お兄ちゃんの近くにそんな奴がいるんだったらそいつはお兄ちゃんを騙してるんだよ待っててね今すぐ助けるから早くお兄ちゃんに会いたい』……Oh愛を感じるねぇー」
「いや、おかしいでしょ」
にしても『クソ野郎』はあの『クソ親父』の事だけど『クソ野郎共』って事は両親共にクソ野郎って認識してるのかな?燐華ちゃん?大体さー、束さんよー。俺の可愛い可愛いmy sisterの発言がおかしいってどういう事よ?そんな事言うけどさーー
「大体あんたこそ何自分の妹の名前メアドに使ってんの?」
「うっ…」
「よし、返事しなきゃな、んでさー何処ここ?」
「イタリア」
「よし、日本にLet's go」
「ブップー日本はこの前行ったから行きたくありませーん」
「行けよコラ!連れてけ日本に連れてけ!」
「やだもんねー」
「あぁ?何だと子供の言う事くらい少しは聞けーー!!」
「このラボはこの束さんのだぞ!メキシコ行ってタコス食べるんだ!」
この後5時間程こんなレベルの低い喧嘩しました。
では今年も良いお年を