俺の実験が開始されるらしく別室に連れてこられた。そこには色々な器具があり、部屋の中央にはアニメとかでよく見る円柱のカプセルが液体で満たされていた。
『あれに入るんですか?』
『あぁ、お前には今から試作品の薬品を注入する』
『へー、さっさと終わらせましょう』
『腕を出せ』
すると科学者の男は注射器で透明な液体を注入してきた。
『これは?』
『教える筈ないだろ』
『ケチ』
『五月蝿いぞ実験体29』
『実験体29って俺?』
『あぁ』
『あんたの名前は?』
『ボーデヴィッヒ・クロニクルだ』
え!?ラウラとクロエの苗字?ってこいつから取ったの!?
『ほらこい』
階段を上りカプセルの上に来た。
『飛び込め』
『とおーっ!』
すげぇ水の中なのに息できる!何て事は無くめっちゃ息苦しい。下から病院とかで口と鼻に着けるアレが浮いてきた。
『それを着けろアホ』
『ぶはぁー』
『最後まで話を聞いてから動け』
『ぼらごぜげぼでのの(うっせ!てめぇの責任だろ!)』
着けてからは息は出来るけど上手く喋れない。むっ、薬が効いた来たな。え?どうして分かるかって、ほら良くさ健康な腸だと変化が分かるって言うじゃん、そんな感じに俺は体の変化に敏感な訳よ。うーん……これ毒じゃね?
『ぼい、ボーデヴィッヂぼれぼくだろ(おい、ボーデヴィッヒこれ毒だろ?)』
『何を言ってるのか分からん、耳障りだから黙ってろ』
ムキー!!ムカつくな30代そこそこ何だろどうせ。どうせお前なんか婚期逃して一生独身だよーだ!
『?どういう事だ毒が薄かったか?』
この毒がどのくらいの効力を持ってるかは知らないけどオオスズメバチの毒の3000倍以上は無いと俺の抗体だけでどうにかなるもんねーだ!
俺が体内に注入した、まぁ俺が作った毒で1番効力が強いのは3000倍の毒だ。あれはヤバかった。マジで死にかけた。抗体薬品作っといて良かった。その時から毒の耐性が異常に強くなった。正直、現在ある毒では俺は殺せない。
『毒の濃度を上げてみるか……』
すると口に着けている器具から空気と一緒に不純物が流れて来た。
にげぇー、メロン味にしてよ。
その日は結局毒を50000倍にまで濃度を上げたが効果無かった。
『おっさんボッチ?』
『な訳あるか、今日は休みで俺以外は来ていないだけだ』
俺とボーデヴィッヒのおっさんはあの白い部屋で夕ご飯を食べていた。
『うほー豪華やな』
『モルモットには基本的に健康体でいてもらわないと効果の変化が分かりにくいからな』
『何で俺と一緒に飯食ってんの?寂しいの?家族は?』
『結婚はしていない』
『ボッチじゃん』
『あ?』
『はいはい、子供相手に怒らないの』
『俺は子供が嫌いだ』
『知るか』
『それはそうと毒が効かないとはどういう事だ』
『さぁ?』
ここは惚けておいた方が良いな。
『しかし、いきなり毒の実験とか殺す気か』
『あぁ』
『肯定すんなボケェ』
何て話をしながら飯を食べていた。今更だがボーデヴィッヒのおっさんの容姿は白衣に眼鏡、顔は……なんと言うかガリガリ、悪く言うなら死相が見えますってレベルの顔色の悪さ。何と言うか物語シリーズの貝木泥舟みたいなおっさんだ。
これは余談だけどこのISの世界、前世でやってたアニメ、ラノベが殆ど無い。SAOとかジョジョとかが無い。ジャンプは合ったけど面白く無かった。
『では寝ろ』
『へいへい、お休みなさいパパ♡』
『明日は今日の毒の2億倍からだな』
『ちょーーーっと待った!それは危ない』
あの毒がどのくらいの強さなのかは知らないけど流石にその倍率は危ない気がする。
『おちょくってごめんなさい』
『何だ?その格好は』
『これは日本で1番の謝罪方法、土下座です』
『そうか……寝ろ29』
『あ、はしょった』
ドアが締まり部屋の電気が消えた。
29ねぇ……二九、にく、肉なんてね。
白良木 楓樹モルモット生活2日目終了。