転生少女さやか(!?)☆マギカ    作:ナガン

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魔まマポータブルのマミさん厨二すぎww


22話 三人の死闘 後

守護の魔女

 

性質は残酷

 

身内を守る為に甘さは一切捨てている。

故に自分の世界(結界)を守る為には手段はいとわない。

結界は、自分よりもむしろ使い魔を守る為に張られている。

しかし、何故か本体に戦闘が出来ない。したがって自動的に戦闘は使い魔任せである。

故に、守ると言いつつも、使い魔に頼りきりであるこのジレンマに常に苛まれている。

倒すには、その勢力を真っ向から打ち破るしかない。

だが道を示せれば、あるいは……

 

 

 

 

前後左右上下

 

見渡せば見渡す程諦めが出てくる弾幕の量

 

直感で上に飛び上がる

コンマ数秒後、御柱がそこに次々と突き刺さる。

 

「……っラア!!」

 

そのまま勢いを殺さずに、槍を振るう!!

 

 

しかし、これもヒラリとかわされる。

 

ちょこまかと……、うっぜえ!

 

 

迫り来る弾幕を弾きながら移動する。

しっかし、弾幕ごっこは「ごっこ」じゃねえだろ。と圧倒的物量の球体を見て愚痴る。

これはもしかして基本空中戦なんじゃねえか、っていう勘がさっきからする。

 

 さっきからアイツ(神奈子だったか?)はあそこから大して動いてねえし……

 

だからといって、自分も空中に上がるという考えはない。

そもそも空中戦なんて片手で数える程しかやったことがねえ。

それにこんな強敵相手に不慣れなことができるなら実演して欲しいもんだぜ。

 

ゆまの方に弾幕が行ってないのが幸いだな。

 

「かと言って、このままだとジリ貧なんだよな……」

 

――筒粥「神の粥」――

 

「うおっ?!」

 

 弾幕の密度が増しやがった!

 

そういや最初の攻撃も、カードを掲げていたな。

アイツがカードを取り出して、掲げることで、何かしらの技を繰り出す、らしいな。

 

 それが、弾幕ごっこの決まりってか。

 

「うおったあ!!」

 

今まで経験したことがない量の攻撃を捌いていく。

 

量はかつてマミと戦った時に味わったが、威力は低かったし、軌道も直線だった。だが、今回は威力も軌道も段違いに高く複雑だ

 

いやになってくる。しかし、弱音を吐けば、その瞬間ミンチになるのは目に見えている。

 

 

「……っ」

 

何事も始めてやる時には、そのノウハウやコツなんてわからない。

だから、ペース配分なんてものも出来ないわけで……

 

「っ…………ぐ」

 

肩に一個被弾

 

槍が一瞬ぶれる。

 

また一個、今度は腹

 

マズイ……!!

 

咄嗟に槍を地面に差し、結界を張る。

弾幕は結界を破壊出来ずに終わっていく。

 

「最初からこうしてればよかったな」

 

ズキズキ

 

攻撃をくらった場所が、地味に痛い。

アタシはさやかじゃないから、回復力はそこまでない。

 

その時、使い魔の視線がゆまを捕えた。

 

「っゆま!こっちこい!!」

 

放たれる弾幕

 

「キョウコ!」

 

しかし、それが到達する前に結界の中にゆまが翔んできた。

 

――キョウコの役に立つこと

 

これがゆまの願い。

これによって、ゆまは何処にいてもアタシの所に瞬間移動することが出来る。

 

「怪我は無いか?」

「キョウコこそ。今治すね。」

 

ゆまが治癒魔法をかけている間、アタシは考える。

 

今のアタシじゃ、あいつに勝てない。

あの弾幕を掻い潜って敵に接近するのは、どうあがいたって無理だ。

 

ゆまとの連携も、ゆまに負担が大きすぎる。

 

 せめて、後一人いたら……!

 

 

 ………

 

 後一人、なら、か……

 

あれが使えれば、一人なんて言わずに13人は揃えられるのにな。

そもそも、うやむやになってたけど結局あれはどうして使えなくなったんだったっけな……

もし、使えないんじゃなく、使わないなら…

 

そうか。理論上は使えない理由なんてないのか。

 

 

あれを使う為に魔力を練る。

 

「っ……」

 

~~この魔女め!!~~

 

忌々しいトラウマが蘇る。

 

 認めるさ。こいつのせいで家族は壊れてしまったんだ。

 だけど…

 

 家族を忘れるなんては言わない。

 ただ、過去に縛られてばかりで身動き取れないのはもうたくさんだ!

 

 

 

 

 

弾幕の雨の中、杏子の結界は健在していた。

 

そもそも一発当てれば、勝ちなゲームに威力を求める必要がないからである。

逆に言えば、必要ならば弾幕の威力は上げられるのである。

使い魔が手を振り上げ、弾幕の光が増す。

 

それらは確実に杏子の結界を抉っていった。

 

パリン

 

先程とはうって変わって、結界は呆気なく破られた。

すかさずそこに弾幕が殺到する。

 

とその時、

 

「おおおぉおおお!!」

 

弾幕を中から、杏子が飛び出す。

強引に突破した為か、所々から血を流している。

それに構わず、使い魔に突進する杏子

 

――「マウンテン・オブ・フェイス」――

 

使い魔がまたカードを取り出し、スペルカードを発動させた。

 

使い魔を中心として、円形状に広がり、迫る弾幕。美しくも残酷な攻撃。

 

「構うかあああああ!!」

 

 

対する杏子は、ただ突進した。

 

愚直に、まるで某赤い槍のように因果が逆転した感じで。

最低限の防御はしていても、みるみる血だらけな姿になっていく。

 

しかし、止まらない。

 

杏子は魔法少女。

傷など、どんなに受けても、ソウルジェムさえ無事ならば、魔力ですぐに回復できる。

だから、体を守る必要もない。

無論、さやかよりは魔力は必要であるが。

 

 

ついに、杏子は使い魔を間合いに捕らえる。

 

だが、使い魔は動じない。

ただ、無機質な目で杏子を見つめるのみ。

そして杏子が槍を引き絞り、放つ。

 

ここで、使い魔も動く。

 

虚空から御柱を取りだし、バットのように振り回す。

槍は呆気なくはじかれ、あらぬ方向へと飛んでいく。

そのまま、御柱の凶刃が杏子に迫る。到底、避けられるものではない。

 

「へっ」

 

だか、杏子は不敵に笑い、攻撃があたると同時にその姿は消えた。

使い魔の顔が驚愕に染まる。

 

 

幻影

 

杏子の祈りは、人を父親の話を聞くよう洗脳した。さらに言うならば、父親にも話をさせるよう洗脳したかもしれない。

その性質は、幻惑。

 

つまり、杏子は元々幻術系の魔法が扱えるのである。

 

「くらえ!!」

 

使い魔の背後から、杏子が飛びかかる。

しかし、偽物とは言え、神奈子は腐っても神。

体勢を崩しながらも、神速とも言える速さで、確りと御柱で杏子を吹き飛ばそうとする。

杏子の槍が使い魔の胸を貫かんと伸びる。

 

 

両者の攻撃はほぼ同時に当たった。

 

 

僅かに杏子の槍が早かった。

だが、槍が使い魔を傷付けることはなかった。

対する神奈子の御柱も、全く手応えを感じさせなかった。

 

何の抵抗もなく、そのままの速度で通り過ぎた!

 

これも、幻影

 

「やっと、届いたぜ」

 

使い魔の下から杏子が声を発する。

腰だめに槍を構えて、穂先は使い魔を捉えていた。

 

先程の攻撃で、完全に体勢が崩れた使い魔に避ける術はない。

 

ブシュ

 

今度こそ、槍が使い魔の胸に風穴を開けた。

 

 

 

 

 

 

 やったか……?

 

肉を貫く嫌な感触と共に考えたことはそれ。

いや、心臓を貫いた。生きていられるはずが……

 

ゴッ

 

「!?」

 

いきなり、コイツの周りが突風で吹き荒れた。堪らず吹き飛ばされて、地面に叩き付けられる。

 

台風の時に吹くような生易しいものじゃない。殺す為に吹いたものに感じた。

 

「ぐっあ!!」

「キョウコ!」

 

ドゴッ

 

「っ……?」

 

直後、左右から同時に吹き飛ばされてくる人影が視界に入る。

 

 二人もも苦戦してたか……

 

使い魔は胸を押さえていたが、動けないわけでもないらしい。

 

「くそ、ありえねーだろ……」

「どう……かんね」

 

 

 そこは肯定すんなよマミ……

 

無意識の愚痴りだったが、肯定されるといいものではない。

 

 

「ゆま! まだ行けるよな」

「う、うん」

 

だが、まだ心は折れてない。

 

 まだまだ、これから!!

 

自らを叱咤して、再び神奈子と事を交えようと構えた時、

 

 

 

神社が吹き飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!!」

 

掛け声と共に周りに浮かぶマスケット銃が激鉄をおろす。

放たれた弾丸は弾幕を相殺するけど、それを埋めるかのように新たな弾幕が視界を埋める。

 

 キリがない……!

 

胸のリボンを解いて、盾を編む。

ガンガンと大量の弾幕が断続的に盾に打ち付けられる。

 

「ぐっ……」

 

 押し負ける……!

 

勝敗なんて、解りきっている。

冷静な思考はさっきからずっと逃げることを推奨している。

 

 だけど……

 

「だからって、負けるわけには、いかないのよ!!」

 

――ティロ・フィナーレ!!――

 

特大の一発が弾幕を飲み込み、敵(諏訪子)に食らい付く。

 

だけど、空中を自在に飛ぶ敵に対して、弾速の遅い攻撃は当たる筈がない。

 

これまでの魔女とは訳が違う。

魔法少女ともわけが違う。

 

 

全く未知の相手、敵。

 

 

――神具「洩矢の鉄の輪」――

 

弾幕が人サイズの鉄の戦輪にかわった。

 

ただの弾丸ではびくともしなさそうね。それに当たると痛そう。

 

代わりに、数は減り、避けるのもある程度容易くなった。

一撃食らったら致命傷並みのダメージを負うのも目に見えているけど。

 

「っ……」

 

あまり不確定要素に賭けたくはないのだけれど、四の五の言っていられる状況ではないわね。

 

かつて、私が魔法少女になりたての時、私は一人の少年を助けられなかった。

当時はリボンでしか攻撃手段がなく、効果的なダメージを与えられずに、無様に敗走。

このままではだめだと、私は考えた。考えて、考えて、マスケット銃に行き着いた。

 

私が欲しかったのは、威力。何者も吹き飛ばす、豪快なもの。

 

 今必要なものは、この弾幕を切り抜けて、なおかつ相手に当てられるもの。

 

 ……無理よ。全部いっしょくたにできる技なんて思いつかない。

 

 オーケー。落ち着いて、何も全部一遍にやる必要はないわ。今あるもので切り抜けられるはずよ。

 弾幕は相殺すればいい。 相手を攻撃するのは威力がある程度必要、できるなら最大威力が欲しい。当てるには相手を拘束でき

 

れば何とかなるはず。

 

 

 なんだ、結構簡単じゃない。

 

ふう、と息を整える。

 

 方法は目途が立った、後はタイミングだけ。嵐のような鉄輪の攻撃が終わる時。

 

そして、その時はきた。

 

彼女の掲げていたカードがシュン、と消える。

いったんそこで、空中には何も無くなり、相手の体全てが見えるようになった。

 

 ここだ……!!

 

「無限の魔弾よ。私に道を開いて!! パロットラ・マギカ・エドゥ・インフィニータ!!」

 

事前にチャージしていた魔法を解放。敵が発射した弾幕を相殺する。

再び、両者の空間にひと時の静寂が訪れる。

 

「レガーレ・ヴァスターリア!!」

 

敵は一瞬弾幕が消えたことに呆然とする。

そこをすかさずリボンでがんじ絡めにして、巨大な砲身を出現させる。

 

 これで、決める!!

 

「ボンバルダメントォ!!!!」

 

今頃リボンから逃れようとしても、もう遅い。

 

特大の攻撃は、確りと敵を捉えた。

 

三度、一時の静寂が訪れる。

 

「はぁ、はぁ……」

 

三つの大技の連続使用は体にしっかりと跳ね返ってきた。

でも手応えもあった。当たる瞬間も、しかとこの目に焼き付けた。

 

 

 なら、

 

 

 

 この胸騒ぎは一体何なの?

 

 

 

――土着神「ケロちゃん風雨に負けず」――

 

ぞわり

 

見た。見てしまった。

 

衣服はボロボロになりながらも、しっかりとこっちを見据えているのを。

 

少なくとも、私の撃った技の中で一、二を争う威力だった。

 

それを食らってもまだダメージが見当たらない。

 

 

弾幕に、さっきとは比べ物にならないぐらいの威力、スピードが加算される。

 

 避けきれない……!!

 

「……ああ!!」

 

耐えきれず、吹き飛ばされた。

地面に強か打ち付けた体が痛い。

顔をあげると、佐倉さん、暁美さんも膝をついていた。

 

「くそ、あり得ねぇだろ……」

「どう、かんね」

 

無意識にこぼれた同意だった。

 

思っていても、絶対に認めてはいけないことなのに。

それほどまで、追い詰められていた。

 

 

 

そして、痛む体を叱咤して立ち上がろうとした時、

 

 

 

 

神社が吹き飛び、返り血にまみれた鹿目さんと、胸から血を流すさやさんが、結界に引きずり込まれてきた。

 

何かが崩れる、音がした。

 

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