転生少女さやか(!?)☆マギカ    作:ナガン

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さあ、連投連投♪


1話 日常の崩壊

「行ってきま~す」

 

あたし、美樹さやかは見滝原中学二年生。今日も元気に学校に登校中。

いつもの小川が流れる通学コースを歩いていると、緑色の髪の毛の清楚な雰囲気の女子中学生があたしを待っていた。

 

「おーい、仁美~」

「おはようございますさやかさん」

「おはよう。まどかは?」

「まだですわ」

「そう、それで今日って……」

 

今日の学校でのことを話しながら待っていると、挨拶と共に後ろから桃色の髪をした胸がぺったんこな少女が来た。」

 

「ぺったんこは余計だよ……」

「!? 心を読まれた!?」

「口にでてましたわよ。」

「…………まどか今日リボン変えたよね?」

「ものすごい強引な話の変えかただね。うん、お母さんに言われてね……」

「正にまどかの隠れファンなあたし得」

「うえ!?」

 

こうして学校に行って特に変わったところもなく終わるだろう……、と思っていたけど、先生の呪い話からの転校生紹介があったからどうやら違うらしい。

 

 

ちり、と頭がかゆくなった。

 

 

「暁美ほむらです。よろしくお願いします」

 

心臓病で長いこと人と接していなかったのかと怪しんでしまうぐらいに物怖じしない転校生。

 

 普通緊張ぐらいはするもんだと思うんだけど。

 ……さっきからこの何者も寄せ付けないような雰囲気をかもし出しているクールビューティーな転校生だけど、さっきからまどかの方ばっかみてる……、なにかしちゃったの、まどか?

 

混乱しているまどかを見つつ、あたしは第六感が警鐘を鳴らしているのをはっきりと感じ取っていた。

 

 これは、一波乱ありそうだ。

 

このあと、転校生が保険係のまどかを保健室に連れ去ったり、文武両道な面を存分に発揮したりして学校は終わり、まどかと仁美と一緒にファーストフード店に立ち寄る。

 

「はぁ!? なにそれ?」

 

話題は当然転校生の話になったけど、三人のなかで一番転校生と触れ合ったまどか

の話は驚嘆に値するものだった。

なんせ、廊下でいきなり家族並びに友人を大切にしているかと尋ねて、そして変わ

るなとのたまったのだ。気色悪いにも程がある。

変わるというのは、人間の専売特許。それを否定するほどばからしい物はない。

それに律儀に答えるまどかはすごく優しいのだろう。

 

「わけわかんないよね…」

「胸はないけど文武両道で才色兼備な転校生、しかし中二病がすべてを台無しにしてしまう……一体何が彼女をそこまで堕としたのか……」

 

やれやれと肩を竦める。

 

「中二病?彼女は心臓病を患っていると聞きましたけど」

「心臓病とは別の病気……一種の精神病かな…………症状は摩訶不思議なこと、俗に言う非日常に憧れて謎めいたことを言ったりする。ときどきいきなりニヤついたり、ひどいといきなりぼそぼそとなんか言い始めたり、奇声をあげたりする」

「それは病気とは言わないよね……」

 

その後中二病は病気かそうでないかという論議に発展したが、最終的に転校生は中

二病という結果に落ち着いて話は終わった。帰りに怪我で入院している友人の上條

の為にCD(クラシックだよ、決してアニソンじゃないよ)をまどかと一緒に買いに行

った。

 

「どれにしようかなぁ……」

 

 これはもう買ったし、あれは上條の好みじゃない……。そもそも今月はもうお金ないし……いっそ何も買わなくてもいいか?いやそれだとここに来た意味が…………。

 

そうこう考えていて、ふとまどかのいた方に目をやると、さっきまでCDを聞いていたまどかがいつの間にか忽然といなくなっていた。まわりを見渡すけどCD屋にはまどかの姿はない。

 

「まどか……?」

 

ここからあたしは、俗に言う非日常というのに巻き込まれていった。

 

 

 

 

 

「え~」

 

まどかの追っていると人気のないまだ改装がすんでいない、薄暗いフロアについた。

そこが何もなかったら良かったんだけど……。

 

「何この障気」

 

薄暗い鉄筋コンクリートがむき出しになったフロアには、目に見えそうなぐらいの瘴気が充満していた。

妖怪にはちょうどいいぐらい。だけど今は人間なあたし。害になりこそすれ快適なわけがない。

 

 とりあえずまどかはこの空気を出している本体に誘い出されたと考えるのが妥当かな……。

 

軽い考察の後、何か武器になるものはないかと辺りを見回すと一本の鉄パイプが転がっていた。

これ拾ったら敵がでてくることなんてないよね……と警戒しつつ鉄パイプを拾う。

敵はもちろん(?)出てこなかった。

 

まどかの気配を探りながら歩き出す。

 

 鉄パイプが軽い、鉄パイプがこんなに心強く感じる……、こんな気持ちで戦うのは初

 

めて。もうなにも怖くない!!

 …………なんだろう、フラグを立てた気がする。

 

「まどか~どこ~」

 

おふざけは止めて、真面目に探していると景色がいきなりぐにゃりと歪みはじめた。

 

「げっ」

 

ヤバイと思った時にはもう遅く、気付いたら先程の殺風景な景色から絵画の中に入ったような世界に変わっていた。

そしてどこからともなく出てきた毛玉に髭が生えた小さい妖怪に囲まれる。

 

どうも、あたしも結界にとらわれたらしい。

 

「気色悪」

 

 

こんなんいたのかよ……とため息をついていると妖怪達が一斉にハサミを伸ばして襲いかかってきた。

しかし、その攻撃に連携などというものは感じられない。

 

 

 こいつら自分達が誰に攻撃してるかわからないの?もしそうなら……

 

「身の程を弁えなよ」

 

妖怪達が私にハサミみたいな手を伸ばし、手は私が"いた"ところに次々と刺さる。

動揺する妖怪達。そこに私は一体に背後から霊力で強化した鉄パイプを叩きこんだ。

ドコッと地面が凹みそこにいた妖怪は跡形も無く消える。

その後も鉄パイプを振るう度に妖怪の数は減り、ものの一分足らずで全滅させた。

 

 あっけな。もう少し歯応えがあってもいいのに……。

 

「ってまどか探さないと」

 

妖怪の戦闘力を100とするとまどかの戦闘力はたったの5、ひとたまりもなく死ねる。

あたし? 軽く一万越えるけどなにか?

 

「まどかー!! 何処ー!!」

 

走りながら必死に声をあげる。時折襲ってくる小妖怪達を蹴散らしながら進むと、遠くにしりもちをついたまどかが妖怪に囲まれているのが見えた。

 

「ヤバッ」

 

妖怪達はもうハサミを伸ばしている。

 

「ああもう!!」

 

足に霊力をため、踏み込みと同時に後ろに放出する。

どこかの漫画で言う縮地というやつだ。

そして一瞬でまどかと妖怪の間に割り込み、一気にハサミを薙ぎ払う。

 

「さやか……ちゃん……?」

 

振り替えるとポカンとしているまどかがあたしを見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

私は今ほむらちゃんから逃げている。理由は今腕の中で弱く息をしている白い犬みたいな生き物。

音楽を聞いていた時、突然頭の中に響いてきた声に呼ばれて歩いていたらこの子を見つけた。抱き抱えた時に柱の影から変わった服装のほむらちゃんが出てきて、怖い顔でこの子を離せって言ってきた。

どうしてかわからないけどほむらちゃんはこの子を傷付けていたみたい。

隙をついて逃げ出したけど気が付いたら絵の中のようなところに迷いこんでいた。

 

「え? なに? ここどこなの?」

 

どこからともなく化け物が出てきて私を取り囲む。

化け物達は奇声を上げながら私にジリジリと近づいて来ている。

 

足がすくみ動けない。

 

「嘘…………だよね…………。夢オチだよね…」

 

ペタンと足元で音がする。視点も低くなった。いつの間にかしりもちをついたらしい。

 

 嫌だ、死にたくない

 

ポロポロと涙がこぼれる。

 

「助けて……」

 

跳びかかる化け物達を見て思わず目を瞑る。

その直後聞こえてきた音は肉を貫く音ではなくて、何かを吹き飛ばす音だった。

恐る恐る目をあけると見慣れた青い髪が目に飛び込んでくる。

 

「さやか……ちゃん?」

 

声をかけられて振り返るさやかちゃん。その手には鉄パイプが握られていて……

 

「ちょっと下がってて」

 

と笑いかけて化け物達を吹き飛ばしにかかっていた。

さやかちゃんは襲いかかるハサミを軽いステップをふんで避けて、化け物に鉄パイプを叩きつける。その様子は舞踏のようで……。

パイプが真っ二つに両断されても、全く動じずに今度は二刀流に持ち変えて攻撃する。むしろ攻撃が苛烈になっていた。

普段見ないさやかちゃんの姿に見惚れているうちにさやかちゃんは一通り化け物を倒す。でもまた周りから化け物がいっぱい出てきて、キリがない。

 

「うへえ、まだ出てくんのかよ……。しょうがない。」

 

ヒュッ、カアン!

 

鉄パイプを階段に向かって投げつけるさやかちゃん。

 

「いるのはわかってるから、さっさと出てきて。それともあんた、この結界の元凶?」

 

自然と体が震える。この寒気は一回だけ覚えがある。さやかちゃんが、かつてマジ切れしたときのあの寒気。昔も今も、その顔は伺うことは出来ないけど、見たいとも思わない。

普段のさやかちゃんからは絶対聞かない底冷えした声に応じるように、ゆっくりと物陰から金髪のドリルロールの綺麗な女性が現れて、さやかちゃんと対峙した。

 

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