なんとかGW前に20話投稿できましたが、多忙につき二部にわけております。最近、落書きを描くのが良いストレス発散になるみたいなので…… また描いてしまいました(汗)
絵書く暇あるなら話を進めろ!…と、お叱りがあろうかとは思いますが… 気晴らしにおつきあいください。
《帝星ガミラス 総統府》
「いつもの君らしくないね? セレステラ」
「申し訳ありません… 総統。出すぎたことを致しました。あげく、ミレーネルまで喪い… 」
鳥籠の青い小鳥を見つめながら話すのは、金髪碧眼‥ 青い肌の男【アベルト・デスラー】
穏やかに佇むデスラーの横には殊勝な顔のミーゼラ・セレステラ宣伝情報相が立つ。
「ジレルの種族もとうとう君一人… 」
デスラーの言葉を遮り! 意を決して叫ぶ!
「総統! ご報告致します! あのテロン艦に… 」
「… どうした? 続けたまえ」
「ミレ‥ リンケ中尉が死の間際に【イスカンダル】と思念波を送ってきました」
「なんだ‥と? 」
イスカンダルと聞いたデスラーは驚き… 理解した。
「思念波から取り出した映像がこちらです」
映し出された姿に…
「そうか… スターシャ。テロンに差し伸べたのだね… フフフ 」
暫く姿を見掛けなかった第三皇女と思わしき姿を目に… デスラーはテロンの戦艦が向かう先がイスカンダルであることを理解した。
「…いかが致しましょう? 」
「野蛮人どもからユリーシャを保護せねばならんな… 」
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「勘弁してくれよな…… こっちは準備万端で構えてんのによぉ! 」
「バーガーよさんか! 納得いかんのはお前だけじゃない… 」
「しかし、総統の気紛れにも困りますな… 」
「突然の作戦中止命令… 総統御自らだからな? 」
幕僚たちが口々に愚痴や憶測を並べる中でドメルは一言も喋らず瞑目している。
「……(デスラー総統が直々にこのバランへ来る程の何かが…)」
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瞑目するミハルの中では二つの意識が会話を行う。
「静かだ… 。あれで戦闘を回避できたのかな? 」
『…いや、一時凌ぎに過ぎんよ。寧ろ‥ こちらもドメルの手勢も無傷というのが、どう影響するかな? 』
「ねえ… もしかして、手を誤ったとか? 」
『…… ちょっとばかり展開が違うような気がする‥かな? 』
「ちょっ! ちょっと! 間違ったらどうなるのよ? 」
『………… 最悪… 死ぬ‥ かもな? (少なくとも1回は死んだような気がするしな) 』
「どういうこと!? 1回死んだって? 」
『う‥ やはり筒抜けか。確証は無いのだが、何度か遡ってやり直ししている感があるんだ… 』
メルダ登場の時にはっきりと感じたことだが、以前から何度か違和感ある目覚めがある。その日は朝から既視感が続き、決まって重大な決断を行うことになる。メルダに対して間違った言動の結末が死に至った… 記憶が残っている! 最初は夢と思ったが、その後の既視感の連続にひとつの可能性が浮かんだ……
――ストーリーを大きく逸脱した場合のペナルティ――
『この世界は俺の暴走を許さないのかもしれない』
「メタ情報を口にするなと? 」
『メタ情報? 』
「あり得ない非常識な知識のことよ。この世界の地球人類側に於いて、絶体に知り得ない筈の… 例えばメルダの父とかガミラスとイスカンダルが二連星だとかよ」
地球とガミラスはどちらもその陣営に属する人物が自陣営情報を認知している。何らか接触が無い限りは情報交流は無い。最初から両陣営情報を持つ瓜生美晴の情報はこの世界の理を超越していることになる。
『修正可能なら、無理矢理でも辻褄合わせに展開が動くだろうし、修正不可能なら… 殺されてやり直しか? 』
「やり直しって… 正解するまで無限ループ? 」
『…かもしれない』
「…………。貴方と同化した私は理の外に出たと考えられるのね? 」
『そうだろうな? 君は俺というデータベースからあり得ない情報を引き出すことができるからな… 』
強制的… 二人が思考したことは同時に共有される。隠し事など出来ない関係… まさに【一心同体】
『人馬一体… あっ、モノの例えだよ? 』
「…… 私は馬だと? 」
この場合、身体の制御権を喪失した美晴は頭だけの存在なので『馬』役はミハルということになる。
馬扱いされるわ、犬呼ばわりされるわ……
「ミハル? ミハルだよね? 」
呼ぶ声に目をやると、髪を下ろした岬百合亜が立っている。様子が… おかしい? いや、醸し出している雰囲気が……
『ユリーシャ! そうだ、彼女が憑依してる』
「なるほど‥ね! 」
百合亜の様子に美晴はストーリーを思い出す。ガミラスの精神攻撃が切っ掛けで意識を取り戻したのはユリーシャなのだ! ミハルが覚醒したことに気をとられて忘れていたが、本来はユリーシャの覚醒が重要イベントなのだ!
「ユリーシャ殿下、ご無沙汰致しておりました」
「… あなた誰? 」
情況を理解したミハルがユリーシャに挨拶をするが…。
返ってきたのは戸惑いを含む疑問符だ。
其れもそのはず… ユリーシャが知る『瓜生ミハル』は瓜生美晴の方だからだ。
「あなたは誰? ミハルが『殿下』と呼ぶはずないわ! 」
岬百合亜は可愛く頬っぺたを膨らませて愛くるしく睨みつけてくる… そうは見えないが、ご立腹の様子だ。
『いかんな‥ 姫がお怒りだ。呼び方はな… 』
「え‥ と、… ユリちゃん? 」
「っ!? ミ・ハ・ルぅぅ~!! 」
一瞬の戸惑いの後、遠慮がちに『ユリちゃん』と呼んでみたミハル。次の瞬間、満面の笑顔になり飛びついてきた岬百合亜(ユリーシャ)に熱い抱擁を賜わることになった。