アスナの妹を作って、SAOに放り込んだ   作:フリーザ様

16 / 63
第16話

 

 

「「私がする!」」

 

お互いに手を挙げた。そして、にらみ合う二人。

 

「………アスカ?ここは姉に譲りなさい?」

 

「姉なら妹に譲る度量くらいもったら?」

 

「は?」

 

「あ?」

 

睨み合う二人。

 

「ち、ちょっと二人とも落ち着いて……」

 

キリトが落ち着かせようとしたが、二人は鞘からレイピアとレイピアを抜く。

 

「お、おい二人とも……!」

 

キリトの制止も虚しく、お互いのレイピアがお互いの胸に刺さった。圏内なのでダメージはないが、二人ともマジの目をしている。

グググッと剣を押し刺し込む二人。だが、アスカがアスナの剣を蹴り上げた。剣を離しはしなかったものの、体勢を崩されるアスナ。その隙にアスナの首元に突きを放つ。だが、反対側の手でアスナはガード。剣が手を貫通するも、アスナはしっかり握ると、上から剣を振り下ろした。その剣を拳で殴り上げてガードするアスカ。

そして、お互いに剣を抜いて突き合おうとした時、

 

「ち、ちょっとストップ!ストーップ!」

 

キリトが間に入り、二人の剣がキリトを貫いた。

 

「「あっ」」

 

声を漏らし、姉妹は止まった。

 

 

 

 

キリトは正座させられ、その前にアスナとアスカが仁王立ちしていた。

 

「つまり、あんなデリカシーのないプロポーズをしたのは結婚して離婚した後のアイテムを確認するためと?」

 

(なんで俺が怒られてるんだろう………)

 

キリトは釈然としないながらも、「はい」と答えた。

 

「下心はなくて、ほんの実験のつもりだったと?」

 

「はい………」

 

「女心なめてんの⁉︎」

 

クワッ!と怒られ、ビクッとするキリト。

 

「流石にアレは酷いよキリト。私もついうっかり殴り殺そうかと思っちゃった」

 

「アスカまで⁉︎アスナに比べて温厚だと思ったのに……!」

 

「はいそれ、その発言が超サイヤ人を1→3へと覚醒させる」

 

「マジで⁉︎」

 

見ての通り、アスナは完全にキレていた。

 

「だ、れ、が、鬼ババァよ!」

 

「そこまで言ってねぇー!」

 

「まぁまぁお姉ちゃん。キリトはあとでラフコフに売り飛ばすとして、それより何がわかったのか聞こうよ」

 

「売られるの俺⁉︎」

 

「そうね。何が分かったのか話してくれるかしら?」

 

「つまり、結婚したらアイテムストレージは共有化されるだろ?」

 

キリトの確認に二人は頷いた。

 

「それで離婚した場合、俺の考えが正しければアイテムストレージの中身は二人に分配されるはずだ。だけど、自分が全部もらって相手がゼロになる離婚が一つだけある」

 

「えっ……?」

 

「死別だ」

 

キリトは真面目な顔で言った。

 

「つまり、グリセルダさんが殺されて一番得をするのは誰でもない。グリムロックだよ」

 

その言葉の意味に姉妹は理解したのか、唾を飲んだ。

 

「だから、半年前の指輪事件の犯人はグリムロックなんだよ」

 

「なんて事………!」

 

アスナが奥歯を噛んだ。だが、アスカは別のことを思い浮かべた。

 

「………待って。てことはさ……」

 

その呟きに、キリトは頷いた。

 

「そうだ」

 

「えっ?何が?」

 

理解してないアスナにキリトは解説した。

 

「それより問題なのは、グリムロックの武器だよ」

 

「え?」

 

「あの二人はグリムロックに作ってもらった武器を使っていただろ?もしグリセルダさんを殺した犯人がグリムロックなら、本当なら協力なんてしたくなかったはずだ」

 

「どうして?」

 

「圏内PKなんて派手なことやらかしたら、いずれ誰かが気付いてしまうと思ったんだ。結婚によるストレージ共通化が離婚ではなくて死別で解消された時、その中のアイテムがどうなるか。そして気付かれたら自分の犯行がバレる可能性もある。だから、もしかしたら今、グリムロックは今度こそ半年前の指輪事件を葬るために、今頃集まってるかもしれない三人の殺害をレッドプレイヤーに依頼してるかもしれないな」

 

「呑気なこと言ってる場合じゃないわよ!」

 

「落ち着けよ。あくまで可能性だ。でも、レッドプレイヤーのレベルによってはちゃんと装備を整えないとまずい。五分で準備を整えよう」

 

「私はもう出来てるわよ」

 

「私も」

 

「ああそう……じゃあ、行こうか」

 

そんなわけで、三人は森に向かった。この後、解決した。

 

 

 

 

事件解決後。再びどっかの草原でキリトとアスカは寝転がっていた。

 

「………で、アレからどーよ」

 

「何が」

 

「アスナと仲直りできたの?」

 

「……………………」

 

「してないんだな」

 

「うん…………」

 

「早めにしとけよお前」

 

「分かってるけど………」

 

「最前線にいる以上、お前も向こうもいつ死ぬか分からないんだからな」

 

「余計なお世話よ」

 

声がした。後ろから。振り返ると、アスナが立っていた。

 

「またこんな所で昼寝して……」

 

「や、やぁアスナ」

 

キリトは挨拶したが、アスカは目を逸らした。

 

「アスカ、ちょっといい?」

 

それを逃がさないアスナ。

 

「は、はい……」

 

恐る恐る返事をして、アスカはアスナに従った。二人は少し離れた場所へ向かった。

 

「な、なんですか……」

 

「何、今更緊張してるの?事件の時に散々話したじゃない」

 

「そ、そうですね」

 

で、アスナが言った。

 

「ごめん」

 

「えっ?」

 

先に謝られてしまった。

 

「だから、悪かったわ。あなたと私がこのゲームに入った理由は、全然違うもんね」

 

「あ、いや、私こそごめん。私も、自分が努力しなかったことを棚に上げて、お姉ちゃんに、八つ当たりしてた」

 

「ううん。あなたはしっかり努力してたわ」

 

「へっ?」

 

「知ってるのよ。あなたはただ、あがり症なだけ。あなたは私より努力してたの、知ってるんだよ」

 

「お姉ちゃん……」

 

「あなたの事は、勉強で忙しくていつも構ってあげられなかった。だから、これからはキチンと姉妹をやりましょう」

 

ニッコリ微笑むアスナ。それに、アスカは泣きながら抱きついた。

 

「お、おねっお姉ちゃああああんッ!」

 

微笑みながらアスカの頭を撫でるアスナ。

 

「だから、血盟騎士団に入りましょう?」

 

「それは嫌だ」

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。