アスナの妹を作って、SAOに放り込んだ   作:フリーザ様

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第24話

 

最前線。

 

「キリトくん!スイッチ!」

 

「お、おう!」

 

アスナの掛け声でキリトは従う。いい感じのコンビネーションで二人は攻略していく。その隣には、鬼がいた。

 

「……………」

 

無言で無表情で無情にモンスターを殺していく。その様子をアスナもキリトも引き気味に見ていた。

 

「キリトのバカキリトのバカキリトのバカキリトのバカキリトのバカキリトのバカキリトのバカキリトのバカキリトのバカキリトのバカキリトのバカ………」

 

耳を澄ますと、無言じゃなかった。呪ってた。

 

「な、なぁアスカ。どうかしたのか?」

 

キリトが控えめに聞いた。だが、

 

「うるさいばか」

 

と、ツーンとした素っ気ない返事。

 

「おい、アスカ?」

 

「うるさいあほ」

 

「なぁ」

 

「マヌケ」

 

なんなんだ……と、キリトは呟くも、アスカは無言でコボルトの群れをブチ殺していく。

 

「アスカ……」

 

「キリトくん!」

 

アスナに促されて、慌てて戦闘に戻るキリト。そのまま、三人でというより二人と一人でマッピングを続けてると、アスカが「あっ」と声を漏らした。

 

「どうした?アスカ」

 

「アレ………」

 

アスカの指差す先には巨大な扉があった。まるで扉の隙間から黒い鬼気迫る何かが出てきそうな。

 

「これって……ボス部屋か?」

 

「そうかもね」

 

アスナが頷いた。

 

「どうする?覗くだけ覗いてみる?」

 

「ボスモンスターは守護する部屋からは絶対に出ない。ドアを開けるだけなら多分……だ、大丈夫……じゃないかな。でも、一応転移アイテムを用意してくれ」

 

「うん」

 

アスナとアスカは頷き、クリスタルを取り出した。

 

「いいな……開けるぞ……」

 

キリトの掛け声で、中を覗く三人。中は真っ暗だったが、ボボボボ………という連続音と共に青い炎の道が出来て、真ん中のボスの姿が照らし出された。

 

「うわあああああ!」

 

「きゃあああああ!」

 

キリトとアスナが悲鳴をあげて逃げ、「えっ?」と一番後ろにいてボスがよく見えなかったアスカはわけのわからないまま二人のあとを追った。

 

 

 

 

近くにある安全エリアまで三人は走った。そして、キリトとアスナは息を落ち着かせると、顔を揃えて「ぷっ」と吹き出した。

 

「あはは、やー、逃げた逃げた!」

 

「こんなに一生懸命走ったのすっごい久しぶりだよ。まぁ、私よりキリトくんのほうが凄かったけどね!」

 

「…………」

 

否定できないキリトだった。だが、すぐにアスナが顔を引き締めた。

 

「あれは苦労しそうだね……」

 

「そうだな。パッと見、大型剣一つだけだけど、特殊攻撃アリだろうな」

 

「前衛に硬い人集めてドンドンスイッチして行くしかないね」

 

「盾装備の奴が十人は欲しいな……」

 

「盾装備、ねえ」

 

すると、アスナがジトーっとキリトを見た。

 

「君、なんか隠してるでしょ」

 

「いきなり何を……」

 

「だっておかしいもの。普通、片手剣の最大のメリットって盾持てることじゃない。でもキリトくんが盾持ってるとこ見たことない。私の場合は細剣のスピードが落ちるからだし、スタイル優先で持たないって人もいるけど、君の場合はどっちでもないよね。リズに作ってもらった剣も使ってないみたいだし……あやしいなぁ」

 

図星だった。が、キリトは口に出さなかった。目線をそらしていると、アスナの表情が変わった。

 

「ま、いいわ。スキルの詮索はマナー違反だもんね。それよりそろそろ休憩にしない?もうお昼回ってるし」

 

その言葉に、今まで「あれ?いたの?」って感じだったアスカの耳が猫のようにピクッと動いた。

 

「でも、私何も用意してないんだよねぇ。クラディールから逃げてたから」

 

「俺は買った奴があるぞ。元々はアスカと二人で狩るつもりだったからな。食べるか?」

 

「うん。いただきます」

 

その様子を見ながら、アスカはため息をついた。完全にキリトとアスナのデートに後ろからついて来てる人みたいになっている。

 

(こんなはずじゃなかったのになぁ……)

 

こんな事なら、クラディールにわざと負けとくんだったと後悔する。すると、キリトが「んっ」とアスカにパンを半分差し出した。

 

「アスカの分」

 

「え、いいよ。私は自分のあるし。あんまお腹空いてないし」

 

腹ペコだった。本来なら、キリトの分も作ってきた弁当があったのだが、二人分しかない。三人中、二人は手作り弁当を食べて、一人だけ市販の買ってきたパンというのは流石に気が引けた。あとでやけ食いしようと思ってたら、キリトが真面目な表情で言った。

 

「手作りですか?」

 

「は?」

 

「弁当あるんでしょ?手作り?」

 

「え、うん、まぁ、一応」

 

「ならくれよ。流石にこのパンを三人は厳しいだろ?」

 

「う、うん……」

 

言われて、アスカは自分の弁当を出した。

 

「は、はい」

 

おお……という声がキリトから漏れた。弁当はスゲェ本格的なハンバーガー的な奴だった。

 

「美味そうだな」

 

「料理スキルMaxだからね一応。味は保証する」

 

「じ、じゃあ、早速……」

 

キリトがハンバーガーに手を伸ばした。

 

「う、美味い……」

 

「そ、そう」

 

なんと言えばいいかわからず、アスカは照れてるのを隠すようにハンバーガーを手に取った。

 

「はい、お姉ちゃんも」

 

「へっ?い、いいの?」

 

「うん。私はお腹空いてないし」

 

腹ペコである。アスナは遠慮気味にハンバーガーを手に取った。

 

「……ほんとだ。美味しい」

 

二人に褒められ、少し嬉しそうにアスカはキリトに千切ってもらったパンを食べた。

 

 

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