アスナの妹を作って、SAOに放り込んだ   作:フリーザ様

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第25話

 

 

心温まる昼食タイム。なんだかんだ、アスカも楽しみながら食べていた。すると、ガチャガチャと音を立てて近づいて来る音がした。

 

「おお、キリト!しばらくだな」

 

クラインだった。

 

「うぇーい、アスカー」

 

「うぇーい」

 

二人でハイタッチ。キリトが言った。

 

「まだ生きてたかクライン」

 

「相変わらず愛想のねえ野郎だ。珍しく連れがいるの……か……」

 

クラインの視線の先はアスナがいた。

 

「あー……っと、ボス戦で顔を合わせているだろうけど、一応紹介するよ。こいつはギルド風林火山のクライン。で、こっちは血盟騎士団のアスナだ」

 

と、キリトがお互いを紹介した。が、クラインはアスナを見たまま動かない。

 

「おい。なんとか言え。ラグってんの?」

 

アスカが言うと、ビクンッとなるクライン。そして、軍隊並みのお辞儀をした。

 

「こっ、こんにちは‼︎くくクラインという者です24歳独身」

 

どさくさに紛れて妙なことをほざき出したので、とりあえず脇腹に肘を叩き込むアスカ。

 

「ま、まあ、悪い連中じゃないから。リーダーの顔はともかく」

 

と、テキトーな説明をするキリト。すると、クラインはキリトの腕を掴み、肩を組んだ。

 

「おいキリト。オメェはいつかブッ殺す」

 

「な、なんだよ」

 

「両手に花かこの野郎ォォオオオオッッ‼︎」

 

「そんなんじゃねぇって。二人ともただの友達だし」

 

その瞬間、二人の剣がキリトの首に突き付けられた。

 

「えっなんでっ」

 

「うるさいわよバカ」

 

「これがデスゲームじゃなかったら100回は殺してる」

 

「俺そんな罪深いの⁉︎」

 

「ああ、罪深いね」

 

「クラインまで⁉︎」

 

ガビーンとなるキリトに三人で攻めるような視線を送っていると、アスナがハッとした声で言った。

 

「キリトくん、軍よ!」

 

アスナの声の方向を見ると、何人かの重装備のプレイヤーが歩いてきた。そいつらは安全エリアのキリト達の前に来ると、先頭にいる男の「休め」の声でドッと座り出した。

 

「私はアインクラッド開放軍所属、コーバッツ中佐だ」

 

「キリト、ソロだ」

 

「君らはもうこの先も攻略しているのか?」

 

「……ああ。ボス部屋の手前まではマッピングしてある」

 

「うむ。ではそのマップデータを提供してもらいたい」

 

当然だ、とでも言わんばかりの台詞にクラインが怒った。

 

「な……て……提供しろだと⁉︎テメェ、マッピングする苦労がわかって言ってんのか⁉︎」

 

「我々は君ら一般プレイヤーの解放のために戦っている!諸君が協力するのは当然の義務である!」

 

その言い草に、アスナとクラインが文句を言おうとするが、キリトが両手で制した。

 

「どうせ街に戻ったら公開しようと思っていたデータだ、構わないさ」

 

「おいおい、そりゃあ人が良すぎるぜキリト」

 

「マップデータで商売する気はないよ」

 

クラインにいわれるも、キリトはマッピングデータを渡した。そして、よろよろと軍の連中はその先へ進んで行った。

 

「……大丈夫なのかよあの連中……」

 

「いくらなんでもぶっつけ本番でボスに挑んだりしないと思うけど……」

 

クラインもアスナも心配そうに呟いた。

 

「ほっとけばいいよ。自分達の好きなようにやるよ」

 

「そうはいかないだろ。一応、様子見に行った方がいいんじゃないか?」

 

キリトが言うと、全員が頷き、後を追った。

 

 

 

 

運悪く、リザードマンの集団に遭遇してしまい、キリト、アスナ、アスカ、風林火山が安全エリアを出てから30分が経過してしまった。途中で軍のパーティーに追いつくこともなかった。で、今は最上部の回廊に到達した。

 

「ひょっとしてもうアイテムで帰っちまったんじゎねぇ?」

 

クラインが言うが、アスカはそれはないと直感していた。すると、ちょうどその時、

 

「あぁぁぁぁ………」

 

と、悲鳴が聞こえた。明らかにプレイヤーの掛け声だ。

 

「!」

 

「急げ!」

 

全員が早足に走り出すが、その七人の前にアスカが出た。

 

「ごめんお先!」

 

この中で、というか全プレイヤーの中でアスカの脚はダントツに速い。奥歯に加速装置でも仕込んでるの?ってレベルだ。

そして、ボス部屋の中に入ると、まさに地獄絵図だった。部屋の中央にはボス、ザ・グリームアイズが立っており、禍々しい燃えるようなオーラを吹き出しながら、巨剣を振り回している。その奥で、必死に逃げ惑う軍の部隊がいた。

 

「なにしてんの!早く転移結晶を使え!」

 

「だめだ………!クリスタルが使えない!」

 

「ッ……!」

 

アスカは走り出していた。そして、出し惜しみなくワイヤーブレードを出すと、天井に剣を突き刺し、ターザンのようにブラ下がりながら空中移動をして、ザ・グリームアイズの脳天を正面からカチ割りに言った。

 

「! だめだアスカ!」

 

追いついたキリトが声を上げるが、アスカは無視してザ・グリームアイズを叩き斬る。空中からヴォーパルストライクを顔面に叩き込んだ。

 

「早く逃げろ!」

 

言うと、軍のメンバーは慌てて出口に走り出す。

 

「待て!逃げるな!戦うんだ!」

 

一人、コーバッツが叫ぶ。すると、軍のメンバーは「ええ……」と言った感じで剣を構えた。

 

「バッカ野郎……!」

 

思わずクラインが声を漏らす。すると、アスカがブン殴られ、部屋の奥に叩きつけられた。

 

「ああっ……!」

 

「アスカッ‼︎」

 

叫ぶなりアスナは突撃した。

 

「ダメだアスナ!」

 

キリトが止めるも、アスナは言うことを聞かない。キリトが追った。

 

「キリト……!どうとでもなりやがれ!」

 

クラインも続けて突っ込む。そのまま三人がかりでザ・グリームアイズに斬りかかった。他の風林火山のメンバーは軍の連中をほとんど力ずくで下がらせていた。だが、三人で攻略できれば苦労はしない。ボスの一撃が三人を吹き飛ばす。

 

「グッ……!」

 

「ッキショウ……!」

 

「クライン!前!」

 

キリトの声で前を見ると、ザ・グリームアイズはクラインに向かって走り出していた。

 

「ッ!」

 

『ヴォッ⁉︎』

 

そのボスの動きが止まる。ボスの剣にアスカのワイヤーブレードが巻き付かれていた。

 

「てめっ、行かせるかコノヤロー……!」

 

グググッ……と引っ張り合うボスとアスカ。だが、分が悪いのは当然で、ゆっくりとアスカは足をずらせて引っ張られる。

 

「アスナ、クライン、アスカ!10秒持ちこたえてくれ!」

 

キリトが叫ぶと、アスナとクラインは頷いてボスにソードスキルを連発する。だが、アスカのワイヤーブレードが解かれた。

 

「キャッ!」

 

勢い余り、後ろに転がるアスカと前に転がるボス。

 

「今だ、この野郎ッ!」

 

「ハアァァッ!」

 

クラインとアスナがソードスキルをさらに叩き込んだ。

 

「いいぞ!」

 

キリトの声が響く。そして、ボスが起き上がるとともにキリトとクラインとアスナは入れ替わった。キリトは、剣を二本構えて、ボスの懐に飛び込んだ。

 

「スターバースト……ストリームッ‼︎」

 

正面から連続十六連撃を叩き込んだ。

 

「うおおおおああああ‼︎」

 

すると、背中からも攻撃があった。ワイヤーブレードのソードスキル、ブレード・スパイラル。ワイヤーに繋がれた剣が、敵の体を貫通しながら方向を変え、再び貫通しにかかる。というのを5連撃続ける技だ。それによって、ボスの動きを数秒間封じ込めることも出来る。

 

『ヴォヴッ⁉︎』

 

動きを封じられ、ボスからそんな声が漏れた。

 

「うああああああッッ‼︎‼︎」

 

その完全な隙を突いて、スターバーストストリームの十六連撃を全て叩き込んだ。

 

『ヴォオオオオオオオオオオオッッ‼︎‼︎』

 

そして、最後の一撃が胸を貫いた時、ザ・グリームアイズは絶叫し、四散した。パキィィイイイイン……と青く砕け散り、部屋の中央に【congratulation!】の文字が浮かんだ。

 

 

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