アスナの妹を作って、SAOに放り込んだ   作:フリーザ様

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第28話

結局、負けた。試合後、キリトは鏡の自分を見ていた。血盟騎士団の服だ。

 

「…………はぁ」

 

負けた二人は今日から血盟騎士団。キリトが不機嫌そうな顔をしてると、扉からノックの音がした。

 

「あ、キリトくん。似合うじゃん」

 

「……………」

 

アスナが入って来た。褒められてもあまり嬉しくなかった。

 

「今、アスカもお着替え中だからねー。少し待ってて」

 

と、言うアスナの横顔に跳び蹴りが炸裂した。見れば、アスカが那珂ちゃん改二のような格好をしていた。

 

「お姉ちゃん!なんなのこれ!どういうつもり⁉︎」

 

「そ、それが団長の指示でね?ギルドの士気も他のギルドのメンバーの士気も上がるからって……」

 

「だからってこんな格好でいろっていうの⁉︎」

 

「あ、あはは……ごめんね?でもほら、もう今日から血盟騎士団なんだし、団長の指示には従わないと……」

 

ううっ……と、顔を赤くして俯くアスカ。その様子を、キリトはボーッと見ていた。いや、見惚れていた。

 

「あ、アスカ……」

 

「! あ、あんまジロジロ見るな!」

 

壁に隠れるアスカ。

 

「わ、悪い!……いや、でも…なんか、その、何………似合ってるぞ」

 

顔を背けながらぽつりとキリトは言った。ボンッ!と音を立てて顔を真っ赤にするアスカ。

 

「ぁ……ぁあ、ありがと……」

 

そのまま二人でモジモジしてると、アスナがパンパンと手を叩いた。

 

「はいはい、じゃあ今日は非番でいいから、二人とも明日の攻略に向けてゆっくり休んでねー」

 

アスナに言われて、アスカは早速着替えた。

 

(明日はボイコットしよう)

 

早々とそう覚悟した。

 

 

○

 

 

翌日、エギルの店。アスカはそこで隠れていた。

 

「しかし、大変だなオメェもよ」

 

クラインも同情するように言った。

 

「ほんとだよー……。何でこんなことになったんだろ……」

 

「まぁ、キリトが簡単に喧嘩に乗ったからだな」

 

「だよな!あんにゃろ……」

 

「一騎打ちで負けたお前も悪いけどな」

 

エギルが言うと、項垂れるアスカ。戦いの最後、ヒースクリフと二人で残ったアスカは、正面から斬りあった。レイピア一本で、キリトの二刀流と大差ないほどの速度でヒースクリフと渡り合ったのだが、十字盾がヌンッと突撃してきた。その盾にダメージ判定が出ることに気付かず、吹っ飛ばされた。

 

「あーあ、あれ防げてればなぁー」

 

「まぁ、終わったもんは仕方ねえよ」

 

風林火山の一人が、アスカに同情するように言った。その時だ。ピクッとアスカが反応する。

 

「! 来た……!」

 

アスナ、キリト、ゴドフリー、クラディールが近付いてくる気配を感じた。

 

(! クラディール!なんで……⁉︎)

 

そう思ってるとき、クラインが大声を上げた。

 

「よしっ、オメェら!打ち合わせ通り行くぞ!」

 

風林火山の面々は「おうっ!」と太い返事をする。そして、アスカは風林火山に溶け込むような、野武士のような格好をし、クラインと同じバンダナをして、目を隠した。

そして、二階から一階に降りる風林火山+1。そのままクラインがいつも仲間と話してるような話をしながら店を出た。ちょうどその時、風林火山と血盟騎士団がすれ違った。

 

「あっ、クライン」

 

「よう、キリト。どうしたこんなところで」

 

「いや、アスカを探しに来たんだ。この辺に来てないかなって思って」

 

「ああ、さっきエギルの店の二階にいたぜ」

 

「そうか、サンキュー」

 

実に本当の事を間違って伝えたクラインだった。それにアスカは感心しつつ、店から出た。だが、「なぁ」とキリトから声が掛かる。

 

「あん?」

 

クラインが振り返った。

 

「一番後ろの奴、顔を見せてくれないか?」

 

「っ」

 

嫌な汗がアスカの頬を流れる。キリトの視線は真っ直ぐとアスカに突き刺さる。そのまま固まること数秒、

 

「さらばっ!」

 

マジダッシュのアスカ。

 

「あっ、オイ!」

 

キリトが追いかけようとするが、アスカの足は速い。すぐに見えなくなった。

 

「………そんなに血盟騎士団が嫌だったのかなぁ」

 

(衣装の問題だと思うぞ)

 

アスナの呟きに、キリトは心の中で呟いた。すると、気付いた。クラディールがいなくなっていることに。

 

 

○

 

 

アスカは気が付けばフィールドに出ていた。

 

(しばらくここら辺で隠れてよう)

 

フィールドで体育座りした。

 

(それにしても、なんであんな格好させようとするかな…。何考えてんだよヒースクリフは……)

 

はぁ……と、ため息をついて膝の間に頭を埋めた。

 

(でも、キリトは可愛いって言ってくれたんだよね)

 

頭の中で葛藤すること数秒、色んな言い訳を頭の中で巡らせたが、戻ろうと思い、立ち上がった。その時だ。自分のお腹に、シュドッと何かがいた。

 

 

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