アスナの妹を作って、SAOに放り込んだ   作:フリーザ様

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第42話

 

世界樹へと全員は突入した。

 

「アスカ、私の背中に」

 

アスナに言われてアスカはおんぶしてもらった。

 

「………えへへっ」

 

「ちょっと、何ニヤニヤしてんの?」

 

「いや、お姉ちゃんにおんぶしてもらったのって初めてだから」

 

「っ! ば、バカなこと言ってないで行くわよ!」

 

全員、上を見た。円形状の出口が見える。

 

「全員、突撃!」

 

シリカが剣を天井に向け、全員突撃した。その瞬間、壁から出てくるガーディアン。だが、「えっ」という表情になる。多勢に無勢過ぎた。

 

『うおおおおおおおおおおおッッッ‼︎‼︎‼︎』

 

全員が全員、ガーディアンと相対する。

 

「おらぁッ!」

 

クラインが威勢良く刀を振るう。

 

「ふんっ!」

 

エギルが斧で敵をまとめて斬り裂く。

 

「ピナ!」

 

シリカがピナと一緒に攻撃する。

 

「はぁっ!」

 

リーファが敵を倒す。

 

「ぅぁああッ!」

 

キリトが大剣を振る。全員が全員、奮闘していた。そして、アスカを背負ったアスナが天井に到達した。

 

「よしっ……!」

 

だが、扉は開かない。

 

「っ⁉︎ な、なんで……!アスカ、どういうこと⁉︎」

 

「分かんないよ!」

 

「どうした、アスナ!」

 

キリトが近づいて来た。

 

「開かないのよこれ!」

 

「なんだと……!ユイ!」

 

呼ばれてユイはキリトのポケットから出て扉に触れた。

 

「この扉は、クエストフラグによってロックされているものではありません!単なるシステム管理者権限によるものです!」

 

「ど、どういうことだ⁉︎」

 

「つまり、この扉は、プレイヤーには絶対開けられないということです!」

 

「なっ……⁉︎」

 

キリトもアスカも絶句した。オベイロンの、絶対クリアできない、というのが、まさか言葉通りだとは思わなかった。

 

「ここまで来て……!」

 

アスナが悔しそうに唸った。その時だ。

 

『ならば私も、防衛隊総隊長としての義務を果たそう』

 

聞き覚えのある声がした。懐かしい声だ。そして、その声と共に扉が開いた。

 

「………開いた」

 

「あれ?オカシイですね……」

 

「いいから!行くわよ!」

 

そのまま568人とキリト、アスナ、アスカ、リーファが突入した。

 

「ここからは、全員手分けして探します。各部隊ごとに行動せよ」

 

シリカの命令で、全員はバラバラの方向に動いた。

 

「俺たちも行こう」

 

「私が案内する」

 

キリト、アスナ、リーファ、ユイはアスカの先導で動き出した。その途中、《実験台格納室》という部屋があった。アスカの読み通り、セキュリティが掛けられている。

 

「こんな部屋が……!」

 

「須郷……!」

 

アスナもキリトも歯を食い縛る。その時だ。

 

「やぁやぁ、君はほんとにじゃじゃ馬娘だね、リオレイア……いや、アスカ」

 

「ティガレッ……須郷!」

 

「チッチッ、この世界でその名前はやめてくれるかなあ。妖精王、オベイロン陛下と、そう呼べ」

 

須郷はニヤニヤと笑いを浮かべている。キリトとアスナ、リーファが剣を抜いた。

 

「おっと、やめておきたまえ。僕はこのゲームのゲームマスター、要は神だ。そんな僕に君達ただのプレイヤーが刃向かった所で、こうなるだけだよ」

 

言いながらオベイロンは指をパチンッと鳴らそうとした。だが、

 

「ほあちゃあっ!」

 

後ろからオベイロンにとび蹴りが炸裂した。シリカの蹴りだ。

 

「っ⁉︎」

 

そして、シリカの後ろには568人のプレイヤーがいる。

 

「き、貴様ら……何者だ⁉︎」

 

「アスカ公式ファンクラブ全38団体」

 

「ふ、ふぁんくらぶ……?」

 

目をパチパチさせる須郷の両腕を、何人かが押さえつけた。

 

「なっ……⁉︎離せ!僕はゲームマスター……この世界の神だぞ!」

 

「残念ながら我らの神は貴様などではない」

 

シリカは冷酷に言い放った。

 

「我らの神は、アスカ様ただ一人だ」

 

ぶっちゃけ、こっちもこっちで狂っていた。全員でオベイロンを袋叩きにする。

 

(とうとう神にまでされちゃったよ私………)

 

その様子を見ながらアスカはそんな事を思った。とりあえず、ペインアブソーバを切り、シリカがオベイロンにキャメルクラッチをキめている間に、他の奴らで剣を一本ずつオベイロンに刺した後、気絶したオベイロンを担いで《実験台格納室》に運び、ユイによってオベイロンのIDでロックを解除、囚われていたプレイヤー達を解放させた。

で、ファンクラブはとりあえず解散し、今残ってるのはキリト、アスナ、アスカ、リーファの四人だ。

 

「お姉ちゃん、リーファさん、キリト、助けてくれて、ほんとにありがと」

 

「何言ってんのよ。妹を助けるのは当たり前でしょ?」

 

アスナが言うも、アスカは首を横に振った。

 

「ううん、だって……辛かったから。もう少しで、廃人になるところだった……」

 

何をされたか、思い出すだけでアスカは叫びだしそうになる。

 

「大丈夫、これからは……こんなこと、ないようにするから。私が、守ってあげる」

 

「お姉ちゃん……」

 

二人はそのまま抱き締め合った。そのアスナにキリトが言った。

 

「さて、悪いんだけどアスナ、スグと一緒に先に帰っててくれるか?」

 

「へっ?な、なんで?」

 

「うん。お姉ちゃん、ごめんけど、先に帰ってて」

 

「え、い、いいけど……」

 

「じゃあ、またね」

 

そのままアスナとリーファはログアウトした。すると、アスカが言った。

 

「いるんだろ?ヒースクリフ」

 

『ああ、久しぶりだな。アスカくん、キリトくん』

 

声だけが聞こえた。

 

「生きてたのか?」

 

キリトが聞いた。

 

『そうであるとも言えるし、そうでないとも言える。私は、茅場晶彦という意識のエコー、残像だ』

 

「相変わらず分かりにくいことを言う人だな」

 

『すまないな。今回のことは私の責任でもある』

 

「別にいいさ。その分、助けてくれたじゃないか。礼を言わせてもらうよ」

 

『礼は不要だよ。君たちと私は無償の善意などが通用する仲ではなかろう』

 

言うと、卵型の結晶が出てきた。

 

「これは?」

 

『それは、世界の種子だ』

 

「何?」

 

『芽吹けば、どういうものかわかる。その後の判断は君たちに託そう。消去し、忘れるもよし……しかし、君たちにあの世界に憎しみ以外の感情を残しているのなら……』

 

そこで声は途切れた。短い沈黙が続いたが、すぐに素っ気ない挨拶だけが聞こえた。

 

『……では、私は行くよ。いつかまた会おう』

 

すると、気配は消え去った。

 

「さて、じゃあ帰るか。会いに行くよ。すぐに」

 

「うん。待ってる。でも、気をつけてよ」

 

「何が?」

 

「私がオベイロンなら、まず間違いなくキリトを殺すから」

 

「………なるほど。分かった。じゃあ、またな」

 

「うん。またね」

 

アスカはログアウトし、キリトもログアウトした。

 

 

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