すべて無事に終わったかのように思われたが、終わってなかった。
「だーかーらーさー!わかれよいい加減!私はキリトの事を巻き込みたくなかったからだって言ってんじゃん‼︎」
「それが水臭いって言ってんだよ!これからは俺に相談しろ!いいな⁉︎」
「やだ!キリトを危険な目に合わせたくないもん‼︎」
「話が嚙み合わねええええええ‼︎お前馬鹿なの⁉︎理解する力失ってんの⁉︎」
「それはこっちの台詞だタコ‼︎私はキリトを巻き込みたくないって言ってんの‼︎」
「こっちはその考え方をやめろってんだよ‼︎俺だってアスカの力になりたいんだよ‼︎」
「その力を借りた所為でキリトが危ない目にあったら意味ないって言ってんの!」
「だからって誰にも相談しないのも間違ってるだろ‼︎」
と、さっきからこの平行線である。それをアスナ、リズ、クライン、シノンは遠くで見ていた。
「………まだ仲直りしてないのね」
「まぁ、二人ともどっちかっていうと意地張る方だからねー」
「しかし、キリトも情けねェ野郎だぜ。自分の彼女相手に何もそこまで本気で怒ることねェだろうによぉ」
「あら、クラインさんはアスカの肩を持つんですか?」
「クラインでいいぜ、シノンさん。敬語もいらねェ。……まぁ、俺は男女が喧嘩してる時は基本的に野郎の肩は持たねェからな」
「でも、止めなくていいの……?」
「無駄よ、シノンちゃん」
アスナが口を挟んだ。
「無駄って……」
「とにかく、放っときましょう。ここまで来ると喧嘩のきっかけなんて関係ないわ」
「……………」
その時だ。シキンッと抜刀する音が鳴った。見れば、キリトとアスカが剣を抜いていた。
「……おい、いい加減にしろよ……」
「上等だよ……。今日こそ決着つけてやるよ……」
ゴゴゴゴと音がしそうなほど、二人は睨み合う。
「ちょっ、止めなくていいの⁉︎」
「止めようものなら私達が殺されちゃうよー」
気が付けばアスナもリズもクラインも離れていた。
「って、待ってよ!」
シノンも慌てて逃げようとした時だ。ガギンッ‼︎と鈍い音がした。振り返ると、キリトとアスカの剣先がぶつかり合う音だ。
お互いに剣を引いて、今度はお互い右から斬りかかった。そのまま鍔迫り合いになる。キリトがアスカの剣を地面に押さえつけ、踏み付けて剣を固定させると、自分の二本目の剣で突きかかった。
それをしゃがんで躱しつつ、剣を持つキリトの手首に手刀を放ち、剣を落とさせつつ、その剣を掴んでた手を握って腹に足刀を叩き込んだ。キリトは剣を押え付けていた足で足刀をガード。
ガードされた脚で、キリトの脚を踏み台にしながらジャンプし、キリトの後ろに飛び込み、後ろからキリトを突き刺そうとした。
肩に突きは掠ったものの、キリトは前に緊急回避しつつ、回転しながら剣を振り回してアスカの肩を斬った。
アスカもガードしようとしたものの、顔にキリトの剣が掠める。
「っ!」
「ッ」
二人して倒れたが、すぐに立ち上がり、睨み合った。
「ち、ちょっと二人とも……!」
シノンが立ち上がって止めに行こうとした。しかし、二人は無視して突撃して、剣を振るおうとした。お互いの首に剣が迫った時、両方ともピタッと剣を止める。
「もう嫌だ!なんで私がキリトのこと斬らなきゃいけないんだよ!」
「俺の台詞だよ!」
「キリト……」
「アスカ……」
二人は涙を流しながら抱き合った。
「……うわあ、ガチ泣きしてるし……」
その様子を見ながらドン引きするシノンだった。
ようやくGGO終わりました。いやだからどうという事はないけど。