サーゼクス・ルシファーと話し合ってから数日。ノアは最近都心にある図書館へと通い詰めていた。いろいろな文献を探し回りながら、過去の駒王町があった土地について調べていた。一度は歴史の本を虱潰しに調べて入ったが、結局成果を得ることはできず、視点を変えて日本の教授などが発表した論文を漁りまくっていた。
(やはり駒王町という小さな町について調べている人間などいないか)
パラパラとページをめくっていくノア。そして最後のページまで捲り終えると、ノアは小さなため息をつき図書館から出て行った。
結局、成果は得られなかった。駒王町という小さな町の事を調べている人間などやはりおらず、ノアは次にどこで調べるかを考えていた。
(そういえば、最近オカルト研究部に顔を出していなかったな)
ふと思い出したノアは、今朝リアス・グレモリーから聞いたことを思い出していた。なんでも、封印していた眷属悪魔の封印を今日解くらしい。時間停止の能力をもつ
『力』を使いこなせるかどうかはその持ち主自身によって決まる。それがその主によって決まるなら世の中誰も苦労はしない。
(久しぶりに顔を出すか)
ノアは人気のない路地に移動をすると、誰もいないことを確認して空を指でなぞる。すると、なぞった部分から空間に切れ目が入り、その隙間から駒王学園の風景が見えてくる。空間と空間をつなげる一種のワームホールのようなものを作ると、ノアはその切れ目を通り一瞬で駒王学園までへと移動する。
まだ時間は5時を少し過ぎたばかりで、校庭からは運動部の声が聞こえてくる。ノアはオカルト研究部のある旧校舎の方まで移動をすると、少女の悲鳴のようなものが聞こえてくる。
「いやあああああああ! 聖剣使いに殺されるうううううう!」
「ほらほら、もたもたしているとデュランダルに切り殺されるぞ!」
物騒な事を言っているのはおそらくゼノヴィアだろう。となると、聞いたことがない声の持ち主が時間停止の神器の持ち主なのだろう。
「もう嫌ですうううううう!」
ゼノヴィアから逃げている金髪の少女の格好をした少年(聞いた話だと女装癖らしい)がノアの方に向かって走ってくる。
「喰らえっ!」
ゼノヴィアがデュランダルを掲げて空へ飛び上がると、こちらに向かって振り下ろしてきた。そのタイミングで少年が足を滑らせて倒れこむと、デュランダルは一直線にノアへと振り下ろされる形になってしまった。
「の、ノア!? 避けろ!」
「・・・・・フゥ」
小さくため息をつくと、足を少し動かして移動をする。そのついでに、倒れた少年も抱えて
〈こんな場所でデュランダルを振り回すな。そんなに君は暴れまわりたいのか?〉
「す、すまない・・・」
ゼノヴィアに軽く注意をすると、デュランダルを地面に突き立ててゼノヴィアを下す。周りにいた兵藤一誠や塔城小猫は一瞬の出来事過ぎて何が起きたのか理解をしていないのか、口が開いたままになっている。
「ふええええええ!! だれですか貴方はああああああ! 下してくださいいいいい!」
見知らぬノアに抱えられていることに気が付いた少年は、手足をバタバタと動かして暴れている。時折その腕がノアの体に当たったりしてはいるが、特に痛くもなければ、離せば逃げられてしまうためそのまま少年を抱えているノア。
「ノア、お前いつ来たんだ? ここ最近ずっと来てないから心配したんだぞ?」
〈少し調べ物をしていてな。すまなかった〉
「あの一瞬でゼノヴィア先輩の後ろに回り込んでデュランダルを奪うあの動き、ノア先輩は本当に人間ですか?」
〈別にあれぐらいどうということはない〉
二人の質問に少しはぐらかした答えを返すノア。自分の正体はまだ知られてはならないのだ。まだ彼らに教える時ではない。
「ほぉ、赤龍帝に
その場に、今まで存在しなかった男の声が響き渡る。ノア以外は戦闘態勢に入り、少年はビクビクと震えている。
「お前はアザゼル!!」
「アザゼル? ということは、こいつが堕天使の総督か!」
「なぜここに・・・」
「ノア、ギャスパーを連れて逃げろ!」
少年――ギャスパーを連れて逃げろと言われたノアは、素直にその言葉に従ってその場から退散する。これ以上は怪しまれるわけにはいかないため、一般人として逃げる。
ある程度のところまで走ってきたノアは、何とか落ち着いたギャスパーを地面に下す。
「あ、あの・・・イッセー先輩たちをあのままにしておいて良かったのでしょうか? あ、相手は堕天使の総督ですし・・・」
〈人見知りと聞いていたが、私とは普通に話せるのだな〉
リアス・グレモリーから貰った情報だと、このギャスパーという少年は極度の人見知りで、初対面の相手と話すとすぐにどこかに逃げてしまうと聞いていたが、今のギャスパーからはそんな雰囲気は一切感じられなかった。
「いえ、貴方からはその・・・嫌な感じがしないというか、心が温まる感じがするというか・・・僕もこうやって初対面の人と話せたのは初めてで」
〈そうか。ならあと少ししたら彼らのところに戻るぞ。それまでここに座って待っているか〉
「え!? でも、あそこには怖い堕天使の総督が・・・」
〈奴ならすぐに帰るさ〉
ノアがギャスパーに告げると、ギャスパーは言葉の意味を理解できずに首をかしげるが、とりあえずノアの言うとおりにその場にちょこんと座る。
それを見たノアは、目を閉じて意識を集中させる。自分の意識を、兵藤一誠たちと対峙しているアザゼルへと伝えるのだ。
(アザゼル)
(おっ、この声はノアか。まさかテレパシーを使ってくるとは、ほんとにお前は万能だな)
(話を逸らすな。今はまだ兵藤一誠たちと会う時ではない)
(なーに、ちょびっと気になっただけだよ。『バロール』の名を冠する神器の持ち主がどんな奴かな)
(ならばもうここにようはないはずだ。直ぐに立ち去れ)
(おいおいそんな固いこと言うなって。目の前に赤龍帝に、お前らが去った後に来たヴリトラの神器の持ち主もいるんだぜ? これは、神器研究をしている俺にとっちゃ・・・)
(私は
(・・・・・分かったよ。これ以上お前を怒らせると本当に俺が殺されちまいそうだ)
少し力を込めてアザゼルに忠告をすると、あっさりとアザゼルは従い、兵藤一誠たちに少しのアドバイスをして立ち去って行った。
今回は何も騒動が起こらなかったが、これは大問題だ。堕天使の総督が魔王の妹の眷属たちと接触した。見方を変えれば、堕天使が悪魔に宣戦布告をしに来たようにも見える。三大勢力の会議はもうそこにまで迫っている。今はまだ事を大きくするわけにはいかない。
(こうなれば少し手荒いが、少々彼らとの対話を早めるか)
ノアのその赤い目は、空の向こうにある世界を見据えていた。生を全うした善人だけが行くことを許された『天国』のある、
いや~疲れた。ほんとーに疲れた。
というわけで改稿(と言いつつも全くの別物)しました。まあ改稿の理由については触れないでください。
内容がひどいのはわかっていますが、1カ月も書いてないからこれが自分の限界なんです許してください!次回はもう少しよく書けるように頑張ります
ではまた今度
ウルトラマンオーブって、カッコいいよね