牙狼《GARO》―とある神浄の黄金騎士―   作:じゃすてぃすり~ぐ

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新年一発目の投稿でございます。
ちょいと短いので上手く熱い展開に書けているかどうか分かりませんが、どうぞ温かい目で見守って下さいませ・・・。


第4話「神浄討魔―イマジンブレイカー―」

「侵入者個人に対して最も有効な術式の構築に成功。『聖ジョージの聖域』を発動、侵入者を破壊します」

(拙いな・・・)

 不手際だった。上条は胸中で毒づいた。

 魔戒騎士としての直感が告げる。今のインデックスは『危険』な存在であると。恐らく、過去に戦ってきたどのホラーよりも。

 

-パキンッ!

 

 何かが砕ける音と共に、両目から魔法陣が飛び出し重なる。

 

-轟ッ!!

 

 それと同時に、光の奔流が上条に向かって伸びていく。竜王の息吹(ドラゴンブレス)それはただの光ではなく、『死』の光。自信の領域に入ってきた侵入者を破壊する為の術式。直撃すれば魔術師ですらも只ではすまないだろう。

「逃げて!上条当麻!」

 それのヤバさを感じた神裂が叫ぶ。だが、上条は逃げようとしない。光の柱を強く見据え、伸ばす。右手を。

「ッぐぅっ!!!?」

 衝突。竜王の息吹を右手の幻想殺しで打ち消す。・・・だが、完全に打ち消しきれていない。押されている。

「冥土返し先生・・・、避難勧告を・・・。コイツは・・・ヤバイ。下手をすればこの病院丸ごと戦場になるぞ・・・」

「ッ!分かった!」

 歯を食いしばりながら耐える上条は冥土返しに避難勧告を促す。冥土返しは頷くと、すぐに病室を出て行った。

「上条当麻!助太刀します!!!」

 

-斬ッ!

 

 同時に神裂が長刀を鞘から抜き、竜王の息吹を切り裂く。それにより、一瞬ではあるが上条は自由となった。

『トウマ!今なら鎧を召喚できるぞ!』

「ああ!」

 ザルバの言葉に頷き、魔戒剣を抜き放ち上空に円を描き、牙狼の鎧を召喚、装着する。

 それと同時に再び竜王の息吹が牙狼に向かって放たれる・・・、が牙狼はそれを牙狼剣で受け止めた。生身の時とは打って変わり拮抗している。・・・だが、

「『聖ジョージの聖域』が侵入者に対して効果が見られないため、別の術式に変更して侵入者を破壊します」

「何・・・うぐぁっ!?」

 それと同時に竜王の息吹の出力が変わった。何とか吹き飛ばされまいと踏みとどまるが徐々に押されていく。

 押されれば押されるほどにインデックスとの距離が遠のいていく。そして・・・、

 

-60.2・・・59.8・・・

 

 鎧の装着限界を示す『魔導刻』も無常に時を刻んでいった。

 少し、説明に入るが魔戒騎士が鎧を装着していられる時間は99.9秒と限られており、それを過ぎれば『心滅獣身』なる獣のような姿を得て鎧に魂を喰われてしまうのである。ただし、人間界とは別なる場所『魔界』では無制限である。

 その為、牙狼の姿でインデックスと戦える時間は僅か・・・それを過ぎれば鎧に魂を喰らわれ、かといって鎧を解除すれば竜王の息吹で消し飛ばされてしまうだろう・・・。

 鎧を解除するか?それともこのまま戦い続けるか?どちらも結果は死という究極の選択。しかし、牙狼・・・上条当麻はそのどちらも選ばない。

 インデックスを助けてくれ。と涙ながらに懇願した神裂に最高の結末(ハッピーエンド)を必ず生きて届ける為に。だからこそ・・・、

(仕方ない・・・『アレ』を使うか!)

 上条当麻は『切り札』を切る!

 

-パキンッ!

 

 竜王の息吹が掻き消えた。一体何が起きたのか?ステイルと神裂は目を丸くしてその光景を見ていた。

 牙狼剣の刀身には、無色透明な『気』が陽炎の如く揺らめいている。そのまま牙狼剣を構え、インデックスを見据える。

(神様、この世界がアンタの作った奇跡(システム)通りに動いているってんなら・・・)

「その陰我(げんそう)!俺が断ち切る(ぶち殺す)!」

 そして、牙狼剣を振るった。

 

-GUOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!

 

 それと同時に、咆哮を上げ剣先から無色透明の龍がインデックスに向かって飛び出す。

「術式再構築完了、これより侵入者の破壊を再開します」

 インデックスもまた、竜王の息吹を放つ。だが、龍は大きな顎を開け、それを飲み干すかのように打ち消していく。そして、そのままインデックスを飲み込んだ。

「警告・・・最終・・・章。第・・・零・・・。『首輪』致命的な、破壊・・・再生、不・・・可・・・」

 

-パキン!

 

 何かが砕ける音共に、インデックスは糸の切れた人形のように倒れ伏した。

 牙狼がインデックスに駆け寄る。すやすやと寝息を立てており、無事のようである。

 これで、全てが終わったのか・・・。そう思い、神裂とステイルはインデックスに近づこうとし・・・、ふと牙狼の頭上を見て表情を一変させる。

 羽だ。牙狼の頭上に羽が舞っていた。一人では死なない。貴様も道連れだ。そんな自動書記の怨嗟の塊が牙狼に降り注ぐ。

「上条当麻!危ないその羽には触れてはいけません!」

 神裂がそう叫ぶと同時に・・・、

 

-斬!

 

「往生際が悪いぜ」

 牙狼剣が羽を切り裂いた。霧散する羽を尻目に牙狼は剣を仕舞い鎧を解除すると、上条は神裂達の方を見る。

「終わったぜ。これで本当にハッピーエンドだ」

「ああ・・・ああ・・・!!」

 そう微笑む上条に神裂は涙を流す。もうこれで、インデックスを追い回すこと等ないのだと、もう記憶を消さなくてもいいのだと。

「奇跡・・・としか言いようが無いな。・・・これは本当に・・・」

 ステイルもそういいながら、目に溜まった涙を指でぬぐう。そんな二人を見て、上条は一人呟く。

「これで、一件落着だな」

 だが、物事にはオチというものが存在している。

「あーコホン。盛り上がってる所悪いんだけどさ・・・」

 咳払いをしながら冥土返しが戻ってきた。ジト目で上条を見ながら続ける。

「どうするのこれ?色々とめちゃくちゃだけど・・・」

「」

 冥土返しの言うとおり、自動書記との戦いで診察室はめちゃくちゃだった。上条は石のように硬直。

「兎に角、弁償ね。これだけめちゃくちゃにしたんだから」

「ふ・・・不幸だァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 残酷とも言える冥土返しの一言に、上条の慟哭が病院内に響き渡ったのであった。

『・・・やれやれ』

 そんな上条にザルバはため息を漏らした。

 

・・・続く。




いかがだったでしょうか?
今回、盛大な原作ブレイク(上条さんの記憶破壊イベント回避)が起こりました。
最初は原作と同じ展開にしようかなと思ってましたが、『それだと、上条さんが魔戒騎士やるのに支障出るんじゃね?』ってな感じで今に至ります。
今後の展開の予定ですが何話か、一話完結の話を書いて『黄金練成編』に行こうかなと思っています。

では、次回予告どうぞ。
ザルバ『学園都市にも、光があれば闇がある。高能力者が我が物顔で歩き回り、無能力者が肩身の狭い思いをする。それが陰我となりホラーを生み出すんだ。次回、「闇―無能力者と超能力者-」その能力、強すぎるが故に・・・』

次回も楽しみに待っていてください。それでは~。
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