牙狼《GARO》―とある神浄の黄金騎士― 作:じゃすてぃすり~ぐ
結構久しぶりな最新話の投稿。
ちょっと長い上に、最後らへんが飛ばしすぎな感じもします・・・。
それでもいい方はどうぞ。
-チュンチュン。チュンチュン。
-トントントントン・・・コトコトコトコト・・・。
「ん・・・、ふぁぁ・・・」
外でスズメが鳴く音と、ほのかに漂う美味しそうな匂いで上条当麻は目を覚ました。
上条が寝ているベッドの隣りで布団を敷き幸せそうに寝ているのはインデックス。
「Zzzz・・・、美味しいものがいっぱいあるんだよ・・・Zzzzzz」
夢の中で美味いものでも食っているのだろうか?そう思い、上条は苦笑い。そこへ、
「あ、おはようございます。上条当麻、御飯が出来ましたよ」
「おう、おはよう。インデックス起こしてから行くよ」
神裂がいつもの服装にエプロンといった出で立ちで上条に挨拶をした。返事を聞き、分かりました。と答える神裂を見て胸中で呟く。
「(もう一週間になるんだなぁ・・・。インデックスだけじゃなくて神裂までもがこっちに居候になって・・・)インデックス、起きろ。飯だぞ」
「ん~・・・分かったんだよ~」
胸中でそう呟きながら上条は眠っているインデックスを起こした。
-事の始まりは1週間前。
「ここに住まわせてください。上条当麻」
インデックスの件から数日後、神裂が上条宅へ押しかけてくるなりそう言ったのだ。
この時、余りの急展開にフリーズしてしまった上条は悪くない。女性が・・・しかもボンキュッボンな美人がこちらにいきなり押しかけてきて住まわせてくれと言ったら誰だってそうなる。
「えーっと・・・、一体どういうことなんでせう?」
咄嗟にフリーズから回復した上条は問いかけた
「まー、それはあてが説明したげるよ。カミやん」
「あ・・・あんたは茶々丸さん!?」
「よっす、久方ぶりだねぇ」
神裂とは違う声と共に、ひょっこりと現れたのは少女だった。金髪を長く伸ばしたどこか猫を思わせるような顔立ちの少女。名を
その自称の通り、高い能力を持っているが・・・性格に色々と問題があり、ことある事に面倒を起こすのが玉にキズである。彼女が引き起こした問題云々かんぬんは後々話すとしよう。
「単刀直入に言うとね、かおりんはあーたとそこのインデックスちゃんの監視役として必要悪の教会から使わされたって訳」
「あ~・・・あの一件が原因か」
まぁ、しょうがねェよな。と上条は納得しながら頭を掻く。本来、魔戒騎士や魔戒法師が所属する『魔戒サイド』と魔術サイド(主にイギリス清教)は互いのやる事には不干渉と言うスタンスを取っているのだ。
それに、インデックスを苦しめていた首輪こと『自動書記』は必要悪の教会の機密中の機密。それを、そげぶしてしまった事により目を付けられてしまったようである。
「ま~、監視って言っても大した事じゃないよ。カミやんの学校までついていかないし、ただ単に同居人が増えたと考えればいいよ」
「でも、金はどうするんですかねぇ?インデックスの分、自腹で負担してるんですよ上条さん」
「あ~、それ大丈夫大丈夫。かおりんの生活費云々は必要悪の教会持ちだから、後ちょいとおどs・・・ゲフンゲフン、話をつけてきたから直にインデックスちゃんの生活費も同じようになるよ~」
何か、不穏なワードが聞こえてきたような気がしたが、咳払いして言い直しつつ上条に伝える。上条は驚きの余り目を見開く。
「なん・・・だと・・・!?ひょっとして、その代わりに何か上条さんに厄介ごとを押し付けるつもりじゃ・・・!?」
「しねぇよ!」
「まさか、アンタのやらかした不始末の尻拭いとかでせうか?」
「カミやんはあての善意が信用できないってのかぁ~!?」
「うん、全然」
「即答かよッ!?」
『日ごろの行いだな』
「ザルバにも言われた!?うわーん、酷いよ~」
いつもの彼女なら、こういった無償でこう行った事をすることはない。そんな彼女を知っている為か警戒丸出しの上条にツッコミを入れる。追い討ちをかけるように放たれた非情なるザルバの言葉に、滝のように涙を流した。
・・・とまぁ、こんな感じで現在に至るのである。
-回想終わりッ!
「結局、あの人の腹の底は分からずじまいだったなぁ・・・」
「どうかしたのですか?」
今現在、神裂の作った味噌汁をすすりながら呟いている我等が上条当麻。その呟きを耳にし、神裂が問いかけてくるがなんでもないよ。と返す。
「ごちそうさん。今日は補習は無ぇけど・・・日中の業務をやらねーとな。そこんところは学業とかでライカさんやあいつ等にに任せっきりにしてたし」
朝食を食べ終え、上条はそう言うと立ち上がり、魔法衣を羽織った。
ここで説明しておくが、魔戒騎士や魔戒法師・・・いわゆる『魔戒サイド』の人間が行う業務は2つある。一つは、ホラーの討伐。もう一つがエレメントの浄化である。この業務は夜中に行われるホラーの討伐とは真逆でこれは主に日中に行われる。
町を歩き、ホラーの出現する『ゲート』となる危険がある曰く付きのオブジェ、もといエレメントを魔戒剣で浄化する、というものだ。
昼間にコート羽織って帯刀したまま出歩くけば、やばいのでは・・・と思うが、なんとこの魔法衣、羽織った人間を見えなくする(というか気にならなくする?)術式を施している為、そんな事は無かったりする。
「日中の業務・・・ですか。そういうのもあるのですね」
「私も、てっきり魔戒騎士ってホラーを倒すだけかなって思ってたかも」
「魔術サイドじゃあ、
『魔戒騎士はホラーを倒すだけの簡単(?)なお仕事です』的な認識をされてた事に、少々呆れながらも上条はインデックスに問いかけた。インデックスはうーん・・・と考え、
「そうだね。魔戒騎士の日中の仕事ってどんなのか気になるし、ついて来るんだよ」
そう言って頷いた。
-そんでもって外へ・・・。
「よいしょっと」
-ズン!
路地裏にて陰我に塗れたオブジェに魔戒剣をつき立て浄化する。その光景を見て、インデックスは一言。
「何と言うか・・・地味だね。魔戒騎士の日中の作業って・・・」
「でも、これをしっかりする事によってホラーが出る心配はないんだぜ?」
そんなインデックスに上条はそう反論する。
本来、ホラーと言うのは陰我のあるオブジェをゲートにし、魔界と呼ばれる場所から人間界に出現する。そう言った陰我に塗れたオブジェ・・・所謂ゲート予備軍を浄化し、封印する事によって、ホラーが人間界に来る事を防ぐことが出来るのだ。
なのできっちり浄化とかをしていれば夜の業務・・・つまりホラー退治をする事はないのである。
『トウマの場合、きっちりこなしてもどういう訳かゲートからホラーが出現するんだけどな』
「誰と話してんだよザルバ。それに今日は大丈夫だって、見落としたゲート予備軍はありませんよ。このままきっちりこなして今日はゆっくりと補習もない平穏な日々を楽しもうぜ」
「・・・でも、宿題はありますよね。夏休みの」
「・・・せやな」
ザルバにそういう上条だったが、神裂の言葉にがっくりとひざをつきながら項垂れる。
「ま、それは兎も角。後、何個かゲート予備軍を浄化して昼飯にしようぜ。この調子だったら、夜までには全部浄化し終えそうだしよ」
「お昼!?凄く楽しみなんだよ!」
昼食と聞き、目を輝かせながら言うインデックス。神裂が来る前までの上条ならば、泣いて自重してくれるように頼んでいたが、今は違う。
茶々丸の脅s・・・説得により必要悪の教会が神裂のみならずインデックスの食費云々を肩代わりしてくれるようになったのだ。
「おう、楽しみにしとけ。んーと・・・どの店にしようか・・・。『スタミナ太郎』とかが良いかもな・・・」
だから、笑顔でこういった事が言えるのである。何故なら金の心配しなくていいから。路地裏から出て上条は思う。昼飯を食べたら、また業務に戻ろう。このままきっちりと業務をやれば、久方ぶりの補習もホラー討伐もない平穏な一日だ。だが、
「あら、アンタ。奇遇じゃない」
悲しいかな、運命はそれを許しはしなかった。聞きなれた声が聞こえ、上条は笑顔を硬直させる。
ギギギ・・・と、壊れた機械のように声のした方に顔を向ける。
その声の主は少女だった。年齢は14ぐらいであろう中学生の少女。その少女に上条は面識があった。
「げぇッ!?ビリビリ!」
「誰がビリビリだゴルァ!あたしには
某三国武将にあったようなリアクションを取る上条に、少女・・・御坂美琴は反論する。んでもって呆気にとられている神裂とインデックスに気づいた。
「所で、その二人は誰?学園都市じゃ見ない顔だけど・・・」
「何だって良いだろ?上条さんは忙しいんです~」
「あ、あの~・・・上条当麻?」
御坂と上条の間を割って入って神裂が声をかける。
「彼女は一体?見たところ知り合いのようですが」
「話せば長くなる。とりあえず今は・・・」
上条はそう言うと、神裂とインデックスの手を掴むと・・・、
「逃げるんだよォー!」
「「へ?きゃああああああああっ!!?」」
「あ!コラ、待ちなさーーーーーーーい!!!」
一目散に逃げ出した。御坂も、上条の後を追う。
「待たないと電撃撃つわよ!」
「もう撃ってんじゃねーか!あーもう!折角日中の業務をスムーズに終えて、平穏な一日を謳歌出切ると思ったのに・・・不幸だーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
御坂が撃って来た電撃を避けながら、上条は絶叫するのであった。
「・・・見つけた。超能力者『
その物影から、憎悪の篭った目で睨む少女が一人。一見するとただの学生にしか見えない・・・だが、右腕のあるハズ部分から人間のものとは思えない、異形の腕が彼女は人間ではない事を物語っていた。
「いい気になっているのも今のうちよ・・・。この素晴らしい『力』で貴方を殺してあげる。・・・フフフフフフ・・・」
その瞳を白く濁らせながら、少女は消える。不気味な笑いを響かせながら・・・。
-それから夕刻・・・。
「何とか蒔いたのは良いけど・・・」
「昼食が夕食になっちゃったんだよ・・・」
何とか御坂を振り切る事に成功はしたものの、時刻は12時通り越して午後の4時となっていた。結果、かなり遅めの昼食・・・と言うよりか夕食となってしまったのである。今現在、自宅であるマンションに帰っている最中だ。
「ちょっと答えるのに遅れちゃったけどアイツとはどういう関係なのか?だな」
「ええ」
「あれは確か、四月か五月ぐらいの時だったな。たまたま、チンピラ達にナンパされてるのを目撃して助けようとしたんだ。そん時にアイツがぶち切れて電撃を放ってよ。それを幻想殺しで打ち消したらどういう訳か因縁吹っかけられたって訳さ。それ以来さっきのように会う度に喧嘩を吹っかけられてるんだよ」
神裂とインデックスに御坂との出会いを説明する。ふと、ザルバが口を挟んできた。
『アイツが怒ったのって、チンピラ共に説教する際に気に障ること言ったからじゃねぇか?』
「ビリビリの気に障ること?・・・そんな事言ったっけ?思い出せねぇなぁ・・・」
うーん。と唸りながら考える上条。そんな事をしていると、マンションの自室に戻ってきたようだ。部屋のポストを見ると・・・、そこには赤い封筒・・・指令書と、小萌先生の手紙が。
「ん~と・・・、『上条ちゃんへ、昼の業務お疲れ様と言いたいですが番犬所から指令が届いています。お疲れだと思いますけど、頑張ってください』・・・か、不幸だ・・・」
そうぼやきながら、指令書を手に取ると魔導ライターを取り出し、着火する。緑色の炎が指令書を焼き、そこから魔導文字が舞った。そして文章を形成した。おお!と感心するインデックスと神裂の声を聞きながら、上条はそれを読み上げた。
「『災いの兆しあり。嫉妬と憎悪の陰我より生まれしホラー、第三位超電磁砲を狙わん。第三位を守り、これを速やかに排除すべき』・・・か」
指令の内容を読み、上条は暗い表情となる。こう言う場合、取り付かれるのは決まって
蔑まれ、馬鹿にされ、現実に絶望して・・・その心の隙間を突かれ、ホラーとなり能力者を襲う。
-羨ましい、妬ましい。
-嗚呼、何故自分には何の能力も無い?何故なのだ?あんなに頑張ったのに。
-憎い、憎いぞ能力者が、
対峙したホラーから発せられる憎悪の声。上条も、右手の力は持っていようと無能力者であるためその気持ちは痛いほど理解できた。・・・だが、
「だけれど、関係ない人間がホラーに殺されていい理由にはならないよな」
だからこそ、上条は戦う。ホラーを狩る。
退かない、迷わない、揺るがない。例え、周りから「人殺し」、「偽善者」と罵られようとも。
「インデックス、お前は家で待ってろ。行くぞ、神裂」
「うん!」
「はい!」
その決意を胸に、上条は神裂と共にホラー討伐へと向かった。
-一方その頃、御坂は・・・。
「ったく・・・、アイツを見失っちゃったわ」
上条を見失い、ため息をつきながら日が沈みすっかり暗くなった路地裏を歩く。
「・・・どーしよ、完全にヤバイわコレ。完全に寮の門限過ぎてる・・・」
「貴女はもう、そんな事を心配する必要は無いわ」
ふと、携帯の時間を見てげんなりした様子で呟く御坂。そこに、聞きなれない声が響いた。
「誰!?」
御坂はその声にした方に振り向く。そこには黒く長い髪で顔を隠した学生服の少女がいた。
「私が誰かなんてことはどうでも良いわ。だって、貴女はここで死ぬんだから・・・ねぇ!」
彼女は御坂の問いにそう答えるやいなや、地面を蹴り御坂に向かって駆け出す。
「・・・答える気はないって事ね。『超電磁砲』に喧嘩を売って、只で帰れると思ったら大間違いよ!」
そう言って、御坂は全身に紫電を発しながらそれを少女に向けて放つ。少女は避ける様子は見られない。そのまま狙いたがわず直撃する。・・・だが、
「嘘っ!?・・・何で倒れないの!?」
直撃しても、キズ一つ負わずに向かってくる。自分の予想とは全く違う展開に、御坂はただ、驚愕を隠せない。その隙に、少女の拳が御坂に迫る。
「ハッ!?くうっ!?」
咄嗟に我に返ると同時に体を捻ってそれを回避、距離を取る。
「シャッ!!!」
少女が右手をかざすと、それは変質する。蛇の頭のように。そして、口から針のようなものを発射する。
「いたっ!?」
回避しきれずに、右足に被弾してしまう。それと同時に体に異変が起こった。
「ち・・・力が入らない・・・」
「ふふふ、動けないでしょう?そういう毒なのよ」
力が入らず、御坂はそのまま地面に崩れ落ちてしまう。そんな彼女をあざ笑いながら少女は続ける。
「最高の気分だわ。超能力者が無様にはいつくばってる様を見るのって。どう?無能力者にこうやって足蹴にされる気分は?」
「ぐ・・・アンタ・・・無能力者だったの・・・?」
そう言って、御坂の頭を踏みつける少女。そのまま興奮した様子で語る。
「そうよ。今までは、私が無様に地面に這い蹲らされていた。どんなに頑張っても、努力しても無能力者のまま。周りからバカにされ、虐められ・・・惨めに過ごしてきた。だがァ!」
「あがっ!?」
少女の蹴りが御坂の鳩尾に入る。そのまま吹っ飛ばされ地面を転がった。
「私は力を手に入れた!超能力者をも歯牙にもかけないこの力を!私はこの力で今まで虐げてきた奴らに!
得意げになって語っていた少女の背中に、何者かが飛来しドロップキックをぶちかました。吹っ飛ぶ少女。一方のその何者かもドロップキックの後、思いっきりヘッドスライディングをした。
「ぐおおおおおお!?顔がぁ!顔がぁぁぁぁぁぁぁぁ!?思いっきり擦り剥いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」
どこぞの滅びの呪文を喰らった某大佐の如く、顔を抑えのた打ち回る何者・・・基、ウニ頭の黒いコートの少年。・・・言わずもがな上条当麻だ。
「あ・・・アンタ、どうしてここに・・・?」
「大丈夫ですか?安心してください、助けに来ました」
上条に問いかける御坂。上条の代わりに答え、現れるポニーテールの少女・・・神裂だ!
「神裂さぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!こっちは大丈夫じゃないんですけど!?上条さんおもっくそ顔面擦り剥いちゃったんですけど!?つーか、人をぶん投げるやつがあるか!?」
「仕方ないでしょう。そうでもしないと、彼女がホラーに喰われていたかもしれないのに」
ガバッと起き上がり、神裂に抗議する上条。どうやら、彼女が上条を掴みブン投げたようである。・・・流石、聖人は格が違った。
「シタナァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!(訳:貴様ァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!)」
『トウマ、口論している場合じゃないぞ!』
「おっと、そうだった。神裂、御坂を頼むぜ」
怒りに燃える少女を見ながら、上条は神裂に言う。
「了解です。ご武運を、上条当麻」
「イザタユ!(訳:逃がさん!)」
頷きながら安全な所へ撤退を開始した神裂を少女が追う。だが、
「残念だが、そうは行かないぜ。ホラー!」
「ぬぅ!?シタナ、ナサリシチサ!?(訳:貴様、魔戒騎士か!?)」
上条が少女の前に立ちふさがり、魔戒剣を抜き放ち少女に向かって振るう。それを回避し、距離を取る少女。
「そうだ!お前を御坂の所には行かせない!」
「ならば、貴様を先に血祭りに上げてやるッ!」
再び少女は右手を蛇の頭に変質させ、毒針を放つ。だが、それを剣で弾き上条は少女に肉薄、右ストレートを放つ。
「グギッ!?」
吹っ飛ばされ地面に転がる少女。だが、
「く・・・糞がァァァァァァァァァァ!ジャマを・・・ジャマをするなァァァァァァァァァ!!!」
咆哮と共に立ち上がる。刹那、少女の姿が変わった。
長い髪は沢山の蛇に、肌は爬虫類の鱗へと代わる。・・・それはまるでギリシャ神話の怪物『メデューサ』のようであった。
「私は・・・今まで無能力者として周りから虐められていたんだッ!この力で、虐めた奴らや全ての能力者に復讐してやる!!!」
「やっぱりアンタもその口だったか・・・」
少女の変わりようを見て上条はそう呟く。
『トウマ!ヤツの名は「ジェラデューサ」、蛇の口から放たれる毒針に注意しろ!特に髪の毛が変質した蛇から撃たれる毒は致死性だ!』
「大丈夫だ、ザルバ。すでに見切った」
ザルバの言葉に、上条はそう返す。同時に少女・・・ホラー・ジェラデューサの髪が変質した蛇から無数の毒針が放たれる。
-ギュンッ!
だが、慌てる事無く上条は魔戒剣を頭上に掲げ円を描く。すると、円から眩い光が上条を照らした。そして、
-GRRRッ!!
金色の狼、黄金騎士・牙狼が姿を現す。
「な・・・何ッ!?」
ジェラデューサが驚愕の表情でその光景を見る。当たれば必ず死ぬ致死性の毒針が牙狼の体に触れただけで浄化されてしまったからだ。
「アンタ、無能力者として虐められていたって言ってたな」
「く・・・来るな!来るなァァァァァァァァァァァァァ!!!」
牙狼はゆっくりと歩きながら、ジェラデューサに語りかける。ジェラデューサは聞く耳を持たず毒針を放つ・・・。だが、それは牙狼には聞かない。
「アンタのように『無能力者』だからって理不尽な思いをしてきた人を、俺は何度も見てきたよ。だから、アンタの無念も良く分かる」
だけれど・・・。と牙狼は言葉を切り、確固たる意思を持ってジェラデューサをにらみつけた。
「ホラーに魂を売って、無関係な人々を傷つけていい理由にはならねぇんだよ」
「五月蝿い、五月蝿い五月蝿い!知った風な口をッ!!!」
牙狼に向けて振るわれるジェラデューサの爪。だが、それが牙狼に届くことは無い。
-ドズッ!
「グゲ・・・ェ・・・」
いち早く突き出されていた牙狼剣がジェラデューサの腹を貫いたからだ。苦悶の声を上げるジェラデューサ。
「その、嫉妬と憎悪に塗れた
牙狼はそう言うと、牙狼剣を引き抜き、
-斬ッ!!
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
ジェラデューサを横一文字に斬り捨てた。そのままジェラデューサは爆散し消滅する。残ったのは静寂と、一人暗闇に残る牙狼だけであった。
「・・・ん?」
意識が覚醒する。目を開けた先に移っていたのは流れ行く景色だった。夜の街灯が、流れていく。
(・・・あれ?あたし、何で・・・!?)
段々と意識がはっきりしていくにつれ御坂はあることに気づいた。そう、誰かにおんぶされているのだと。
「え!?えええええええ!?一体誰に・・・?」
一体誰がおんぶしているのか?その人物の後ろ頭を見た。ウニのようなヘアースタイルの少年。上条である。
「お?気がついたか御坂」
「あ、アンタ。何で!?」
慌てながら御坂は問いかける。
「何でって、俺を追いかけて疲れたかなんか知らないけれどベンチで爆睡してたのを見かけてな。おぶって寮まで送っていこうかなって思ったんだよ」
「そ、そうなの?(・・・何かひっかかる気がするけど・・・まぁいいか)」
上条の言葉に、御坂はどこか違和感を覚える。何か忘れているような・・・そんな感じの。だが、幾ら考えても思い出せないので、御坂は考えるのをやめ相槌をうつことにする。
「・・・ところで、アンタ」
「ん?何か用かな?」
「・・・私の寝顔、見た?」
「見たぞ。すやすやと寝息を立てて可愛かった。いつもは出会い頭に雷落とすビリビリも寝ちまうとあんな可愛らしい寝顔すんだなぁって・・・ん?」
-バチッ!バチッ!
上条の背後で何かバチバチと音がする。上条は顔を見ずとも分かった。・・・そう、般若の形相になっている御坂を。
「あ、あのー・・・御坂さん?どうかしましたか?」
「一言・・・多いんじゃ、ゴルァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」
御坂の怒りの咆哮と共に、
-ピシャアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!
雷が落ちた。・・・物理的な意味で。
「不幸だァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
『・・・やれやれ』
続く。
いかがだったでしょうか。
リアルが忙しくて中々難産でした・・・。特に上条さんの説教シーンがむずかったデスね・・・。
次回は出来れば早めの更新をしたいと思いますが・・・仕事がなぁ・・・(白目)
っと、気を取り直して次回予告です。
ザルバ『いつものように日中の業務を終え、昼飯を食べていたトウマ達が見たのは神社でもないのに巫女装束を纏った少女。不思議な雰囲気を纏うこの少女・・・一体何者だ!?次回「少女―ひめがみあいさ―」その出会いは新たなる戦いの幕開け』
次の話から黄金練成編となります。2話程1話完結モノを書くといいましたが・・・スマンありゃ嘘だった(ドゲザ)
次回も楽しみに待っていてくださいね。それでは~。