古明地さとりの遊技盤《ディスボード》散策 作:どっかの放浪人
8畳程度の部屋に大きめのベッドと二つのテーブル。下にカーペットは敷いておらず、剥き出しの黒ずんだ木の床。ベッドシーツは所々黄ばみ、変な臭いがする。テーブルに手を置いてみれば、傾き、軋む。さらによく見てみれば何かを溢した跡があり――
感想――汚い。ボロい。
何だこの宿は。
旧都にある酒場よりかはそれはマシだが、それは客人である鬼たちが気にしないからであり、欲さないからだ。少なくとも私が経営する酒場は綺麗で、もちろんそれを欲する客は来る。そんなサービスを求めない
しかし、ここにそんなデタラメ種族はいないだろう。それともここの人間はそんなに身の回りに頓着しない質なのだろうか?
チラリ、とベッドに目を向ければ空も白も苦い顔。白に至っては兄にキラキラした目線を送っており、
「本当に……ここ、に、泊まる、の……?」
今なら心なんて見なくても読心出来そうだ。顔も心もそう言っている。
「まさか、人間の文化レベルがここまで低いとは……な」
「これは私の地元の方がマシなレベルですね」
「まあ……考えていないわけではなかったが……」
これは酷い――
と三人して呟く。
まぁ、仕方がないか。なんて空が心の中で言いながら、比較的綺麗なベッドの脇部分に座る。
そしてその上に私が腰掛けr――
「っておい、どこ座ろうとしてんだこのやろう」
「おや、私の座る場所が無いからですが、何か問題でも?あぁ、そういえば"万年ニート"の"ドーテー"さんでしたね。これはこれはすみません。ロリコンの空さんには、少し刺激が強すぎましたね」
「にぃ……白、より……こっち、の方が、いいの……?白、もう……いらない子……?」
「んんんん!?なななななんでそうなるのか教えてくれないかマイシスター!?俺が何かしたっていうのか!?」
ひっく……ぐす……と"泣き真似"をする白。そして動揺する空。結局座るなんてことはせず、白の隣でニヤニヤする私。
まぁ、私を含めたこの三人とも、これはただの前置きだということは分かっている。
小説然り、シリアス然り、前置きは大事なのだ。
そんな
――ちなみに、白は空の膝の上で寝ている。
「……さて、そろそろいいか?」
良くなくても吐かせるつもりでしょうに――
とは言わない。当たり障りもなく返しておく。
「どうしましたか? 何か質問でも?」
「よく言うぜ。あれだけ俺達の情報を知っている……いやこれだと語弊があるな」
はぁ……と、一つため息。
「俺t「俺達の考えたことを当て続けているのは何故か」」
はぁぁぁぁ……と、また一つため息。どちらがしているかなんて言うまでもないだろう。
「ああ、そうだ。心を読む人g「いえ、人間ではありません。正確に言うとこの世界の者でもありせません」」
はぁぁぁぁあああああ……
と、またまた一つため息。以下略。
――丸聞こえである。きっと空もわかった上で考えているのだろう。
そしてそのまま数十秒ほど静かな時間が経過。
話をするには少々重すぎる空気の中、空が言う。
「……お前、嫌われてるだろ」
「おや、そのセリフは何処かで聞いたことがありますね」
何時だったか。小さい方の鬼に同じようなことを言われた気がする。
ふむ、思い出し始めると勇気さんにもそんなことを言われた気がするし、
「ふっ、じゃあゲームをしないか?俺らが勝ったらあんたは全部吐く。お前が勝ったら好きなことを俺らにさせていい。なんなら俺らを好きにしていい」
「おや、ゲームですか。私の能力を知っていて、持ちかけてきたのはいつぶりでしょう」
「いつぶりって……お前まだ俺より年下だろ」
人は外見だけで判断してはいけないというが、妖怪はもっといけない。神はもう見た目が人々の想像みたいなものだし……ん?
――おや、やっと来ましたか。さて、前置きは済みましたので、今回の主役に登場してもらいましょう。
ドンドンドン
「古明地さとり、は居るかしら?」
強めのノック音と、気の強そうな少女の声。
空との話が途切れてしまうが、ここは
「ええ、どうぞ」
ドアを開けて入ってきたのは、さっきまで"ポーカー"をしていたはずの、次期"えるきあ"国王予定のクラミー。
この場には一人で来たようだが、やはり二人の声が聞こえる。もちろん、物理的に声帯から発されるような声ではなく、"心の"が前に付く声のことだが。
「会話中だったかしら、すまないわね」
「大丈夫ですよ。問題ありません」
そんな装備で大丈夫か?
一番……いい、のを……頼む……。
二人なんか言ってるが無視。――というかこのニ人、互いに口には出していないはずなんですが――
「単刀直入に言うわ。私とゲームをs「ええいいですよ。何時ですか?了解しました明後日の正午、"えるきあ"王国で。ゲーム内容は……特殊なチェス、ですね。分かりました」」
特殊なチェス……いえ、ここではチェヌと呼ぶべきでしょうかね。
無我の境地……。
フタエノ……キワミ、アッー……。
――知らんがな。
「えっ、えっ……えっ?」
「バレなきゃイカサマあり、と。了解です。ではそうですね。好感度アップの魔法でも開発しておきますのでそちらも本気でかかってきてくださいね」
「なん……で?あれ?え?」
クラミ~!しっかり、気をしっかりするのですよ~!相手に主導権を握られたらダメなのですよ~!
と、ここで二人目のフワフワしたほうの声――フィーというらしい――が強く聞こえてくる。それが功を成したのか、心が立ち直った。
「ふふふふふ。貴方が誰なのかどこの種族なのかは解らないけど、エルキアは渡さないわ!」
「えるきあ、そうですね、最初は国取りから始めるのもいいかもしれませんね。どうでしょう、空、白」
「白、は賛成……」
「ったく、お前は俺の計画を台無しにしてくれるな」
白は賛成。空は賛成ってことでいいんでしょうかね。まぁ、そう取りましょう。
「では、明後日、えるきあ王国内のどこでするのかは決まっていないようなので、ここに迎えに来てくださいね。ああ、歩きは嫌ですよ?馬車か空飛ぶ乗り物で来てください。最悪、私は飛べるのでこの二人さえ連れていけるなら、あとはどうでもいいですが」
「……は?」
空飛ぶ乗り物?私のバックにいるエルフ――フィーのことを知っている?
そしてこいつ自身も飛べる……と言ったか?
っていうことはなんだ、ただでさえ片手間にエルフであるフィーの魔法を破壊できるうえ、ペレペラと自分はイマニティではないと豪語しているようなもので……
「ああ、ここで考え込むのはやめてください。うるさいです。さようなら」
ドアを開けて強制退出。背中を押してドアから外に出す。
終了!
そして忘れずに部屋中の色の付いた不思議エネルギーに触れていく。
「さて、空、白、国取りぐらいしてくれるんですよね。私に勝つなんて、人間同士の勝負に負けてたら話にならないですよ」
「……白」
「……にぃ」
「「やっぱチートは使ったら負け……」」
/万年ニートのドーテー
私の未来図ですが、なにか?
/ロリコン
ロリータって中学生までですか?小学生までですか?
高校一年生はセーフですかね?
/前置き
文字数稼ぎと読む。今回、この前置き部分だけは完成していたため、半分くらいのボリューム。ちなみに原作では部屋はこんなに汚くありません。ちなみにちなみに、この部屋の汚さに特に意味はありません。
/お前、嫌われてるだろ
みんなから嫌われてる人って、その本人にも原因あると思うんですね。( ゚∀゚)・∵. グハッ!!
なぜこんなところに……ブーメラン……!?
/小さい方の鬼
呑兵衛。原作組屈指のロリババア。飲んで寝、飲んで寝し続ける鬼。博麗神社の参拝客の過疎化を進めている第一人者。
/古明地さとり、はいるかしら?
早めの原作ブレイク。ただし、早めに原作をブレイクさせるのはあまりよくないと私は思う。バタフライ・エフェクトが起きやすくなり、自分の書いているキャラが手を離れていってしまうからだ。
ちなみに、なんでいきなり名前知っているのかだって?宿をとった名前がこれなのでね。いきなりバレるのも仕方ない。
/色の付いた不思議エネルギー
どう考えても怪しい。フィーが置いていった盗聴器&盗撮機です、ありがとうございました。
※この世界ではプライバシーの侵害については全く規制が無いようです。例:デタラメ種族による空間転移。
/チート
私的にはネット対戦で使わなければいいと思ってますね。ルールを守るなら肯定派です。一度クリアした後に使えば難易度上げてもう一周、蹂躙プレイでヒャッハー汚物は消毒だーなんてこともできますしね。
もう一度言うが、ネット対戦には持ち込むなよ?運営も誤BANしない程度に頑張れ。