はじめまして、プロキオンと申します。艦これの二次小説を始めます。
暖かい目で見守っていただけると幸いです。
それでは、第一話どうぞ。
世界中の国は後に深海棲艦と呼ばれる事になる突如発生した化け物によって壊滅状態に陥れられている。
その怪物の目的、発生理由、行動パターンなど全てが不明、人間側の攻撃も殆どがきかないと言う危機的状況に陥った。
深海棲艦が出た影響により空路や海路の殆どが封鎖され国力が低下したため国家は対抗するため様々な策を取り始めた。
深海棲艦を倒すためにアメリカ主導の研究が進められ完成したのが、対深海棲艦用兵器 通称 艦娘。
艦娘は触媒から抜き出した船の記憶を艤装に定着させたものになる。
日本国も自衛隊を日本海軍として編成し直し、艦娘を日本海軍所属として深海棲艦に奪われた海と空を取り戻すために反攻に出る。
「
「何の嫌がらせか冗談でしょうか中将?そんな面倒くさい事をするなら俺は
「まずは話しを聞け巧、先日、横須賀鎮守府で行われた大佐以上の提督が呼ばれる会議においてリンガ泊地の後任提督が決まった。」
「それが自分であるというわけですか、どうやら大佐以上の提督全員は貴方を含め脳味噌を前回会議のあった呉鎮守府に置いてきたようですね。たかが中佐を一つの泊地のトップにするとは。」
二人の将校が話している部屋は薄暗く換気のために窓は空いているが、外からは声も聞こえてこないが、それすら気を向けないほど部屋の中の空気は重い。
軽口を叩いている将校は自分の今後の進退についてもう察しているのか少し嫌そうな顔をしている。
「生憎ながらこちらにもそれなりの理由がある訳でな、お前の懸念も良くわかるが私の指示だ。」
「それはまた随分とご大層な物ですね、 何故自分が駆逐艦不知火による提督への傷害事件があった泊地へ行かねばならないか、お教え願いたい物です。何時手を噛むかもしれない狂犬を放り出したいというならわかりますが…」
終始イライラし、やる気が無さそうにも見える志島中佐に対してどんな暴言を吐かれようがどこ吹く風と言った様子の中将は
雪見はかつて最前線で指揮を振るい、重巡洋艦一隻隻と駆逐艦二隻で戦艦六隻を沈めると言う戦果を出したと伝えられている。
現在では日本国内における麻薬や銃器の取り締まりなどに力を入れており警察組織内でも発言力があるほど日本海軍における地位は高い。
「リンガ泊地で起こった事件に知っているだな、それならば話は早い、お前の予想した通りのことが起ころうとしていてる。
強硬派の提督達が駆逐艦不知火を解体処分にすべきだと言う意見が私の予想以上に多かった。
それ故にお前の海大時代に書いた論文を引っ張りだしてきて無理矢理お前を提督の席へと押し込んだ。」
雪見はそのためにある程度の代償は払ったらしく苦い顔をしているが、
巧は、余計な事をしやがってと吐き捨てている。
「いらぬ気を使ったかも知れんが、鎮守府の軍人はお前と鹿火屋の嬢ちゃんの二人だけにしてある、他の提督達はある程度は押さえておくが一定以上は手助けは出来ない。すまないがお前に任せるしかなさそうだ、駆逐艦不知火が解体処分にならないように処置を頼む。」
艦娘の身体は霊体でできている、その為艤装を取り解体すれば霊体は消えてしまう、これを解体処分と言う。
雪見から理由を聞きうつむきしばらく思案した後、巧は顔を上げた。
先ほどまでとはうって変わったように軍人として任務を果たそうしている決意が見て取れる。
やる時はやると言えるが、彼は手のひらを返すのが早いだけとも言われている。
「理由は理解出来ました、申し訳ありません中将、先ほどまでの暴言をお許しください。
引き継ぎ用の資料を作成してきますので失礼します、終わり次第こちらに提出致します。」
そう言い退出しようとした巧に少し苦い顔をしながら雪見中将が声をかけた。
「待て巧、まだ話が残ってる。これはまだ非公式な話だがお前にもう一つ指令が下るだろうが問題はその内容だ。」
そう声をかけられると雪見中将は振り返った巧に座るように促したが巧は立ったままで話を聞こうとしている。
「その指令は現時点では俺に喋ってもいいような内容ではないんでしょうね、。
聞かせていただきますがどうせろくな事ではないでしょう。」
「そのろくでもないことの内容がまずいのだ。正気の沙汰とも言えないかも知れん。パレンバン製油所はわかるか?」
「わかります、俺の古巣の商売敵の三龍会が法外な値段ので石油取引をしている場所のことでしょう
まさかそれに関係があるとか言いませんよね?よして下さいよ、俺が揉め事を起こすと文字通り組織同士の抗争になる。」
「残念ながらそのまさかだ、どうやらお前を日本海軍の正式な代表に仕立て上げ法的な値段で取引をするように交渉をさせるつもりらしい。」
それを聞くと巧は戻ってきてもう一度椅子に座った。その顔には何も浮かんでいない。
「悪いですがそれ絶対に無理だと言わざるを得ません。
あっちも黄金夜会の上位勢力の三龍会だ、政府からの要請なんてモンは呑まないと思いますよ、
ケツをローストされないうちに尻尾巻いて逃げとくのが得策の筈なんでしょうが…」
衣笠が人間同士の足の引っ張り合いに呆れ顔をしているがそれには気がつかない様子で、
雪見中将は自分に出来る最善を尽くす為できるだけ情報を開示する。巧としては貧乏くじを引いたとしか言えない状況だが、うまくいけばこれはチャンスかも知れないと考える。
「強硬派の上層部はお前が駆逐艦不知火のメンタルケアに失敗する前提で話を進め、それを撤回するチャンスとして三龍会との交渉をさせようと考えている、方法は問わないらしい。艦娘を使って脅すも、賄賂を渡すも好きにすればいいという訳だがこちらの揚げ足をとる気しかないようだな。マフィアに脅しは聞かんだろうし、賄賂に至っては軍法会議にかけられる。」
「わかりました。法に触れないように法的な値段で商売をさせればいいんですね、条件は守りますからその後はどうなっても知りませんよ。」
「そうだ、強硬派を黙らせろ。」
「そりゃ面白い。知ってますか中将?他の奴らが俺を中将の子飼いの部下扱いしてること。」
「もちろん知っている。お前に手を出せないようにするにはそれが一番早いからだ。」
「余計な事をするなと言っている、俺がお前ごときに御せると思うなよ。」
この会話の流れからは全く感じることが出来ないがこの二人の将校はは仲が悪い、それでもお互いの能力を理解して最大限利用し合えるように
考えているのはある意味信頼していると言えるだろう。
「頼むぞ、
「懐かしい名前ですが今は使えませんね中将。自分は今はマフィアではなく日本海軍の一人の中佐です。あの時と変わっていないのは組織の中で生き残るに上からの命令に逆らえないことですね。今はせいぜい組織に使い潰されないようにします。」
話が終わり今度こそ提督室を辞した巧が廊下を歩いていると向かい側から艦娘が歩いてきて声をかけてきた。
彼女は海軍内でも異色の戦歴を持つ巧を何故か気に入り顔を見ると挨拶をしてくれる、巧自身も彼女のことが嫌いわけではないので挨拶だけでなく長話をすることもある、話題は様々だが自分がこれまで見たことのある風景や街並みついての話が多いが…
彼女自身も駆逐艦に人気があり様々な鎮守府や泊地への異動指令が出ているらしい。
「む、志島中佐か。どうやら俺たちの方が先に辞令を受けとったようだな、お前はリンガ泊地で俺は呉鎮守府だ。出来ればお前の指揮のもと戦ってみたいのだが…残念ながらしばらくお預けのようだ。」
「球磨型軽巡洋艦五番艦の木曽か。お前は呉鎮守府なのか、異動が多そうで相変わらず大変そうだな。」
木曽は心底残念そうに首を振ると話題を変えた。
自分が指導した駆逐艦についての話がをしだした、彼女も練度が高く実戦経験も豊富なため彼女が鍛えた艦娘は高い戦果を出していることが多い。
横須賀鎮守府では駆逐艦の指導役はいつも木曽か神通と決まっている。
「リンガ泊地には不知火がいるだろう。あいつは今気が動転しているだけなんだ、普段は絶対にあんなことはしない。中佐がなんとかしてやってくれ。このままでは解体処分になってしまう。」
詳しく話しを聞くと駆逐艦不知火は木曽が一番はじめに指導した駆逐艦らしく誇らしげだったのだが、
リンガ泊地で事件を起こした不知火は
普段は誰にも弱いところを見せないようにしている木曽が自分の教え子を助けてやってくれと涙ながらに訴えたことで、
断りようがなくなった巧はやれやれといった感じで首を振ると、木曽を安心させるように少し身長の低い彼女に目線を合わせるためにかがみこむとこう言った。
「お前に昔言ったよな、俺はロビンフッドが好きだって、だが現実にロビンフッドはいない。
だから俺がロビンフッドになってやるよ、なにも出来ないで文句を言っているのは嫌なんだ。」
そう宣言すると木曽が落ち着くのを待ってゆっくりと歩き出した。
まだ艦娘が木曽しか出ていない…次はちゃんと出したいと思います。
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