今後の予定としては登場人物の紹介の更新と各話の修正をしてから次話を投稿しようかと思います、
あれから数日、2人はシングル対戦を数戦してからはタッグ対戦を主に対戦を楽しんでいるようだった。
この前ギャラリーで見た時は危なっかしい所が何度かあったけど2人共絶妙なコンビネーションで互いをカバーしながら戦っていた。
更にはレベルが上の相手にまで勝っていたのでギャラリーからも注目の的だった。
僕はというとポイントもかなり貯まっているのでそろそろレベル6になろうかなと思っているがまだ自分には早いだろうと思い保留にしている、今日も学校帰りに青のレギオンの領土にて何回か対戦をしたりして今は他の人の対戦を観戦している。
「あの人レベル2なのに間合いの取り方が上手い、リアルでも何か格闘技でもやってるのかな・・・?」
対戦を見ているとふと見知った顔の人がいたので折角なので挨拶しようとその人のもとへと向かう。
「こんにちはマンガン・ブレードさんこの前はどうも」
見知った顔の人とは先日対戦した青のレギオン、レオニーズの幹部であるマンガン・ブレードさんだった。
「貴様か、また我等の領地を荒らしに来たのか?」
「いえ、ただ対戦と観戦してるだけですよ」
「それを荒していると言うのだが・・・まいい、丁度貴様に用が有ったのだ」
僕に?一体なんだろう、もしかしてこれ以上青のレギオンの領土で対戦するなとかかな?それは困るなあ・・・。
「我が主である青の王からの言葉だ」
予想を越え過ぎて驚愕してしまった、まさか青の王からの伝言とはいったい?
「貴様我等青の王のレギオン、レオニーズに入る気はないか?」
「えっ・・・。」
又しても予想外過ぎて一瞬思考が止まってしまいそうになった、警告ではなくまさか仲間にならないかというお誘いとは夢にも思わなかった。
「なに、貴様の実力は前の対戦の時に直に確かめさせてもらったからな、負けたとはいえタイムアップによるものだ、それに最後の方では私とほぼ互角であったろう」
それを聞いてもまだ困惑している僕にさらにマンガン・ブレードさんは続けた。
「先の闘いは我が主も見られていたのだが貴様の事を評価していたぞ、それを含めて我が王は貴様を認めているのだ」
これは驚愕するしかない、まだ東京に来て日が浅いとはいえ青の王であるブルー・ナイトの事は噂で耳にした事はあるが幾つもの異名を持ち純色の八王の一人とされ最強の呼び声もあるバーストリンカーの青の王がこの僕を認めてくれるとはだが・・・。
「・・・すみません、少し考えさせて貰えませんか」
「よかろう返答は・・・そうだな3日後に聞こう、時間は夕方5時丁度に無制限中立フィールドにて良いな?」
その後詳しい場所を聞き観戦に戻ったが頭の中は先程の事で一杯であった。
現実に戻り自宅の自室にて先程の勧誘について考えているがどうしようか迷っている、例えば僕がレオニーズに入ってしまえば最悪の場合カズ君とナギちゃんとは敵となり戦う事になってしまう可能性がある、それなら二人も一緒にレオニーズに入れば問題は無いのが二人の意見を聞かない事にはどうしようもないと思っているとドアをノックする音が聞こえてきた。
「ユウ兄居る〜?」
「居るよ、入っておいで。」
そう言うとドアが開きカズ君とナギちゃんが入って来た。
「二人共どうしたの?」
「ちょっと宿題で判らない問題があるから教えてく欲しいんだけど。」
「お願いします。」
「別に構わないよ。」
それから二人に簡単なヒントや解き方などを教えるとナギちゃんは直ぐに理解したのか直ぐに終わりカズ君は少し悩んだが最後の方で解き方のこつを覚えたらしく少し遅れて終わったので対戦について聞いてみる事にした。
「そういえばあれから調子どう?」
「なんとか二人で一緒に頑張ってます。」
「俺とナギが組めば敵無しだぜ!」
どうやら好調のようだ。
「じゃあレベル2になるのも時間の問題だね。
「勿論です。」
「そういやユウ兄はどうなの?」
「僕?」
「ユウ兄さんは5レベルなんですよね、レベルアップするのも大変ですよね。」
「そうだよ、レベルが上がれば上がるほどレベルアップするのは難しくなるんだけど・・・今はそれよりも悩んでる事があるんだ。」
「「悩んでる事?」」
僕はさっきの出来事を二人に話すことにした。
「レギオンですか・・・」
「何かカッコイイね!」
ナギちゃんは難しそうな顔をしてカズ君は目がキラキラと輝いてるような感じがする。
「よく分かりませんがつまりユウ兄さんはその人達の仲間になってどうしたいのですか?」
「したい事?」
この質問に対し僕は直ぐに答える事が出来なかった。
「それは強くなりたいから・・・」
「なら何故その人達の仲間にならなくてはならないのですか?それ以外に方法は無いのですか?
そもそもどうして強くなりたいんですか?」
どうして・・・そんなの決まってる、大切な友達と約束したさらだ、この東京で誰よりも強くなるって約束したから。
それともう1つ、僕を救ってくれた彼女の為に出来る事をする為に!」
「まっユウ兄が何悩んでるかは知らないけど俺とナギは一緒に付いてくからさ!」
「はい!」
「・・・二人共ありがとう、決めたよどうするか。」
こんな僕と一緒に来てくれる二人に嬉しく思う一方大切な事を思い出させてくれた事に感謝し彼女との約束を果たす為、僕が出来る事を成し遂げる為にも今自分に出来る事をしよう。
その後ある人の事を思い出しすぐに無制限中立フィールドにダイブしてある人を捜しに行った。
しかし無制限中立フィールドで特定の誰かと待ち合わせ無しで会うのは不可能に近い、無制限中立フィールドにおいて30分は現実ではたったの1.8秒でしかないのだ、その為僕が探している人に幸運にも出会えてのは現実時間で約6時間後のことだった。
その日は学校が休みだった事もあり僕は朝から青のレギオン領土に来てひたすら目的の人が対戦待ちの画面に現れるのをひたすら待っている、その為既に10回以上乱入され戦っているが今だその人は現れない。
これ以上の連戦は精神的にもかなり辛くなってきたので次に待ち受け画面を見て無かったら少し休む為にグローバル接続を切ろうと思い今日何度目か判らない加速をする。
「バースト・リンク。」
バシィィィ!!という音がしたと同時に加速し対戦待ちのリストを上から順に確認する、休みということもあり20人近くの人が対戦待ちをしている。
今回も駄目かなと思っていると目的の人の名前が合った。
「・・・!」
覚悟を決めその名前を押し対戦を申し込むと直ぐに周りの景色が対戦フィールドへと変わった。ギャラリーの方を見ると結構な数の人が近くの建物などの屋上にいた。
とりあえずガイドカーソルの示す方向に向かうと交差点の中央に今日ずっと待っていた人であるマンガン・ブレードさんが佇んでいた。
「返答は夕方5時丁度に無制限中立フィールドにて聞くと言ったはずだが?」
「非礼はお詫びします、ですがどうしても早く決意が変わる前にお伝えしたかったんです」
「まあいい、して答えは?」
「・・・申し訳ありませんが貴女達の仲間になる事は出来ません」
「・・・何?」
断られると思っていなかったのかの僕の答えを聞いた瞬間周囲の空気が一気に張り詰めたものになった、周りのギャラリーも様子が変なのを察したのか黙って状況見守っている。
「理由を聞いてもいいか?」
「とある人と約束したんです、今よりずっと強くなるって」
「我等がレオニーズでは強くなれんという事か!?」
手を腰のカタナに掛け今にも抜き斬り掛かって来そうな殺気を放つマンガン・ブレードさんに一瞬怯みかけるが堪えて話しを続ける。
「いえ、貴女達のレギオンに入り共に戦っていけば恐らく今より数段強くなれるどしょう」
「ならば!」
「ですが!」
マンガン・ブレードさんの言葉を遮り続ける。
「ですがそれでは駄目なんです」
「どういう意味だ?」
「不甲斐無いお話ですがあのお誘いを受けた後、どうしようか悩んで子に相談したんですよ、そしたらその子が思い出させてくれたんですよ」
「・・・・何をだ?」
「大切な友達とした約束を、そしてその約束を果たすにも僕は強くならなくちゃいけないんです。
貴女達の王のレギオンに入ると今後他のレギオンのバーストリンカーと戦う事が出来なくなるんですよ、そううなったらもう他の王のレギオンのバースト・リンカーとは戦えなくなるんですよ。」
「成る程不可侵条か・・・」
そう言うとカタナに置いていた手を下ろした。
「そして今僕の中ではっきりとした、前よりも明確な目標ができたんです」
「ほう、目標だと?だそれは何なのだ?」
「貴女とブルーナイトや他の王にも負けない位の存在になる事です」
「それはレベル9になるという事か?だが貴様に出来るのか?たった一人で私や加速世界最強の八王や猛者を相手に」
「出来る出来ないなんてやらなければ分かりません相手が最強だからとやる前から諦めるよりは全力で挑んで負けた方が気持ちいいですから。それに一人じゃないです。大切な家族がいますから」
「ふっ精々精進する事だな」
「はい」
どうにかマンガン・ブレードさんを説得する事は出来た、だが僕にはまだもう1つやるべき事が残っている・・・。
「それで今回はどうする?戦うにしては時間が中途半端だな。」
そう言われタイマーを見ると残り720秒程と確かに戦うにしては中途半端な時間だ。
「仕方あるまい今回はドローにしておいてやる。」
「すみませんが最後に一ついいですか?」
「何だ?」
マンガン・ブレードさんの許しをもらったので僕は予め周りにいるギャラリーの人達にも聞こえるように大きな声をだす。
「ギャラリーの皆さん今回は僕の私用で折角の対戦をふいにしてすみませんでした」
まず最初に今回の事について謝罪する。
「最後に皆さんにどうしても訊いておきたい事があります」
「何だ?」
「何かしら?」
「訊きたい事?」
そして先程とは違い少し覇気を宿した声をだす。
「皆さんは今回の不可侵条約についてどう思われていますか?僕は皆さんがどうしてバーストリンカーになったのかは分かりません。
ですが不可侵条約が締結されれば七王のレギオンに所属するバースト・リンカーは他の王の領土で対戦が出来なくなりますが皆さんはそれでいいんですか?」
「貴様何を?」
マンガン・ブレードさんが怪訝な声をだすが無視する。
「僕は戦う事によって先に、もっと先に行けると思うんです!よって此処に金の王ゴールド・フェニックスの名においてレギオン、アンドロメダの結成を宣言します!!」
それを聞いた瞬間ギャラリーの人達が一斉に騒ぎだした。
「ゴールド・フェニックスってあの八王の!?」
「あの人がこの状況でレギオン結成!?」
「嘘でしょ!!」
「ありえねぇ、何考えてんだ!?」
「・・・・・。」
「静まれ!!」
マンガン・ブレードさんの一喝により騒いでいたギャラリーが一斉に黙る。
「どう言うつもりだ?確かに金の王は現段階では不可侵条に対して賛同的ではない、仮に他の王達の間で条約が締結されても金の王が条約に同意しなければ条約は適用されないが、よりにもよって金の王の配下になるとは・・・。」
「少し前に噂で聞いたんですよ、黒の王以外にも不可侵条約に反対した王がいたって、それで直接会って色々話をしてお互いの目的が一致したのでレギオン結成を承認して頂いたんです。」
「目的だと?それは一体・・・いや、聞くのは止めておこう。
だがそれなら覚悟しておく事だなあの者の事だ貴様もタダではすまんだろう」
「ええ、それはこの前お会いした時に感じました、ですがそれと同時にこの人なら任せられると思ったんです。」
「ふん、精々我らが王とレギオンを敵に回した事を後悔しない事だな」
「そのつもりです」
そして対戦が終りリアルに戻るすぐさま言家に帰り今の出来事を報告する為に僕等の王のもとへと向った。