住めば都のアルビオン   作:ごんべえ

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「続きましてはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢と

使い魔サクラザキ・スズオです」

名前を呼ばれて舞台上にルイズの姿が現れる

その手には鎖が握られておりその先にはボロ雑巾のようになった鈴男がつながれていた

「オスワリ、オテ、オカワリ」

ルイズが次々と命令をしていく

しかしその様子は滑稽であり観客の失笑を買っていた

鈴男も淡々とこなすが野次が飛び始める

耐え切れなくなったルイズは礼をして舞台袖から出て行った

 

「もう、なんでこんな使い魔召還してしまったのかしら」

舞台から逃げるように後者の裏側に来た二人

「いや~、あの3回まわってワン、なんて綺麗に決まったと思うんだけど」

最初はいやいやながらだったものの一晩もやらされて

技に誇りのようなものが出てきてしまっており

一人で悦楽の世界に浸っていた鈴男だったがいきなり

何かにつかみ上げられてしまっていた

「物理攻撃なら破壊できると思ったんだけど、おやおや、見つかっちまったね」

ゴーレムの頭上のフードをかぶった人物が呟いた

「さて、こいつを人質に逃げさてもらうかね」

学園の壁から離れていこうとする

「ちょっと、私の使い魔を離しなさい」

そういい、ルイズが杖を構えた

「ファイヤーボール」

杖の先から魔力がほとばしり

ゴーレムの腕付近で爆発が起きた

「ふん、それがファイヤーボール、それのどこが魔法だい」

ルイズの失敗魔法を見てフードの人物が笑った

と同時に爆発の影響か外壁が割れた

「おや、今頃になって割れたか、それとも・・・、まあいい、目的のものはいただくよ」

そういい、フードの人物は外壁の穴から中に進入した

ルイズは未だ捕まったままの鈴男を助けようと何度も魔法を使う

しかしどれも命中には至らない

穴からまたフードの人物が現れて

「”破壊の像”はこの土くれのフーケがいただいたよ、あばよ」

そう言うと同時にゴーレムは大きな音を立てて崩れて大きな砂埃が発生し姿が消えた

異変に気づいてみんなが集まりだしたのはそれからすぐのことであった

 

「それでフーケに逃げられてしまったのじゃな」

学園長室で事件の唯一の目撃者であるルイズから学園長が問うた

「はい、申し訳ありません、私が至らぬばかりに」

ルイズは申し訳なさそうに頭を下げた

「いや、それは仕方がない、相手は名うての盗賊、しかも風のトライアングルだ

一介の生徒がどうのこうの出来るような相手ではない」

落ち込むルイズにやさしく言葉をかける

「あ、あの、私にフーケの討伐任務やらせてください」

意を決したかのように言い放った

彼女はゼロのルイズと呼ばれる生徒、生徒をみすみす危険に

さらすようなことが出来ないがその決意を無碍には出来ないと学園長が悩んでいると

 

バンっ!!

 

扉を勢いよく開けて鈴男が出てきた

「ぼくも行きます、逃がした責任は僕にもあります、だから、やらせてください」

深々と頭を下げる鈴男

「うむ、そうじゃのう、その扉の向こうに隠れてる二人も協力してくれるのかな」

そういわれて扉からおずおずとキュルケとタバサが出てきた

ルイズは二人が出てきたことにびっくりした

「な、なんであなた達がここに」

キュルケがルイズの頭を軽くたたいて

「もう、友達が困ってるのよ、助けるのが当たり前でしょ」

その顔は優しい微笑みに包まれていた

「あ、ありがとう」

照れくさそうに感謝の言葉を言った

「ほ、ほ、これで役者はそろったのう、あとは」

そう学園長が言うと同時に扉からミズ・ロングビルが現れた

「学園長、フーケの居場所がわかりました」

 

ルイズ、鈴男、キュルケ、タバサ、ミズ・ロングビルをのせた馬車が

森の中を突っ切っていく

「あ、あのね、みんなついてきてありがとう」

ぼそぼそとルイズが言った

「もう、ホント水臭いんだから、大丈夫よ、私とタバサ、それにあなたの使い魔

鈴男がいれば百人力よ、安心なさい」

「貸し」

タバサがボソっと言った

「ええ、いつか必ず返すわ」

女の子三人は友情を温めていた

「で、ミズ・ロングビル、フーケはこの先に」

鈴男が馬車を運転するミズ・ロングビルに話しかけた

「ええ、地元の方の話だとフードの怪しげな人物がこの森の奥の小屋に向かったと」

鞘からデルフが出てきて

「へん、盗賊の一匹や二匹、この俺様にかかれば一撃よお」

目的地に着くまで皆士気を高めていた

 

「ここがフーケの潜伏先?」

ルイズが物陰から声を潜めて言った

「人の気配は、ない」

タバサが魔法で確認した

その一言を聞いて鈴男が小屋に向かう

「ちょっと、ダーリン、罠かも知れないのよ」

忠告も聞かずに小屋の扉に手をかけ、開け放った

皆身構えたが、何も起きなかった

「罠はなかったようですね」

ミズ・ロングビルが恐る恐るつぶやいた

安全を確認し皆小屋の中に入った

中は特に変わった様子もなくというよりは

人の気配などなくフーケがアジトに使っていた形跡すらなかった

「ガセをつかまれたのかしら」

残念そうにキュルケがつぶやいた

しかし、ベットの下からタバサが何かを引きずり出した

「多分、これ」

一同がその引きずり出された箱に視線を集める

 

ドガーン

 

外から大きな物音がした

鈴男がいち早く外に出た

そこには学園で見たゴーレムが暴れていた

すかさずデルフを抜いた

「ちょっと、帰って来ちゃったんじゃないの」

キュルケがでて来て魔法で応戦しようと杖を構えた

鈴男がゴーレムに向かって飛び込んでいく

それを援護するようにキュルケが魔法を放つ

いつの間にかタバサも出て来きており

ピーーー

大きな口笛を吹いた

まもなくどこからともなく大きな風竜、彼女の使い魔シルフィードが現れた

「乗って」

タバサの声に促され皆、シルフィードの背に乗り移った

ルイズは見つけた箱を抱えながら自分の無力さを改めて痛感した

皆が空に避難するために地上で防戦をしていた鈴男だったが

避難を終え安心し隙が出来た

そこにすかさずゴーレムの一撃が叩き込まれた

鈴男の体はぼろきれのように森の中へ飛んでいってしまった

「ちょっと、ダーリン、すぐ助けに行かないと」

キュルケが鈴男の身を案じる

「危険、今は近づけない」

タバサが冷静に判断する

「もう、何が”破壊の像”よ、こんなものがなければ」

ルイズが焼けになって像の入った箱をゴーレムに投げつける

箱がゴーレムに当たって中から像と思しきものがでてきた

それをすかさず何者かがキャッチした

赤いマントを翻しゴーレムの前に立った

「株式会社オタンコナス製造、超特殊汎用パワードスーツ、盗賊退治の為ただいま参上」

像を小脇に抱えながらそう名乗りを上げた

「あ、あれがドッコイダー?、この間モット伯の屋敷で暴れたって言う」

キュルケは興味深々そうにそういい、またタバサも静かに興味を示していた

ルイズはいきなり現れた人物に圧倒されていた

ドッコイダーにゴーレムの拳が迫る

しかし、彼は避けようともせずただ右手を伸ばしそれを止めた

「エーデルのゴーレムの方が何倍も強い」

そう言いその拳を押し返してゴーレムをひっくり返した

そしていつの間にか高い木の上に上がり

「止めだ!!スーパーデリシャスダイナマイトキック」

空中で回転をし勢いを加えたキックがゴーレムに命中するはずが

 

ゴツン

 

いつもどおり頭が命中した

その一撃を受けゴーレムは崩れ去った

全員がその圧倒的な強さに呆然とした

シルフィードが地面に降りてルイズ達も降り立った

そこにドッコイダーが歩み寄ってルイズに像を渡した

「お嬢ちゃん、大事なもの手放しちゃ駄目だよ」

そう言い森の中に走り去っていた

全員が呆然としていると

森の中からミズ・ロングビルが出て来た

「フーケはいなくなったようですね、よかった、

怖くて隠れていたんですけど皆さん、お強いですね」

そう言いながらルイズに近寄っていった

「これが”破壊の像”?特に魔法的な力は感じませんが」

像を手に取り訝しげに観察し、一呼吸して

「オラ、動くんじゃないよ」

その言葉と同時にルイズを人質にとりその首に短刀を押し付けた

一同はあまりの自体の連続に頭がフリーズしてしまった

「あなたがフーケだったの」

キュルケが辛うじて言葉をひねり出した

「はん、犯人がこんなに身近にいるのに気づかないだなんて、

馬車の中で笑いをこらえるの大変だったよ」

タバサが杖を構えようとするが

「おい、この人質が見えないのかい、さぁ、杖を捨てな」

そういわれキュルケとタバサは杖を放り投げた

「それにしてもこの像の使い方がわからなくて学園の連中に使わせて

探ろうとしたらこんなガキばかり、結局わからずじまい骨折り損だよ」

そう言い忌々しそうに像を見つめる

ルイズはフーケに捕まりながらまた自分の非力さを感じ

鈴男が助けに来てくれることを祈っていた

 

ゴツン

 

フーケの体が急に力を失い倒れた、と同時にルイズは開放された

「ルイズ、大丈夫か」

フーケを背後から昏倒させたのは鈴男だった

緊張の糸が切れルイズは赤子のように泣き出してしまった

「よがっだ、ぶじでよがっだ」

ルイズを安心させるため、鈴男はやさしく抱きしめた

そんな彼らを学園長が念のために後を追わせていたコルベールが

発見したのはそのすぐ後だった

 

「皆のものご苦労じゃった、まさかミズ・ロングビルがフーケであったとは」

討伐任務の報告を学園長室で行う一同

「ルイズ、キュルケはシュバリエの称号を王宮に申請しておこう、

タバサはシュバリエの称号をもう持っておるので精霊十字勲章の申請をしよう」

ルイズとキュルケはタバサがシュバリエの称号を持っているということに驚かされつつも

「あの、鈴男には、フーケを捕まえたのは彼です」

ルイズが食って掛かった

しかし、学園長は悩ましそうに

「貴族でないものには・・・、のう」

その言葉に落胆してしまった

自分を助けてくれた使い魔に恩賞がもらえないというのがひどく残念であった

「ぼくはいいよ、ルイズがみんなに褒められるだけで僕はうれしいよ」

「ま、何もしてないけどね」

キュルケが茶化した

「もう、なによ、キュルケの、バカ、バーーカ」

その光景を微笑ましく見つめる学園長が鈴男に

「恩賞はやれんが何か欲しいものはあるか?わしに手配できるものは手配しよう」

「では、少し伺いたいことが」

「わかった、今夜は3人の祝勝会じゃ、3人はパーティーの準備をしなさい」

そう言い部屋から鈴男以外の人間を人払いした

「で、聞きたいこととはこの像のことかな」

「はい」

「これは、わしが若いころの話じゃ」

 

若き日のオスマンは走っていた

森の中でワイバーンに出くわし追われていたのであった

今の力量なら難なく退治できたが当時はまだ駆け出しで

逃げることしか出来なかった

そんな時一人の男とであった

その男も追われているようで体から血を流しながら這いずりながら

必死な顔で森の中を歩いていた

このままではワイバーンの餌食になると思い、一緒に逃げようと駆け寄った

しかし、男はそれを拒むように手を振った

背後にワイバーンがいるのが見えると

意を決したように懐から一つの像を取り出した

その像に男が念をこめるとそれは何十倍も大きくなり

ワイバーンと対峙した、決着はあっという間だった

像に一撃をもらったワイバーンは首を折られすぐに命を絶った

オスマンは安全になったので命の恩人の治療をしよう改めて彼の体を見たが

傷は深く、到底治療の出来るものではなかった

ただ、安らかに彼が眠れるようにと祈るしかなかった

いつしかオスマンの目には涙があふれていた

命を助けてくれた感謝の涙とその恩人を救えなかった無念の涙が

そんなオスマンを見て彼はうれしそうに笑っており

いつの間にかその手には先ほどの像が握られており

像をオスマンに託すように押し付け・・・

 

「それからワシはこの像を王宮に破壊の像として謙譲しこの学園に預けられたというわけじゃ」

話を聞いた鈴男は安堵していた

”破壊の像”を見た瞬間エーデルワイスのねんど人形を思い出してしまった

しかし、話の中の人物は男少なくともエーデルではない

「ありがとうございます」

そう言い、部屋を去ろうとする鈴男に学園長が

「ワシにできることがあったらいつでも言ってくれガンダールヴよ」

と声をかけた

 

パーティーは中々盛り上がっていた

ルイズは一人でテラスで夜風に当たっていた

「お嬢ちゃん、お一人ですか?」

ふと、声をかけられた

「いえ、人を待ったるんだけど、あいつ来ないのよ」

「ふ~ん、そうなんだ」

そういい、鈴男はルイズの隣に並んだ

「そういえばあんた、いつから戻っていたの?」

「いや~、すぐに戻ってきたんだけど、あのドッコイダーってのが出てきたでしょ

出るタイミングを失ってしまって」

「あっそう、助けてくれてありがとう、でも二度とご主人様に心配させるんじゃないわよ」

そういい鈴男に向けて手を出す

「ほ、本当は男のほうから誘わないといけないんだからね」

「では、可憐なお姫様、ボクと一緒に踊ってもらえますか?」

二人は音楽に合わせてぎこちないながらダンスを始めた

 

楽しい夜は更けていく




とりあえず3巻の終わりまで内容考えたけど
オリジナル展開すくねぇ
ていうか鈴男じゃねぇ
鈴男ファンの皆さんごめんなさい
とつまらない中二小説にもご親切に感想つけてくれた方
ありがとうございます
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