今日から神父!!   作:神仁

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うん、またなんだすまない――。

仏の顔もって言うしね――すまないしても許されるとは思っていない。

生き抜き作品がまた増えてしまって、本当にすまない……案の定、超絶不定期の上に系統的に他の話と似た話になってしまった……空気が読めないうPで本当にすまん……。

もし、今後新しい生き抜き作品が生まれるなら、長いお話ではなくサクッと読める話を書くと思う。
……その前に既存の話を書けと言う話だな――スランプで本当にすまない(´・ω・`)


1Days:外道神父の外道抜き、始まりました

 

――話をしよう。

 

あれは今から36万――いや、1万4000年前だったか……?

 

――まぁ、いい。

 

私にとってはつい昨日の出来事だが、君たちにとっては……明日の出来事だ。

 

彼には74通りの名前があるから、なんて呼べば良いのか……確か、最初に会った時は……。

 

『イーノック』

 

そう、アイツは最初から言うことを聞かなかった。

私の言う通りにしていればな―――まぁ、良い奴だったよ。

 

――おっと、コレは君たちにとっても昨日の出来事だったか。

 

いや、すまない――つい懐かしくてね。

 

――今の私はただの語り部に過ぎない。

それでも、思い出と言うのは無い訳じゃない――難儀なモノだよ、本当――。

 

ん?肝心の話が進んでいない?

そうだな――君たちにとっては、此処からが明日の出来事か――。

 

ただの語り部の筈の私だが――イーノック……小さき神、謎の多き天使なんて呼ばれる様になった彼の書記官殿――。

 

アイツとね、同じ様な――いや、同一と言っても構わない魂の輝きを持つ者を見つけたんだが……。

 

ある種の同一存在……とでも言えば良いのかな?

まぁ、私が神に反旗を翻す――そういう存在もあり得るのだから、コレもアリなんじゃないかな?

 

……私か?

 

私は神に不満なんて無いよ、神は絶対だからね。

神より優れている、神を蹴落とそう等と――何故私ではない私が驕り上がったのか……理解に苦しむね。

 

話が逸れたな――そのイーノックと同じ魂を持つ者――何の因果か、命を落としてしまってね。

……あぁ、誤解の無いように言っておくが、よくある天の悪戯、戯れでそうなった訳じゃない。

 

確かに君たち人の言う、事故という奴に巻き込まれた形ではあるが――そうなるべくしてなった――謂わば運命だったのさ。

彼はそのままなら輪廻に還り、魂の旅路へと誘われることになるだろう……。

 

ん?それだけの魂なら、人の位階から繰り上がらないのかって?

 

確かにそうなる可能性もある――しかし、君たちの言う神話の時代とは異なり、彼等はそういったことへの干渉は極力避けている傾向にある。

 

――私が居た『場所』とは、そもそも世界が違うしね?

 

私としても語り部として、君たちの言う異世界転生を果たした魂を幾度も見てきた訳だし。

 

――例え強き輝きの魂だろうと、その魂が輪廻に還ろうと転生しようと――見守り見送るのが、今の私なわけだからね。

 

それでも――私が彼の魂に呼び掛けたのはちょっとしたお節介――いや、感傷かな?

 

やれやれ、我ながら何をやっているのやら――この場での私は語ることしか許されていないと言うのに……。

 

こうなっては、私も赴いて精々のサポートをするしかないな……どのみち、此処にはもう居られない訳だし。

 

彼は私のしたことを覚えていないかも知れないから、さぞや混乱しているだろうしな。

私なりのサポートは勿論したが、やはりアイツと同一の魂の持ち主だ――不安だからね。

 

……彼処は確か、私に類する者が存在しているんだったか――まぁ、何とかなるだろう。

 

もし、どうにもならない様なら――次はコレを見ている君たちにも、付き合ってもらうさ。

 

*****************

 

「――どうしてこうなった」

 

気分的には正にポルナレフ状態に陥っている俺の名前は斎藤 琢磨(何処ぞの運命力を操るチートテラ子○とは無関係)。

 

御年30でDTになっても、魔法使いになれなかった社会の底辺。

――DT30で魔法使い説は当然の様に嘘っぱちだから、DT捨てる機会がある奴は積極的に捨てとけ。

でないと後悔することになるぞ。

 

……って、今はそんなことはどうでも良いんだ――重要なことじゃない。

 

目を覚ましたら所謂『知らない天井』状態――身体を動かそうとしたら身体に走る激痛。

 

苦痛に身をよじりながら、思い起こすのはこうなる以前のこと。

 

今日も今日とて社畜として、社会の歯車してきた俺は歩きながらスマホを操作していた――。

fate/GO(フェイトグランドオーダー)――スマホのアプリゲームである。

fate厨……と言うほどではないが、fateファンである俺はこのゲームの存在を知り、直ぐ様に飛び付いた。

――飛び付くタイミングが遅く、セイバーリリィをゲット出来なかったのは大変遺憾ではあったが。

 

稼働初期からセコセコプレイして、主人公レベルカンスト、AUOから賜った紅茶――エミヤをリーダーに、最近配信されたオケアノス編もクリア――悠々自適に鯖のレベル上げに勤しんでいた。

 

因みにマイフェイバリットはブーディカさん、一番最初に来てくれた鯖であり、そのドタプンなパイオツも然ることながら、お姉さん属性……お母さん属性?

その調度中間位が正確か?

性能やら何やらで、産廃扱いされがちだが――あのバブみは凄まじいぞ?

もう、黒髭氏並みのニヤケ面を曝す位にはゾッコンでした。

 

――2章の旦那さんLOVEぶりを見たときは、失恋したような気持ちだったさ。

……マスターとして、人間として好きとは言ってくれたけど……異性として好きとは言ってくれた訳じゃないしなぁ……正にマイハートブレイクッ!!

 

……それでも率先してフォウ君を捧げましたけどね。

 

最初期からの鯖だから、愛着あったし――故に幕間で主人公がロマンと一緒にくっ殺ネタでブーディカさんを弄ってた時は、本気で苦笑したけど――ぶっちゃけ、きよひー相手に嘘を付く程の暴挙だと思うのアレ。

 

人のトラウマ抉るとか……彼女の場合、自分だけでなく子供たちもくっ殺されたわけだから――後輩ちゃんやブーディカさんがスルーしてくれたから良いけど……そこはせめて悪乗りしない選択肢が欲しかった……。

 

まぁ、しょうがないなぁ……って感じで流してくれたブーディカさんを見て、すわっ!天使か!?

と、惚れ直した訳なんですけども――。

 

他にもハロエリちゃんとか、男なら鉄板のエミヤとかLEGEND of SAMURAIとかプニキとか――お気に入りを中心に満遍なく育てていた訳なんですけども……それくらい楽しく遊ばせて貰っていた訳で。

 

――運営さんの運営態度や、ガチャの渋さから課金はしていなかったけど――稼働して間もないこと、徐々に不満点を改善されていったこともあり――周りの評価を気にせずまったりプレイしていた俺。

 

……だが、新曜日クエ――テメェは駄目だ。

 

何だよあの難易度?上級はまだ何とかなるが、超級……周回クエで体力20万超えって――イベント最終戦じゃねーんだぞ?

よしんば、素材集めの方は良いとしても種火……キャラゲーでレベル上げ困難にするとかどういうことよ?

 

素材クエの為にレベル上げしようにも、そのレベル上げるために必要な種火を集めるのも困難になるって――本末転倒だろ……時間効率も悪くなるし……。

 

……コレでドロップが旨ければ、俺も頑張れたと思うが……素材クエも種火もドロップがクソ不味いことと言ったら――初めて『頭が庄○かクソがっ!?』って悪態吐いたもんな……マナプリだけ貰って、後は上級なりフリクエ回すなりの方がまだマシっていう―――新曜日クエ超級なんて無かったんや。

 

………そうだ、そうやって悪態吐きながら横断歩道で信号待ちしていたら――暴走車が突っ込んで来て……気付いたらこうなっていたと。

 

普通に考えたら、病院に運ばれて一命を取り留めたってのが一番自然な考えなんだが――。

 

「……何で背が縮んでるのん?」

 

視線が低い――確かに俺は男としては平均を下回る身長をしていたが……此処まで小さくはない。

コレでは小学生の時分に戻った様だ。

 

「……っていうか、声も高くなってるし……」

 

何よりも視線をチラつく色が……白い、白髪……くすんだ銀髪とでも言おうか?

引っ張ってみたら痛かったので、俺の髪の毛確定。

 

――確かに白髪も混じり始めていたが、こんな混じりっ気無し純度100%な程お歳をめしていた訳ではない。

 

……もしかしたらアレか?人は極度の恐怖でストレスを与えられると、瞬時に白髪になるという―――それだと声や身長の説明にならねぇしなぁ……。

 

「――何処ぞの二次創作SSみたいに転生した……とか?」

 

そう言葉に出して直ぐ様一笑に伏した。

 

「ハッ!ないない!DT貫いて魔法使いにもなれなかった奴があり得ないって!!HAHAHAHA!!!――――うぐぅッ!?」

 

妙に流暢な高笑いをしたら身体に激痛が――アホ過ぎる……。

 

そんな笑い声が響いたからか、この部屋に誰かがやって来るのを感じた――足音とかもそうだが……こう、気配っていうのか?

――何処のZ戦士だよ?

 

いや、本当ソレ。

父さん、強い妖気を感じますっ!でも可。

 

……俺はZ戦士でも、幽霊族でも無いんだけども――。

不可思議な体験をしながら、俺は首を動かしてこの部屋のドアらしきモノへ視線を向けた。

 

すると、来客がドアを開けてこの部屋へ入ってきたのだが……何て言うか――神父?司祭?

そんな感じの年配の方がやって来た……横にはシスター……妹ではなく修道女な人が控えていた。

 

『……目を覚ましたかね?』

 

そう異国語で訪ねてくる神父ソン――自慢じゃないが俺の英語の成績は1。

こんな異国語なんかで話し掛けられても理解できない……筈なのだが。

 

――何故か理解できてしまっている。

まるで日本語を聞き取るのと大差ない感覚で……なにコレこわい。

 

『……聞こえないのですか?返事をしなさい――!』

 

そうして思案に耽っていると、シスターさんが苛立ちを隠さずに設問してきた。

何故か、この人たちは俺を警戒しているみたいだ――このシスターさん、よく見ると美人なだけに怒ると般若の様に見えてしまった―――恐いです。

 

何だかんだと聞かれたら、答えてあげるが世の情け――言葉が通じるか分からないけど……。

言葉が理解できても、話せるかは別問題なのである――。

 

そう、思っていたのだが……。

 

『えーと、どちら様です『――フリード!!』か……って、はい?』

 

コレまた自然と異国語を返せていたのである……日本語を話すように、スンナリと――いやちょっとマジで恐いんですけど。

 

……いやいやいや、そんなことはどうでも――良くはないけど、今はもっと重要と言うか、聞き捨てならない台詞があったのですが……。

 

『……ふざけているのかしら?貴方はそうやって何時も私たちを嘲笑って――!!』

 

『い、いやいやいや!嘲笑ってなんていませんよ!!……と言うか、フリードって誰のことですか……?』

 

怒り心頭のシスターさんに弁明を計る俺ちゃん……この際、異国語ペラペーラなのは全スルーである。

 

『……え?』

 

『……もしや、ショックで記憶が……?』

 

俺の態度に困惑を隠しきれないお二人さん――神父ソンは何やら心当たりがあるのか、思案に耽っていましたが――正直、俺が一番困惑している自信がある。

 

先程一笑に伏した考えが頭を過る――転生。

この場合のソレは輪廻転生ではなく、二次創作SSでお馴染みのソレ。

アニメや漫画、ゲームの世界に生まれ変わるという……妄想迸る浪漫ジャンル。

 

――正確には憑依かも知れないが。

 

と言うのも、俺は自分が何者になってしまったのか……思い至ってしまったのだ。

 

――フリード。

 

その名を冠するキャラクターは意外に多いが……こと教会、神父やらシスターと関連付けられるキャラクターとなると――正直、若さ故の過ちとか関係無しに認めたくないのだが……。

 

『君の名はフリード・セルゼン。本当に覚えていないのかね……?』

 

……ですよね~?

 

余りにも現実離れした状況に……俺は思わず茫然自失となってしまったのは――仕方ないことだと思うの。

 

フリード・セルゼン――二次界隈に置いて、fateの暗黒麻婆神父に次いで外道神父の名を欲しいがままにする――やられ役の名前であった。

 

****************

 

「……マジですかぁ」

 

アレから暫く、状況に着いていけない俺に神父は色々と説明してくれた。

 

曰く、俺ことフリード少年が何故に傷だらけへと成り果てたのか。

 

悪魔払い、悪魔狩り――この世界に置いて平穏を乱す悪魔を刈り取る、裏社会の雄。

そんな中でも悪魔払い(エクソシスト)として、天才的な才の持ち主――ソレがフリード少年だった。

 

――しかし、その才能に反して性格はお察し……幼少期の頃よりヒャッハー世紀末な性格で、外道神父への道を着々と歩み進めていた。

 

……神父さんに聞くところによると、フリード少年の歪みは最初からのモノではなく、どうやら過去に何かあったからだそうだが――何があったのか訪ねても『……忘れてしまったのなら、その方が良い』と、悲痛な感じで教えてくれないのだ。

 

――まぁ、原作にはない設定ではあるが……何となく想像がつく。

恐らく、悪魔に親兄弟か親類縁者か――大切な者を奪われたのだろう。

 

ソレなら極端な悪魔嫌いや、力を渇望するのにも頷ける……いや、コレで神父さんが適当言っていて産まれた時からヒャッハーでした――なんてオチなら泣くぞ俺は……。

 

と、思考が別方向にズレてきたぞ?

 

えーと、フリード少年が何故に重傷を負ったかだったな――答えは単純明快。

悪魔に返り討ちにあったのだ。

 

正確には相討ちか?

 

齢10にも満たないながら、フリード少年はその才覚と刹那的な狂乱ぶりで次々と悪魔を狩っていた。

この歳で、悪魔を狩ることは容易では無いらしく――フリード少年の麒麟児ぶりが垣間見える様だ……ってか、この天才的戦闘センスって原作設定だっけ?

二次創作設定だっけ……アカン、思い出せない――おっぱいドラゴンやスイッチ姫の流れとか、下らない部分は覚えてるんだけどなぁ……。

 

尚、最初にも言っていた様に悪魔払いが狩るのは平穏を乱す悪魔――所謂はぐれ悪魔という奴で、普通の悪魔とはある種の不可侵協定というか、暗黙の了解というか、表立って敵対はしていない。

 

普通の悪魔とか、頭が可笑しくなりそうな言葉だが仕方無い――此処は『そういう世界』なんだから。

 

で、フリード少年だが――実動部隊としてブイブイはぐれ悪魔を、半ばスタンドプレイ気味に狩っていたが……途中強敵と遭遇。

苦戦を強いられるが、意地と言うか狂気と言うかで――相討ちに持っていったと。

 

瀕死の重傷を負ったが、他の悪魔払いに助けてもらい今に至ると――。

 

……よくこんなヒャッハーを助けてくれたな……あのシスターさんの反応からして、フリード少年は相当嫌われている筈なのだが――聖職者の性って奴なのだろうか?

 

「にしても、ハイスクールD×Dでフリード・セルゼンとか――テンプレにも程があるだろ……」

 

この状況から推測して、俺は転生――いや、憑依したのだろう――フリード・セルゼンに。

つまり、以前の俺は高確率で事故死ってパターンだろうが……。

 

いや、何でハイスクールD×D?

普通あの状況ならFGOで、ぐだ男になるパターンだろうが!?

 

――――ごめん、やっぱ無理。

 

仮にぐだ男ないし、ぐだ子になったとしてもあれだけ個性の強い鯖たちを御せる気がしねぇ……つーか多分、きよひーで詰んでるわ……俺。

 

いや、きよひーは好きよ?

俺、メンヘラは嫌いだがヤンデレは許容範囲なんで。

一途で、料理上手な美少女なんて最高やん!

きよひーは清く美しいヤンデレである……清姫だけになっ!!

 

……しかし、嘘を付いたらギルティというのがな……軽い冗談ですらアカンって言うんだから……息苦しいなんてモンじゃない。

 

そう言う意味じゃ、ぐだーズは神経図太い処の話じゃないのかもしれん……。

 

――やっぱりブーディカさんや、マシュが癒しですわぁ……黒王様のもきゅもきゅも捨てがたいが。

 

って、現実逃避してないで真面目に考えようぜワシ。

 

フリードに憑依――二次創作ではよく見たパターンだ。

天丼と言っても良いくらいだ。

 

……大概は極端なアンチヘイト物だが、中には主人公組に味方するパターンも存在する。

アンチヘイト物にしても、原作フリード並に悪魔アンチだったり――逆に主人公組の性格が改悪された悪役逆転物なんてのもある。

 

……悪役逆転物はそれこそ極端だが、全く根拠が無いかと言えば――そんなことも無いんだよなぁ……。

 

少なくとも悪魔側が天使や堕天使側を警戒していたのは、火を見るより明らかだし――まぁ、トップ連中同士は知らんが。

 

とは言え、こと主人公組に関しては話せば分かる気がするんだがねぇ……。

大概の二次小説でも言及されているが、天使側で最初に接触した……ゼノヴィアとイリナは思いきり狂信者してたから除外するにしても――堕天使側で狂信者処か狂人(キチガ○)だったフリード君も論外で。

 

……つーか、原作フリード君みたいなヒャッハーなんて、演じようにも演じられないし――。

中の人繋がりで汚ないキリトなんて揶揄される、フリードくんの外道ぶりは――fateキャラで表現するなら『外道麻婆竜ちゃん風味のワカメ添え』……うん、凄まじくゲテモノ臭しかしない。

 

こう、この3人の悪いところを半々で混ぜ合わせた――みたいな。

それぞれの個性なら叶わないんだけど、混ぜたことで新境地を開拓――みたいな。

 

ちなみに、俺は麻婆神父も増えるシンジちゃんも嫌いではない……竜ちゃんはちょっと御免なさいだが。

 

もう一度言うが、こんなん演じられないし演じたくもない。

幸いと言うか、神父さんとシスターさんは俺が重傷を負ったせいで記憶喪失になったと思ったらしく、無理に演技する必要もなくなった訳だが。

 

今の俺に原作フリード君並みの悪魔への憎しみなんて無いですしおすし。

良いところ、肉染みが限界だろ――俺はポテトじゃないが。

 

なので主人公組と敵対は論外――かと言って、積極的に関わって行くのかと言えば……答えはNOだ。

 

いや、確かに話せば分かるかもとは言いましたよ?

ただ、それでも悪魔側が教会――天使側を忌避しているのは事実。

主人公組に関してもそうだ――あの魔王の妹であらせられる純正悪魔のスイッチ姫もそうだし、原作開始時期だとD×D界の三沢君扱いされる彼も、聖剣絶対壊すマン=教会関係者嫌いマンな訳で――性格的に主人公のおっぱいドラゴン君しか、まともに相手してくれないような……。

 

そんな針の筵にワザワザ飛び込む様なドMじゃないんですよ、オイラは。

 

――ソレに原作に関わったら、最後まで生き抜ける自信が無い。

人間と悪魔が持つスペックの差……と言うか、成長速度や限界の差か?

 

ソレによるパワーインフレで、天才児フリード君は最後、その身を化け物にまで変えたのにアッサリ負けてこの世からとらばーゆしてしまう――。

 

言ってしまえば、ランスシリーズの人類側と魔人の才能限界――あるいは此方がドラクエステなのに悪魔側はディスガイアステ。

バスタードの人間と悪魔の差……もう、まんま絶望まっしぐらな展開である。

 

――悪魔や天使になれば、また違うのかも知れないが……かと言ってこの世界の人間にも『英雄派』と言う例外が存在するから、一概にも言えないのかも知れない………アイツ等を英雄とは、口が裂けても言いたくないが。

アレも神器有りきな部分は否めないしなぁ……。

 

従って、俺の成すべきは『原作に関わらず腕を磨き、余生を送る』コレだ。

 

フリード君が堕天使側……と言うか、レイ……レイノー………レイなんとかさんの下に着いていたのは、無法が過ぎる故に追放されたからに他ならない。

 

幸いにも、今現在は疎まれてはいるものの追放される程のことはしでかしていない様だ。

 

ならば、記憶喪失扱いと言う状況を利用し、対人関係の修繕を計り――普通の神父さん……は、無理にしても……裏で悪魔払いをしながらも、平和に暮らせるように尽力する!!

 

……出来れば、今生ではリア充青春生活を謳歌して可愛い彼女とキャッキャッウフフして―――DTを捨てたい。

 

……うん、未来は明るい!充分に明るいぞっ!!

 

とりあえず今は怪我を治して、それから最低限はぐれ悪魔を軽く捻れる位に鍛え上げねば……それくらいなら人間でも高望みでは無い筈――いける、逝けるぞ!!フゥーハハハハハッ!!!

 

……ハァ。

 

「……やっぱり、死んじまったんだろうなぁ……俺は」

 

望郷の念が無いと言えば嘘になる……親兄弟だって居たし、やり残したことだって一杯ある。

 

――それを想うと、悲しいやら虚しいやら……鬱になる感覚に似ているかもしれない。

 

後悔、悲しみ……そう言った感情で胸が締め付けられる想いがする――だが、それでも元の世界に帰ろうと言う気にはならない。

 

帰りたくない訳じゃない……住み難くはあったが、残してきた者が、やり残した事があった……。

それでも確信があった――。

 

向こうの世界で、斎藤 琢磨は間違いなく―――死んだのだと。

もう、あの頃には戻れないのだと……。

 

「……今は、怪我人で良かった」

 

虚無感に苛まれる中、俺は思った――踏ん切りを着けなければならないのだと。

思い出を忘れるのではない、望郷の念を、未練を捨てなければならないのだと――。

 

半端な気持ち――迷いを抱えて生きていけるほど、この世界は甘くはないのだと……。

 

俺は未だ見慣れない天井を眺めながら、只々自問自答を続ける……心身を癒すためにも。

 

*****************

 

――なぁんて、感傷に浸ってから約2週間――。

 

「シスター、コレはこっちでいいんスかぁ?」

 

「え、えぇ、そこで良いわ」

 

「りょーかぁい――っと」

 

傷が回復した俺は、リハビリがてらシスターさんのお手伝いに勤しんでいる訳で――ん?瀕死の重傷だったんじゃないのかって?

 

勿論治癒術……こう、ホイミとか?ケアル的な?そう言う回復術的なサムシングを施されたからこそなんだが……それでも本来は此処まで回復が早くはないらしい。

 

原作のアーシアちゃんの神器なら分からないが――通常の回復術はあそこまで万能と言うか、効果が高くはないらしく 、どう早く見積もっても回復までには2、3ヶ月近く掛かると推測されていたそうな。

 

「………」

 

「で、次は何をすれば良いんスか?」

 

――二次創作の御約束宜しく、俺にもチーター的な何かが植え付けられてんのかねぇ……?

そう言えば、夢の中で……と言うか、フリードとして目覚める前に誰かと会っていた様な――会っていない様な?

 

……駄目だ思い出せん。

 

何か、引っ掛かる感覚はあるんだよなぁ……よく知ってる奴だったような――初めて会う奴の様な……?

 

――まぁ、思い出せないなら仕方ないよな。

 

「――って、どうしたんスか?シスター?」

 

「あ、あぇ!?ご、御免なさい、貴方の態度にまだ慣れなくて……」

 

サラッと酷いこと言ってませんかお姉さん?

まぁ、俺も考え事しながら作業をしていたからオアイコって奴だが。

 

「――そう言われても、話に聞いた以前の俺なんて、再現したくもないんですけど」

 

そもそも、未来の為に名誉挽回しようぜ計画の為に人付き合いが得意では無いのを圧し殺して、尊敬語等で話したらこのお姉さん何て言ったと思います?

 

『気持ち悪いから止めて』

 

である。

確かに語録に乏しく、ウィットに富んだジョークも言えねぇが……あんまりだとは思いませんかアナタ。

 

ガチで凹んで鬱になりそうな俺を見て、シスターさんは慌てて弁解しましたさ。

 

曰く、記憶なくなる前の俺ことフリード君と今の俺では、百八十度違うしゃべり方で違和感半端なくて、つい拒否ってしまったそうだ。

……いや、分かるんだけどね?言わんとせんことは。

 

たださ、こちとら中身はともかく見た目は少年よ?

もう少しオブラートに包んだ言い方を、さ?

 

……仕方無いのでなるべく言葉遣いを崩して対応することになったが……それでも違和感は残るらしい……だが、そこは我慢して戴きたい。

 

「――御免なさい、今の貴方には関係ないことなのに……」

 

「い、いやいや!良いんですって!!聞いた限りじゃ仕方ないと思いますし……」

 

美人が申し訳なさそうにしているのはズルいでしょうJK?

本当に悪いと思っている辺りが、罪悪感を倍率ドンッ!!ですよ?

 

「そ、それより他にやることありませんかね?」

 

「い、今は大丈夫。御苦労様でした」

 

「ラジャりましたっと。それじゃあ、何かあったら呼んでくださいねー」

 

何か気まずい空気になったので、コレ幸いとスタコラサッサだ――フリード・セルゼンはクールに去るぜ!

 

****************

 

で――。

 

「よっ……と。ハハッ、まるでジェダイになったみてぇだなぁ……」

 

時間が出来たので、教会から少し離れた森の中にやって来た。

身体も大分良くなったので、二次創作御約束の身体能力チェーックをやることにした。

 

ちなみに周囲の気配から、誰もいないことは確信済みだ。

 

……身体能力チェックなんかしようと思ったのも、色々腑に落ちないことがあったからなんだよな――身体の回復が早かったのもそうだが、このZ戦士バリの探知能力も理由の1つ。

 

――どうにも俺は相手の気……この世界ではどういう呼び方だっけ?オーラ?チャクラ?プラーナ?

 

――とにかく、生命力的なアトモスフィアを感じることが出来る訳だが……当然、生前の俺にそんな奇天烈なことは出来なかったし、フリード少年にも出来なかった筈だ……多分。

 

――如何せん、フリード君は典型的な下種キャラだからか、バックボーンが無いんだよなぁ……だからこそ二次創作界隈で彼への憑依ネタは天丼になった訳だが。

 

そんなことを考えながら、支給された武器――破魔の刃……と言う名のライトセーバーを振るう。

ぶぉぅんっ――と、独特の音と共に光剣が軌跡を描く……つーか、まんまライトセーバーだなコレ。

 

「ある種の浪漫だよな、コレ」

 

その昔、縁日でライトセーバー擬きでチャンバラしたことある奴も、何人か居た筈だ。

そう言う人は俺のこの胸のときめきを理解してくれると思う。

 

「光力……天使や堕天使、その直下の悪魔払いの持つ力――問題なく使えるみたいだな」

 

もっとも、元々フリード少年には使えていたみたいなので俺が感覚的に使えても可笑しくはない。

と言うか、身体が覚えているのかスンナリ使えた……やはり身体は正直と言うことか。

 

「お次は ……っと」

 

クルクルと器用に回転させながら取り出したのは白磁の如きハンドガン。

 

構え――引き金を引く。小気味良く、連続で。

 

「3発中、2発命中~……まずまずなのかも知れないけど、まだまだ甘いねぇ……」

 

コレも教会御抱えの悪魔払い御用達の武器で、光力を込めた弾丸を放てる代物だ――光剣を初め、対悪魔に効果的な代物だが、対悪魔専用と言うわけではなく殺傷能力は十二分にある模様。

 

的にするために用意した空き缶が爆発四散!!してるからな。

 

「よっ」

 

銃をホルスターに収め、足元に落ちてた石ころを上に放り……。

 

「そぉいっ!」

 

光剣で切りつけた。

 

スパァンッ!!と、綺麗に真っ二つ――が、地面に落ちた瞬間に2つになった石は爆発四散――光剣の出力が高かったらしい。

 

……えっ、銃刀法違反とか大丈夫なんかコレ?

 

ま、まぁ……捕らぬ狸の皮算用とも言うし――気にしないでおこう。

 

そ、それより本番は此処から……コレはあくまで武器の性能だし、フリード少年にも出来ただろうことだしな。

 

「うーん………コレ、かな?」

 

眼を瞑り、自身の内面に眼を向ける――周囲のオーラを感知出来るなら、自分のソレをより深く理解することも出来るんじゃないかなぁ……と。

 

俺自身のオーラの核――そこに触れて……開いてみる。

 

「おっ……おぉ……?」

 

そしてソレをユックリと、馴染ませるように『扉』を開いていく――。

 

「気が、高まるぅ……溢れるぅ……!」

 

デデーンッ!!……あっ、やべ――。

 

「グワーーッ!!?」

 

***************

 

――調子こいてブロリーごっこしたら、オーラのコントロールが暴走して危うくオーラが枯渇して死に掛けました。

 

もうね、オーラがね?某炎の妖精並みに蜆がトゥルル蜆がトゥルルって、もっと熱くなれよぉって……囁きかけて来ているみたいでした。

 

結論、俺にもオーラは使えるが現在の総量はソレほどではなく、ドラゴンボールで言えば少年悟空程度……な気がする。

当然ながら、フリード少年にも使えなかった力の様で身体も慣れておらず、要訓練、要習熟ってところか。

 

しかし、オーラが使えるのは嬉しい誤算だ――いや、ある程度予測していたから誤算ではないのか。

 

この世界には確か仙術があった筈だ……コレは山吹色の波紋疾走とか使えるようになるかも知れない!!

 

ヤバい……コレは脇腹下辺りの浪漫回路がフル回転しよるぞ!?

この世界も素晴らしくファンタジーだ――リアルでは不可能な俺の知る限りのアニメやゲームの技を、もしかしなくても再現出来るのかも知れないかも!!

 

それが出来れば……力量を上げていければ――イケル……逝けるぞぉ!!

 

……って、落ち着け――落ち着くのだ俺。

神様からのギフトか、フリード君の天性の才能かは知らんが……=俺TUEEEEEE出来るかと聞かれたら……多分無理だろう。

 

………俺の中のオーラさんが『どうして諦めるんだソコでッ!!』とか言ってる気がするが、スルー。

 

最初にも懸念したが、この世界には人間と悪魔、天使には種として絶対的な差があるんだ……勿論、今生を生き抜くために、その差を埋めるように血ヘドを吐くつもりではあるが――慢心は足元を掬うことになりかねない。

……俺は王じゃないから慢心なんかする必要ないしね?

 

しかし、折角なんだ――控えめ重点でも目標はソレなりにデッカく持つべきだな!!

 

とりあえず、中の人……って言ったら今は語弊があるかもだが――剣技をブラッキー先生並みに……ってか、ソード・スキルの再現を目指そう!

後、外道神父繋がりでマジカル☆八極拳の習得――fate好きとしては、葛木先生の初見殺しの技も再現したいなぁ……。

 

銃に関しては目指せシティーハンター!!

だってあの人、一期辺りはともかく、二期以降はその銃の腕が化け物クラスになってんだぜ?

 

高低差を利用してとは言え、コルトパイソンで狙撃やらかしたりしますから――のび太やゴルゴとタメ張れますよあのモッコリ。

 

気に関しては地球人最強……具体的にはクリリン、ヤムチャ、天さん辺りを目指す―――ヤムチャをdisった奴、正座。

 

ヤムチャは基本相手が悪かっただけで物語終盤なら、クソ強いからな?

パワーインフレ激しいあの作品では、最後まであんな扱いだが――アニメ版ではギニュー特戦隊の一人を、その後もパイクーハンとそれなりにいい勝負した金髪マッチョ……オリブーだっけ?を圧倒してたんだからな!?

 

――どっちも死んだ後だけど。

 

とにかく、ヤムチャしやがってとか言ってはいけない――イイネ?

 

何はともあれ、未来は明るい!!明るいぞっ!!!

フゥーハハハハハッ!!!

 

「ハハ……ハ……」

 

未来の俺はきっと、はぐれ悪魔くらいなら軽く蹴散らす猛者になっているとも……だから。

 

「今のこの状態は……必要経費って、奴さ……」

 

現在、オーラが枯渇し掛けて大の字で横になったまま動けない――なんてアホ過ぎる醜態を曝すのも、未来への投資って奴さ……多分……きっと……恐らく……メイビー……?

 

――その後、夕暮れまで動けず……幸いにも獣やなんかに襲われることも無かったが―――シスターから雷が落ちることになった。

 

関係改善は……まだまだ遠い――どっとはらい。

 

*****************

 

――その後、彼は有言実行とばかりに訓練を続け、彼が想定した『以上』の力を付けることになる。

 

曰く、『……どうしてこうなった?』だそうだが……私のささやかなサポートが身を結んだのだろう。

私も誇らしい限りだよ――ん?やり過ぎ?いやいや、然程のことはしてはいないよ。

彼は強くはなったが、それでも神への階にすら至っていないのだからね。

 

――どうやら暫くは私のサポートは必要なさそうだ。

 

ならば、彼の行く末を暫くは見守ることにしよう――。

力ある者には災厄が付き纏うのが世の常と言うが、願わくば彼の望みが叶うことを願おう――。





☆5二人目におき太をお迎え出来ました、私です。
他の話もちょこちょこ書いたりしてるので、色々挙げていければと思ってます。

スランプ気味で、色々やることもあったので全然更新出来ていませんが、不定期更新なりにぺーすを上げていきたい所存です(´・ω・`)
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