・次話は茨木ちゃん来るまでには更新出来る筈っ!( ・`д・´)キリッ→即茨木イベント実装→お見事!石10個!!→茨木ちゃん配付無し→( ゚□゚)→即座に三蔵ちゃんイベント実装→22日にイベント追加で豪華報酬がっ!→ガッカリ性能礼装&新特効キャラ&収集アイテム一新→(゚д゚)→とりあえず再臨アイテムだけ取ってスルーする決意←今ココ。
……本当にね、一日何もやる気しなくなったの初めてでしたよ。
ぶっちゃけ、配付キャラ無しでも良いけど、イベント内容自体もっと濃く出来なかったのか茨木イベ……茨木ちゃんとマシュマロちゃん可愛いしか良いとこ無かった(´・ω・`)
三蔵ちゃんイベは個人的に面白かったけど、後半のアレはどうにかならなかったのか……豪華報酬であの性能の礼装は……折角の美麗なイラストが泣いてますよ……と言うか、豪華報酬とかハードル上げすぎぃ(´・ω・`)
そんなやるせない気持ちに鞭打って、遅れ馳せながら更新です――ちなみに酒呑ちゃんは見事に小爆死……三蔵ちゃんも似たような状況です、ピックアップ?見事にダビデブロックされました(´;ω;`)
――堕天使の総本山、神の子を見張る者アジト。
その実験場兼訓練場にて、修行を行う俺。
勿論一人で。
……一緒に訓練する相手が居ない訳じゃない。
アザゼルさんを初めとした堕天使のお歴々のお蔭で、光力をより高めることが出来たし、その為に切り札の1つも完成に到った。
美猴さんには、本格的な仙術のいろはやら、拳法のアレコレを学んだ。
お蔭で、まじ☆かる八極拳にも研きが掛かったし八極以外の技も開拓出来た。
――但しヴァーリさんとコカビエルのオッサン……アイツ等はダメだ。
ヴァーリさんからは魔力の運用法やらを学んだし、コカビエルのオッサンからも光力の扱い方を学んだので――全くの無駄処か確実に教わったことが役立って居るので感謝はしている。
……しかし、この二人の修行は最後に必ずと言っていい程にイジメなんて言葉が生温い死闘にシフトチェンジする。
他の人は何だかんだで修行の範疇で収めてくれるが、この二人は文字通り『殺しに』来るのだ。
一応、本人達が全力では無いのは原作の知識からも分かっている……覇龍とかされたら今頃、骨も残ってないだろうしな――俺。
……テンション上がって覇龍やらかそうとしたことは、何度かあるぞ?あのバトルジャンキーは。
アルビオンさんとか、美猴さんが全力で止めてくれなかったら………想像もしたくないでござる。
本当、アルビオンさんマジリスペクトですわー。
つーか、何とか抵抗出来る程度の俺なんか相手にムキにならんで欲しい……命が幾つあっても足りませですしおすし。
「……ふぅ――」
光剣の先端を前面に向け引き絞り、左手を添えるように、狙いを定める様に前面に突き出す――ぶっちゃけ牙突の構えである。
「――シッ!!」
1歩を踏み込む、2歩、3歩と踏み込んで――それを放った。
同じ場所を同時に穿つイメージ……が。
「……駄目か、コレじゃあただの三段突きだ」
これなら単純に牙突として放った方が威力は強い……まぁ、沖田さんのアレの基となる突きは、牙突とはまた違った平突きの変形臭いが。
気を取り直して、光剣の出力を上げ――前面に背中を見せる様に、上半身を捻り込む。
そして、イメージするのは剣閃――最高の一閃を、斬り連ねる、一閃にして三閃――。
そして、放つ―――が、やはり……。
「コレじゃあ……ただの3連撃だ、な……」
これならスターバーストしている方が、速いし断然強い。
「やっぱり無理かぁ……」
『無明三段突き』に『燕返し』――それぞれfateに置ける『宝具』に勝るとも劣らない対人魔剣である。
「大体、剣閃が同時に存在しているから事象崩壊するだの、全く同時に存在する多重次元屈折現象だの――理屈は分かってもカラクリはサッパリだしな」
カラクリが分かるからって、それを実践出来たら今日から大魔術師にもなれますわ、ワシ。
そも、無明三段突きはコハエースでおき太が鬼武蔵に対してそれらしい技を使っていたが、動く映像が無いからイメージし辛いし。
アサ次郎の燕返しは映像こそあるけど、だからこそ全く同時の斬撃ってのが想像できない訳で。
――剣閃を限りなく同時に近付けることは、俺にも出来る。
なので極端な話、飛ッ天ミツルギスタイルの九頭龍閃なら再現出来ないこともない。
「まぁ、あの魔剣は天才だからこそ編み出せた……文字通り剣戟の極致なんだろうなぁ」
俺みたいな凡人には、夢のまた夢――ってことか。
それこそ幻想種TUBAMEや、バクマーのSHISHIでも現れない限りは――。
「……やれやれだぜ」
どこぞのオラオラ系男子みたいな台詞を吐きながら、光剣の光を消した。
伸び悩んでいる――と言うわけでは無い。
むしろ、能力値的にはガンガン伸びているのでは無かろうか?
……しかし、一緒に修行している連中――特にヴァーリさんが、ね……。
原作でも本人が語っていた気がするが、あの人は間違いなく天才だわ。
つーか、チートだろアレ……俺が教えたのはオーラの触り位だが――見取り稽古っつーのか?
少し見て、少し練習しただけであらゆる技術を物にしていきやがる……。
流石に悪魔とのハーフだからか、光力は苦手としているみたいだが――。
縮地、気の探知、オーラの身体強化等々々――俺の手の内の半数以上を完璧とは言わない迄も修めている。
特に教えた訳でも無いのに、俺の十年の成果がモノの数ヶ月で――だぞ?
……泣いても良いよね?
俺ことフリード君も才能ある方で、人間にしては麒麟児レベルであると自負するけど……悪魔のハーフたんには勝てなかったよ……。
そもそも、古今東西、半神半魔半妖ってのはチート確定なのは御約束だからなぁ……。
何処ぞの英雄王然り、地球育ちの野菜人の息子然り、某人修羅さん然り――然り然り然りッ!!
―――先天性後天性問わず、例題を挙げ出すとキリがねぇ。
それでも――いや、だからこそこうして一人で修行している訳だけども。
確かに嫌にもなるし、アホらしくもなるけど――。
理不尽に抗う為に力を付けたのに、それがアッサリ覆されそうになる理不尽ぶり……種族の差ってのは分かっちゃいたが――改めて理不尽すぐる。
だからって、諦めたらそこで試合終了だよって安西先生も言っていたし、単純な力量で叶わないなら技量を上げるだけってね。
……まぁ、その技量と言う名の引き出しもあのチーターはスポンジの様に吸収しやがるから、虚しくなっちまう訳だけどな。
――未だ見ぬイッセー少年には罪悪感を感じずにはいられない……今のヴァーリさん、白龍皇の鎧無くても舐めプ余裕でしたになりかねないもんな――オッパイブーストがあっても届くかどうか……すまない……空気の読めない神父で本当にすまない……。
……そんなヴァーリさんの相手をせにゃあならんから、結果的に秘密特訓で文字通り血反吐を吐きながら修行せざるを得ない訳で――つーか、端から見たらギャグ漫画のワンシーンみたいな場面で死にたくないですしおすしりんご。
お陰さまで、殺しに掛かってくるバトルジャンキー共を相手に、何とか生き延びているんだけどね……。
あぁ、コカビエルのオッサンもね……成長率はヴァーリさん程じゃないけど――こう、慢心が酷かったのが慢心しなくなった。
最初に会った時は俺のことを人間だって、見下していたし、だからこそ修行時も付け入る隙があったけど――今はそんな隙無いから困る、非常に困る。
テンションアゲアゲで、狂乱するからソコに隙があったりもするけど……それでもやり辛くなった。
――益々イッセー少年達に対する罪悪感が……コカビーが慢心を出し惜しんだら……あの当時の主人公パーティーでは厳しいんじゃ無かろうか……?
そも、星を司るなんて逸話がある堕天使だ……舐めプでもしてくれないと、原作みたいにヴァーリさんも隙を突けないのでは……?
うぅ……すまない……本当にすまない……せやけど、ワシも生き延びる事に必死なんじゃよ……許してヒヤシンス……。
「――ハァ……」
結論、俺にはfateが誇る対人魔剣は再現不可能なのが分かった。
今後のことも考えて、切れる手札をもっと増やしておきたかったのだが……。
まぁ、無い物ねだりしても仕方無いわな。
……当初の、【原作に関わらず可愛い嫁さん貰ってリア充な余生を過ごそう】作戦が破綻してしまったので、いざと言う時に備えて――そして現状を生き抜く為にも強さに貪欲になるのは仕方無いことだからして……正に矛盾――本当に、どうしてこうなった……。
「――考えていても仕方無い、か」
fate好きとしては、この技を使ってみたいと言う気持ちがあったが――無理なら無理で、他の技を試す、自分の練度を上げる――やることは山積みだ。
以前までの環境ならいざ知らず……少なくとも現状においてやり過ぎと言う言葉は存在しないだろう。
「よし、休憩終わり!再開といきますか!」
いざ、血沸き肉踊らない修行へと―――向かおうとして。
ぐぅ~……。
「あっ……」
そういや、丁度昼時だったな……。
朝から何も食ってなかったし……意識したら猛烈に――。
腹が、減った。
「……飯を食おう」
**************
「よう、こんなところで何してんだ?」
「アザゼルか……何の用だ?」
「いや、それは此方が聞いてるんだがねぇ……俺はアレだ、総督として、施設内の見廻りをばだな」
「――サボりか」
「見廻りだっつってんだろーが」
俺が執務の合間に、施設内の見廻りという責務をこなすという……それはそれは重大な案件の説明をしてやったのにコイツときたら――まぁ、コイツらしいっちゃらしいのかね?
「んで、お前は此処で何してやがんだ、コカビエルよ?」
「何、面白いモノが見れたのでな」
「なんだそりゃ……って、コレは――」
奴が居たのはモニタリングルーム、映していたのは――フリードの奴だが……。
「……スゲェな、オイ」
「あぁ、恐ろしく速い突きと斬撃だ……まるで同時に放たれたかの様な、否――ほぼ同時に放たれたと言うべきか――幾つ撃たれたか見えたか?」
「――かろうじて、複数としか、な」
コイツの言うように、ほぼ同時に見えた。
速い――なんてもんじゃねぇなありゃあ……。
「……アザゼル、改めて聞くが――奴は何者だ?」
「何者って、知り合いから預かった秘蔵っ子だよ」
「聞き方が悪かったか?なら、改めて聞こう……奴は本当に、ただの人間か?」
「その筈だぜ?一応、詳しい話は聞いたが……特別な血筋でもなけりゃあ、悪魔や天使の血が混じってるってことも無さそうだしな」
ニコルからフリードを預かり、話を聞き――コッチでもアレコレ調べてはみた。
その結果、何でアイツが死に物狂いで力を付けているのかは検討がついた。
しかし、出生に関しては混じりっ気無しの純度100パーセントの人間。
少なくとも、俺らグリゴリが人間に接触した頃にはフリードの家系との接点は無かった。
……俺も昔は色々とヤンチャしてたから、何処に俺の種を蒔いたかは覚えていても、どういう形で今に受け継がれているかなんてのは流石に把握しきれていなかったり――いやぁ、若かったなぁ俺も。
いや、今も充分若いがね?
「――俄には信じられんな」
「それだけ本人も我武者羅ってことなんだろうさ……実際、人間でも修練次第じゃ大化けするのは稀にある話だしな」
コレには英雄やら天使やら悪魔やらの血筋、或いは神器を持った存在って注釈が付く――魔法使いなんかの例外はあるが……それにしたって実力者なんて呼ばれる奴は大概神器持ちだ。
「――ただの人間が、光力を十全に扱える様になるか?」
「まぁ、ならねぇわな――」
光力ってのは俺ら堕天使や天使が扱う力のことだが――人間でも使えないことはない。
だが、人間が十全に扱える力ではなく、光剣や銃弾等の媒介を持ってして初めて使えるモノだ。
しかし、フリードは此処に来てから媒介無しに光力を扱える様になった。
その練度は俺ら幹部と遜色が無いモノだ……確かに普通はあり得ない。
可能性があるとするなら――。
「なんだ?お前はフリードの奴が聖人か何かだとでも思ってんのか?」
「そこまでは言っていない。だが、奴が人間という枠を飛び越えているのは確かだ」
そう語るコカビエルの顔は、何処か楽しそうだ。
聖人――ねぇ……まぁ、考えなかった訳じゃないが……。
「本人の言を信じるなら仙人――いや、仙道モドキってことらしーぜ?」
仙術――本人曰くモドキ――の修行は完全に独学で行っていたらしく、美猴の奴が言うにはフリードのソレは『高いレベルで中途半端』なのだそうだ。
仙術としては中途半端なのだが、練度としては高く纏まっているのだとか――ソレは身体的にも現れている様で、道教の仙人とかの様に不老とはいかないが通常の人間より寿命は長く、老いる速度も緩やかになっているんじゃないか――っつー話だ。
此処に来て美猴に仙術を正式に教わってからは、フリードは更に仙人に近付いているらしい。
……仙人に近付いているからって、光力を自在に使える理由にはならねぇな。
「何だって良い……お陰で退屈はせずに済みそうだ――」
「あっ、おい……ったく、勝手に自己完結してんじゃねぇっての」
楽しそう――いや、アレは愉しそうって表現かね?
笑みを浮かべながら、立ち去って行きやがった。
しかし、良い傾向……なのかねぇ……?
むしろアイツの悪い癖が助長されている様な……そうでないような――これはヴァーリにも言えることだが。
「まっ、なるようにしかならねぇか……」
出来るなら、良い方向に向かっていると願いたいもんだがねぇ。
***************
「さて、と――腹が減ってはナンとやら――ってね」
自室に戻ってきた俺は、昼飯の準備を開始する。
このアジトにも食堂的なモノはある。
堕天使側に所属している人間が使うというのもあるが、元来堕天使ってのは読んで字の如く天使から堕ちた存在――故に欲望には正直だ。
だから、質素とは無縁の美味い飯が食える。
――が、折角なので食いたいものが食いたい……なら自炊あるのみであろう。
自炊をする奴はそれなりに居るらしく、この部屋のように簡易的なキッチン付きの部屋というのは珍しくはない様だ。
普段は俺も食堂で済ますんだけどね……今回は特別ってことで。
余談だが天使、ないし神に仕える聖職者は清貧をこそ尊ぶ風潮がある。
故に堕天した元・天使が食事を娯楽に楽しむというのは当然の帰結と言えよう。
アザゼルのオッサンを筆頭に、飯や酒を楽しんでいるみたいだしな。
教会では質素とは言わないまでも、贅沢とは無縁だったからなぁ……ソレでもシスターの作る飯は美味かったなぁ……。
俺もシスター・エカテリーナに仕込まれて、炊事洗濯等は一通り出来る様になったが――それでもシスター・クラレンスには及ばないし。
――だが!!それは日常の衣食住に関して!!
こと、趣味と言うか遊びが入ったモノに限れば俺の右に出る奴は居なかった――教会の皆からは『趣味人のフリード』って言われていたくらいだからな!!
……教会に居たときは、ささやかな贅沢で自分への御褒美としていたが――此処は堕天使のお膝元!
――もっと贅沢しても差し支えない筈!!
……こんなんバレたら、シスターたちにぶっ飛ばされそうだけど――バレなきゃ良いんだよバレなきゃ……。
「神よ……堕天使の元で、贅沢を行おうとするさもしい我が身を御許しください――」
つーか、日々平和とは無縁で、修行と言う名の可愛がりばかり……癒しと言えば堕天使や悪魔狩りの女の子くらい――自分に御褒美をあげてもバチは当たらない筈。
「さてさて、御開帳~……フフフ、良い感じに漬かっているじゃないの……」
小型の冷蔵庫からボウルを取り出す――中には妖しげな色を醸し出す赤黒い液体に漬かったグロテスクな肉塊が………いや、ぶっちゃけ赤ワインに漬けた牛肉なんですけどね?
ガッツリ1ポンドでござる。
「フンフフフーンフンフーン♪フンフフフーンフンフーン――♪」
鼻唄で某ガタイの良い営業課長が主人公のクッキングアニメのテーマを口ずさみ――もとい、鼻ずさみながら調理を始めていく。
まぁ、難しい調理行程は無いんだが――下拵えの段階が面倒……というか、材料を揃えるのが手間と言うか。
「ソースは――ん、良い感じ」
これまた赤ワインベースのソース――調理の行程でアルコールは飛ばしているので未成年の俺でも安心――中身はとうに成人オーバーだが、側は未成年――清く正しい神父さんとしては禁を破る訳にはいかず……辛い限りですハイ。
ちなみに、宗派によっては子供でもワインを舐めたりするが――アレは仏教で言う般若湯みたいなものだから。
……一応、建前はちゃんとあるし、仮にも神父である俺が大っぴらに言える台詞ではないな。
「――換気扇良し……フライパンの温度――良し……じゃあ、いきますか」
先ずは牛脂を投入――。
ジュワアァァァァ……この音、この音ですよ。
牛肉には牛脂――これ鉄則。
サラダ油なんかで焼いたら、折角の良い肉が勿体ないってもんだ。
そして、キッチンペーパーで軽く水分を拭った肉を……ダイブ!!
ジュウウゥゥゥゥゥゥ………くはぁぁ……この音、この匂い……正に肉を焼いてるっ!!という感じだ。
焼き加減はミディアムレア――両面を弱中火~中火~弱火、火加減を調整しながら、両面ジックリ焼く。
……もう、このまま食らい付いてしまいたいが――焦るんじゃあない……俺は腹が減っているだけなんだ――だけではあるが、何でもいい訳じゃない。
俺のお腹はスッカリお肉気分――逸る気持ちを抑えながら、ソースも温めていく――煮詰まらない様に、ゆっくりと。
――ジュウウゥゥゥゥゥ……と、焼けていくお肉ちゃん―――ベストなタイミングは…………今ッ!!!
事前にお湯で温めていた皿を取り、素早く水滴を拭き取る!!
そして、焼き上がった牛肉を盛り付け、すかさずソースをトロリ―――ヤバイ、ヤバすぎるよコレ――。
牛肉の香り、ワインベースのソースの香りが渾然一体となって……とか、蘊蓄してる場合じゃねぇ!!
こいつのお供にはソフトタイプのフランスパン………折角の肉料理に米の飯が無いのは大変遺憾ではあるが……此処ではこう、満足のいく米が手に入らないので已む無し。
……日本の米が、ササニシキが、コシヒカリが、ひとめぼれが……食いたいです……安西先生……。
と、付け合わせの温野菜も忘れずに……と。
さぁ、出来たぞ!!
~本日のメニュー~
・牛肉の赤ワインソース仕立て
・ソフトフランスパン
・クラムチャウダー
汁物として、クラムチャウダーもつけておく……マーベラスと言わざるを得ない完璧な布陣ッ!!!
「さて、では全ての食材に感謝を込めて――いただきま……【ピンポーン】あ?」
さぁ、取り掛かろうぜ!!と、息巻いているところに部屋の呼鈴が鳴らされた。
――コレが所謂、出鼻を挫かれたって奴か。
どーでも良いが、部屋備え付けの呼鈴の音は自由に変更できる。
「……はいはい、どちらさんですかねぇ?」
『失礼、いま構わないだろうか?』
モニター越しに確認したのは堕天使の女性――確か、クリスティアと言ったか。
「はいはい、いま開けますよ~っと」
扉を開けると、モニター越しに確認したのと同じキリッとした金髪美人だ。
「……むっ、食事中だったか――それはすまなかった」
「いや、まぁ、良いですけど――何かありました?」
実際は、かなりガーンだが……こうして訪ねてくる以上、何かあったと考える方が妥当な訳で――つまり言葉通りあまり気にしてはいない。
「あぁ、アルマロス様から君を呼ぶように言われてな……」
「アルマロスさん、ですか?」
原作を知っている人なら分かるかも知れないが、堕天使幹部の一人で――端的に言えば特撮風悪の幹部コスを愛用している人――地獄大○とかみたいな。
「あぁ、詳しいことは私も聞いてないが……例の物が完成したとか――」
「例の物……アレか!?」
それは、俺が頼んでアルマロスさんとアザゼルさんが共同で開発した代物――!
「――連絡ありがとうございます!!」
「いや、構わない……しかし、君がそんなに感情を露にするのも珍しいな」
「うっ、いやぁ……お恥ずかしい限りで……」
何やら微笑ましいモノを見るような眼で見られ、照れ臭く感じる――幾つになっても男の子は男の子……浪漫には勝てねーのである。
「では、行こうか……と、言いたいが……食事中だったな――アルマロス様には急かされたが、食事が終わってからの方が良いか?アルマロス様には私から伝えておくが……」
「……あー……いや、大丈夫です。折角呼びに来てもらったんですし、飯は後でも食えますからねぇ」
元は俺から頼んだことだし已むを得ない……アルマロスさんの性格上、話が長くなりそうなのが気掛かりだが……うぅ、俺のお肉ちゃん……出来るなら熱々出来立てを頂きたかったよ……。
涙を呑みながら、料理にラップを掛ける。
後で、ちゃんと……食べてやるからな……。
「……だ、大丈夫か?やはり無理に……」
「――大丈夫!男に二言無しッ!!!」
「そ、それなら良いのだが――」
こうして、俺はクリスティアさんに連れられてアルマロスさんの元へ向かうのであった――。
――結果、頼み事は満足の行く結果ではあったが――案の定話が長かった上に面倒臭いことになったことだけ明記しておく……まぁ、部屋に戻ろうとしたらヴァーリさんと美猴さんに捕まっただけだが――。
*****************
「だぁ~かぁ~らぁ~!!俺は飯をまだ食ってないんだっつーの!!」
「それは俺っちたちも同じだって。だから、一緒に食えばその後も修行を一緒に出来て一石二鳥だろ~?」
ズカズカと先頭を歩くフリードを追尾する様に後ろを歩く、美猴とヴァーリ。
大体、この二人と訓練すると瀕死の一歩手前まで疲弊するので、普段のフリードなら逃げの一手(捕まらないとは言ってない)なのだが……。
「……アンタら結構いつも一緒に居るけど――何?暇人なの?」
「暇――では無いな。大体お前と一緒だと思うが……」
ヴァーリや美猴もフリードの様に、はぐれの捕獲やらをこなしている。
――食客の様な立場なので、フリード程の仕事量では無いが……意外と仕事は多いのだ。
「……大体、今日の俺は自室で飯を食うって決めてんの。だから、一緒には食えないんだって~の」
普段は敬語を使ったり、もう少しオブラートな対応をするフリードだが……アルマロスの話が長引いたのと、一番捕まりたくない相手に捕まったのと――何より、お腹がペコちゃん過ぎるのもあって辛辣な態度で対応してしまっていた。
「とにかく!飯を食うまでは!俺はテコでも動きませんか、ら………?」
結局部屋まで着いてこられたフリードは、そう宣言しながら部屋のドアの前に立った……そして固まった。
まず、ドアが開いていた――そして。
「よお、邪魔してるぜ?」
「…………」
自室のテーブル席に、ちょいワル親父が腰掛けていた。
「例の件に一応の目処が立ったんで、呼びに来たんだが……ど~やら入れ違いになっちまったみてぇだな?」
「…………」
人好きのする笑みを浮かべるちょいワル親父――アザゼル。
「ん?どうした?アルマロスの所に顔出してきたんだろ?」
「――……それ、は……?」
不可思議そうに首を傾げるアザゼルを尻目に、フリードはハイライトの消えた瞳で―――震える指先を向けた。
そこはアザゼルが座るテーブル席――突き詰めるなら、そのテーブルの上。
そこには、ちょっとしたディナーに相当するランチが置かれていた筈だ――時間が経って、温かな湯気こそ消えてしまっただろうが、芳しい魔力を込められたかの様な香りを放っているお肉様が鎮座していらっしゃった筈だ……。
―――しかし。
「……ん?あ~――」
そこにあったのは皿のみ――パンも、スープも、野菜も……お肉も、存在しなかった――ソースの残りが、僅かな名残を感じさせてくるだけだ。
アザゼルはフリードの指先を目線で追い、納得したように頷いてから――。
「――旨かったぜ!」
ブチィッ!!
晴れ晴れとした笑顔でサムズアップするアザゼルを見て……フリードの何かが『キレた』……。
「しっかし、お前がコレだけ料理できるとはねぇ……しかもワインのヴィンテージモノまで置いてある――甘露とは正にこのこっ――があぁぁぁぁあぁぁっ!?」
調理用に確保していたヴィンテージワインを失敬したと、悪びれもなく告げられたが――フリードの耳には届かず……音も無く瞬時に距離を詰められ、アザゼルは腕を固められた――アームロックである。
「――物を食べる時はね、何と言うか……救われていなきゃ駄目なんだ……一人で静かになんて言わない――それでも、豊かでなきゃあ駄目なんだ――」
「わ、悪かった!勝手にお前の物を飲み食いしたのは謝る!!だから離してく――」
「……俺はね?怒ってるんじゃないんだ――悲しいんだよ」
「があぁぁぁぁあぁぁっ!!?」
幸福に空腹を満たし、疲れやストレスも癒そうとした矢先――腹を満たせずお預けを喰らい、またしてもストレスの種に捕まり――最後にこの始末である。
肩を極め、的確に痛みを与えるフリードは、養豚場の豚を見るような眼でアザゼルを見下ろす。
「お、折れるうぅぅぅぅっ!!?」
「大丈夫、アンタなら腕の1本くらいもげてもやっていけるよ――俺が保証する」
「こ、根拠は分からんが、とにかく凄い自信ッ……だぁぁぁぁっ!!?」
****************
――その後、某ジャングルの王者も絶賛するであろう芸術的なレベルのサブミッションから堕天使総督が抜け出ることが出来たのは、次代の孫悟空が『それ以上いけない』してくれたからに他ならない。
白龍皇は終始ニヤニヤしていた。
「……折角、伝で手に入れた百年モノのポートワイン……牛肉も極上の赤身で……至高のメニューの再現で……アレは肉が違うけど……赤身肉なら合う筈で……コツコツ貯めた金で………」
――しかし、死んだ魚の目でブツブツ呟く神父ソンを見て、流石に押し黙ってしまった。
「……あ~、何だ……マジで悪かった……」
危うく腕をポッキリ逝かれる所だった戦犯も、コレには返す言葉もない様子だ。
ぐ~……。
「……腹、へった……」
死んだ魚に鞭打つ様に、フリードの腹の虫は自己主張していた――それが返って良かったのかもしれない。
――瞳に、光が戻った。
パァンッと両頬を張り手一発――。
「――しゃっ!何か作ろうッ!!」
「だ、大丈夫かい……?」
「過ぎたことを悔やんでも、腹が膨れる訳でもありませんしねっ!――総督閣下からは、秘蔵の酒を代わりに徴収するとして……今は腹を満たすことが急務ですから!!」
美猴はフリードのテンションの変化に思わず声を掛けるが、件の神父ソンは実に良い笑顔でサムズアップまでしてみせた。
……例えるなら、徹夜が続きすぎて疲れや眠気を置き去りにしてハイテンションになったような――そんな不安定さを感じる。
「いや待て、いま聞き捨てならねぇ台詞を聞いた気がし「あぁん……?」た気がしたが、気のせいだったな!――さぁて、俺は仕事に戻るわ。いやぁ、忙しい忙しい」
不穏な台詞にジャストモーメントする堕天使総督だが、泥のように濁った眼差しを向けられたなら撤回せざるを得ない。
とりあえず、うやむやになればと願ってその場を立ち去ることにしたようだ。
「――さて、それじゃ作りますかね……つっても、余り物で出来る品なんてタカが知れている訳ですが」
案の定、冷蔵庫を覗いても録な食材が無かった。
「……となると、パスタはあるから――ベーコン、ピーマン、タマネギ……よし、ナポリタンでも作るか」
クラムチャウダーはまだ残ってるから、汁物はOK――そう言いながら確認していく。
「材料があるなら、少し贅沢してミートボールスパゲッティにでもするんだけど――無いものねだりしても仕方ねぇよな」
フリードは溜め息一つ……調理を開始していくのだった。
**************
「アンタ等も食うんだっけ?」
言いながら、厚切りにしたベーコンをフライパンに入れる。
ミートボールは作れないが、せめて肉肉しい感は欲しかった訳で――うぅっ、俺のお肉ちゃん……。
「ああ……折角の機会だ。味を見させて貰おう」
「まぁ、元からそのつもりだしねぇ――御相伴に預からせて貰おうじゃないの」
「へいへい、まぁ、期待しないで待ってて下さいよ……ッと」
ベーコンを焦げ付かない様に炒めていけば、ジュワリジュワリと脂が滲み出してくる――この脂を使わない手はない。
パスタも同時進行で茹でる中、タマネギの皮を剥き、ピーマン諸共細切りにして――油と化した脂にぃ……ピョーンッ!!
ベーコンの脂を利用して同じ様に炒めて行く――タマネギとピーマンにほんのり色が付いてきたぞ……。
「パスタは――ん、良い感じ」
一本試しに食べてみれば、それはしっかりアルデンテ。
ナポリタンのパスタは、茹で過ぎ位が丁度良いなんて話も聞くが――それは完全に好みのレベルだろう。
茹で上がったパスタを湯切りし、そのままフライパンへダイブ。
軽く具と絡めてから――ナポリタンの主役、ケチャップをタップリ!!
ドッボドッボ掛けちゃう。
そして手早くパスタと絡めて――此処で隠し味。
「――なんだソレは?」
「ソースですが何か?」
「ナポリタンって、ソース入れるモンだっけ……?」
「結構ポピュラーな隠し味だと思いますよ?」
ケチャップだけでは味が単調になる、トマトソースなんて入れたらソレはナポリタンではなく、ナポリタンの皮を被った何かになる。
ソースってのは、様々な素材から抽出された旨味のエキスだ――コレを使わない手はない。
ただ、入れすぎるとソースの味が勝ってしまうので――あくまでも隠し味レベルに止めておく。
ソースを入れたらコレまた手早く混ぜ混ぜ――ナポリタンに限った話では無いが、パスタをフライパンで火に掛けながらソースと絡める場合、当たり前だが長時間火に掛けると焦げる。
そうなるとパスタというより、焼そばめいたナニかに変貌するので――パスタ全体に火が通った程度で止める。
――ナポリタンはソレでも食えなくないが、カルボナーラ等は悲惨なことになるので……火加減やタイミングは大事ってことだな、ウン。
「ホイ、出来上がりっと」
ナポリタンとクラムチャウダー、ソフトフランスパンに簡単なサラダを人数分盛り付けた。
~本日のメニュー~
・ナポリタンスパゲッティ
ケチャップたっぷりのナポリタン。
ピリッとソースの隠し味、脂の滴る厚切りベーコンが食欲をそそる。
・クラムチャウダー
アサリとクリームのハーモニー。
香り付けに散らされたバジルのみじん切りが嬉しい。
・トマトとレタスのサラダ
トマトは甘~いフルーツトマト。
レタスはシャキシャキ瑞々しい。
ドレッシングは御好みで。
・ソフトフランスパン
外はカリッと、中はフンワリ――普通のフランスパンより柔らかく、食べやすい。
「それじゃあ、いただきます――と」
「はいよ、いただきます」
我ながら、余り物にしてはソレなりに出来た気がする。
と言うか、お腹がペコちゃん過ぎて物凄い御馳走に見える。
迷わず行けよ、行けば分かるさってことでメインからいきますか。
フォークでパスタをクルクル――それをパクっ。
「おっ、イケるじゃないの」
「あぁ、ケチャップベースなど……ともすれば安っぽいだけになりがちだが――ソースがピリッと、味を引き締めている――お世辞にも豪勢とは言えないが……美味いな」
現代の斉天大聖と白龍皇が何か仰っているが、言いたいことは分かる。
何と言うか、ジャンクな美味さとでも言おうか――パスタと言うと、おしゃんティなイメージが付きまとうが……ナポリタンと言えば日本の喫茶店飯の代表とも言える。
ファミレス等でハンバーグ等の添え物になっているスパゲッティも、大抵がナポリタンだ――それだけ日本人には馴染み深い味でもある。
おしゃんティなパスタとは違う、庶民的なスパゲッティ――それがナポリタンなのだ。
――うん、このケチャップとソースからくる強烈なジャンク感。
こういうので良いんだよ、こういうので。
ともすれば下品とか言われるかもしれないが、このジャンク感こそナポリタンだ――お上品なナポリタンなぞ、ナポリタンではない。
さて、控えましたるは厚切りベーコン――フォークでザクッと刺せば中からジュワッと脂の大洪水だ。
それを一思いにパックン!!
……あぁ~、心がブヒブヒするんじゃ~^^
カリッ、ジュワァ……コレだけで心が幸せになる――豚さんありがとう、こんな美味いベーコンになってくれて。
また、ピリッとしたケチャップソースがベーコンとベストマッチだ。
またこのタマネギの甘味とピーマンの苦味が、良いアクセントになってるんだよなぁ――今日は無かったが、此処にキノコ系……例えばエリンギなんかを入れても美味いんだ。
「このスープも美味いねぇ……何だかホッとする味だぁ……」
「クラムチャウダー……厳密にはスープではなく、アサリのクリームスープ煮とでも表現するのが正しいが――スープとしての役割は充分に果たしているな」
そうそう、アサリをクリームの風味が包み込んで円やかにしてるんだよな……うんうん、このバジルも良い味出してるじゃあないか。
我ながらこのクラムチャウダーは大正解ですよ。
「おっ、このトマト甘っ!」
「レタスも瑞々しいながらも、味が濃い……コレだけの野菜なら何も掛けずに食べても美味いな」
うん、美味い野菜は身体を綺麗にしてくれる気がする――勿論ドレッシングを掛けても美味いけど、俺は敢えてそのまま戴く。
レタスはシャキシャキ、トマトはジューシー……まるで自然に、童心に帰った気分だ。
――生まれ変わる前……田舎の婆ちゃんが作ってたトマトも美味かったなぁ――。
うん、パンもサクフワで美味い美味い……実は俺はフランスパンならバタールが一番好きなんだが、こういうのも悪くないもんだ。
――で、折角のパンなんだからこういう食べ方をしなければなるまい。
「……何してるんだ?」
「ナポリタンのソースをパンに着けて食べてるんですが?」
うん、皿にこびりついたソースをパンで掬う様に――行儀が悪いと分かっていても誰だってやっちゃうよね?俺だってやっちゃう。
この甘ピリ辛ソースがパンに染みて――神に感謝。
同じ様にクラムチャウダーの汁にパンを浸して――パクっ。
――あぁ、幸せだなぁ……。
このパンの香りとクリーミーな香りが一体になって、俺を責め立ててくる――宜しいならば返り討ちだ。
パン、汁、パン、スパ、スパ、パン、野菜、汁、パン、スパだ!!
美味い……美味い……!!
****************
「――ご馳走さまでした」
「いやぁ、ナポリタンって初めてだったけど中々美味いモンだねぇ」
「あぁ、悪くなかった」
「そいつぁ、どうも」
まぁ、ナポリタンなんて名称ながらその実は日本の創作料理だからね――この二人が知らなくても無理はないけど――ラーメンマニアなこの二人ならナポリタン位は食ってると思ってたわ。
ラーメンとスパゲッティは別か……それにラーメンマニア=日本通と言うわけでも無いだろうしな。
「フリードは料理上手なんだねぇ」
「こういう趣味的な物はね、得意なんですよ。逆に家庭料理的な物はウチの教会のシスターとかの方が美味いですよ」
実際、クラムチャウダーはシスター・クラレンスやシスター・エカテリーナが作った方が美味い。
作り方の工程は同じ筈なんだが……僅かな差でもあるのか――不思議なモノだ。
「そういう美猴さんは料理とかどうなんです?現代の孫悟空なんだから、中華とかに精通してそうなイメージッスけど」
「お、俺っち?そそ、そりゃあね?ある程度はね?料理位ね?」
「……美猴の得意料理はカップラーメンだ、ソレ以上でもソレ以下でもない」
「ちょ、何でそういうこと言っちゃうかなヴァーリは……?」
「事実だろう」
あ~……そういやそうだっけ?
そもそも、孫悟空が料理上手ってイメージが先ず無かったわな――安易に向こうの人なら中華料理を作れるってイメージだったわ。
「しかし、カップラーメンか……言われてみれば最近食べてないなぁ――ラーメン自体、しばらく作ってないけど」
悪魔払いの仕事で忙しかったり、そもそもそういうインスタント食品は教会に居た頃からあまり口に出来なかった。
インスタントではないラーメンも、納得のいく材料が手に入らなかったりするからなぁ……。
「ラーメンが作れるのか?」
「材料があれば作れますよ?」
「――ほう」
「……あっ――」
俺の答えでヴァーリさんの目の色が変わった……気がした。
美猴さんが『しまったぁ!』といった顔をするも時すでにおすし。
「詳しく聞かせて貰おうか」
ヴァーリさんの愉快なラーメントークの始まりと相成った。
いや、俺も料理は作るのも食べるのも好きだし――ラーメン談義にも嬉々として乗っていった訳ですけど?
*************
――数時間後。
「――良いだろう。アンタに究極の一杯を喰わせてやるよ……1週間後だ」
「面白い――喰わせて貰おうじゃないか……究極の一杯とやらを」
「……何でこうなったかねぇ?」
美猴さんが苦笑いしているが、そんなこと知ったこっちゃねぇと火花を散らす俺とヴァーリさん。
切っ掛けは些細なことで、ラーメンのレシピを楽しく語っていた俺達だったが――とあるラーメンについて語っていたらヴァーリさんが『そんなのはラーメンじゃない』と、ほざきおった。
俺は好みの差は有れど『ラーメンに国境は無い』と思っているので、ムカ着火ファイヤーですわ?お?
だったらアンタの否定したラーメンで、ギャフンと言わせてやろうじゃねーかと。
売り言葉に買い言葉、気分はどこぞの黒尽くめの新聞記者である。
「じゃあ、1週間後を楽しみにしているぞ?」
そう言ってクールに去っていくヴァーリさん――こうしちゃいられないぜ!!
「いや、と言うか、修行はどうなったのよ?」
「美猴さん……修行なんかしてる場合じゃねぇーでしょうがッ!!!」
「え、えぇ~……?」
愕然としている美猴さんはスルーして、俺は至高の一杯の為の献策を練る――先ずはあの材料を――ん?究極の一杯じゃなかったのかって?
――細けぇことはいいんだヨッ!!!
***********
1週間後――。
俺は材料をかき集め、某店のカルボナーラ風ラーメン――通称『カルボー麺』を再現。
ヴァーリさんを唸らせることになるのだが――ソレはまた別の話である。
また、この件でヴァーリさんのラーメン観が広く開拓され――今まで以上にラーメン魂を燃やすことになるのだが――甚だ余談である。
次回から本編に絡んでいくかも知れません――次回は何時になるかry
……あぁ、三蔵ちゃん欲しいよぅ……(´;ω;`)