死なないことはチートでは無いのだろう   作:my茸

10 / 10
突然ですが番外編です。

サブタイトル通り、有名人とのデートとか(ry、の時のお話です。


番外編、他のファミリアの彼とお出かけ。前編(sideアイズ時々レフィーヤ)

前回のあらすじ〜

 

「妖怪のせいなのね?そうなのね⁉︎」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本編スタート〜

 

 

 

 

「…ふわぁ」

 

レフィーヤ・ウィリディスの朝は早い。

毎朝の訓練の為だ。

それは偶然早起きした際に、ホームの中庭で鍛錬をするアイズを見てから続けている。

それを見てからはレフィーヤも早起きして、訓練をするようにしている。

 

 

 

 

階段を降り、中庭に出ると、見知った、いや尊敬している人物から声が掛けられた。

 

「…おはよう、レフィーヤ。朝早いんだね」

 

「おはようございます!アイズさん!」

 

「レフィーヤは、どうしてここに?」

 

「私もアイズさん達に負けていられないので、鍛錬をしようと思ったんです」

 

「そっか。偉いね、レフィーヤは」

 

そう言って頭を撫でてくるアイズさん。

 

「いえいえ!そんな事ないですよ。私なんてまだまだです!もっと頑張らないと!」

 

すると、彼女(アイズ)は少し恥ずかしそうにしながらこう提案してくる。

 

「なら…一緒に訓練、する?」と。

 

 

 

 

…………なんて事の為では無い。断じて。

しかし、彼女(アイズ)は居る。

訓練中アイズはずっと訓練に集中しているので、話したりする事はほとんどない。

けれど、それでも。レフィーヤはその時間が好きだった。

いつも真摯に強さを求める彼女の姿が好きだった。

 

……そんな彼女の様子が今日はおかしい。

なんだかソーマのお酒を買いに行く前のロキの様にそわそわしている。

それに訓練にもあまり身が入っていないように見える。

 

(アイズさん、どうしたんでしょう?今日何か楽しみな事があるんでしょうか…?)

 

結局その理由は分からなかった。

そこで、レフィーヤはアイズの後をつける事にした。

ストーキングでは断じて無い。

これは純粋な興味なのだから。

………そう、興味なのだから。

 

 

 

 

♢♢♢♢

 

「…そろそろ行こうかな」

アイズは時計を見ると立ち上がった。

時刻は午前10時40分。約束の時間にはまだ1時間以上もある。

でも、そわそわする。

心の中の幼いアイズがじっとしていられなくて走り回るくらいに。

とはいえ、待ち合わせまでまだ時間がある事は変わらない。

 

「…早く、会いたい、な」

 

そこでアイズはふと思った。

 

「会って…どうしよう」

 

彼の"強さ"の理由を聞く。

彼にそれがアイズの目的ではあるが、自分から呼び出しておいて、それだけ聞いてはいさよなら、というのは良くないだろう。

なら、どうすれば良いのか。

ふと目を上げると、少し先に本屋があるのが見えた。

そして、Lv.5の冒険者の目は、平積みされていたとある雑誌に書かれた文字を捉えた。

 

『女性必見!お出かけ特集!』

 

これでしかない!アイズは書店員には悪いと思いつつその本屋で立ち読みを始めた。

 

〜15分後〜

 

アイズはガネーシャ像へと歩きながら、先程の雑誌に書いてあった事を思い返していた。

 

・『手を繋ぐべし』

 

・『食事の時は食べさせあうべし』

 

・『嬉しい時はとびきりの笑顔をするべし』

 

・『食事代は、奢ってもらう場合でも、一度払う素振りを見せるべし』

 

etc...

 

…そう。アイズは雑誌の表紙の言葉を読み飛ばしていたのだ。

正確には、

 

『(恋愛に悩む)女性必見!(彼を骨抜きにしちゃう)お出かけ特集!』

 

で、あった。しかもその欄を書いたのはどこぞの神。

つまりその神の独断と偏見で書かれたものであった。

無垢なアイズはそれらを一般的な"お出かけ"と勘違いしたのだった。

そうしてアイズは、頭の中でそれらの事を復唱しながら待ち合わせへと向かうのだった。

 

 

 

……だが、忘れてはならない。

アイズのここまでの行動は、全てレフィーヤ(アイズを慕う少女)に見られているのだという事を…

 

「な…ななななんでアイズさんがあんな本を⁉︎もしかして意中の男性でもでき…いえそんなはずがありません!あの戦闘狂(バトルジャンキー)のアイズさんにそんな事‼︎」

 

「…でも、でももしそうだとしたら…⁉︎もしそうだとしたら私は…私はあばばばばばばば…!」

 

先程アイズが立っていた本屋がちょうど見える位置にある路地。そこで1人の妖精が失礼な事を言いながら悶えていた。

 

 

 

♢♢♢♢

 

…彼が、アスタが、来ない。

時計の針は12時8分を示している。

どうしてしまったのだろうか。

…もしかして嫌だったのだろうか。

そうだ。私達は彼の家族(ファミリア)を傷付けてしまったのだ。

嫌われていても仕方がない。

だんだんと鬱思考になっていくアイズ。

と、そこに懸命に走る足音が聞こえてくる。

その足音は真っ直ぐアイズへも向かっている。

 

「…っ!わ、悪いアイズ!遅れた!」

 

アスタは来てくれた。

よかった…彼は怒ってないみたい。

だから少し嘘をついた。

 

「ううん…大丈夫。そんなに待ってないから。」

 

「そ、そうか…?なら良いんだけど…」

 

「……」

 

「……」

 

会話が続かない。

…どうしよう。呼び出しておいてこのままなのは悪い気がする…でもどうすればいいのかわからないし…

ふと顔を上げると何故か引きつった顔をしたアスタ。

 

「アイズっ!行こう‼︎」

 

「………うん」

 

気付いたらアスタに手を握られて走っていた。

彼もあの本を読んでいたのだろうか。

こうして、私たちの"お出かけ"は始まったのだった。

 

 

 

 

♢♢♢♢

 

…じゃがまるくん、食べたかった。

 

食べたいものはある?と、聞かれてじゃがまるくんを押しに押したが、普通に却下された。

 

アイズはこういった喫茶店に入る事はほとんど無かったので、無難に、人気No. 1と書いてあったパスタを注文した。

向かいの彼はピザを食べている。

つい先日までダンジョンに潜っていたアイズには、この場所はとても暖かく感じられた。

 

(偶には、こういうことするのもいいのかな…リヴェリア達にも怒られないで済むし)

 

(やっぱり…私がまだ弱いから心配かけちゃうのか、な?)

 

そんな事を思っていると、不意に彼が口を開いた。

 

「あー…じゃがまるくんは後で行こう?この間の礼に奢るから、な?」

 

!!!!

 

「……!」

 

コクリ、と頷く。

 

顔には出さなかったが、アイズはその一言ですべて先ほどまで考えていた悩みも吹き飛んだ。

それを聞いた途端、アイズの心の中の幼いアイズが両手を上げて走り回った。

寧ろそれしか考えられなくなってしまうまであった。

 

じゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくんじゃがまるくん

 

「…で?俺に何か聞きたいことがあったんだろ?」

 

その声でハッと我に帰る。

 

そうだ。今日はその為に彼を誘ったのだ。

 

 

聞かなければ、彼の強さの理由を。

 




どうもこんにちは。レフィーヤです。
現在私は遅刻野郎断罪会議に参加しているのですが…

「下手に手を出せないとなると…どうするか」

「「「うーーーん」」」

「もうさ、別によくね?」

「「「「は?」」」」

「怖い怖い‼︎ちょ、そこのエルフっ娘まじ怖い!」

当たり前じゃないですか。
アイズさんの貞操がかかってるんですよ?
この世にそれ以上の問題があるだろうか?
いや、ないです!

「いやさ、俺としては【神々(俺たち)の嫁】ことアイズたんの可愛いとこが見れればオールオッケーなわけよ」

ブチン!

「…解き放つ一条の光、聖木の弓幹。汝、弓の名手なり。そげ

「だめぇぇぇぇ!!!!ダメやレフィーヤ‼︎神殺しはダメや‼︎…このまま続けたらレフィーヤが神殺しになるかもしれんから今回はここまでや!堪忍な‼︎」

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