メタルマックス ありふれたサイドストーリー   作:KR410

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10歳の勇者。

4,5発ほど、問答無用でげんこつされた。
殴り倒された勇者の頭からは、「プシュー」と湯気が上がっていた。
うつぶせる勇者。
だが、記憶が徐々によみがえってきていた。


謎の人 「あーーー!!! 前部飲んじまいやがった・・・・・」
謎の人は、水筒を覗き込み、フリフリしている。


レイト 「・・・・・ (プシュ~~~) 」

レイト 「・・・・・はっ!」
レイト 「そうだ! ゲゲマミレン!!!」
勇者が、ガバッ! と、何事も無かったかのように起き上がった。
やっぱり、全く効いちゃいない。

レイト 「ねえ、オレはモンスターと戦ってたよね!」
謎の人 「どうすんだよ~、これ・・・・・」

謎の人物は、なんだかオロオロしながら、バギーを止める。

レイト 「誰なんだ、あんた?」
謎の人 「お前こそ誰だよ! お前、フィエの仲間じゃねーのかよ!!!」

謎の人は、口元のクフィーヤを下げ、ゴーグルをおでこに上げた。
その表情は、レイトの想像以上に若い、というより幼かった。
レイトよりは、年上そうだったが。

レイト 「あれぇ! やっぱり、博士じゃねーじゃん!!!」
謎の人 「だから、おめーは、なぁーんなんだよぉーーー!!!」
レイト 「そう言うあんたこそ誰なのさー???」


勇者の壁を越えろ! 英雄は狂気をはらむ 第2話 勇者はすぐに喧嘩する

勇者が飲み干したのは、ある程度の体力、状態異常も回復できるスペシャルドリンク「ドポピタン・G」。 (若干の副作用あり)

即効性のドーピングのおかげで、元気はつらつ♪

 

謎の少年 「おまえ、それ、フィエを助けるための切り札だったんだよ! どうしてくれるんだよ~」

レイト 「だから、フィエって誰の事なのさ! なんでオレ、ここにいるのさ!!!」

謎の少年 「さっき、フィエを助けるために、ババアと戦ってたんじゃねーのかよ」

レイト 「ババア? 助ける? フィエ???」

 

ようやく、レイトにも話がつながってきた。

 

レイト 「そうか! あんた、さっきのお姉さんの仲間の人だね!」

少年 「だからさ、そうゆうお前は、何もんだって聞いてるんだ。 あいつの仲間じゃねーのかよ!」

レイト 「はあ? あんたこそ、お姉さんの仲間じゃないのか???」

少年 「なに言ってやがる! 仲間に決まってるじゃねーか!」

レイト 「だったら、仲間の顔ぐらい知ってるでしょうよ?」

少年 「だから、なに言ってんだよ! 俺が仲間の顔を忘れるアンポンタンだって言いてーのか!」

レイト 「そうじゃないか! じゃあ俺の顔を、よ~~~く、見てみ」

少年 「見たら何か、あるってのかよ?」

 

  ・・・・・・・・・・

 

しばらく、少年と勇者が顔を見合わせた。

しばらく、アホっぽい時間が流れていく。

何も起こらない。

 

勇者 「この顔に見覚えは?」

少年 「・・・・・無いね、まったく」

勇者 「でしょ」

 

少年 「・・・・・・・・・・」

勇者 「・・・・・・・・・・」

 

勇者 「・・・・・そう言うこと!」

少年 「・・・・・・・・・・?」

 

 

少年 「だぁぁぁからぁぁぁぁぁぁ、おめーはいったい、だぁぁぁぁぁれなんだよぉぉぉぉぉ!!!!!」

謎の少年はぶち切れ気味だった。

 

全く話がかみ合わない、ガキンチョ二人。

勇者との話が要領を得ない事など、日常茶飯事の出来事だったが、ここまで迷走することは、さすがに珍しい。

 

レイト 「ちょっとちょっと、話が見えないよー」

少年 「こっちの台詞だ、バッキャローめ!!!」

レイト 「なんだと、あんた、このヤロー!!! だいたいあんた、さっきから聞いてりゃあね、あんた・・・、あんたあんたうるせぇぇぇぇぇ!!! 先に名のりやがれぇぇぇー、話進まねーだろ、バッカヤロー!!!」

 

何だか、険悪になってきた。

そして、おかしな罵り合いが始まった。

実は二人とも、それぞれに色々あって、気持ちが高ぶっていた。

これでも感情を、かなり押さえ込んでいる。

 

少年 「命の恩人に向かって、なんだと、その言い草わぁぁぁぁぁ!!! 俺は、エイジだ、バカヤロー!!!」

レイト 「だぁーれが命の恩人だよぉー!!! 助けてもらった覚えは・・・・・、あれ? オレ、レイト。 助けてくれたって?」

少年 「そう言ってんだろー、クソガキレイト!!! ヨロシクだ、このイカレヤロー!!!」

レイト 「なにをーーー!!! 助けてくれてありがとうだ、エイジだってガキだろ、ガキー!!!」

少年 「ガキガキうるせー、バッキャロー! どういたしましてで、こちらこそってんだ!!!」

レイト 「ぬぅかせぇー! なにがこちらこそだ! お礼する義理はあっても、礼言われる覚えはねーってのー!」

少年 「礼を言う義理はあるんだよ!」

レイト 「意ー味わかんねえ!」

 

少年 「・・・・・・・・・・」

 

少年 「礼を言う義理はあるんだ・・・・・、フィエを助けるって誓ってくれたじゃねーか・・・・・」

エイジ少年のテンションが、突然下がった。

それどころか、バギーを巧みに操っていた彼の目に涙が浮かんでいる。

 

少年 「フィエを助けるって誓ってただろ、うれしかったんだ」

レイト 「いやいやいや、ははは・・・・・は?」

 

真顔でお礼を述べる少年に、若干照れる勇者。

しかも、その少年には命の借りがあるようだった。

 

レイト 「・・・・・・・・・・」

 

レイト 「あれ? なんで知ってんの? あそこには、オレしかいなかったはずだよ?」

エイジ 「ははは、 オレも居たんだぜ、覚えてねーのか?」

レイト 「エイジがいた・・・・・?」

 

レイトは、頭の中を整理してみた。

 

燃え上がる装甲車。

鋼鉄を切り裂く少女。

愛犬家のババア。

パンチを受ける自分。

そして、ゲゲマミレンに誓った、あの言葉・・・・・

 

レイト 「う~む・・・・・?」

 

暴れる機関銃。

驚くゲゲマミレン。

力尽きる勇者。

走馬灯に現れた、姉と兄弟達と、むかつく博士とオルガンを弾き狂うフランケン。

そして、呪いの戦車帽・・・・・

 

レイト 「あっ !? 」

 

レイト 「お前が、ゲゲマミレンか!!!」

エイジ 「ははは、そうそう、ゲゲゲのね・・・・・」

エイジは、涙をこらえて、涙をいっぱいにためて、にっこり微笑んでいた。

 

 

エイジ 「・・・・・・・・・・」

 

 

 

エイジ 「だーから、変なあだ名をつけんじゃねえぇぇぇぇぇぇ!!!」

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