目がまわる、平衡感覚が無い。
幻聴がする、聞こえるもの全てにエコーがかかっているかのようだ。
体の自由も全く効かない。
まるで、凪の水面をゆらゆら漂うような、とても安楽な気分で。
安らかに、おちついていく心。
同調するように、呼吸も整い、体も不自然なまでにリラックス。
だがしかし、全く眠くはない。
そこは、ほんとの天国なのだろうか?
とても柔らかい音にあふれ、ぐにゃぐにゃした光にあふれ、ふにゃふやと楽にあふれる世界♪
レイトは、音楽の究極に包まれていた。
レイト 「ああ~♪ これが。 これが、本当の音楽だよ、ね、博士♪」
勇者の耳には、あの戦慄は聞こえなかった・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
たつ 「おい、レイト! シャキっとしろい!」
レイト 「はにゃあ~~~♪♪♪」
少年が気持ちよさそうに、目をグルグルまわしながら倒れている。
レイト 「はにゃにゃあ~♪♪♪」
たつ 「おら、口開けろ、ほら。 がんばれよ、死ぬな!」
気持ちよさげな少年の寝顔。
夢の中のレイトに、誰かの声が響いてきた。
スローな声 「おぉぉらぁぁぁぁぁ~、口~開~けろ~、がぁぁぁんば~れ~、死~ぬ~な~よ~~~」
レイト 「ふにゃあ~~~♪ ここ、天国だよね~♪ 気持ちいい~や~♪」
声 「しぃぃっかぁりぃしぃろ~、いぃまぁらぁくぅにぃしぃてぇやぁるぅかぁらぁよぉ~」
レイト 「あはは~♪ 気分良いんだ~、おかまいなく~♪」
・・・・・ ゴクリ !
漂う勇者の喉もとを、冷たい何かが伝っていく。
レイト 「ははははは~♪ ははは、はは、Ha!!!」
レイト 「・・・・・・・・・・」
レイト 「Haaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!」
顔が、ゴルゴだった。
勇者は、アメコミ・劇画調で飛び起きた!
レイト 「Aaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
たつ 「ふう~、間に合ったか!」
たつは、恐ろしげな青仏の表情を浮かべると、赤い色をしたタブレットを飲みこんだ。
たつ 「ハハハッ♪ 焦ったぜ。 間一髪だった・・・・・」
レイト 「Aaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
たつ 「ハハハハハッ♪ ハハ♪」
たつ 「・・・・・、Ha!?」
ゴルゴとジョジョが、楽しそうに、踊っている♪
嬉し涙を流しながら♪
よだれを拭うのも忘れ狂って♪
レイト 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
たつ 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
レイト 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
たつ 「aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
レイト 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
たつ 「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
レイト 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
しばらく、楽しそうに踊っていたジョジョのテンションがじょじょに落ちてきた。
ジョジョの顔がジョジョにジョジョではなくなり、顔色もジョジョに元の浅黒い肌色に戻っていく。
たつ 「カハッ! けほけほ、ふー、ふー!」
レイト 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
たつ 「レイト! おらぁ! オメーもこれ飲むんだぁー!!!」
レイト 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
たつは、ハイテンションのゴルゴに抱きついた!
レイト 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
・・・・・ ゴクリ !
レイト 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
レイト 「aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
レイト 「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
レイト 「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
号泣しながら抱き合う二人❤
レイトは、傍らに転がるリュックから水筒を取り出した。
ほぼ無意識に、反射的に、いっきに飲み干した。
今日は、飛びまくりな勇者。
そして、またもわけもわからずに現実世界に転送されたのだった。
勇者はみんな目が命❤
その目には、よだれ・鼻水を流し、涙を流している強面が、アップで写っている。
レイト 「うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
勇者はいつも、大いなる決断を迫られる。
考える時間などありはしない。
レイト 「ぎゃぁぁぁぁぁ!!! モンスター!!!!!」
たつ 「おわぁぁぁぁぁ!!!!!」
がっごぉぉぉぉぉんんん☆
たつ 「・・・・・ (ピクピク) 」
勇者は、持っていた水筒をとっさに振り下ろしていた!
そして、勇者の攻撃は、当然のように改心の一撃!
レイト 「わぁぁぁぁぁ!!! はぁ! はぁ! はぁ! はぁ!」
たつ 「・・・・・・」
レイト 「はぁ! はぁ! はぁ! ・・・・・」
たつ 「・・・・・・」
レイト 「・・・・・・あ、あれ?」
たつ 「いてててて、いっっってーなー!」
レイト 「た、たっつぁ・・・・・、たつさん?」