メタルマックス ありふれたサイドストーリー   作:KR410

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一目散に撤退する人狩りトレーダーのトレーラー。
トレーラーの後ろ扉がわずかに開く!

「がるるるるる~! ワンワンワンワン!」

扉の隙間からは、殺気立ったワンワン約10匹が外に飛び出していった。

その運転席に座る、美しきサーベラ婆さん。
険しい表情で口笛を一吹き、そして手に持ったマイクを置くとアクセルべた踏みのまま、コンソールとタッチパネルを激しく叩き始めた。

ディスプレーに表示される情報は、黄色と赤文字の大小様々な「Unknown」ばかり。

サーベラ 「このー! ポンコツがー!!!」

悲鳴を上げ続ける接敵警報。
だけど、「それは何か?」とCユニットに問うても、返答は決まって「わかりません!」
そして、ご機嫌斜めの「ウォズニアクD」通称二ア君とカンシャクな婆さんは喧嘩を始めた。
そんななか、サーベラは些細な情報を一つ、見落としていた。

他の赤字の情報や、赤い警報ランプにまぎれて、サブモニターの端にも赤い警告灯が一つ光っている。

後ろ扉の半ドア警告灯が。


魔城の勇者 第終り話 奴隷と主人がプロローグ

戦車大隊。

 

鋼鉄の怪物達が近づいてくる。

はたして敵か味方か?

少なくとも、ババアの敵なのは間違いないようだった。

この暗闇ではシルエットしかわからないが、目を凝らしてよーく見てみると・・・・・

 

軽戦車が3両と兵員輸送装甲車、それに・・・・・、無限軌道トラック?

 

うーん、大隊と言うには、なんだか意外としょぼい。

 

あっ! いや! だがしかし!

 

どの くるま にも、とんでもない大型砲が搭載されている♪

 

戦車に対峙するかのように、勇敢なポチたちが駆け寄ってくる。

ドデカイ大砲を搭載した軽戦車軍団は、ワンコなど眼中に無いのだろうか?

機銃を撃ちまくりながら近づいてくるワンワンを無視して、トラックを追いつめにかかっているようだ。

 

ワンワン達は、激しく牽制をかけながらコンビネーションで包囲を狭めつつあった。

すると!

 

 ちゅどぉぉぉぉぉんんん!!!!!

 

どぉぉぉぉぉん! ごごぉぉぉぉぉんんん!!!

 

先頭を走っていた、とんでもない大砲を積んだ戦車が吹き飛んだ、木っ端微塵に。

爆発の瞬間、砲塔と主砲は見事に折れちぎれ、吹き飛んでいた。

 

なんだか、おかしなベストを着込んだポチが、牽制射の間隙を縫うように、次の戦車に突っ込んでいく。

 

 ちゅどぉぉぉぉぉんんん!!!!!

 

どぉぉぉぉぉん! ごごぉぉぉぉぉんんん!!!

 

ポチが自爆攻撃を仕掛けていた。

さながら、自走誘導爆雷、ミスター・ポチ。

顔が半笑いでないぶん、本家よりたちが悪い。

そして、次の戦車もぶっ飛んだ。

だが、いくらポチの自爆ベストがとんでもない破壊力だとしても、いくら軽戦車だからといっても、それにしてももろすぎる印象は拭えなかった。

まるで、ブリキの戦車軍団のようだ。

いったい彼らは何なのだろうか?

 

 ちゅどぉぉぉぉぉんんん!!!!!

 

そして、また一両が木っ端微塵に。

 

 

 

  サーベラ婆さん 「・・・・・? なんだって?」

 

 

サーベラは、コンソールボックスをしばきながら、独り言を言っている。

モニターには、予測される危険度MAXの光点が5つ、それがなぜか次々に消滅していた。

 

婆さん 「いったい何だってんだよ?」

 

そのもろさが逆に、まるで砂漠全体を駆け巡る大破壊3伝説の一つをれんそうさせた。

 

 3伝説とは。

大破壊事態が伝説、と言うよりは伝説的、口頭伝承による噂なので嘘臭いのだが、その中でも一際胡散臭いストーリーが3つあった。

  とあるハンターの英雄物語

  呪われた亡霊戦車大隊の怪奇譚

 

そして、魔剣士伝説

 

どれも一般にはおとぎ話だが、その一つが現に、ここに実在している。

だとしたら、亡霊戦車だって、もしかして・・・・・

 

車内ディスプレー全てが青ざめていく・・・・・

 

婆さん・怒 「なーんでそうなるんだい! このポンコツがー!」

 

そんなお茶目な推論を立てる二ア君の頭を軽く、ぶんなでながらも、婆さんは逃走スピードは落とさずに、だが、一目散に離脱するルートは取らず、戦車大隊と距離を置いての情報分析を開始した。

 

二ア君 「いや、だって、「美しき」サーベラ様が、「Unknown」以外の返答を要求されましたので、ボクのお勧めを提示いたしました、なにせ情報不足なモノで・・・・・」

 

モニターには、そんな、なんだかめんどくさい文章がパララララと表示されて、文章の後には「SORRY SORRY SORRY ・・・・・」、永遠とパラララしていた。

いったい、どんな調教をしたのだろうか?

 

そんな、ちょっとめんどくさい「二ア君」は、それでもとっても優秀なのだった、実は!

 

警報 「ビーーーーー!!!」

 

ディスプレーに赤い大文字が走る!

 

二ア 「美しきサーベラ様、大変ですよ」

婆さん 「どうしたの!」

二ア 「美しきサーベラ様、外れてます」

婆さん 「外れた! 何がよ?」

二ア 「美しき・・・・・」

 

美しきを大きく強調するあまりに、モニターがほぼ真っ赤に染まり判読できなくなってきた。

サーベラが、再び二ア君をぶんなでる。

 

 

二ア 「外れてます、外されてます、大変ですー! フェネックの拘束がです!」

婆さん 「おバカー!!! それを先に言えー!!!!!」

 




-

  あとがき

一応確認を。

ニア君との会話は、あくまでもディスプレー上でのやり取りです。
ただし、音声自動入力なので、婆さんは独り言をブツブツと。
ニア君は、その他の多くのCユニットと同じように、ババア専用に調整(調教?)され個性的ではあるのですが、自我を持つほど高度知能を有してはいません。

たぶん・・・・・
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