そして、艦橋、船体、その他、各部署のおやつ休憩は終わり、ラスの元気のいい号令で全艦始動体制!
フリフリも、それぞれ、自分達の持ち場に戻って行った。
アルと姫子は、物資の調達部隊に合流。
かなたはティクと、補助動力室に向かった。
かなた 「・・・・・・・・・・だったんだって」
メギ 「ふーん、それで?」
がこーん! がこーん! がこーん! がこーん!
かなた 「それでって・・・・・?」
メギ 「まあ、その話が事実だったとしてだよ、魔剣士が実在するとして、そんなやばい事に首を突っ込んだレイトなら、生きてるだけでも儲けもんでしょ!」
ティク 「・・・・・ですねー」
かなた 「うーん、でもねー・・・・・」
なんとも冴えない、釈然としない表情を浮かべるかなた君。
だけど、ハッピーエンドじゃないとか、単純にそんな事で悩んでいるわけではなかった。
メギ 「あれ? 違うの?」
かなた 「違うよー! オレだってね、それぐらいはわかってるもん」
メギ 「うそー!」
がこーん! がこーん! がこーん! がこーん!
メギは手を止めず、かなたとティクのよた話を聞いていた。
ティク 「まあ、かなたの気持ちもわかるよね、結局、じゃあ誰が一番悪いんだって話だからね」
かなた 「そう! そうなんだよ!」
メギ 「かなたは、誰が一番悪いと思うのよ?」
かなた 「う~ん、そう直球で聞かれるとねー・・・・・、 やっぱり、魔女?」
メギ 「だけど、魔女は「首(お尋ね者)狩り」なんでしょ。 多くの街や人をを救ってるはずだよね」
かなた 「でもでも! そのために沢山の子供達が犠牲になってるじゃん! それじゃあ、あんまり理不尽じゃないか!」
メギ 「だから、感情的にならないの! よく考えてみなさい、村の子供達の方が多く死んでるし、レイトの父ちゃんもおんなじことをしてるわよ」
かなた 「えっ? ・・・・・ ああ、そうか・・・。」
メギ 「確かに犠牲になった子達はかわいそうだけどね、だけどそこに善悪の差は無いよ。 巻き込まれた事件が違うってだけ」
かなた 「・・・・・」
ティク 「メギさんの言う通りだけどさ、それを言っちゃ身も蓋も無いってゆうか、何てゆうか・・・・・」
がこーん! がこーん! がこーん! がこーん!
かなた 「・・・・・ メギはドライすぎだー!」
メギ 「バカかなた! だから熱くならないの!」
かなた 「うう~」
かなたが、ぶんむくれた。
がこーん! がこーん! がこーん! がこーん!
メギ 「ニコラー、 何とか言ってやってよ!」
かなた 「ニコラー、 オレ、間違ってないよねー!」
ニコライ 「うん? そうだなー・・・・・」
仕事熱心なニコラだが、年長者として少年少女の話を聞いていた。
珍しく仕事も片手間に。
ニコライ 「じゃあさ、レイトがエイジを見つけられなかったのは何でだ?」
メギ 「たぶん、偽名を使ってるんでしょ、足が付かないように」
かなた 「なんでさ! なんでエイジが、偽名使わなきゃならないんだよ!」
メギ 「正規のハンターに喧嘩を売った上に、お宝を横取りしてるからよ」
かなた 「お宝ってフィエのこと? そもそも、あのババアがいけないんじゃないか!」
メギ 「感情的になってもダメだって。 話を聞く限り、ババアは合法的に活動してる。 レイトとエイジは、非合法な事ばかりしてる。 どっちが悪いか、一目瞭然」
がこーん! がこーん! がこーん! がこーん!
メギはハンマーを振るいながら、チラッとかなたの目を見た。
だが、目の合ったかなたは、口を尖らせて プイッ! とそっぽを向いた。
かなた 「ふん!」
ティク 「まあまあ、二人とも」
ニコライ 「じゃあ、レイトはなんで偽名を使わないんだ?」
メギ 「あいつの考えなんて、まともなアタシにわかるわけ無いじゃん」
メギは、至極まっとうに、偽名生活を実行中。
かなた 「レイトさんは、変わり者だけどいい人だ! メギと違ってね!」
メギ 「あっそ、じゃあ、かなたはレイトの考えがわかるの?」
かなた 「それは・・・・・」
ティク 「まあまあまあ、レイトさんはね、「偽名を使えば姉ちゃんとの縁が切れるんだ!」っていつも言ってるよ」
がこーん! がこーん! がこーん! がこーん!
かなた 「ほら~! いい人じゃないか!」
メギ 「レイトの勇名は、今は九割方悪名でしょ。 地元にはむしろ、迷惑じゃない?」
かなた 「あ、そっか!」
ティク 「・・・・・かもね」
ニコライ 「偏ってんなー、二人とも♪ ハハハー♪ なあ、てっくん」
ティク 「・・・・・ですねー」
かなた 「てっくーん!」
がこーん! がこーん! がこーん! がこーん!
ニコライ 「まあ、何があっても自分を捨てないレイトみたいな生き方は、並の人間にできるもんじゃねーのは確かだぞ。 俺もあいつは苦手だけど、そこは凄いと思うぜ、素直に♪ だろ!」
メギ 「・・・・・まあね。 ツッコミ入れたいとこが、無いわけじゃないけど」
かなた 「もぉー! 素直に凄いって言えばいいじゃんか!」
メギ 「だから、いちいち熱苦しいって」
ティク 「レイト様は確かに色々アレではあるけどね、だけど自分の名前を旗にして戦ってる凄い人だよ! オレもその旗に救われたから」
メギ 「凄いと思うわよ。 善悪は別として、まるでお尋ね者の生き方だよね」
かなた・怒 「メギさん!!!」
メギ 「だからー・・・・・」
がこーん! がこーん! がん! ・・・・・
かなたが本気で怒っている。
メギはハンマーを振るうのを止めた。
メギ 「ごめん、てっくん」
ティク 「あははは。 まあ、まだガレリアがお尋ね者に認定されたわけじゃないですから・・・・・」
かなた 「てっくん、ごめん」
ティク 「まあね、ここにはたくさん家族がいるからさ。 たぶん不幸ではないさ」
ティクがニッコリと、優しい笑顔を作った。
ニコライ 「それじゃあ、エイジは何で黙って消えたと思う? てっくん?」
ティク 「うーん・・・・・」
メギ 「レイトの旗を仰いでたら、すぐに足が付くからでしょ!」
かなた 「なんでそうなるんさー!」
ティク 「かなた、そう言う面は無きにしも非ずかも・・・・・、レイトさん、何をするにも全力だから」
かなた 「いやいや! 認めちゃダメだよ!」
ニコライ 「ははは♪ 質問を変えるか。 じゃあ、たっつぁんに託したエイジのメッセージはなんだったんだろうな?」
メギ 「ほえ?」
メギが視線だけでなく、体ごとニコライに向かって振り返った。
ニコライ 「レイトは何で喋らないんだ? 何が気に食わないと思う?」