メタルマックス ありふれたサイドストーリー   作:KR410

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広大な砂漠のど真ん中に「夜の蜃気楼」と呼ばれる、とある街がある。
アウトローの吹き溜まり、法外都市「エル」。
それはとても大きな街だった。
大通り沿いの歓楽街は賑わい、路地の歓楽街は賑わい、地下の歓楽街は賑わい・・・・・、あらら?

その街のほとんどは歓楽街。
朝も晩もなく輝くネオン。
街に働くものは無く、ただただネオンに群がり喧騒を繰り返す人々。


2 リリーローデッド 予告編

-

 

   かなた 「連日繰り広げられるパレード? 冗談でしょ」

 

 

少年が、広大な砂漠を四駆のクロカン車で渡って行く。

辺りは暗く厳しい寒さに快適とはいえないが、その地方の大型怪獣のほとんどは昼行性だった。

 

アドラ 「ナハハハハ♪ みんな陽気なんだ♪ まあ、信じられ無いよね、アレは♪」

 

助手席には、相当胡散臭い、黒ずくめの少年が相乗りしている。

手足を伸ばし、拳はしっかりと窓と天井のグリップを握りしめ、フットレストを力いっぱい蹴っ飛ばしながら、軽妙な笑い声を上げていた。

 

かなた 「・・・・・」

アドラ 「ハハ、ナハハハハ♪ だ、だからー、黙っちゃダメなんだって♪ 何か話をね、しようじゃないの、ねー、少年♪」

かなた 「・・・・・、キミがほんとにアドラ」

アドラ 「おー! おおおーーー!!! 何を言ってるんだい! どこからどう見てもー!」

 

二人の前方に、砂のわだちが迫っている。

小型クロカン車「スージー」を操るかなた少年の左足が、フットペダル(ブレーキ)をわずかに押した。

すると、スージーはほんのわずかに減速、加速して小さなわだちを越えて行く。

それはとても、ほんのわずかに。

 

アドラ 「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! うわ! うわぁぁぁぁぁ!!!」

かなた 「ほんとーかよ・・・・・」

 

 

 

魔っ暗闇の砂漠に浮かぶ、ひどく歪(いびつ)に禍々しくカラフルな光が揺らめいている。

夜の砂漠の蜃気楼。

その蜃気楼は、とても鮮明に、だがとても怪しく虚ろに点滅する光を放っている。

 

 

 

かなた 「アレなんだ、アレ・・・・・」

アドラ 「ナハハハハハ♪ アレさ♪ ね、イカレてるだろ♪」

 

夜の砂漠が、サーチライトに揺らめいている事は間間ある事ではある。

 

比較的安全な砂漠の夜とはいえ、夜行性の怪獣がいないわけではない。

渡りの習性を持つモンスターなども時折り現れる。

それになにより、旅人を偽装する人ならざる怪物たち。

 

ある事ではあるのだが、眼前のアホな光はどう見ても、その類のライトではなさそうだった。

 

かなた 「・・・・・、う、うっそだー!」

アドラ 「イヤイヤ、ほんとにほんと♪」

かなた 「じゃあ、何かの罠だよ!」

アドラ 「だからー、アレが「夜の蜃気楼」なんだって♪」

かなた 「アレ、街だって!?」

アドラ 「そだよー♪ 毎日陽気にカーニバル、命をサイコロにのせて燃やす街、ここが噂の「エル・二ニョ」さー♪」

 

七色に輝くサーチライト。

ぼんやりと黄金に浮かび上がる街。

ネオンに誘(いざ)なわれ、集まり来る怪物と怪獣たち。

噂のエル・二ニョは、無数のモンスターに襲われていた。

 

アドラ 「ナハハハハ♪ ほらね、やってるやってる♪」

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