「衛宮、ちょっといいか?」
「ん、何だよ慎二」
俺、衛宮士郎は放課後に慎二に声をかけられてそちらの方を向く。
ウェーブがかかった青っぽい髪に整った顔立ち。十中八九イケメンと呼ばれる部類の奴に入るだろう。
「すまないが、弓道場の掃除当番を代わってくれないか?僕は今日何でも屋『DRAK』のシフトの日なんだよ」
「ああ〜、そういや今日は慎二の番だったな。ん、わかった。他の奴らは?」
「他の奴も用事だとか何だで掃除には来られないらしい。お前一人に任せるのは心苦しいが、今度何か奢るからやってくれないか?」
「別にそこまで気にすることじゃねえよ。……まあ奢ってくれるってんなら大判焼きでも奢ってくれ」
「ハハッ、安上がりだな、衛宮は」
慎二は微笑んでから俺に手を振って学校を後にした。
……さーて、と。俺もちゃっちゃか掃除を済ませてしまいますか。誰か生贄がやってこないかなー、なんてな。
う〜☆トイレトイレ。
今トイレを求めて全力疾走している俺は高校に通うごく普通の男の子。強いて違うところをあげるをすれば魔術が使えるってとこかナ……。名前は衛宮士郎。え?もう一回聞いただって?いいだろ重要なことなんだから二回でも三回でも言うさ。
そんなこんなでトイレを済ませて、さて帰ろうと思った時にふと見るとそこでは金属音を打ち鳴らしながら戦っている二人の人影の姿があった。
好奇心に駆られて眼に強化魔術を施して視力パワーを上げてから見ると、青い全身タイツの槍を持った男と赤い外套を着た白髪に褐色の肌で双剣を持った男が戦っていた。
赤い外套の方はてっきり白髪で褐色の肌だからブロントさんかと思ったが、ブロントさんならもう少し大きいはずだし違うな。それにブロントさん二刀流使う奴は心が見にくいって言ってたな。
「----誰だ!」
あ、やべ、気付かれた。
ここはブロントさん直伝のトンズラでおさらばしまーす!
今度は脚力にブーストをかけてBダッシュ。こんなところにいられるか!俺は家に帰るぜ!
でもちょとわずかに気になるし後ろをチラ見すーれーばー……うわぁお。スッゲェ勢いでピョンピョン跳んでら。
あぁ〜^心がピョンピョンするんじゃ〜^
おっ(^ω^)目の前に降りてきたな。こりゃ逃げらんねえわ。
「悪いな、坊主。お前に恨みはないが、うちのマスターが神秘の秘匿がどうこう言ってだな。アレを見られたからにゃお前を殺さなきゃなんねえ」
神秘の秘匿……って俺が魔術師じゃないと思っているのか。
hai!俺は魔術師じゃなくて魔術使いでっす!
にしても普通記憶の消去だよなぁ、MIBでもそうするぞ。
「ま、バレてしまったのが運の尽きってこった。じゃあな、坊主」
そう言って全身青タイツは俺を槍で貫こうとしたので
「はやくきてー;;はやくきてー;;」
と魔法の言葉を発動!
挨拶なんかよりもよっぽど確実に使える魔法の言葉だ!
ギィィィィン!
槍が何かによって滑らされ、弾かれた音が響く。この音は……!
「俺は通りすがりのナイトなんだが聴き馴染んだ声がはやくきて;;はやくきてー;;と助けを求めていたのできょうきょ現場にカカッっと参戦するとそこには光の御子、クランの猛犬クー・フーリンがいた。……って、おいィィィィィィィィィ⁉︎」
きた!盾きた!メイン盾きた!これで逃げるる!
って、なんかブロントさんあの全身青タイツを知っている感じ?いや、今はそんなことは重要じゃない。
「じゃ、ブロントさん後よろしく!」
俺は一目散に逃げ出した。
「テメェ……なんで俺の真名を知ってやがる」
「別に知っててもいいだろ神話学者なのかよ」
俺、ランサーことクー・フーリンは目の前に突如として現れた奴を前に問う。
こいつは何故だかは知らねえが俺の真名を知っていた。つまり俺の弱点を知ってるっつうわけだ。
「ランサー、あの少年はどうしたのです?」
後ろから俺のマスターが現れる。
確か名前はバゼット・フラガ・マクレミッツとか言ったか?
俺と同様にルーン魔術を使うマスターだ。ちょいとばかしお堅い人物なのがアレだが、まあ相性は悪くねえだろ。
「こいつに邪魔されて逃げられたわ。つーかこんな極東の地で俺の真名を知っている奴がいるとは思っていなかったぜ」
「……!ランサーの真名を、ですか?彼は貴方に縁がある人物なのでしょうか?」
「んなわけあるかい。俺ぁあんな奴見たことねーぞ」
「それでは益々わけがわかりません。彼が貴方の真名を知っている理由が----もしかして貴方はブリリアント・アンルリー・レーザー・オブ・ノーブル・テザーさんですか?」
「は?ブリ……何だって?」
いやマジでなんだよ。
「ブリリアント・アンルリー・レーザー・オブ・ノーブル・テザーです。
魔術協会に数々の論文を送って一躍注目を集めている人です。
私も彼の論文を読みましたが、実に有意義なものでした」
「ほう……俺のろんうbんに目をつけるとはお前わかっているな。ジュースをおごってやろう」
「ありがとうございます」
素直に飲み物もらってんじゃねーよ!俺が突っ込むのは敵陣と槍って相場が決まってんのになんでこんなことやってんだ!
「それで、ブリリアントさん」
「長ったらしくて読みにくいだからブロントさんでいいぞ(ここら辺の気遣いが人気の秘訣)」
「ブロントさん。貴方は一体何者ですか?ランサーの邪魔をしたということは、少なくとも一撃は受け止めたということだ。
答えてもらいましょうか」
「俺が何者かを語る前におもえが何者かを語るべきだろ。見ろ見事なカウンターで返した」
「これは失礼しました。
私の名はバゼット・フラガ・マクレミッツと申します。
魔術協会の封印指定の執行者です」
「名乗られたのならお前が俺の名を知っていても名乗り返すべきだろうな。まあ礼儀的にね?
俺は俺はブロントでかつて行われた聖杯戦争をナイトの圧倒的なせいおzん能力で生き延びて受肉した元サーヴァントだぬ」
元サーヴァント?
成る程な、道理で俺の攻撃を防げたわけだ。
だがまだ合点がいかない部分がある。まあ言うまでもなく俺の真名を知っていたとこだけどな。
「で?結局お前は何なんだ?
元サーヴァントってーのは置いといて、俺の真名を知っている理由をキリキリ吐いてもらおうか」
「俺の中に大漁の貧弱一般騎士の魂が入ってるつったらどうするわけ?実際荒唐無稽な話を信じれのかよ」
「信じましょう」
「おいおい、信じるのかよ。
……ま、俺も信じるけどな。こいつの目は嘘を言ってねえ」
目は口ほどに物を言う、ってな。
さーて、疑問点がすっかりぽんと消えたことだし、やるとすっか。
俺はブロントに対して槍を向ける。
「今の流れは戦いの流れではなかったと思うんですがねぇ……?」
「アホか、それはそれとしてってやつだよ。あの坊主をどうにかしねーと神秘の秘匿ってのに引っ掛かっちまうらしいからな」
「その通りです。そこを退かなければ、実力行使で押し通りますよ」
「……おいィ?お前ら何勘違いしているかは知りませんが士郎は魔術を使うぞ?だから神秘の秘匿には引っかからないってことでFA」
……あぁん?
あの坊主が魔術を使えるだって?そんな素振りは一切見せなかったが……あ、今にして思えば確かにあいつ一般人にしてはやたら速く走るなーと思ってたわ。
「……だったら殊更彼を追う必要はありませんね。
そういえば聞きそびれていましたが、貴方は今回の聖杯戦争の関係者ではありませんよね?」
「まあな。バイトの助けを求むる声を聞いたから助けただけだから俺は関係者じゃにい」
「それなら結構。関係者なら倒さねばならないところでした」
「おいおい、そん時ゃ俺が戦うに決まってんだろ?俺の戦い方だとか弱点を知った上でこいつがどう戦うか、試してみてえんだよ」
こいつ自身は確実に強者だから、俺の願いも満たされるってわけだ。
なんなら今この場で戦いてーとこだけど、肉だって寝かせた方が美味えし、ここは我慢ってことで。
俺が勝って受肉でも願えば、こいつといつでもやり合えるしな。
「うみゅ、それじゃあ俺はこれで----」
ブロントが立ち去ろうとした瞬間にその姿を消した。
そういった宝具あるいはスキルの類かと思ったが、恐らく違う。じゃあ一体何が起こったんだ?
「……おいィ?一体何が起こったんですかねぇ……?」
俺はキロにつこうとしたらいつの間にやらどこか別の場所にいた。催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてにい。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったんだが!
「わ、本当に召喚できた」
「おいィ?人を勝手にこんなところに出すとから痴漢きんで犯罪行為だぞ。わかってんのか!」
「……?貴方、サーヴァントでしょ?ならどこもおかしくないと思うんだけど」
「サんゔァーントだと?」
よく見たら俺をsYうかんしたとかいう少女の手の甲には令呪があった。
「私が貴方を呼び出したマスターだよ。名前は岸波白野。よろしくね、セイバー」
「おいィィィィィィィィィ⁉︎」
「」確かに俺は本能的に主人公タイポだから巻き込まれることもあるかもしれませんがこれはちょとsYれならんしょ……?
新しいブロントさんのマスターはextra CCCで幼馴染の岸波白野(ヒュム♀)にきてもらったんだが?
今後もこのようなことがあるから楽しみにしてるといいぞ