Fate/supreme night   作:這い寄る劣等感

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一旦投稿


二人のサムライ

「さてwwww一人だけ名乗っておらんが消去法的にアサシンであろう輩を倒しに行くでござるよラニ殿wwww」

 

「草を生やさないでくださいバーサーカー、鬱陶しい」

 

「喚び出したマスターにこんな辛辣な言葉を投げかけられるとはwwwwカイエン殿も大変でござるなwwww」

 

「貴方がカイエンです」

 

 

うるさい。

私、ラニ=Ⅷが抱いた率直的な感想だ。

師より聴いていた話では、聖杯戦争に東洋圏のサーヴァントは聖杯という物を知らないので出ないと聴いていたのだが、どうやらその定説は覆されたらしい。

見た目だけで判断するなら東洋圏のサーヴァントが3人もいる。それにマスター13名、サーヴァント14騎という大所帯でもある。

数が合わないが、サーヴァントの中にそういったことが出来る者がいただけでしょう。

 

 

「それで、どうして暫定アサシンを倒しに行くのか聞かせてもらってもよろしいですか」

 

「なぁに、簡単なことでござるよwwww恐らくではあるがあのアサシンを喚び出したのはローブを纏っているキャスターの方でござろうwwwwそしてそのキャスターは事もあろうにシャントット殿に悪口を言ってしまった故、敗北が確定しているのでござるwwwwそうなったらあのアサシンがどうなるかわからないから、侍同士、決着をつけたい所存wwww」

 

「貴方は草を生やさないと喋れないのですか。意思疎通が出来るだけ普通のバーサーカーよりはマシなのでしょうけど。

そのシャントットさんですか?彼女は強いので?」

 

「強いなんてレベルではござらん。拙者の見立てが正しければ、この聖杯戦争において彼女に勝てるサーヴァントはいないであろうよ。それほどまでに彼女は理不尽な存在だ」

 

 

なんで急に草を生やさなくなったんですか、調子が狂いますね。

兎に角、彼が言うキャスターは途轍もなく強いことがわかっただけ幸運とでもしておきましょうか。

 

 

「そういうわけでwwwwとっとと行くでござるよラニ殿wwww」

 

「勝手に話を進めないでください。そもそも、暫定アサシンの居場所を掴んでいるのですか?」

 

「そこは抜かりなくwwwwあのローブのキャスターと同じ場所にいると目星はつけておいた故、どうも寺にいることがわかったのでござるwwww」

 

「いつの間に探したんだか。では、行きますよバーサーカー。動かざること山の如しとは言いますが、動かなければ何も始まりません」

 

「承知したのでござるwwww」

 

 

やっぱりうるさい。そしてウザい。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめーんwwww待ったでござるかーwwww」

 

「生憎とそなたのような輩を待っていた記憶などないな」

 

「ギャグに乗ってくれないとはwwwwカイエン殿も大変でござるなwwww」

 

「そなたがカイエンだ」

 

 

アサシンも乗ってくれなかったでござるwwww(´・ω・`)

拙者、カイエン・ガラモンドはアサシンと尋常な勝負に臨みたいと思い、パンツ穿いてなさそうなマスターを引き連れて柳洞寺とかいう場所まで来たのでござるwwww

柳洞寺とは言ってもその前の山門でアサシンが待ち構えておるから寺に来たという表現が正しいかどうかはわからないのでござるがwwww

 

 

「それで、何用で此処に参られた。この門を通ろうとするならば、斬り捨てる他ないが」

 

「いやいやwwww拙者、あのキャスターには興味がないでござるwwwwお主との斬り合いがしたくて此処まで参った所存wwwwこの死合、受けてくれるなwwww」

 

「受けてほしいのか受けてほしくないのかサッパリわからんな。まあ受けてほしいのだろうが。

それにしても、おかしな男だな。この私との斬り合いを望むとは」

 

「拙者は侍、お主も侍wwwwこれ以上に理由がいるでござろうかwwwwいやwwwwいらないwwww」

 

「ふ……私が侍、か」

 

 

む?あの反応、彼奴は侍ではないのか?しかし、陣羽織を着て、長刀を持っている姿はまさしく侍そのものと言う他ないのだがな。

 

 

「……あい分かった。では、戦うにあたり私は名乗りをあげるとしよう。

我が真名は佐々木小次郎。そなたの名も名乗られたし」

 

 

なんと⁉︎佐々木小次郎とな?

これまた奇怪な。だがかの佐々木小次郎と戦えるとは、まこと嬉しきことよ。

 

 

「尤も、あくまで佐々木小次郎を演じるにあたって最も最適な無名の魂魄が用いられただけだがな。

私自身は佐々木小次郎その人ではない。ちょっと刀を振っていただけのただの農民だ」

 

「いやいや、謙遜召されるな。そも、拙者にとってお主が本物の佐々木小次郎かどうかなどは一切関係がない。拙者はお主を侍と認めた。それでは不満か?」

 

「いや、不満などあろうはずもない」

 

 

小次郎殿はフッ、と微笑み、長刀を構える。

名乗られたからには名乗り返すのが礼儀というもの。挨拶をされたら挨拶を返さないとスゴイシツレイにあたるでござるからなwwww

 

 

「拙者はカイエン・ガラモンド。いざ尋常に、勝負!」

 

 

 

 

 

 

 

戦いの火蓋は切って落とされた。それにも関わらず、双方動く気配を見せない。

私のサーヴァントであるバーサーカーは階段の下、敵のアサシンは階段の上で静かに佇んでいる。

私にはわからないだけで視線や息遣いなどで牽制合戦を行っているのかもしれないが、傍目にはわからない。

だがその均衡を崩す者が現れた。

 

 

「あら?草を生やしまくる侍に、あのおバカさんに飼われている憐れな侍がいるわね。ちょっとごめんあそばせ」

 

 

私の後ろからやってきたシャントットという真名のキャスターとそのマスターが、さも当然のように二人の間を割って進んで行き、山門を通ろうとする。

 

 

「――――ッ‼︎」

 

「拙者とのデート中に他の淑女に気をとられるとはwwww拙者だけを見てくれないと嫌でござるよwwww」

 

 

アサシンがキャスターを阻もうと刀を振ったところにバーサーカーが割り込んで、その一撃を受け止める。

激しい剣戟の音が鳴り響き、火花が飛び散る。バーサーカーは顔を僅かに渋くさせ、自ら飛び退く。

 

 

「いやはや、中々の腕前でwwww本当に農民かどうか怪しく思ってきたでござるwwww本当はNOUMINでござろうてwwww」

 

「残念だが私は一介の農民だった男だ。死ぬまで刀を振り続けただけのな!」

 

 

アサシンの刀が私が気づいた時にはバーサーカーの喉元まで迫っていた。それをすんでのところで防げたのはバーサーカーの技術による賜物か。

そこから始まる高速戦闘は、アトラス院が造り上げた高性能ホムンクルスである私でさえ判らない動きが多々見受けられた。

こんな状況では支援をしようにも、バーサーカーの邪魔をしてしまう可能性があります。

非常に歯痒い思いですし、非論理的ですが、バーサーカーを信じる他ないのでしょうか。

……?私は何を考えているのでしょう。私は高性能ホムンクルス。そのような考えを抱くとは非常に不可解です。

ですが、この胸から湧き上がるものは一体……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちいっ!」

 

「ふっ!」

 

 

拙者が横薙ぎに刀を振るうと、アサシンは斬り上げで弾く。そこからアサシンは袈裟斬りに繋げてくるが、拙者はそれを刀の腹で受け止める。

鍔迫り合いに持ち込んだ瞬間、足払いを仕掛け、アサシンが倒れたところを目掛け思い切り刀を突き刺す。

だがその攻撃はアサシンの頬を薄く切るだけに留まって、起き上がりざまに腕を浅く斬られる。

このように一進一退の攻防が続く中、先に集中力を切らした方が負けることは、友の言葉を借りれば確定的に明らかでござった。

だが元より望んだことであればこそ、血湧き肉躍ると言うもの。

……これではスキルのせいでバーサーカーになったなんて自分でも信じられないでござるなwwww

 

 

「今更ながら、そなたも歳を召されているようには思えんな。技のキレといい、動きといい、とても見た目中老とは思えぬよ」

 

「見た目だけじゃなく実年齢もしっかりと中老でござるよwwwwサーヴァントは全盛期の姿で呼ばれるとされるらしいのにこの歳だなんてwwwwカイエン殿も大変でござるなwwww」

 

「そなたがカイエンだ」

 

 

再び我らは刀を構える。

一瞬の間を置いて、両者共に飛び出し、刀をぶつけ合う。

一合、二合、三合と次々に刀と刀を交わし合い、互いに相手の隙を見つけては攻撃し、少なくない手傷を負っていく。

だが決め手には欠け、ある種不毛な争いとなりかけていた。

 

 

「暫し待たれよアサシンwwww」

 

「何だ?まさかそなたのような武人が今更臆病風に吹かれたなどと言うのではなかろうな?」

 

「まさかwwww滅相もないでござるよwwww

我らの剣技は総じて互角。ならば、小技でチマチマと削りあってもしょうがないであろう。ここは大技で勝負をつけたいと思うが如何に?」

 

 

このまま戦い続けたところで埒があかない、という訳ではないが、いい加減飽きてきた故。

佐々木小次郎本人でないとしても、佐々木小次郎を演じるにあたり相応しい魂を用いたとなれば、もしかしたらかの技が見られるかもしれないという下心故。

そしてこの肌が張り付くかのような怒りを伴った魔力はまず間違いなく奥でシャントット殿がブチ切れてすぐにでもローブのキャスターは殺られてしまう故。

以上の三点から拙者はアサシンに提案する。

 

 

「ふ、む……。良かろう。その企てに乗じてやろうではないか」

 

「ありがたい。では参るでござるwwww」

 

 

こんな時でも笑いと草を生やすことをwwwwわwすwwれwwwなwwwwいwwwww

拙者が平常心を保つ秘訣こそこれであるが故にwwww

 

 

「この技は、私の死の直前に完成した技だ。畢竟(ひっきょう)、本当の意味で使うのはこれが初めてとなる。これが我が人生を費やし完成した技、秘剣・燕返し‼︎」

 

 

来たでござるか……!

飛燕を斬るために編み出したとされる燕返し。その斬撃は三つ。それが全くの同時に三方向から拙者に襲いかかる。

これは避けきれぬし防ぎきれぬ。正に必殺技と言えるようなモノよ。

だが拙者は前に突き進む。勝算は確とある故に。ただ前へ。

三つの斬撃が拙者を切り刻もうとする瞬間に『見切り』を発動。

この技は相手の攻撃を一度だけ確実に躱すことが出来るというスキル。

燕返しの斬撃が全くの同時でさえなければこのスキルを使うこともなかっただろう。

拙者は斬撃を全て躱し、拙者の大技を発動する。サーヴァントとして現界した拙者にとっての宝具を。

 

 

「『必殺剣・雪月花』‼︎」

 

 

アサシンに返すように拙者もまた三つの斬撃を放つ。

アサシンのと違う点を上げれば、全くの同時に斬撃は相手を襲わぬし、それにこの宝具には追加効果があることであろう。

その中でも特筆すべきは相手に沈黙を与えるもの。

早い話が、真名解放を必要とする宝具を殺すカウンター宝具。

……今回はこの効果は意味がないものでござるがなwwww

三つの斬撃は全てアサシンを捉え、その身から血を噴き出し倒れ込む。

それと同時に柳洞寺からシャントット殿の勝利を示す爆音が響く。

 

 

「ふ……。主従揃って倒れるとは、つくづく何が起こるかわからぬものだな……」

 

「諸行無常が世の常である故wwww

そう言えば、武士の士という言葉には仕える者という意味があるらしいが、そういう意味ではお主は正しく武士であったと言えようwwww武士ということは即ち侍と言っても過言ではないと拙者は思うでござるよwwww」

 

 

拙者は笑いながらも本心を口にする。

 

 

「ふ……。既にそなたは私のことを侍と認めていたであろう。痴呆でも起こしたか?」

 

「痴呆なんて言われるとはwwwwカイエン殿も大変でござるなwwww」

 

「そなたがカイエンだ。

……そろそろ時間のようだ。このまま時間切まで待つのは格好がつかない。介錯してくれないか」

 

「……承知」

 

 

拙者はアサシンの頼みを引き受け、アサシンにトドメを刺す。

アサシンは満足そうな笑みを浮かべ、光の粒子となって空へ吸い込まれていく。尤も今はまだ昼間だがら見えにくくて仕方がないのでござるがwwww

 

 

「終わりましたか、バーサーカー」

 

「うむ、終わり申したwwww

して、ラニ殿。何やら悩んでおった様子。差し支えなければ拙者に話してはみんか?

今後ラニ殿が迷いを抱えたまま戦いに赴くと言うのは流石に無理があると思うでござるよ」

 

「いえ、問題ありません。私はアトラス院が造り上げた高性能ホムンクルス。そのような悩みを抱くことはまずありえません。バーサーカーもそのような下らないことを考えず、次の戦いに向けて備えましょう」

 

「……わかったでござるよwwwwラニ殿wwww」

 

 

どうやら拙者ら主従の雲行きは怪しいようでござるwwww




次は国公立終わった後になる……かな?
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