Fate/supreme night   作:這い寄る劣等感

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オラァ!


ブロントさんの存在

「バーサーカーのマスターさん、私と不可侵協定を結ばないかしら?」

 

「――――あら?何故そんな話を私に持ちかけてきたのかしら?」

 

「ぱっと見だけど、貴女のところ、そこまで仲は良くないでしょう?だったら、この話は渡りに船だと思うのだけど?」

 

 

それは言えてますわ。

私、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトは、目の前にいる兜をかぶったライダーのマスターと話をしている。

向こうは私とバーサーカーの仲が悪いのをしっかりと見抜いたらしい。その上で話を持ちかけてきたと。

私は優雅なハイエナとして戦果はかっさらうものと考え、サーヴァントは別に何でもいいと適当に遺物を取り寄せて召喚した結果、現れたのがバーサーカー、かの悪名高いエリザベート・バートリーだった。

当然ながらそんな危険な存在がサーヴァントとして、それもあろうことかバーサーカーとして呼ばれた以上、我が身の安全を確保するために、既に令呪を用いてある程度服従しやすくしている。

たが服従しやすくしただけであり、本気の本気で抵抗されれば突破されるかもしれない。そんな危険性を孕んでいた。

それにバーサーカーの能力も問題となっている。

バーサーカーのステータスは悪くはない。アレが持っている槍捌きも決して悪くはない。

だが他に比べると霞んでしまうのだ。

青タイツのランサーなど、マスターも協会の封印指定の執行者のようであるし、ランサー自身も相当の強者であるとうかがわせられた。

もう一方の紫プラモなランサーはマスターの方はお粗末みたいだが、ランサーはやはりこれまた歴戦の風格を漂わせていた。

その他のサーヴァントも私が感じた限りでは強者であり、ハッキリ言ってバーサーカーが勝てるヴィジョンが浮かばなかった。

――――宝具を使えば別かもしれないが、アレはその詳細を教えようとはしませんでしたわ。

そんな中でのこの申し込みはあちらの言ったように正に渡りに船としか言えませんわね。

私は内心を悟られないように――――もう遅いかもしれないが――――この話を受ける。

 

 

「ええ、そのお話お受けいたしますわ。期限はどの程度かしら?」

 

「うーん、取り敢えずは14騎のサーヴァントが残り半分になるまでかな。後のことはそれから考えましょ」

 

「ではそのように。行きますわよ、バーサーカー!」

 

「……ふん!」

 

 

バーサーカーは口と態度で反抗的な態度をとりながらも、私についてくる。これも令呪による成果だろう。

あとは戦闘で役に立ってくれるかですが……そこは私も戦いますし、現状良しとしときましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「怪我の具合はどう?ブロントさん」

 

「うむ、俺とおもえのケアルですっかり傷も癒えてしまったのだよ。俺をここまで追い詰めるとは強いなさすがアルトリアつよい」

 

 

今私とブロントさんはこの空間における本拠地である、何でも屋『DRAK』に戻っていた。

と言うか意外とここ霊地的にも悪くないんだよね、私びっくり。

 

 

「ほんじゃまかどうする?ブロントさん。取り敢えずセイバーとの一騎打ちは果たしたけど」

 

「そうだぬ……」

 

 

私とブロントさんがうんうん唸っていると、ドアが開く音とそれに付随してカランコロンとベルが鳴る音が聞こえる。

居間に今いました私達は二階の階段を降りて来客を出迎える。

 

 

「げえっ!シャントット!」

 

「関羽みたいに言わないでくださる?」

 

 

なんとそこにいたのはあのブロントさんも恐れおののくキャスター、シャントットだったのだ!

それにしても関羽を知っているなんてやるじゃん。

 

 

「ん?よく見ればレオ瀕死だね?」

 

「ええ、傷を治さないとマジで死ぬんで治してくれませんか?僕は失血死しか防げないんで」

 

 

レオの腹は元々赤い服を着ているが、その部分だけ円状に黒く染まっていた。レオの発言からして血が出たのだろう。

私はブロントさんをチラリと見て、決断を下す。

 

 

「ダメです」

 

「そんな!僕の傷を治療してください!なんでもしますから!」

 

「ん?今なんでもするって言ったよね?」

 

「ぐ……確かに言いました」

 

「しょうがないにゃあ……。その言葉を聞きたかった」

 

 

よし、漫才終わり。

ブロントさんは最初から治す気でいたから私が漫才に走る。

嗚呼、素晴らしき主従愛。

私がケアルをしてレオの怪我を治すと、シャントットが私に訊いてくる。

 

 

「あら?貴女、私の世界の魔法が使えるのね」

 

「そりゃあブロントさんにスクロールもらったからね」

 

「あら、そうなの。――――ブロント?」

 

 

シャントットがゆっくりとブロントさんの方を向く。

ブロントさんは多分ビビったんだろうな。壁際に後ずさった。

 

 

「なななななにか用かな?」

 

「貴方、この子以外にもスクロールを渡しましたよね?」

 

「わ、渡した」

 

「あら、そう……。技術の漏洩はどの世界においても等しく重罪だとも思うのですが、それについてはどうお考えかしら?」

 

「いや技術の漏洩云々よりも人の命の方が大事でしょうまあ一般論でね?人は生きてさえいればあらあtな技術を開発することだって出来ますが死んだらそれまでなんですわ?お?」

 

「それが貴方の考えと?」

 

「うみゅ」

 

 

お、ブロントさん調子取り戻した?

いや、これは自分の揺るぎない信念を語っただけか。

暫く睨み合っていたが、シャントットの方が先に根負けしたのか、目を閉じて肩をすくめる。

 

 

「ま、いいですわ。情報の大元は貴方のようですし、貴方が必要以上に提供しなければいいだけね。勿論、そんな気は毛頭ありませんよね?」

 

「それは当たり前田のクラッカーだ。前回のマスターはまだまだシャントット並みに小さい……ちょっと待て!俺は事実を言ったまでで別にけなしたわけではにい!そももも大人になっても小さいのはタルタル族の特徴だろうが!」

 

 

やーい。ブロントさんシャントットが杖取り出したらビビってやんのー。

私に飛び火しないからこその強気ですよ!

 

 

「で、何しにここに来たわけ?まさかマスタんの治療だけとは言わねえだろうな?」

 

「まさか!この私がその程度の些事で来るわけありませんわ」

 

「いえ、些事じゃないと思うんですがそれは……」

 

「黙らっしゃい」

 

 

レオカワイソス(´;ω;`)ブワッ

 

 

「私は聞きたいことがあってここに来たんですの。貴方がこの事態を引き起こしているという自覚はあって?」

 

「……一応な。聖杯戦争がたった10年のスパンで起こったのはちょとわずかにわからないが忍者とかリューサンとか俺に関わりがある奴らが呼び出されたのは間違いなく俺がげいいんという意見。しかしおもえほどの奴がそのことを俺に問うってことは自体はより深刻なのかよ?」

 

「貴方だけじゃなく、私以外誰も気づけないと思いますが、この世界と私達の世界。この二つの世界が繋がりかけてますわ」

 

「――――マジ……なんだな。お前が嘘をつくわけねえからよ。だとすると非情にややっかいなことになってしまった」

 

 

なんか物凄いこと話しちゃってるぞう。

ヒャア!我慢できねえ!話に割り込んでやらあ!

 

 

「で、世界が繋がりかける。それの何が悪いの?」

 

「世界のどちらか、或いは両方が消滅する」

 

「えっ」

 

「仮に上手くいっても資源だとか領土だとかで互いが互いの世界に攻め込んで泥沼の戦争に突入なんてことも起こるかもしれぬえ。それぐらいやべえ事態ってことだぬ」

 

 

互いが互いの世界に攻め込む……泥沼の戦争……うっ、頭が……。

 

 

「泥沼の戦争……ですか。キャスター。貴女の見立てでも泥沼化すると?」

 

「泥沼になりますわ。仮に貴方がたの世界が大量破壊兵器を持ち合わせていてもこちらにも対処する手段ならいくらでもある。そういうことですわ」

 

 

うはー……想像するだに恐ろしいね!

きっと戦車や歩兵は意味がなくて、戦闘機とか長距離狙撃とか意表を突いた攻撃しかブロントさんの世界の人には効かないんだろうね!

何でそんなこと考えたのか自分でもわっかんないや!

 

 

「回避する方法はありますわ。二つの世界。それらが繋がる起点となる存在。それを破壊すること」

 

「……嫌な想像したけど、一応訊くよ、キャスター。――――その起点って何?」

 

 

私の脳裏には恐らく起点であろうモノが思い浮かぶ。

それは、私のサーヴァントでもある――――

 

 

「ブロント。貴方が死ねば、問題は解決しますわ」




一番最初に厳密には本人とは言えなくてもこっちの世界に来たのはブロントさんが初だからよ。起点となっていてもどこもおかしくはないな
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